現代文学 死別 小説一覧

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1

潮風をまとう人

アラタは物心付いた頃から、住む土地を転々としていた。故郷と呼べる場所はない。 ただ、いつの頃からかずっと二頭の水牛が現れる夢を繰り返し同じ見ていた――。 高校の寮暮らし、母の死、大学受験。そして大学で出来た恋人のナナカ……父の死は、大学生の彼には突然の訃報だった。 ※「小説家になろう」「カクヨム」等にも掲載しています。
2

散る華

超短編。 大切な人を失った主人公の言葉。
3

五年前に生まれたキミと一ヶ月後に死ぬ俺。

 余命一ヶ月だと宣告された男。  自分には何もないから、と死ぬことを恐れていなかった彼。  そんな彼の前に現れたのは自分の娘だと名乗る女の子だった。  女の子と一緒に母親を探すことになった男。  自分の思い出と向き合い、女の子と話し、次第に自分には何もないなんてことはないと気付いていく。  その旅の果てに待っているものは何か。  ぜひその目で確かめてください。
4

亡くなった妻と、こたつでお茶を飲む。〜聞きたかった言葉〜

妻が亡くなった。 その年、初めて雪が降った日の夜に。 しかし、ある雪の夜、彼女は俺の前に現れた。 生前と変わらない笑顔を浮かべて。
5

空蝉

父が余命宣告くらった時は「ヤバいな」くらいだった。 だけど、今日見舞いに行った時「ごめん」って泣きながら言われた時に初めて重大さを理解した。辛かった。 謝らないといけないのは俺なのに、素直になれなくてごめん。 ある年の夏。 父を失った1人の青年の話。
6

黒鯉

私と妻は、老後の人生を過ごすべく、田舎の別荘地に移住したのだが
7

揺るぎなく、揺れて、まだ曇り硝子を見ている

私の産みの母は、育ての母を1番傷つけた人だった。 育ての母が抑え込んだ感情を私にぶつけたのは異母姉妹の妹だった。
8

黄金の草原

どうかお元気で。また会えたら話をしましょう。たくさん、たくさん。
9

行こか戻ろか

早苗は、嫁ぎ先の奈良で夫に先立たれ、困惑していた
10

オオカミ

村内放送が流れた。 “今日昼頃、山を下るオオカミの一群が目撃されました”
11

偽鬼灯

関東大震災から六年が経過した昭和初期の東京にて。 震災で命を落とした青年・宗介と、その死を受け入れられずにいる恋人・千代子の最後の交流。
12

空白の島と、ハザマダ ブンガク

 心の内をのぞいてみせる、奇妙な男に私は出会った。  かつて別れた恋人が亡くなった、その知らせを受けて訪れた、恋人の故郷の島で。  シルクハットをかぶった、奇妙な男は言い当てた、私が島を訪れた理由を。 「見つかるとよろしいですな。『空白を埋める言葉』」  私は空白を抱えていた、かつての恋人が死んだと聞いても、何の感情も湧かなかった。空白だけが居座る胸の内を埋める何か、『空白を埋める言葉』を探して、恋人の故郷へと来たのだった。  そして奇妙な男は、その旅に同行を申し出る。ハザマダ ブンガクと名乗るその男は。 「お探しのもの見つかるように、このブンガクがお供します。お嫌なら、ま、結構ですが。ただしゆめゆめ忘れぬように、人は誰しも一人とて、文学からは逃れ得ぬこと。それはまるで自身の影から、いやいやまさに自身から、決して逃れ得ぬように。えぇ、決して」  ブンガクはひざまずくように、うやうやしく礼をしながらそう言った。シルクハットを取りもせずに。  喪失と空白と、小さな島と。心と言葉をめぐる、小さな旅が始まる。
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読切短編 夫が死んだ日、桜が咲いた

二十五年間、桜前線の予測を一度も外さなかった気象予報士がいる。 夫が死んだのは去年の三月、東京の桜が満開になったその日だった。ちょうど彼女が予測した通りの開花日に。 今年も変わらずモニターに向かい、等圧線を引き、前線の北上を追う。本州の桜が散り、誰もが花見を忘れた頃も、彼女だけはまだ前線を見続けていた。 前線が北へ進むほど、あの春から遠ざかっていく。それが悲しいのか、救いなのか——答えは出ないまま、今年も前線は北の果てへ向かう。 二十五年間、唯一予測できなかったのは夫の死だけだった。そしてもうひとつ、来年の春、自分がどこに立っているかも、彼女には分からない。
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【完結】貴女が愛した緑

「緑なんて名前より桜みたいな鮮やかな名前が良かったわ。」 生前の緑はそう良くこぼしていた。 3度付き合い直した僕らだったが、僕はふらふらと他の女性にも言い寄られ緑にその日も別れを告げられる。 それでも緑を忘れられない僕は彼女の住むマンションを訪れるがそこに緑はもういなかった。 知人、友人の話で僕は緑が余命宣告を言い渡され好きなことを仕事にして新しい毎日を送っていることを知る。 せめて子どもが欲しかった。久しぶりに再会した緑はそう言って涙を流す。 「僕が育てるから産んでくれ!!」 僕はそう言って泣くが緑は首を縦には振らなかった。そうして緑は余命通り息を引き取り僕は緑の父母に呼ばれる。
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