「べ」の検索結果
全体で22,946件見つかりました。
我が家は父子家庭だ。
俺が生まれて間もない頃、両親は離婚し父親に引き取られた。
離婚理由など知る由もなく、ずっと親子ふたりで生きてきたが。
高校二年の六月某日。
仕事を終え帰宅した親父から頼みごとがあると言われた。
内容は知り合いの家に手土産持参で挨拶してきて欲しいと。
お門違いじゃないかと思いつつも、知り合いの家には娘ばかり六人居るそうで。
俺にとってもメリットあるだろうって。
釈然としないものはあったが、夏休みを利用し、とりあえず会ってみることにした。
だが、そこには想像だにしないことが。
親父はとんでもないクソ野郎だった。
いや、俺も同罪。
蛙の子は蛙なのか。
苦悩と歓喜と落胆と快楽織り交ぜたひと夏の出来事。
※方言が出てきますが作者は地域毎の方言を知りません。ネットで調べた程度です。
誤りなど多数あると思いますが、ネイティブスピーカー以外の方は指摘等ご遠慮願います。
※描写は緩いですが近親者同士の関係を描いていますので、嫌悪感を示す方は絶対に読まないでください。
※2022年7月カクヨム公開済みでしたが、現在は削除しているので掲載はしていません。
文字数 72,675
最終更新日 2025.04.08
登録日 2025.03.17
追放された支援職が、世界を支える最強の男に至る物語
王都の塔に、白い朝陽が差し込んでいた。
窓辺で報告書を読んでいたレオンは、静かに羽ペンを置いた。
今日は珍しく、空が澄んでいる。
——そして、風の中に、懐かしい気配があった。
扉が乱暴に開かれた。
かつての仲間——勇者カイル。鎧は砕け、片腕は血に染まり、目は焦点を失っている。
「……レオン……助けてくれ……魔王軍が……奴らが……!」
レオンは書類を閉じた。
机の上の印章には、王国戦略顧問・レオン・アークレインの名。
国の防衛魔法陣を統括する地位。
もう彼は、冒険者でも、支援職でもない。
「助けてくれ……頼む!お前の結界がなければ、俺たちは戦えない!」
カイルの声は震えていた。
あの頃、彼は言った。
『支援職なんて、誰でもできるだろ。お前は荷物だ。』
——そしてレオンを追放した。
「……結界がないと魔王軍に勝てなかったのか?」
「そ、そうだ……だからお前が必要なんだ!俺たちはお前を誤解して——」
「誤解?」
レオンは立ち上がる。
その足元から、白い魔法陣が静かに展開した。
塔全体を覆う防御結界——魔王軍の大軍をも防ぐ国の要だ。
「カイル。お前たちが私を切り捨てた時、私の支援はすべて消えた。」
「だが……俺たちは仲間だったじゃないか……!」
レオンは振り返らない。
窓の外、王都の空を見上げたまま、淡々と告げる。
「仲間、か。
仲間ってのは、互いを信じて支える者のことだ。
お前たちは私を信じなかった——その瞬間に、絆は切れた。」
沈黙。
カイルは膝をつき、崩れ落ちる。
レオンは最後に一言だけ残した。
「支援は“仲間”のために使うものだ。
お前たちは、もう違う。」
塔の扉が閉じる音だけが響いた。
外の鐘が鳴る。
その音に紛れて、勇者のすすり泣きが遠ざかっていった。
——レオンは静かに微笑んだ。
暖かな陽光の中、彼の机には王から届いた新たな勅書が置かれている。
「王都防衛の功績により、宰相補佐へ昇進」
もう過去に縋る必要はない。
今の彼には、守るべき国があり、信じ合える仲間がいる。
「……やれやれ。ようやく、本当の“支援”ができそうだ。」
その声は、優しく、そしてどこまでも静かだった。
文字数 68,388
最終更新日 2025.11.27
登録日 2025.10.12
どんな願いでも叶えるという転界寺。
愛刀を修復するため訪れた剣士クオンは、そこで異世界へと転移してしまう。
そこは怪物《レギオン》が跋扈し、天使と呼ばれる少女たちが戦う世界だった。
なし崩し的に戦いへ巻き込まれたクオンは、その圧倒的な剣技を見込まれ、天使たちを指導する“戦技教官”として迎えられる。
だが彼の担当となったのは、いずれも問題を抱えた天使たちだった。
臆病な狙撃手、セツナ。
猪突猛進な前衛、アカネ。
そして戦場で不穏な言動を見せる少女、アスカ。
戦場では危うい彼女たちを、一刻でも早く一人前にするべくクオンの悪戦苦闘の日々が始まる――。
騒がしくも穏やかな日々の中で、クオンはこの世界の“異常”に気付いていく――。
文字数 8,410
最終更新日 2026.06.23
登録日 2026.06.23
==僕が見たいのは昨日でも明日でもない。この瞬間にも過去となる、時の流れだ==
『地上の月』の覚醒に立ち会い、危うく命を落としかけたものの視力を代償に一命をとりとめたアラン。
月の加護を獲得し得手に「光」が加わったことにより目に代わる感覚を手に入れたが、やはり『見える』わけではない。まして魔法契約で『地上の月』の影として生きるしかなくなった。通常の魔導士よりも多くの制約や使命を背負ったのだ。
『月影の魔導士』と渾名され、他とは一線を画す立場になったアランを苦しめるのは――
~⋆~⋆~
月影の魔導士アラネルトレーネ(アラン)が主催するサロン『おしゃべりオウムの会』は実は秘密結社だ。
王家の森魔導士学校を襲う怪事件を校長ビルセゼルト、妖幻の魔導士ダガンネジブに助言を受けながら解決していくアラン。それら怪事件は『来るべき災厄』の予兆なのか?
星見魔導士が恐れる数年後に訪れる災厄、その災厄から世界を救うべく現れる『地上の月』と『地上に降りた太陽』――対立する二つの魔導士ギルドは絶大な力を持つと言われる二人を手に入れようと暗躍する。そんなギルド間の抗争に巻き込まれていくアランが学生でいられるときは終わりを迎えようとしていた。
≪ 嘘つきジゼェーラ / 初恋のゆくえ ≫
文字数 115,818
最終更新日 2025.07.03
登録日 2025.07.01
吹奏楽部に所属する音無奏は高校二年生の男子。部活仲間に勧められた乙女ゲームの悪役令嬢リアナがドストライク女子で、やり込む日々。攻略対象の完璧男子セスに男として憧れながら、セスルートを繰り返しプレイしていた。ゲーム中、急な眠気に襲われ倒れた奏が次に目を覚ましたのは、ゲームの中の世界。奏を起こしたのは完璧皇子セスだった。乙女ゲ世界にヒロインポジションで召喚されたと思っていたが、乙女ゲームは只の入り口、奏は元々「こちら側」の人間だった。召喚師であり日本での同級生だった鈴城舞が奏を探し当て「こちらの世界」に連れ戻したのだという。しかし奏には異世界での記憶が全くない。しかも、元の性別は女でTSと教えられ、益々混乱する。男としてリアナに好意を寄せているはずが、オメガであるカナデは運命の番であるセスに無自覚に惹かれてしまう。リアナとセスへの気持ちに挟まれて自分の恋の行方に悩みながらも、カナデは『儀式』というこの国の最重要な神事をやり直すため、消えた仲間探しを始めることになる。異世界転移系BLオメガバース和洋折衷ファンタジー。【カクヨム・小説家になろう・fujossyにも掲載中】
文字数 100,201
最終更新日 2024.11.30
登録日 2024.10.13
スライムはおいしい。マジうまい。何コレ神だ。ないと死ぬ。
ごく一般的錬金術師をやっていた俺はある日奇跡の食べ物に出会った。ぷるぷる震える魅惑の食べ物、スライムだ。あまりのおいしさに天を仰ぐ。我が理想郷はここにあったのだ。
だけども最近市場に出回るスライムの数が減っているらしい。え、本当?このままだと俺の生命維持に支障をきたしますぞ?
安定してスライムを得るためにスライムをテイムしたのだけれど、どうやら貴重なポーションんの材料になると気付いて‥‥?
※※※
スライム好きによるスライム好きの為のスライム冒険記。主人公はハイスペックスライム信者です。冒険もします。ダンジョンにも行きます。スライムを何でもおいしく食べられる人向きの話。
文字数 103,659
最終更新日 2020.02.11
登録日 2020.01.29
男女比が約1:87のあべこべ世界において、男性は希少かつ貧弱の引きこもりで女性はガッツリ肉食系。
殆どの女性が男性と経験する事を夢見ているも、今日も世界はどこもかしこも女……女……女だらけ。
異性結婚? それどんな無理ゲー?
少数の男性は傲慢で暴力的になるって本当ですか?
いえ、引きこもりのモヤシは普通にボコります。
政府がお情けのマッチング交渉で、男性と経験するチャンスはくれるけれども、男性への謝礼金なる暗黙の了解が存在する世知辛い世界。
「ぶっちゃけ、男なんか要らんだろ?」と思うも、身体は正直で悩ましいジレンマ。
そんなあべこべ世界で男性と思わしき人物がスレを立てた。
エロゲーのシナリオかな(笑)
甲子園編のラスト辺りから真面目に執筆致します。
面白いと思った方は高評価、フォローお願いします!
私の夢は「世界にたった1000冊しか無い紙の本」を自費出版する事です。
2023年3月1日より、「全力全開全ツッパ」します。
貴方様達は私の「お客様」であり、「仲間」でございます。
最新話の101話は2023年4月20日に更新致します。
2023年4月20日に更新致します。
締切です。
それを守らない場合、見切って下さいませ。
掲示板と地の文混ぜた物にする予定です。
「小説家になろう」(途中で徹底! 警告2回)
「ハーメルン」(わやくちゃし過ぎて、撤退! 警告3回)
「カクヨム」(挿絵無し)
「アルファポリス」
「ノベルピア+」
の上記5サイトに掲載しております。
この作品は完全なるフィクションであり、実在する人物及び団体名とは一切関係ございません。
イラストはAI作成の為、著作権は製作者である私に帰属致します。
文字数 68,508
最終更新日 2023.03.11
登録日 2023.03.08
Ωである市東は、感情を表に出すのが苦手な孤高の獣のような存在だ。
そんな彼を「俺のΩ」として囲い、甘くも容赦なく躾けるαの恋人。
旧校舎の片隅、人目を忍ぶ場所で交わされる触れ合いは愛情と支配、羞恥と快楽が絡み合う危うい関係そのものだった。
強引で挑発的なαに翻弄されながらも、
市東はその手から逃れられない。
これは、αに深く執着され、食べ頃のA5ランクΩとして愛され尽くす、
甘美で背徳的な恋の記録。
文字数 1,903
最終更新日 2026.01.17
登録日 2026.01.17
連日の深夜残業とパワハラに耐えきれず、思い切って退職代行サービスを利用した社畜OL・水瀬ミナ(28歳)。解放感に浸って眠りについたはずが、目覚めたのは異世界の王宮の豪華な部屋。なんと「救世主候補」として召喚されたという!
右も左もわからないまま与えられた役目は「第一王子のお世話係」。しかし、そこで出会ったのは、美形だけど超わがまま&人間不信の問題児・レオン王子。初対面で冷たく拒絶され、お世話どころか部屋にも入れてもらえないミナは途方に暮れる。
元社畜OLと問題児王子の溺愛ロマンス。王子と平民の身分差、王族の義務と個人の想い、そして異世界人としての立場。すべての壁を乗り越え、「選ばれる女になる」ためのシンデレラストーリー。
ときめき、切なさ、涙、そして最後の微笑み―辛い日常から解放されたい全ての女性に贈る、甘くて苦い異世界ロイヤルラブストーリー。
文字数 73,272
最終更新日 2025.04.26
登録日 2025.04.12
「絶対に離婚してみせる」
大手商社で最年少課長を務める桐谷美和は、過去の裏切りにより心を閉ざし仕事に生きてきた。
周囲から「氷の女」と恐れられる彼女だったが、ある日実家の会社が倒産の危機に瀕してしまう。
必要な額は八千万円。絶望する美和に救いの手を差し伸べたのは、新人部下の四宮怜だった。
「8000万、すぐに用意する代わりに結婚してください」
彼の実の正体は財閥の御曹司であり、うちの新社長!?
父を救うため、契約結婚をしたのだけれど……。
「借金を返済したら即離婚よ」
望まない男との結婚なんて必要ない。
愛なんて、そんな不確かなものを信じる気はこれっぽっちもないの。
私の目標はこの男と離婚すること、だけ──。
「離婚?それは無理でしょうね」
「借金のことなら私がどうにか……」
「そうじゃない。断言しよう、キミは必ず僕を好きになるよ」
ふざけんな。
絶対に好きになんてなるもんか。
そう誓う美和だったが、始まった新婚生活は予想外の連続で……。
家での四宮は甘い言葉を囁く溺愛夫で……!?
「あなたが可愛すぎてダメだ」
隙あらば触れてくる彼に、頑なだった美和の心も次第に乱されていく。
絶対に離婚したい妻VS絶対に逃がさない夫。
契約から始まった二人の恋の行方は──。
文字数 63,421
最終更新日 2026.02.03
登録日 2026.01.26
完結しました✨
「俺が奈々の『非常食』になってやる。減るもんじゃないし、いつでも呼べよ」
高校3年生の夏、その契約は結ばれた。
隣に住む幼馴染・赤城奈々は、奥手で人見知りな文学少女。
しかし彼女には、18歳の誕生日に覚醒する「サキュバスと人間のハーフ」という秘密があった。
生きるために男性のエネルギーが必要不可欠になってしまった奈々。
見知らぬ男性を襲うことなんてできないと絶望する彼女に、密かに恋心を寄せていた幼馴染・青山ユウは、自らの身体を差し出すことを提案する。
それは、月に一度の「補給」関係。
ベランダ越しの密会、放課後の図書室、文化祭。
「あくまで人助け」という建前のもと、二人は何度も唇を重ね、熱を分け合う。
しかし、二十歳を迎えた夜。サキュバスの本能は、キスだけでは抑えきれないほど苛烈なものへと変貌する。
ユウを傷つけたくない一心で、奈々は彼との記憶を消す魔法を使ってしまうが――。
頑なな拒絶をこじ開けたのは、がさつな幼馴染の、狂おしいほど真っ直ぐな愛だった。
優しい幼馴染に、逆に美味しく食べ尽くされる!?
奥手なサキュバス×一途な元・非常食。
契約から始まる、じれったくて甘い、執着溺愛ラブストーリー。
♥最後はハッピーエンドをお約束します♥
※表紙はAI画像を使用しています
文字数 45,524
最終更新日 2026.02.14
登録日 2026.02.01
大手ギルド<レッド・ジェネラル>の<ハケン冒険者>として働くレイは、<勇者>ダミアンに<ハケン切り>を宣告されギルドを追放されてしまう。
しかし実はレイはただの<ハケン>ではなく、ギルド経営に必要なことを俯瞰して学ぶためにあえて<ハケン>としてギルドを転々としていただけの<チート級・ハケン冒険者>で、
実は<レッド・ジェネラル>が大手ギルドになったのも、ほぼ全て彼のサポートのおかげだった。
そんな彼は、もう「学ぶべきことは学んだから未練はない」と、潔くギルドを立ち去る。
そして自分で新ギルドを立ち上げ、メンバーを集め一気に大手ギルドへと成長させていく。
一方、勇者ダミアンたちの<レッド・ジェネラル>は、実はレイのおかげでSランクに成長できたにすぎず、レイが抜けたことで一気に力を失っていくのであって……
文字数 21,550
最終更新日 2020.11.17
登録日 2020.11.08
桜舞帝国には妖魔が存在する。妖魔は人々を脅かす忌避すべき存在。そんな妖魔を討伐するのが異能者。
攻撃系異能、精神系異能、防御系異能など、異能には様々な種類がある。その中でも補助異能は特殊だった。
補助異能は他の異能者を強化することが出来る異能である。
そんな補助異能を使える者を多く輩出する薬研家に生まれた美琴。
美琴は洋菓子や洋装を好み、巷では『はいから令嬢』と呼ばれている。
そんな美琴は補助異能を使うことが出来ないという弱点があった。しかし、薬研家の家族からは冷遇されることなく、のびのびと育った美琴。
そんなある日、美琴はいつも通り洋菓子を作っていたら、倒れている男性を見つける。
男性はお腹が空いていたようで、美琴が作った洋菓子を全て食べてしまった。呆気に取られる美琴だが、後日その男性が皇族である赤院宮伊吹であることが判明。
伊吹は攻撃系異能が使えるのだが、補助異能を跳ね返してしまう体質だった。
そして驚くべき事実が判明する。
美琴は補助異能が使えないのではなく、作るお菓子に補助異能を込めることが出来たのだ。そして伊吹は美琴が作ったお菓子から補助異能を吸収することが出来た。
こうして美琴は伊吹が妖魔討伐に行く前に、彼にお菓子を作ることになった。
これはお菓子を通して心を通わせる美琴と伊吹の物語。
ノベマ、小説家になろう、カクヨムにも掲載しています。
文字数 10,954
最終更新日 2025.07.17
登録日 2025.07.17
・年下攻め(ややわんこ)
・攻め視点
・受け視点(美人だけど炊事能力ゼロ)
(視点が交互)
・再会
完結済みの話を投稿していきます。
氷室山斗は同僚の大井貞宗から引き継ぐ作家の月城類と打ち合わせをする予定だったが、類がなかなか来ない。
大井の案内で類の住むアパートへと向かうが、類は部屋の中で生き倒れていた。
慌てて携帯食料などを食べさせ、その後で顔合わせなどを行う。
その後も不安が付きまとう山斗だったが、類と会う時には、つい世話を焼いてしまう。
そうしてひょんなことをきっかけに、類が初恋の人だとわかる。
文字数 37,099
最終更新日 2024.09.06
登録日 2024.08.31
文字数 2,012
最終更新日 2024.09.16
登録日 2024.09.16
高校2年の新田翔(にった かける)はある日、自ら命を絶った。
しかし死んだはずの翔は何故か生きていて、目を覚ました時そこは日本ではなく異世界であった。
そしてある領主の息子になっていた。
翔はこの世界での快適な暮らしに生まれ変わってよかったと思ったが、領民の生活を見て何故自分がそんな暮らしができているのかを知る。
どうやら領主である父がひたすら贅沢をするために悪政しているようだ。
僕の両親はクズらしい。
だがクズなのはこの2人だけでなく、この世界の人族の貴族全員だという。
理不尽に虐げられている人たちを助けたいと思った翔はこの現状を変えるべく持てる力を使い、この世界に蔓延る悪に対抗するため両親から領地を奪い王国へ独立を宣言する。
文字数 62,499
最終更新日 2019.08.26
登録日 2019.06.02
菫が転生したのは、前世でプレイしていたファンタジー系乙女ゲームの世界だった。
ゲームが始まる学園の入学式で記憶が戻るという、テンプレ展開から始まった悪役令嬢ヴィオレッタの人生。しかし菫は、この悪役令嬢が悪役令嬢未満なことも思い出す。
ヴィオレッタは菫が推しだった攻略対象、リヒト王子の筆頭婚約者候補。そのためリヒト王子のイベントで、ちょいちょいその姿を見かけるキャラであった。
だが見かけるだけ。あくまで見かけるだけ。ヴィオレッタは作中でまったくヒロイン――モニカに絡んでこない。意地悪は当然、嫌味や悪口も一切言ってこない。
空気のように存在し、あげくリヒト王子ルートのラスト付近では、「自分も好きな相手がいるから身を引く」とさっさと退場する始末。
菫は思った。ヴィオレッタには、悪役令嬢にありがちな断罪回避のための画策や破滅の恐怖に怯える必要がない代わりに、改変するべきストーリー自体がないのだと。つまりヴィオレッタになった自分が彼の筆頭婚約者候補から外れるのは、不可避なのだと。
それならいっそ、ヴィオレッタが口にした「好きな相手」とやらを探してみようか。
そう考えた菫だったが、モニカと恋愛が始まるはずのリヒト王子の様子が、どうもおかしくて――?
※この作品は、『小説家になろう』様でも公開しています。
※『小説家になろう』にて、PV80万超えました。感謝!
文字数 37,016
最終更新日 2021.11.16
登録日 2021.10.24
世界の頂点に立つ男が俺ヴェルド
・テンペスト。皇帝として名を轟かせている自覚もある。
皇帝である俺はすべてに対して決定権があり、誰もが俺に逆らえないことを物心ついたときから自覚していた。それ故にいらないものは切り捨て、気に入らないものはそれなりの罰を与え、暴君と名を馳せた。
とはいえ、地位が揺るがないようやるべきことは面倒ながらもやり、誰にも隙を見せないよう力だって誰よりもつけてやると隠れた努力があってこそ今がある。地位に甘えるだけの馬鹿が皇帝を続けられるはずもないのだから。
あえていう問題点は俺に婚約者すらいないこと。世継ぎの大事さは理解していても、ろくな女がいないのだから俺は悪くないと思うが。媚び売るだけの馬鹿と自信過剰女に、権威目的に親に言われてか真っ青になりながら嫌々近づいてくる女を皇妃にしたところで仕事が増えるだけ。
せめて大人しいものならばどうせ期待はしないので仕事も増えずまだマシか、なんて考えすら浮かんで、そんなときちょうどよくペコペコしながら臣下たちがさすがにそろそろ皇妃なるものを探すよう言い出したため適齢期の令嬢は強制参加という条件で開いた舞踏会。
こんな貴族社会にそんな都合のいいやつなんているはずもなかったか、なんて香水の臭いに嫌気が差した時だったうさぎのような小動物を連想させる可愛らしい令嬢と目があったのは。
令嬢視点のあちらが本編です。こちらは元々本編の途中に入れるつもりだった皇帝視点ですが、同じくらい長くなりそうなので別作品として公開しました。
進みは先に書き始めた分本編の方が早いかと思いますが、同じペースで書く予定です。ただ視点が違うため、本編にはない部分が書かれることもございます故、裏本編みたいな気分で読んでいただけると。
文字数 20,817
最終更新日 2021.05.27
登録日 2021.04.23