「時計」の検索結果
全体で653件見つかりました。
チリチリと鳴り響く目覚まし時計を布団から蹴飛ばしたココは、半分夢の中で、目覚まし時計というのは人類が生み出した道具の中でも一番の無礼者だと欠伸{あくび}を一つ、布団を頭から被り直した。
文字数 4,211
最終更新日 2020.07.03
登録日 2020.07.03
正しい時間って本当にひとつだけ?――明石の空と時計をめぐる物語。東京から「時のまち」明石へ引っ越してきた小学六年生の水野ひよりは、夏休みの自由研究に日本標準時を選ぶ。答えを調べて簡単に終わらせるつもりだったが、天文科学館の倉庫で不思議な星空時計と、偉そうに話す小さなフクロウ・テンに出会う。さらに、古い観測ノートには「七月三十一日、明石の時間が一分なくなる」と書かれていた。クラスメイトのナナ、星に詳しい少年ソラとともに、ひよりは子午線、太陽の南中、世界の時差、星の動き、ずれていく時計を調べ始める。しかし、正しい答えはいつも一つとは限らず、記録や時計さえ間違うことがある。そしてノートを書いた少女の過去と、消える一分の謎が少しずつつながっていく。時間に厳しいひよりが、明石の空と時計を通して、「正しさ」と「人を待つ時間」の意味を知っていく、夏休みの十日間の学びと冒険の物語。
文字数 45,925
最終更新日 2026.07.06
登録日 2026.07.01
桐嶋湊が何気なく過ごしていた無味乾燥な日常は、その日終わりを迎えた。
黒いローブの男から渡された『傲慢』の棺。その中には白骨が納められていた。「血を捧げて受肉させよ」、手紙の指示通り従うと、少女、堕天使ルシファーが現界する。
湊は『傲慢』を司る彼女と契約したことにより、七つの大罪の悪魔たちの百年に一度の『王を定める戦争』へと巻き込まれていく。
それは自身の生死を賭けた戦いでもあった。
登録日 2017.12.14
聖拳ドルモスと讃えられた男がいた。彼は己の肉体一つで荒れた大陸を一つの国にまとめ上げ、聖拳流武術を作り出した。そして、世界を呑み込まんとする災いの竜と相打ちになってその生涯を終えた。
だが、気が付いたときには聖拳ドルモスは、異なる時代の異なる国の少年、アウルとなっていた。どうやらアウルの前世が聖拳ドルモスであり、彼の記憶が唐突に戻ったために混乱状態にあったようであった。
前世の記憶を手にしたアウルは、鍛錬の中で聖拳流武術を思い出していき、かつての聖拳の力を取り戻していく。だが……アウルの国では、拳闘士はダサくて弱い適性クラスであると、馬鹿にされていた。
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文字数 18,610
最終更新日 2020.01.18
登録日 2020.01.17
壁は深い藍色。扉は古びた黒い木製で、
その取っ手には真鍮の鈍い光が宿っている。
小さな灯りが、まるで心の中だけを照らすように、静かに揺れている。
扉を開けると、そこは別の時間が流れる場所──「The Tale’s End」。
カウンターだけの小さなBar。
音楽はレコードのジャズ。時間を告げる時計はなく、
ただ静かに揺れる振り子だけが、店内にかすかなリズムを与えている。
バーカウンターの向こうに立つのは、穏やかな瞳をした“マスター”。
名前は明かされないが、訪れる者の心をすっと読み取るかのように、ぴたりと寄り添う一杯を差し出してくる。
その酒は、不思議と懐かしく、そして少し切ない。
あなたが抱えてきた感情を、まるで味にしてグラスに溶かし込んだような…そんな一杯。
そして、グラスの縁が空気を切り、余韻が舌に残る頃──
いつのまにか、あなたは語り始めている。
誰にも話せなかったこと。
自分でもうまく言葉にできなかったこと。
忘れたふりをしてきた、大切なこと。
一言、一文、そのすべてが物語となり、
バーカウンターの奥に並ぶ背表紙のない本の一冊に、
まるで筆が自然と走るように記されていく。
文字は淡く光り、ページはほんのりと温かさを帯びる。
語り終えたとき、本の背にあなたの名が刻まれ、
それは静かに棚へと納められる。
そうしてあなたは席を立ち、
「The Tale’s End」をあとにする。
振り返れば、扉はもう、なかったかのように夜の闇へ溶けている。
けれど、その夜に語った物語は、確かにこの世に残る。
記憶に形を与え、心に灯りをともす、ささやかでかけがえのない一冊として。
「The Tale’s End」──それは、感情の果てにだけ現れる、語りと記憶のBar。
あなたが語る物語が、今夜もまた一冊の本になる。
文字数 24,082
最終更新日 2025.05.10
登録日 2025.04.28
山と海に抱かれた小さな児童養護施設・若葉園。そこには、13歳で最年長となった少女・百瀬凛が暮らしている。幼い園児たちの面倒を見て、朝の鐘を鳴らし、時にゲンコツを落としながらも、誰よりも優しい心で園を支える存在だ。園長・箕輪静香は、そんな凛を「特別」と抱きしめ、深い愛情を注いでいる。
若葉園は、温かく穏やかな日常に満ちているように見える。だが、園の裏手には三つの墓があり、園長は毎朝そこに祈りを捧げる。園児たちもその姿を真似るが、凛だけはアヒルの目覚まし時計を抱いて祈るという、不思議な習慣を持っていた。
そんな園に、新しい職員・結城さえがやってくる。前職の保育園で心をすり減らし、逃げるように辿り着いた若葉園。初日から凛に“知らない人”としてリネン庫に閉じ込められるという洗礼を受けるが、職員たちの温かさに触れ、ここでならやり直せると感じ始める。
しかし、さえはまだ知らない。
この園には、誰も口にしない“秘密”があることを。
凛が抱えるアヒルの意味も、園長が涙を流す理由も、そして——若葉園に眠る「過去」の正体も。
穏やかな日常の奥に、静かに影が揺れていた。
文字数 66,993
最終更新日 2026.03.28
登録日 2026.02.28
この世界では、“数値”がすべてを決める。
人は生まれた瞬間に数字を与えられ、その桁がそのまま価値となる。数値が低いほど上位とされ、高ければそれだけで無価値と見なされる。努力も、才能も、意思さえも関係ない。ただ数字だけが絶対の基準として存在し、すべての人間はその序列の中で生きることを強いられていた。
そんな世界で、機械式時計を扱う職人の家に生まれた少年は、判定の日に常識を覆す数値を与えられる。
――「8888」。
誰も見たことのない、最底辺の数字。
周囲が困惑し、やがて明確な拒絶と嘲笑へと変わっていく中で、少年はただ一言、「ありがとう」と口にした。
絶望も怒りも見せず、与えられた現実をそのまま受け入れるその姿は、あまりにも異質だった。
その少年――アオイに興味を抱いたのは、上位階級“ハンドレット”に属する少女、数値「99」のルリ。圧倒的な速度を持ちながらも、常に結果と評価に縛られ、止まることすら許されずに生きてきた彼女は、数字に縛られないアオイの在り方に戸惑いながらも、次第に惹かれていく。
やがて二人は、世界に起こり始めた異変に巻き込まれる。人の数値が突如としてズレ、存在そのものが不安定になる現象。そして、視えない“何か”が現実に干渉し始める不可解な出来事。
それは速さでも力でも抗えない、“理の歪み”だった。
しかしアオイだけは、その歪みに触れ、“正しい位置へと戻す”ことができた。
まるで世界の流れそのものを調律するかのように。
その力の正体は、やがて明らかになっていく。かつて神や精霊が存在し、数値が固定されていたもう一つの世界――反転世界。その崩壊と争いの中で失われたはずの理と、アオイの存在は深く結びついていた。
数字がすべての現実世界と、神々と精霊が干渉する反転世界。二つの理が交錯し始めたとき、世界の均衡は静かに崩れ出す。
止まれば壊れてしまう少女と、何も持たないのに揺るがない少年。
対照的な二人は出会い、共に歩むことで、やがて“数値では測れない価値”と“存在の意味”へと辿り着いていく。
これは、数字に支配された世界で、“価値”そのものを問い直す物語。
文字数 360,553
最終更新日 2026.06.07
登録日 2026.03.29
ジュ・トゥ・ヴは、エリック・サティの曲であり、フランス語で「あなたが欲しい」という意味だ。夜の八時になると、あの時計がジュ・トゥ・ヴのメロディを奏でていた。
七年間、マリは確かに僕の家族だった。
マリは、家の中で僕を茶ネコと呼んでいた。マリ自身が、そう呼び始めた。茶色の私服ばっかり持ってたのと、僕が猫を可愛がるさまを見たからだろう。
自分のことはミーネコと呼んだ。理由を聞いても、マリは「だって、そういう感じがするんだもの」と笑うだけだった。
「茶ネコと三―ネコは、仲のいいネコの夫婦なんだよ」
そう言って、マリは僕の腕に寄りかかった。
いつかは、二匹の猫の夫婦が暮らせる小さく綺麗な家が欲しいねと言っていた。
けれど、今のマリにとって、僕はもうネコではなく、不気味な存在「ヌシ」なのだ。
文字数 39,464
最終更新日 2019.03.13
登録日 2019.03.13
ルドヴィカは1年に及ぶ隣国との交渉を終えてやっと帰国した。
本来ならば国王若しくは婚約者であり王太子でもあるジェルマノが出向かねばならなかった交渉。
しかし、落馬によって足を負傷したジェルマノは行くことが出来ず、ルドヴィカは「王太子妃になるのだから問題ない」と押し切られてしまった。
成果を持って帰国したルドヴィカはその日から人生が変わる。
王太子妃となり、いずれは王妃となってジェルマノと国を統べるはずだった未来。
その為に生まれた時から王妃となるべくして育てられてきたルドヴィカだったが、無理矢理に名代にされた交渉に出向いている間に異母妹のミレリーとジェルマノは子をなしていて、ミレリーは臨月間近。
子が出来た以上、王太子妃はミレリー。
そしてルドヴィカは側妃。
1つの家から2人も妃は出せないと突っぱねてみれば、ルドヴィカはミドラン伯爵家に養女として出されて手続きも終わっていた。
既に話が出来上がっていることに、怒る気にもなれないが何もせずに側妃となるのも腹立たしい。
ルドヴィカは全てを捨てて、自由に生きることを決意した‥‥のだったが…。
★↑例の如く恐ろしく省略してます。
★2月22日投稿開始、完結は2月26日2時22分<(_ _)>
★男性に守られる女性をご希望の方はブラウザバックを強く推奨します。
♡注意事項~この話を読む前に~♡
※異世界を舞台にした創作話です。時代設定なし、史実に基づいた話ではありません。リアルな世界の常識と混同されないようお願いします。
※心拍数や血圧の上昇、高血糖、アドレナリンの過剰分泌に責任はおえません。
※外道な作者の妄想で作られたガチなフィクションの上、ご都合主義です。
※架空のお話です。現実世界の話ではありません。登場人物、場所全て架空です。
※価値観や言葉使いなど現実世界とは異なります(似てるモノ、同じものもあります)
※誤字脱字結構多い作者です(ごめんなさい)コメント欄より教えて頂けると非常に助かります。
※話の基幹、伏線に関わる文言についてのご指摘は申し訳ないですが受けられません。
文字数 82,208
最終更新日 2024.02.26
登録日 2024.02.22
山間の孤立した村にある古びた時計塔。かつてこの村は繁栄していたが、失踪事件が連続して発生したことで、村人たちは恐れを抱き、時計塔は放置されたままとなった。17歳の天才高校生・神藤葉羽は、友人に誘われてこの村を訪れることになる。そこで彼は、幼馴染の望月彩由美と共に、村の秘密に迫ることになる。
葉羽と彩由美は、失踪事件に関する不気味な噂を耳にし、時計塔に隠された真実を解明しようとする。しかし、時計塔の内部には、過去の記憶を呼び起こす仕掛けが待ち受けていた。彼らは、時間が歪み、過去の失踪者たちの幻影に直面する中で、次第に自らの心の奥底に潜む恐怖と向き合わせることになる。
果たして、彼らは村の呪いを解き明かし、失踪事件の真相に辿り着けるのか?そして、彼らの友情と恋心は試される。緊迫感あふれる謎解きと心理的恐怖が交錯する本格推理小説。
文字数 33,765
最終更新日 2024.11.21
登録日 2024.11.21
娘の3億円の絵を、ただの0円に戻すために。
四十一歳の会社員・神崎慎吾は、ある朝突然、物の「現在価格」と「10年後の価格」が見えるようになった。
缶コーヒー。車。腕時計。そして――株。
何気なく調べた無名企業の株には、
【現在価格:126円】
【10年後の価格:18,740円】
という、とんでもない数字が表示される。
十年後の価値が分かる。
それなら株でも、不動産でも、骨董品でも負けるはずがない。
住宅ローンも、教育費も、老後の心配もなくなる。
この力があれば、家族を幸せにできる。
そう思っていた。
その日の夜までは。
四歳の娘・結衣が描いた、何の変哲もない家族三人の絵。
【現在価格:0円】
そして――
【10年後の価格:300,000,000円】
さらに表示されたのは、信じたくない未来だった。
【価格上昇理由:作者死亡】
【死亡予定日まで:3,652日】
十年後、娘は死ぬ。
そしてその絵は「遺作」として三億円の価値を持つ。
ならば。
俺がやることは決まっている。
未来価格を使って金を稼ぐ。
株を買う。
土地を買う。
企業を動かす。
必要なら億万長者にだってなってやる。
すべては――
娘の三億円の絵を、ただの0円の絵に戻すために。
これは未来の値段が見えるようになった普通の父親が、金と知識と十年間のすべてを使って、娘の運命に抗う物語。
※本作は「」TALES「カクヨム」にも『かばっち』名義で重複投稿しています。
登録日 2026.08.18
『ピエタ古美術・古道具店』。あなたが気まぐれで入ったその店は、薫かれている甘やかな香と古いもの特有の埃っぽい匂いに満ちていた。ランプ型の電灯が投げる橙(だいだい)がかった灯りで、店内全体がセピア色に染まっている。どこかで柱時計がものうげに時を刻んでいる。両側の棚や床には、小さなサイコロから瓶、等身大の像や盾まで置かれ、ほとんど壁が見えない。
出入口の真正面にカウンターがあった。その向こうで店主らしき人が大きめの本を広げ、座っていた。
黒い真っすぐな髪を一つにまとめ、栗色の眼の片方には銀縁のモノクル(片メガネ)。中性的な顔つきで、男か女か分からない。黒いシャツに厚手の茶色のエプロンを付け、その上からゆったりとした着物を羽織っている。
モノクルに着物なんて随分変わった格好だが、どこか現実離れした雰囲気のあるこの店では違和感がなかった。
あなたに気がつくと、店主は本を閉じた。表紙に『ファウスト』とあるのがちらりと見える。
「ここには『血を流したことのないような匕首(あいくち)もなければ、大丈夫でいた体へ、命を取る、熱い毒を注ぎ込んだことのないような杯もございません』。なんてね」
そう言って店主はあなたを見つめ、魅力的な笑みを浮かべる。
「いらっしゃいませ。気になる物があれば遠慮なく手に取ってご覧ください」
文字数 4,976
最終更新日 2017.02.12
登録日 2017.01.27
気がつけば、そこは黄金に輝く竜が住むセカイだった。
時計職人として駅前にひっそりと工房を構えるヒカルは、愛車の原付バイクに乗って、配達請負の仕事もこなしていた。
ヒカルはある日、妙な依頼を受ける。
「この場所まで届けて欲しい。そのバイクに乗って」
向かった先は町外れの廃墟であった。入っても誰もいないし、返事もない。
もう帰ろう――。
焦る気持ちで長い廊下を引き返す。
だが、その廊下を抜けた先は、ヒカルの暮らす世界ではなく、巨大で雄大で、そして偉大な黄金に輝く竜のいるセカイだった。
【主要キャラクター】
◯大槻ヒカル…主人公。黄金の懐中時計を持つ。
◯カリンダ…黄色い目をした銀髪の少女。
◯ウイン…体中にアクセサリーを着けた召喚士。
◯ブリーゲル…竜保護派の隊長。ウインとカリンダの兄。
◯パッチ…ウインの召喚者の一人。外見は小熊だが、炎を操る。
◯バル…戦争に巻き込まれ、家族を失った少年。オルストン事件の生き残り。
◯リオン…ヒカルが最初に出会った黄色い目をした少女。消息不明。
◯謎の依頼人…ヒカルに黄金の懐中時計を渡した謎の男
文字数 203,972
最終更新日 2019.09.23
登録日 2019.08.26
中学一年生になり、初めて一人で電車に乗った奏はうっかり寝てしまい、最寄りの駅を乗り過ごしてしまう。仕方がなく、知らない街で電車から一度降りることに。その街はとても変わっていた。
大きなクマのぬいぐるみが置かれたレコード屋、革張りのソファや振り子時計、足踏み式のミシンなどを扱う古い家具屋、エプロン付きワンピースを着たトルソーが並ぶ古着屋など。少し不思議なお店が軒を連ねるアーケード商店街を通り過ぎようとした時、車一台がようやく通ることができる横道が目に入った。
その横道を進んでいくと、「乗り過ごし鉄道」という名の絵本屋に行き当たる。
世界中の絵本を扱うこの店を、奏はこの街で最も不思議なお店だと思った。
なぜか。
それは、この店の中で絵本を読むと、絵本の世界中に入り込むことができるからだった。
◆
不思議な絵本屋に出会った少女の世界は、少しだけ明るく変わっていく。
文字数 5,996
最終更新日 2023.02.03
登録日 2023.02.03