「触」の検索結果
全体で5,463件見つかりました。
能力を持たない令嬢のお嬢様が、行商人として旅を
しながら人々の弱さに触れ合っていくお話です。
特別な力が無くても、人は自分を変えていく力も、
人の心を動かせる力も持っている。
これは、輝きを持った星たちが弱さと向き合う物語。
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◇公開日(2021年11月12日)
第1話『夢への道標』公開しました。
よろしければ感想を頂けますと励みになります。
キャラアートなども描いて頂けましたら嬉しいです。
Twitter #カラユアート で拝見させて下さい。
文字数 13,821
最終更新日 2021.11.12
登録日 2021.08.19
私の隣の席の高橋くんは少し変わってます。
学校で"聖母さん"と呼ばれ、男女構わず慕われる高校二年生の少女"星保マリヤ"。
彼女の隣の席の高橋は成績こそ優秀だが、常に気怠げな目をした隠キャで、"愛"という名の見えない友達と常に会話し、生徒達から気持ち悪がられていた。
そんな高橋に構うマリヤは、ひょんなことから昼食を共にし、少しずつ関係を深めていくが・・。
しかし、高橋には誰にも言えない深い闇とも呼ぶべき秘密が。そしてマリヤはその秘密に触れ、自分自身の謎に迫っていく。
青春と恋愛、そして闇深いファンタジーの世界が今始まる!
文字数 52,786
最終更新日 2025.09.11
登録日 2025.08.31
残業続きで心が疲れ果て、夜だけが慰めだった紗月。
ある雨の夜、彼女の前に現れたのは、夜しか姿を見せない青年、海斗。
差し出された傘と、儚げな微笑に触れた瞬間、紗月の世界は静かに揺れた。
けれど、彼は昼の光に溶けるように、少しずつこの世界から遠ざかっていく――。
「また、夜に会いましょう」
その声が残したのは、恐れではなく、光の存在。
夜の孤独と昼の温もりを知ったふたりの、切なくも優しい再生の物語。
文字数 11,446
最終更新日 2025.11.06
登録日 2025.11.01
「愛を言葉で囁くのは簡単だ。だが、愛を対価で証明できる人間がどれだけいる?」
硲朔久(はざま さく)にとって、自分の人生は「安物」だった。親に捨てられ、社会の底辺で泥を啜るだけの日々。自分という存在には何の価値もない——そう信じて疑わなかった彼の世界を唯一彩っていたのは、心臓病を患う恋人・凍月凪紗(いてづき なぎさ)の存在だった。
しかし、運命は非情だ。凪紗の余命はあと三ヶ月。彼女を救う唯一の手段は、五千万円というあまりにも高額な移植費用のみ。
絶望に打ちひしがれる朔久の前に現れたのは、黒いスーツを纏った謎の男・枢木終(くるすぎ しゅう)。彼は朔久の、皮肉なほど健康で力強い「心音」を聴き、こう告げた。
「君の心臓を、五千万円で買い取ろう」
それは、自分の命と引き換えに、愛する人の未来を買い取るという悪魔の契約。朔久は、迷わずペンを取った。
「宝くじが当たったんだ」
そんな優しい嘘をつき、朔久は残された三ヶ月を凪紗のために生き始める。しかし、契約の代償として投与される「調整薬」は、徐々に彼の視力、味覚、そして身体の輪郭を蝕んでいく……。
共鳴する二人の魂。忍び寄る「シャットダウン」の恐怖。
三ヶ月後、この鼓動は彼女の中で「システム(BIOS)」として再起動する。
これは、無価値だった男がたった一度の人生を「最高級の愛」へと変える、命の演算(パズル)。
——たとえ僕がいなくなっても、僕のリズムだけは、君を裏切らない。
【物語とシンクロする公式リンク】
本編を読み進めながら、物語の世界観を象徴する楽曲たちをぜひお聴きください。
朔久が売った命の価値、凪紗が触れる体温の記憶——。音と文字が重なったとき、この物語はあなたの心の中で完成します。
🎵 Music (Official): https://suno.com/song/@108sund
(※物語の進行に合わせ、全曲のフルバージョンを公開中)
主題歌:『非公式な暗号』 — サヨナラを繋ぐ、愛のメインテーマ
挿入歌:『蒼のBIOS(ビオス)』 — 僕を停止させ、君を起動する生命の更新
挿入歌:『バイタル・サイン -Monster-』 — 常識を食い千切る、剥き出しの咆哮
ED:『勿忘草の弾丸』 — 命の残響(エコー)が導く、再生のバラード
📱 TikTok: @108sund (名シーンを映像で体験)
🕊️ X (Official): @108Sund (制作秘話・最新情報)
文字数 82,168
最終更新日 2026.04.07
登録日 2026.03.28
魔術師であることを隠し騎士として働くルークは、王命の特別任務で滞在した屋敷の中で、自身と同じように顔半分が前髪で覆われた少女を見かけた。執事の慌て方で、彼女を外部の人間に晒したくなかったのは明らかで、この少女が特別任務に関わっていることも察した。
直接姿を確認した彼女を探すために、ルークは自身に変身魔術を掛けた。子犬の姿になると、強烈な甘い匂いを感じ戸惑うが、むしろルークの好きな香りだった。
その少女についてルークが出した結論は、番だった。魔術師は番がいれば、魔力増強ができるようになる。魔術の元となる魔力が増え、より強力になれる。ルークの感覚と思考が正しければ、彼女も魔力を持つはずだ。それだけが隠されている理由とするなら、腑に落ちない。他に何か、人目に晒されると都合の悪いことがあるに違いない。
子犬姿のルークが彼女の膝の上で見たものは、前髪で隠された漆黒の片目と、顔の半分を覆う魔の紋章だった。彼女から魔力の気配は感じられず、伝説級の珍しさで、ルークは文献調査のために一度王都に戻ることを決める。魔術師の師匠ジョンから、次の特別任務が魔の紋章の解放になる予想や、性交渉をもって紋章を解放するという、今まで友人すらいなかったルークには最高難度とも言える特別任務を聞かされ…?
☆
騎士兼魔術師のルークと、ルークが任務で出会った魔の紋章を持つ少女のお話。
あらすじで触れているのは第二章の終わりまでです。その後の物語には無理矢理の性交渉などありますので、ご注意ください。
以前公開していた『魔の紋章を持つ少女』の改稿版です。
ムーンライトノベルズにも同内容を掲載しています。
文字数 287,741
最終更新日 2024.10.02
登録日 2024.07.01
ある秋の穏やかな日。急な休日出勤のため、幼馴染の桂太に頼まれ彼の息子である碧音と過ごすことになった桂。時々見せる碧音のあどけない仕草や表情に、初恋の彼女の面影を見つけて不思議に思った。でも、きっと桂太と彼女(桂花)は双子だから何も不思議ではないだろうと思い始める。そんな時、両手いっぱいのキンモクセイの花を差し出して笑う碧音が桂花の笑顔と重なった。
初めて失いたくないほどに大切だと思った彼女とは今もずっと会えないまま、気付けば不定期に届く言葉のない絵ハガキだけが唯一の繋がりになっていた。送り主のわからないそのはがきを彼女からだと信じ、再会の時を待ち望んでいた桂の元に届いた一通の手紙によって、彼は自らの生い立ちと運命を知ることになる。何年か振りの母からの手紙の内容は全く頭に入ってこなかった。突然突きつけられた事実に困惑し、認めることができない。なんとか気持ちを落ち着けるため夜風にでも当たろうと思い、とりあえず住み慣れた街を途方もなく歩き回りいつの間にか通っていた小学校に辿り着く。なんだか懐かしくなった桂は裏庭にあったはずのキンモクセイを探しながら歩く。そしてそこで思いがけず彼女との…桂花との再会を果たす。でも、はっきりと声は聞こえるのに姿が見えない。もちろん伸ばした手が触れることもない。
雲の切れ間からそっと月が顔を覗かせた時、桂花の姿が見えた。瞬間的に桂は桂花がすでにこの世界に存在していないことを悟る。
「桂はまだ来なくて良い。私の心にはずっと桂がいるから、さよならは言わない。」
その言葉と頬に暖かな温もりだけを残して彼女は消えてしまった。わずかな間だけ出ていた月の姿もなくなり、いつの間にか降り始めた雨の中、桂は一人立ち尽くす。
「うん。さよならなんていらないよ。」
自分の気持ちに改めて気付いた桂は、どうしても桂花への思いを断ち切ることができず、もう二度と失いたくないと強く願った。そしてどこからか漂うキンモクセイの香りに誘われるままに辿り着いた先で扉をそっと開き、ゆっくりとくぐった。
文字数 9,074
最終更新日 2025.03.06
登録日 2025.03.06
主要人物の喪失が重なり、危機的状況に陥ったLR×D。
残された本部の人間は立て直しに奔走し、多忙な日々を送っていた。
そんな中、No.5のベリトは、かつて犬猿の仲だった副代表・ベルフェゴールを親身になって支えるようになる。
※ベリト視点で書いたbiasの外伝です。ベルフェゴールのその後と周囲の遣り取りがメインで、本編主人公の椋は未登場。凌遅は少しだけ出番があります。
※盛大なネタバレあり! 本編未読でも楽しめますが、これから読む予定がある方(途中の方)はご注意くださいませ。
※今回も性描写(凌辱や同性間性的接触のエピソード含む)・暴力描写・残酷描写・病み描写ありという、不快描写オンパレードのR18でお送りします!
※それっぽい要素が含まれるためBLカテゴリにしてありますが、掘り下げは少なめです。
※不快描写注意の回はタイトル横に【⚠】が付きます。また、ベリト以外の人物視点の時は【☆】が付きます。
※ミッドナイトノベルズ様にも同じものを投稿しています。
※一部AIアシスタントとの共同制作によるエピソードあり。キャラクターや設定はオリジナルであり、実在の人物や団体とは関係ありません。また、この物語は法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません。
文字数 70,760
最終更新日 2025.12.10
登録日 2025.06.03
【あらすじ】
夢人(ゆめびと)──亡くなった人間が、生きていた頃と同じ生活をするモノ。
現人(うつつびと)──その夢人の正体を手で触れることで、本来の死体へと戻す者。
未練が高ければ高いほど、夢人になりやすい。正体を暴かれた夢人は、自分の中で最も親しかった人物を襲い、道連れにしようとする。
これは夢人を土に還すための、主人公とその友人の物語。
【人物紹介】
・池沢健次(いけざわけんじ)17歳
夢人に襲われていたところを、龍二に助けられて以来、彼と行動を共にする友人に。3歳年上の姉がいた。ちょっぴり怖がりで泣き虫。現人。
・柴原龍二(しばはらりゅうじ)17歳
兄の嫁に秘めた想いを持つ。左の手の平に、夢人に襲われた時の傷があり、傷痕を隠すために指空きの手袋を常にしている。現人。
・柴原真人(しばはらまさと)23歳
龍二の兄。現人ではないが、幼い頃から霊が視える。よく健次たちのサポートをしてくれる。夢人の研究をしている。
・柴原綾香(しばはらあやか) 25歳
真人の嫁。夢人専門の特殊警察官。対夢人用の銃を警察庁から支給されている。
文字数 3,948
最終更新日 2020.01.27
登録日 2019.12.18
私は今日死のうと思い、この崖に立つ。
轟々となる風はまるで、地獄へ早く来いと急かすように私を誘う鬼どもの叫びのように。
生きていてもまた地獄
地獄に行ってもまた地獄
自殺するのだから仕方がない。
あー、私はなんでこんな人生を歩んできてしまったのか。
私の腹ワタは、恨みの業火で煮えくり返っていた依然とは違い今は、死えの恐怖から、体が震え、、
真冬の吹雪にティーシャツ一枚で佇む人のように震えていた
崖の下を覗けば、先に逝った亡者達がお前も来いと囁く。
風は凄い吹き付け、私に威嚇する
行きたくない逝きたくない生きたくないと私は自分と葛藤し
恐怖のあまり震えた足は。まるでこの世界に触れてこの世界を拒絶しているような。
拒否反応を起こしているように震えている
実際、寒かったのだが
はて、そうこう死のうと死のうと地獄への押し問答をしていると後ろから、死神が声をかけてきた
君死ぬのかい?
私は崖の上で1時間近くこの地獄への切符を手に入れるたった一人の行列に並んでいたのだが後ろに人が並んで来た。
私は早く逝かなきゃ早く逝かなきゃと焦るが勇気が出せぬ。逝こう逝こうと思うが足が震えて力が出ない。
死ぬ前に私の話を聞いてくれないかとコートを着て帽子を被り、下を俯き佇む死神が私に声をかける。
私は、止めても無駄ですからねと強気で答えるが、一時間も崖の上で震えていた意気地のない私は説得力もなくあの死神に声をかける
死神は、笑った
ちょうど貴方みたいな人を探していたと彼は言う
私は振り返りコート姿の男を見る。全身の皮膚が見えないように包帯を巻かれており、テーマパークのお化け屋敷にいそうなミイラ男のような彼は囁く。
貴方をこの世界から消すことが出来ます。
私は自殺を手伝ってくれるありがた迷惑な奴かと思った。どうせ自殺する人間を崖から落として楽しむ奴だと、コイツは死にたい人間をただ殺したい死神だと、正義感ぶって死にたいやつを助けたいから死なせてあげるみたいな早く逝かせてあげてスッキリさせようとする偽善者なのか?
私は、軽蔑した眼差しで見たが、自分では死ねない私にも軽蔑した。
虚しく虚しくただ立ち尽くした。ボーと情けなくボーと
その間に、まるで電光石火のように私の前に立つミイラ男は私に悪魔の契約をする
私は未来から来たのです。そう私は未来人なのですと
頭のおかしい奴だと思ったやばい奴だと自殺する人間に話をかけるのだ。
偽善者か殺人鬼ぐらいだろうと思っていたがそうではなかった。
私を殺して下さい。そうすれば私は貴方をこの世界から消してあげますので
というのだ。
そうこの一言から私の人間としての人生は終わり。
人生の地獄から解放された魔物と化すのだ。
人間とは一体なんなのか
文字数 12,861
最終更新日 2022.02.09
登録日 2022.01.24
体育会系隣人×苦労人の貧乏青年
苦労人の貧乏青年、白瀬涼はダメ人間の兄、明の借金の保証人になり、三百万の借金を背負うはめになる。
そんなダメ人間の明に振り回さられる中、アパートの隣室に佐川という体育会系の男が引っ越してくる。
隣人となり時折二人で過ごす日々が増え、優しい佐川から初めて人の温もりに触れた涼は次第に佐川に惹かれていく。
※この作品は、他サイトでのコンテスト応募作品になります。
文字数 9,752
最終更新日 2022.02.03
登録日 2022.02.02
気づいたら異界の地
そこで手に入れたスキル…
緑茶?ラーメン?
「まさか買えるの?!」
◇◇◇
異世界転生BL
異世界に転生してしまった流され易くちょろい主人公が、鬼と吸血鬼と旅をする話
好きを詰め込んだ物となります。ご都合主義
主人公総受け
ワイルドSな鬼人
紳士な変態吸血鬼
×
主人公を中心に人外も有り(主に触手)
貞操観念というものはあまり無い
※予告なく激しめの性描写が入る可能性があります。
何でも許せる方向け(ファンタジーなので何でもあり)
◇◇◇
文字数 149,486
最終更新日 2021.11.16
登録日 2021.05.03
触れることでその人の過去が断片的に視える主人公の美穂は、同級生のミナミの過去を視て、救ってあげる手助けをする事に。そこで改めて、自分が触れることで力になれるなら、ソッと背中を押してあげたいと思う事で、この物語は動き始める。
文字数 44,295
最終更新日 2023.10.16
登録日 2023.10.14
神からのギフトによって死ねないギルド所属の女の子と、触れる女全てを傷つけててしまう(物理)将軍の恋愛モノ。
さらっと読める軽いラブコメを目指してます。
でも、ごめんなさい。飽きました。
文字数 13,607
最終更新日 2025.04.21
登録日 2021.03.28
仕事の帰り、車のエンジンをかけると目の前が真っ白になり、知らない場所に飛ばされた
そこで初めて出会った人は盲目の女性だった
久方ぶりに人間の優しさに触れた俺はその女性の目となり生き抜いていこうと決めた
いつか、伝説の霊薬エリクシールで彼女の目を治すまで
文字数 244,890
最終更新日 2024.06.16
登録日 2023.01.27
『盛岡、再び』は、佐藤幸子さんの故郷、盛岡への帰郷を描いた心温まる物語です。40年ぶりに訪れた盛岡は、幸子さんにとって懐かしさと新しさが交じり合う場所。新旧の建物が共存する街並みの中で、彼女はかつての記憶と現代の盛岡とを重ね合わせながら、自身の過去と向き合います。
この物語は、幸子さんが青春時代を過ごした場所で新しい出会いと再会を経験し、故郷の変化を受け入れるまでの内面の旅を描いています。彼女は地元の冷麺を味わい、古い友人や新たな仲間たちとの交流を深めながら、自分自身と故郷の新たな一面を発見していきます。
盛岡の歴史ある風景や、地元の料理教室での体験など、地域文化に触れることで、参加者たちは互いの絆を深め、多くの感動と発見を共有します。この物語は、読む人の心に故郷の大切さと、時を超えた人間関係の温もりを思い出させるでしょう。
『盛岡、再び』を通じて、私たち自身のルーツへの理解を深める旅に出ませんか?その旅が、あなたにとっても新たな発見と成長の機会となることでしょう。
文字数 6,573
最終更新日 2024.04.28
登録日 2024.04.28
黒羽桐谷は5歳の時に両親を事故で亡くしその後妹とともに父親のじいさんの所に引き取られた。
じいさんは独自の剣術を持っていてその名を「黒羽一刀流剣術」と言った。桐谷は幼い頃からこの剣術の稽古をしていた。だが、そのじいさんも半年前に他界し今は広い屋敷で妹と二人暮らしだ。
そんな高1の夏、いつもの様に道場で一人素振りをしていたら横に黒い穴の様なものがありその穴に触れるとーーー
ーーー今回が初の投稿なので面白いかどうかは分かりませんが見ていただけると嬉しいです。私はハーレム物とかも好きなのでバンバン入れていこうと思います。
文字数 22,678
最終更新日 2016.12.11
登録日 2015.09.20
ボウリング場には,匂いがある。
レーンオイルの無機質な香気と,冷房の循環する空気と,何百人もの人間が持ち込んだ生活の気配が混じり合った,あの独特の匂いだ。
その匂いの中で,今日も誰かがボールを手に取り,レーンに向かい,何かを手放す。
第一話「レーンの匂い」——貸靴係の桐島志穂は,指輪の日焼け跡だけを残した女性の手に気づく。
記録のない十二番レーン,戻らなかったシューズ,誰かの手のかたちに穿たれた指穴。
存在しないはずの人間の痕跡が,ボウリング場のあちこちに残されている。
生のにおいの中に,終わりの気配が漂っていた。
第二話「指のかたち」——週三回,同じレーンに通い続ける那須川澪は,左利きという孤独の中で,隣のレーンの男の音の変化を聞き取る。
崩れていく投球フォーム,財布の中に重なった神経内科の診察券,使い込まれた手袋の指先の擦り切れ方。
感覚が失われていくとき,人はそれでもボールを握り続けるのか。
澪は自分の手の甲に浮く血管を確認しながら,その問いの答えを探す。
第三話「ピンの立つ場所」——夫が死んで初めて,田中真依子はボウリング場の扉を開ける。
三年間,一度も語らなかった夫の秘密の時間が,ロッカーの中に残されていた。
スコアが下がり続けた手帳,擦り切れた手袋の指先,そして最後のページに残されたたった三文字。
真依子は,夫がなぜここへ通い続けたのかを,ボールを転がした瞬間に,静かに理解する。
三つの話は,独立している。
しかし同じ場所で,同じ匂いの中で起きた出来事として,互いに静かに呼応している。
指穴に肉が吸い付く感触,シューズの底が湿ったフロアを擦る音,重いボールを支える細い手首に浮かぶ青い血管——身体の質感に潜む謎を,透明な文体で描いた,静謐なオムニバスミステリー。
倒れても,また整然と立ち並ぶピンを,人はなぜ見に来るのか。
その問いだけが,三話を貫く一本の糸として,最後まで張り詰めている。
文字数 6,501
最終更新日 2026.03.31
登録日 2026.03.29