「呟」の検索結果

全体で717件見つかりました。
701 2324252627
恋愛 完結 短編
『あなたを待っています。って意味なんだよ』 都心から少し離れた静かな場所にあるアンティーク調の店の前で エプロン姿に髪を後ろに束ねた女性が少女に話す。 少女はへぇーと頷く。 『この花はね。お姉さんにとってすごく大事な花なの。 だからね、ここのお店の名前も花の名前なんだよ』 『ここってお花屋さんなの?』 『うぅん、違うよ。美味しいものを食べるところ。 今度パパとママと一緒に食べにきてね』 うん。と少女は女性に手を振って笑顔で何処かへ走っていく。 そしてその女性はエプロンのポケットから小さいメモ帳を取り出す。 そこには今日の予約の名簿らしき名前が書かれていた。 ——したい事が何も見つからない日々。 そんな日々を変えたくて求人誌でお洒落そうなレストランにバイトで働きたいと電話した。 落ち着いた優しい男性が電話に出て 『学生のかたですか?』 『はい、大学に通っている二年の吉岡《よしおか》ユイというものです』 『よければ今日履歴書を持って面接にこれますか?』とのことだったので学校帰りにバイトの面接を受けにいつもより早めに準備を済ませて電車に乗って面接へ向かった。 帰宅時間って事もあって車内の中は割と混んでいて騒がしかった。 ユイは入り口付近の吊革に掴まって奥の方へ目をやると そこには老人が立っていて、そしてそのすぐ前にはヘッドホンで音楽を聴きながら目を瞑っている青年がいた。 私と同じくらいかな。 老人は沢山荷物を持って辛そうにしていたのを見てユイは堪らなくなってその青年に近付いた。 『ちょっと!すみません!』 席を譲らないかと注意しようとするが ヘッドホンで私の声が聞こえなかったのか無反応の青年。 ちょっとムッたしたユイは青年のヘッドホンを両手で広げ 『おじいちゃんに席譲ってあげたらどうですか?』と声を荒げて言った。 そんなユイをなだめる老人。 『この男の子がさっき席を譲ろうとしてくれたんだが、私は次で降りるから大丈夫だよ。と断ったんだよ』 そして、電車が次の駅で停車すると老人がありがとう。と言ってすぐ降りてしまう。 『お節介なヤツ……』 青年はズレたヘッドホンを元に戻しながら呟く。 何も言い返せないユイは顔を赤くしながら、逃げるようにして移動した。 てか、お節介なヤツって何!?と独り言を言いながら隣の車両の小窓からヘッドホンをつけた青年を睨んだ。 今思うとここが私のいわゆる人生のターニングポイントだったんじゃないかな?と思う。 でもそれは偶然。とかじゃなくきっと初めからそうなることがもう決まっていたかのような気がしていたんだ。 とっても辛くて、とっても切なくて。 沢山泣いて。 でもきっともう一度やり直せることができるとしても 私はまたこの道をきっと選ぶ。きっとあなたを選ぶ。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 恋愛 65,805 位 / 65,805件
文字数 27,333 最終更新日 2021.08.09 登録日 2021.08.09
キャラ文芸 完結 ショートショート
川田れぞの奇妙で賑やかな一日を覗き見! 目を開けたまま眠る男、川田れぞ。彼の朝は午前三時半から始まるが、その始まりからすでに奇妙の連続だ。家庭では節電を徹底する「川田家流の団欒タイム」を過ごし、学校では校庭にミステリーサークルを描き、さらには音楽室で幽霊ピアニストと交信(?)。誰もが引くような行動を、彼は実に真剣に楽しんでいる。 そんな川田れぞの一日は、ただの高校生活とは程遠い。井戸を覗けば首に手形がつき、カメラを手にすれば怪しい手形が写真に映り込む。だが本人はと言えば、どこ吹く風で「幽霊さんもきっとご協力いただけたんですよねぇ」と呟く始末。 彼の目には、日常のすべてが「ミステリー」と「ロマン」に満ちた冒険に映っている。そんなれぞの日常を、あなたも少し覗いてみませんか? 奇妙で笑えて、時々ゾッとする。川田れぞの“密着取材”、いざ始動!
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 キャラ文芸 5,641 位 / 5,641件
文字数 10,232 最終更新日 2025.01.20 登録日 2025.01.20
恋愛 連載中 長編
「どうしてもお金が必要だった…」 後々に、私はポツリと呟く。 だが、今はお金で動いた事への激しい後悔…いや、怒りが湧いてきている。 だってまさか、あんな仕事だとは思ってなかったんだから。 そう思いながら私は今日も、目の前の男に蹴りをいれた。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 恋愛 65,805 位 / 65,805件
文字数 9,747 最終更新日 2017.07.29 登録日 2017.06.11
ホラー 完結 短編
ある日の事、僕の耳とに聞こえる【ボソボソッ】という声に君の悪さを思い、1人の先輩に助けを求める。 この先輩なんせ霊感あるみたいで、なんとかなるって思ったんだ。 だけどことはそんな簡単じゃなかった。 僕はどうなる?
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 ホラー 8,339 位 / 8,339件
文字数 4,698 最終更新日 2022.06.08 登録日 2022.06.08
ファンタジー 連載中 ショートショート R15
真夜中のコンビニ。蛍光灯の冷たい光が、雨に濡れたアスファルトに反射していた。雨音だけが耳に響く中、二十歳の青年、蓮見翔太はレジ袋を抱え、ゆっくりと歩いた。バイト帰りだ。 彼は、いわゆるひきこもり気質の大学生だった。友達は少なく、会話は苦手。大学にもほとんど行かず、オンラインゲームとコンビニ食で日々を繋いでいた。そんな彼が、この平凡な帰り道に、異世界へ召喚されるなどとは、夢にも思っていなかった。 突如、視界が歪み、耳をつんざくような音が響いた。気が付くと、そこは鬱蒼とした森の中だった。コンビニのレジ袋は、しっかりと彼の手に握られていた。 パニックになった翔太は、辺りを見回した。見慣れない植物、奇妙な鳥の鳴き声、そして、空には見慣れない星が輝いていた。恐怖と混乱が、彼の心を締め付ける。 「ここは…どこ…?」 震える声で呟いても、返事はない。一人ぼっち。何もない。ただ、不安と恐怖だけが、彼の周りに渦巻いていた。 数日間、彼は森を彷徨った。飢えと渇きに苦しみ、野生の動物を恐れた。知識も技術も、そして頼れる人間もいない。何度も倒れそうになりながら、彼は必死に生き延びようとした。 あ...
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 ファンタジー 52,478 位 / 52,478件
文字数 1,520 最終更新日 2025.09.01 登録日 2025.09.01
ライト文芸 完結 短編
降って湧いたように闇より現れ、速やかに悪の種子を摘む。町を守護するドーベルマン、ここに顕現す。 ▼Twitterとなります。更新情報など諸々呟いております。 https://twitter.com/@pZhmAcmachODbbO
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 ライト文芸 9,600 位 / 9,600件
文字数 24,045 最終更新日 2022.11.22 登録日 2022.11.04
SF 連載中 長編 R15
 ⚠注意    KEEP OUT   KEEP OUT 少年が生まれた場所は外と遮断された、 閉鎖された都市だった。 少年はこの閉塞した平和に疑問を抱いていたある日、 外界から来たと言う少女に出会う。 この少女との出会いで、 閉塞した少年の運命が動き出す。 少女の呟いた謎の言葉、 「この世界の真実を知りたくない」 少女に導かれ今、世界の真実を探す旅が始まる。 近未来SFアクション閉鎖都市、 アルファポリスに上陸。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 SF 6,664 位 / 6,664件
文字数 31,435 最終更新日 2020.05.28 登録日 2019.10.26
青春 完結 ショートショート
「虹の端って、行けんのかな」  オレの呟きによって、オレと凛は「虹の端に行けるのか」というテーマで自由研究をすることになった。  雨上がりの空に架かる綺麗な虹。そのふもとには何があるんだろう?
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 青春 7,893 位 / 7,893件
文字数 4,524 最終更新日 2024.01.19 登録日 2024.01.19
ファンタジー 連載中 ショートショート R15
目を覚ますと、そこは一面に広がる緑の草原だった。見慣れない花々が咲き乱れ、空は澄み渡り、太陽の光が温かく肌を包む。十年間の闘病生活で弱り切った体には、不思議な軽やかさがあった。現代の病院の白い壁ではなく、爽やかな風が吹き抜けるこの場所で、私は息を吸い込んだ。 記憶を辿る。激しい痛みに襲われ、意識を失った。そして、この異世界。不思議なことに、体は二十歳頃の若々しさを取り戻していた。闘病中、唯一の心の支えだった、アイドルが農業をするテレビ番組。あの番組の情景が、今、現実のものとして目の前に広がっているような気がした。 「……まさか、本当に異世界転移なんて…」 呟くと、近くにいた小柄な女性が驚いた様子でこちらを見た。彼女はエルフのような尖った耳と、輝くような緑色の瞳を持っていた。美しい顔立ちに、一瞬息を呑んだ。 「あなたは大丈夫ですか? 転移してきたばかりのようですが…」 彼女は優しく声をかけ、私の様子を心配そうに伺った。どうやら、この世界の人間らしい。彼女は自分の名前がリリアだと告げ、親切にも近くの村まで案内してくれた。村は、中世ヨーロッパのような趣で、石造りの家が立ち並び、人...
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 ファンタジー 52,478 位 / 52,478件
文字数 1,637 最終更新日 2025.09.01 登録日 2025.09.01
現代文学 連載中 ショートショート
Twitterで呟いていた、小説になるかもしれない、言葉を寄せ集めです。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 現代文学 9,473 位 / 9,473件
文字数 1,822 最終更新日 2026.04.28 登録日 2019.04.03
大衆娯楽 連載中 ショートショート
Twitterで呟いていた『#一行詩』をまとめました。ポジティブな内容メインです。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 大衆娯楽 6,043 位 / 6,043件
文字数 975 最終更新日 2026.04.19 登録日 2021.05.08
SF 連載中 長編
恒星は俺の燭台、星軌は俺の飾帯、文明は俺の砂場。  俺の慈悲によって万物の霊が俺の庭で育ち、呼吸が貨幣で測られる必要がないのだ。】  何万人ものように、リンホーも予期せぬ事故で戦争ゲームに引きずり込まれた。  外には万族が虎視眈々、内には人類が腹の探り合い。  帝王として万人の上に君臨したい者、戦神として一方を支配したい者、さらには世の真理を掌握し、手を挙げ足を踏むだけで天地を変えようとする者もいる。  だが……権力、命、いや神格すら、そして世の真理さえ、万物には値がつく。  価値を握る者が、すべてを握る!  だからリンホーは終産者になる。利益と価値の終点に。  【注意:この道を選ぶと、市場を独占する以外の方法で経験値を得られなくなります。】  「構わない。」リンホーは低声で呟いた。  その日、彼は塵世の限りある衆生と、九霄の雲外にいる満天の神仏に目を向け、感慨の声を漏らした。  「俺はまだ慈悲深すぎる。奴らが生まれた瞬間から、俺の土地に立ち、俺の空気を吸っているというのに。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 SF 6,664 位 / 6,664件
文字数 89,296 最終更新日 2026.06.22 登録日 2026.06.03
エッセイ・ノンフィクション 連載中 ショートショート
ちょっとした短編やブログ、エッセイ的なもの。 暮らしの話、小説の話、自分のおすすめや好きな物。いろんなテーマで雑多に書きます ツイッターなどで呟いたお話をまとめて置いておこう。 考え方がちょっと変らしい。自覚はあるかも
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 エッセイ・ノンフィクション 8,806 位 / 8,806件
文字数 75,929 最終更新日 2021.11.26 登録日 2019.12.22
現代文学 完結 短編
もし、世界から「たった一つの事実」が消え去り、同じ一日が永遠に繰り返されるとしたら――? 俺は、退屈な大学の講義室で、終わらない火曜日を繰り返していた。 世界は毎回、午前10時52分にほんの数秒だけ静止する。教授はそれを「ひどいデジャヴュだ」と呟き、学生たちは一瞬の気持ち悪さを感じるだけ。だが、俺だけが知っている。そのたびに世界が少しずつ「劣化」していくことを。 前の火曜日の俺が残したメモだけを頼りに、このループの謎を追う俺の前に現れる、奇妙なノイズの数々。 原因不明で必ず止まる電車。 弦が一本足りないのに完璧な和音を奏でているように見えるストリートミュージシャン。 そして、すれ違う人々の顔から、あるべきはずのパーツが消えていく……。 この歪んだ世界で、俺は二人の人物と出会う。 一人は、いつも中庭で空を見上げ、「雨、降りそうですか?」と問いかけてくる黒髪の少女。ある日、彼女は乾いているはずの俺にこう告げる。「うそつき。もう濡れてるくせに」と。彼女の足元には、雨など降っていないのに、そこだけ丸くアスファルトが濡れていた。 もう一人は――
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 現代文学 9,473 位 / 9,473件
文字数 3,992 最終更新日 2025.10.19 登録日 2025.10.19
BL 完結 ショートショート
ブロマンス。ニアラブBL。90年代。 manaさんのシガーキスSS呟きから、シガーキスという言葉を知り、書きました。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 BL 31,030 位 / 31,030件
文字数 1,130 最終更新日 2021.06.21 登録日 2021.06.20
エッセイ・ノンフィクション 完結 ショートショート
ピザのはなし 2023/03/06  明日日本に一時帰国を予定している私たち夫婦の冷蔵庫は前日の夜にして空っぽ。昼はなんちゃってプッタネスカのペンネを食べたが夕方にはお腹が鳴り出した。 一日一食が定着してきたとはいえ、お腹が空いたときは食べる。  ゴミ出しをすませた私たちは夕焼けがなくなる頃に、家から徒歩1分程の場所にあるピザ屋に行った。元々あることは知っていたが、引っ越して三か月、未だ利用したことはなかった。 外観は向かって右にレストラン、その隣にテイクアウト専用窓口がある。住宅街の海に面した場所でなかなかに静かで雰囲気が良かった。テイクアウトしたい旨を伝えると、女性スタッフが隣の窓口を指定し私たちは表に出ているメニューを見て各々のピザを頼んだ。 彼はプルドポークピザ、私はマルタピザ。ここはマルタ共和国だ。 待っている間にマルタビール代表のCISKを飲み、公園で遊ぶティーンエージャーカップル達をぼんやりと眺めた。三十分程はたっただろうか、そろそろ出来たかと覗いてみると既にボックスに納められたピザが放置されていた。流石マルタだ。出来た途端に声をかけてもらえるだなんて期待することはナンセンスなのである。 私たちはピザボックス二枚を抱えて不良エレベーターの横を通り過ぎ階段で四階まであがると一目散に手を洗いピザボックスの蓋を開けて喰らいついた。 ピザといえば日本ではピザーラのクリスピータイプ照り焼きチキンピザを好んで食べる。時々無性に食べたくなるジャンキーへの渇望はなんなのだろうか。あれは突然現れ食べたらすぐに罪悪感というものに変わっていく。イタリアのミラノで食べたピザ、マルタのピザ専門店、意外にもいろいろな所でピザを食べてきたが、このピザが美味しかった。 彼のプルドポークは照り焼きチキンの照り焼き味に似ていて豚は柔らかくチーズは具の下に敷いているスタイルで、チーズだけの味にならないし生地が薄くて重くない。私のマルタピザと命名されたピザは、マルタソーセージというマルタ名物がっつり生ソーセージが満遍なくトッピングされていてトマトベースだった。こちらもぺろりと食べれてしまった。 「これ、好きだなあ、」 彼がしんみり呟いて、それから日本でピザーラ頼まなくて良くなった。と言った。 私は彼が美味しい物を食べた時に目を瞑って舌に意識を集中させる顔を見るのが好きなのだが、久しぶりにその顔を見ることが出来て私も大満足である。  夏には海で泳いだ帰りにびちょびちょの水着のまま注文し、テラス席でビールを飲みながら待つように、マルティーズスタイルにあやかってみたいものだ。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 エッセイ・ノンフィクション 8,806 位 / 8,806件
文字数 1,074 最終更新日 2023.03.27 登録日 2023.03.27
恋愛 完結 ショートショート R15
タイトル通りです。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 恋愛 65,805 位 / 65,805件
文字数 783 最終更新日 2021.07.27 登録日 2021.07.27
「アカイシさんは隠れたい……」──時は西暦二千二十年、トーキョーのド真ん中にあるオンボロアパートの一室で、生粋の隠者・アカイシさんはそう呟いた。金も女も酒もない…オトコであれば耐えがたいような毎日を粛々と送る三十路。隠遁の使い手になるには早すぎる年齢。しかし、そんなアカイシさんには果てしない望みがあった……ような、ないような。そんな感じの日記です。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 エッセイ・ノンフィクション 8,806 位 / 8,806件
文字数 1,360 最終更新日 2020.10.14 登録日 2020.10.14
恋愛 連載中 長編
「どうしてこうなったんだろう…」 少し時期をはずれた桜が待つ通学路。 傍目からも育ちの良いお嬢様たちが桜並木を潜りながら登校する中、僕は誰に言うでもなく呟いた。 「それは、お姉さまがお母様の申し入れを断れなかったからではないのですか?」 横の童女は歩くたびに赤みがかった髪を揺らす。 その表情は決して豊かとはいえないけど、慣れた人ならその奥にその機微を見つけられる。 「まさか本当に入学させられるとは思わないだろう?」 だって、僕は『男』なんだもの。 言葉にこそ出さないけど何を言いたいのかわかったのか日向は少し目をふせる。 「僕が女子校に入学だなんて、お嬢様に知られたらどんな顔されるか」 「お姉さまにとって、歓迎できない事態になるのはまず間違い無いかと」 「はぁ…そうだよねぇ」 深いため息をつきつつも、学院への通学を続ける。ここで足を止めても余計に目立つだけなんだから。 「とにかく、まずは目立たないように過ごさないとね」 気を取り直してカバンの握り手を持ち直す。 家を出た時から覚悟は決めてたんだろ、しっかりするんだ「私」! 「お姉さま、ごきげんよう!」 「ごきげんよう、いい天気ですね」   下級生の挨拶に、にこやかな笑顔を浮かべて返事をする。 スマイル100点、(いろんな細工込みで)容姿もも100点、それでも総合得点は赤点必至の0点必。 だってここは女子校で、『私』は『僕』で『男』なんだから。 無駄なことを考えても仕方がない、そう思い直して前を向く。 「日向、行きましょうか」 「お姉さま、辛くなったらいつでも日向がいますからね?」 日向が少し心配そうな表情を浮かべる。 でもそれは不要だと笑みを浮かべる。やろうと思えばきっとやれるんだから、と。 「大丈夫だよ…」 こうして僕の、私の学園生活は不穏な空気を纏いながらも軽快にスタートを切った。 「果てしなく不安だけどね」 1人呟いた言葉は今度こそ誰にも聞かれず、空に静かに溶け去った。
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 恋愛 65,805 位 / 65,805件
文字数 30,611 最終更新日 2024.05.11 登録日 2022.09.22
ファンタジー 完結 ショートショート
――逃げる、未来の英雄×世界を嘆いた<魔女>―― 切なる願いが、呪いとして、人を<厄災>に変える世界。 街でもっとも強く、優しいお姉さんは、少年の目の前で魔に堕ちる。 「どうして、わたしは認められないの……?」 無力な少年は何もできず、逃亡を諭された。 ――これがきっかけ。少年は、ただ彼女を救いたくて最強の英雄を目指す。 「走って」と漏れ出た呟きは、あの女(ひと)の最期の優しさだった――
24h.ポイント 0pt
小説 225,896 位 / 225,896件 ファンタジー 52,478 位 / 52,478件
文字数 1,792 最終更新日 2021.06.08 登録日 2021.06.08
701 2324252627