「しそう」の検索結果
全体で1,218件見つかりました。
学校の七不思議っていうのは、きっとよく聞くよね?
で、うちの学校にもさ、学校の七不思議はあるわけ。
有名な花子さんとか、動く人体模型とか、そういうやつ。
けど、さ。
うちの学校にしかない話が一つだけあるんだ。
それが、『黒板の怪談』。
え?
聞きたい?
いいよ。
じゃあ、話すね。
きずな児童書大賞にエントリーしております♪
子供でも読んで楽しめるような怖いお話にしていますので、よろしくお願いしますm(_ _)m
そして、ただいま、読むのが難しそうな漢字にふりがなを振っている途中です!
第十五話までは修正済み。
文字数 53,589
最終更新日 2023.08.27
登録日 2023.07.23
冷たい風が頬をかすめるたび、私はふと君を思い出す。
駅前のイルミネーションがきらきらと輝いている。手袋越しに握ったスマホには、君の最後のメッセージが表示されていた。「春になったら、もう一度話せるかな?」その一言に私は、どう返事をしたらいいかわからず、ただ既読をつけたまま日々を過ごしている。
君と出会ったのは、一年前のちょうど今頃だった。大学のサークルでクリスマス会を開くことになり、誰もが気の合う友達同士で集まる中、ぽつんと一人でいる私に、君は声をかけてくれた。
「寒いね。でも、手が冷たいのは僕だけかな?」
突拍子もないその言葉に驚いたけれど、君の笑顔は不思議と温かくて、私はいつの間にか自然に笑い返していた。
それから私たちは、寒い日も雨の日も、一緒に過ごすようになった。君の話す未来の夢や、好きな音楽、見たい映画。いつも何かしら話題が尽きなかった。でも、春が近づくころ、君の表情がどこか曇るようになった。
「もし、僕がいなくなったら…どうする?」
そんな問いかけに、私は冗談だと思って「探しに行くよ」と笑って答えた。でも、君は笑わなかった。ただ、寂しそうに目を伏せて、静かにうなずいただけだった。
君が東京の大きな病院に入院していることを知ったのは、それからしばらくしてからだった。君はずっと隠していた。見舞いに行ったとき、君は小さな声で言った。「春になったら、元気になって戻れると思う。でも、もし僕が戻れなかったら、君は新しい春を探してほしい」
私は泣きながら首を振った。そんな未来なんて考えたくなかった。だけど、君の優しさは、私を前に進ませようとしていたのだと気づいたのは、君がいなくなってからだった。
君が残してくれたメッセージ。「春になったら、もう一度話せるかな?」という言葉の意味。君はきっと、私が新しい季節を見つけるのを待っているんだと思う。
駅のホームに風が吹き抜ける。その冷たさに少しだけ目を閉じてから、私はスマホをしまい、電車に乗った。君の好きだった青い空が、私の心にも広がっている。
「ありがとう。また、どこかで会おうね」
そう心の中でつぶやきながら、私はそっと笑った。
そして電車は、春の予感を連れて走り出した。
文字数 907
最終更新日 2025.01.23
登録日 2025.01.23
夫が酒に逃げている。事業がうまく行っていないのは知っていた。今は時期が悪いのだと慰め支えていたつもりだったけど。飲み過ぎだ。それを止めようとすれば叫び、手を振り回す。
酒癖は良くないと知っていたが、これだけ続くと身の危険も感じる。
ある日、娘が怪我しそうだった事で…離婚も考えている。私も稼ぎがあるから貯蓄はまあ、ある。
娘と家を出た。その先は夫の友人、独り身であるが人格者でギリギリ客人としての体裁は整う。
その好意に甘え、私は再婚も良いかもと考えていたが…
甘さ:<なし>
辛み:★ ★ ★ 復讐強め、行き当たりばったり。自分本位で。
文字数 947
最終更新日 2021.06.03
登録日 2021.06.03
〈こちらの作品は、シチュエーションCDシナリオの形式で書いています。
早乙女のセリフがメインとなっていますので、自分に話しかけているように想像すると、ドキドキが増しそうです……💕〉
【あらすじ】
ここは『夢の館』。
人々からそう呼ばれていた。
いわゆる、連れ込み宿。
そこで働く主人公は、お金に困り朝から晩まで働いていた。
ある日、雇い主の早乙女からある提案をされる……。
【登場人物】
早乙女:『夢の館』の経営者。
夢の館は、先祖代々経営してきており、早乙女も受け継いでいる。
本人はあまり、夢の館の経営には、乗り気ではない。
若い頃から体が弱い方で、ほとんど自室件事務所にいる。
主人公が働き出してから、職場にもたまに顔を出すようになった。
やや丸い銀縁眼鏡が特徴的。
主人公:2ヶ月程前から『夢の館』で働く。
借金があるため、朝から晩まで働くが、最近、体力が持たなくなっている。
文字数 5,984
最終更新日 2020.04.04
登録日 2020.04.04
居森千秋は中学一年生。少し声が大きいけど、ウソが嫌いな、困った人を放っておけない女の子。
入学してまもなく、中学校生活にまだ馴染めずにいた千秋は、演劇部の部室から聞こえてきた声に惹きつけられる。
そこで一人の少年が演技の練習をしていた。覗いている千秋に気づいた少年は嬉しそうに言う。
「オレが見えるのか!?」
……なんと、少年は幽霊で、しかも記憶喪失だという。
しかもうっかり、千秋は体を乗っ取られて……!?
文字数 41,883
最終更新日 2025.08.13
登録日 2025.07.30
「サッカーだけの中学ってないかな?」
「野球だけの中学ってないかな?」
「陸上だけの中学ってないかな?」
6年生になった時、勉強が大嫌いな大柄の男子3人が集まって、夢みたいなことを話していた。
「お前はいいよな、勉強ができるから」
3人は羨ましそうにわたしを見た。
「俺たちバカだから」
自嘲気味に吐き捨てた。
「そんなことないよ。やればできるって」
4年生になって虐められていた時、彼らに助けてもらったわたしは、今度は自分が彼らを助けたいと本気で思っていた。
あの時助けてもらわなかったら、今頃どうなっていたかわからないからだ。
それほど恐ろしい経験をしたのだ。
だからなんとしても彼らの役に立ちたかった。
大人になったわたしは、男の子たちに恩返しをするための一歩を踏み出した。
それは、教育を根本的に見直す改革であり、日本初の学校を創ることだった。
勉強は大嫌いだけどスポーツが得意な子供たちが目を輝かすような学校を創るのだ。
文字数 105,268
最終更新日 2025.05.12
登録日 2025.04.28
食べるのが好きな同棲しているカップルが迎えたバレンタイン。
今年はどうしようか悩んでいる彼女、でも彼はあまり悩ませたくないのだけども……。
お互いに寄り添いながらも、少し甘めな話になってます。
●登場人物●
陸(33歳)
甘党、食べすぎてわりと真面目に怒られる人。
あまり会社の人にばれたくないが、ひなたの前ではにこにこ食べる。二人揃って食べてると、満面の笑みを浮かべるので周囲がほんわかする。
ひまり(32歳)
食べるのが好き。陸と同じでどれも美味しそうな顔で
食べるのが特徴。
大雑把だけど押さえるところは押さえている。
文字数 4,319
最終更新日 2024.04.07
登録日 2024.04.07
ぼっちで陰キャな高校生作家の島崎治は、一人ファミレスで食事をしていた。その帰り、困り果てた様子の美少女に出会った。心配した島崎が声をかけると、彼女は財布を忘れてしまったようでその場で泣き出しそうな顔になる。奢るつもりで彼女の分まで支払うとその後、家に帰ればお金はあるからと言って、美少女の家まで連れていかれる。部屋まで案内された島崎は、彼女と話をするうちに、気づけばデートすることになり――優れた才能を持ちながらも、恋愛に関してポンコツな二人は周囲をやきもちさせながら少しずつ距離を縮めていく。
文字数 31,969
最終更新日 2020.05.28
登録日 2020.05.01
みんなの気持ちや行動からできてしまったおばけちゃんたち。
そのおばけちゃんを退治して行くストーリー。
でもみんなの心も綺麗にしないと簡単にはおばけちゃんはやっつけられないよ!
たくさん良い事をして
大好きなみんなを助けてあげよう。
~本文~
ゆうくんは小学1年生。元気な男の子。いつもの帰り道、トンボがとんでいた。導かれるように歩いて行くと「あれ?てっちゃん?」お隣の家のてっちゃんが何かを踏みつけていた。それはキレイに咲いているりんどうでした。「お花がいたそうだな…」と思いつつ通り過ぎようとした瞬間黒い丸いふわふわが横切った。「え!何?」しかし何もみえなくなった。「気のせいかな?」「ただいま~」「おかえり~」家につくとお母さんのおかえり~と一緒にいい匂いがしてきた。「わぁー。クッキーだ~」「手洗いうがいをしたら食べて~元気がわいてくるクッキーだよ~」ってお母さんが笑ってた。一枚食べ終えると、外から元気な声が聞こえてきた。「ゆうくん!遊ぼう~」お友達のナミちゃんだ!ゆうくんはおやつのクッキーを持って出かけました。歩いて行くとどこからか大きな声が聞こえてきた。大きなおじさんが小さなおじさんに怒鳴っている。その上から黒いもくもくが飛び出している。ナミちゃんが「怖いよ~」今にも泣き出しそう。ナミちゃんの手を繋ぎ走り出した。どんどん走って行くといつもの並木道に来た。近くのバス停にあるベンチに二人で座った。そこでクッキーを食べているとおばさんがとても重そうに荷物を持っていた。それをみたゆうくんとナミちゃんはおばさんにかけより、「お荷物持ってあげる~」「僕たち力持ちだよ~」「ありがとう。優しいねぇ」ゆうくんたちはよいしょよいしょとバス停まで荷物をはこんだ。「本当にありがとう。助かったよ。」その言葉と同時にピカピカっと光がお空にのぼった。すると不思議な事にさっきとんでいた黒い玉が消えて言った。「うわ~!!」びっくりしている二人におばさんが言った。「黒い玉はね、汚い言葉、争い、簡単に言うと悪い事をするとあらわれてそれが多ければ多いほど黒い玉が大きくなっていく!」「怖~い」ナミちゃんは目をつぶった。「大丈夫だよ!良いことをする人が多ければ多いほどピカピカっと黒い玉が光に消される!ゆうくんとナミちゃんみたいにね。ありがとうねぇ」と言った瞬間ピカピカっと空が光った。「わぁー」「あれ?おばさんがいない」おばさんがいなくなった後黒いもくもくがなくなり青空が広がっていた。そんな不思議な出来事をゆうくんとナミちゃんはお家に帰ってからそれぞれ一生懸命話した。ゆうくんのお母さんは「ゆうくんとナミちゃんで黒いおばけちゃんを退治してくれたんだね」って微笑みました。「これから大きくなってもピカピカでいっぱいにしようね」って。
文字数 1,155
最終更新日 2021.11.24
登録日 2021.11.24
ホシくんは いつもおもっていました。
「ツキちゃんとなかよしになりたい。
でも、ぼくとおはなしすると、
ツキちゃんは なぜか ないてしまうんだ」
ホシくんのカラダには とがったところがありました。
そのトンガリは、コトバにも ついてしまいます。
だからホシくんは じぶんのカラダが きらいでした。
「どうしたら ツキちゃんを えがおにできるのだろう」
⸻
あるひ、ホシくんは つかれて
よぞらで すやすや ねむってしまいました。
あたたかいひかりに つつまれて めをさますと、
そこには タイヨウさんがいました。
「ホシくん、だいじょうぶかい?」
「かんけいないだろ。ぼくはひとりでいいんだ」
でも、そういうと、タイヨウさんのひかりが
すこしだけ かなしそうにゆらぎました。
⸻
ホシくんは しばらくかんがえて、
おそるおそる たずねました。
「ツキちゃんを えがおにするには どうしたらいいんだ」
タイヨウさんは にっこりと ほほえみました。
「ホシくんのカラダは とてもすてきですよ。
トンガリがあるから とどくひかりもあるのです」
そういって あたたかいいきをふきかけました。
「まぁるく、まぁるく」
でもトンガリも ホシくんの だいじなひかりなんだよ」
「まぁるく、まぁるく」
ホシくんのこころが ほんのりあたたかくなりました。
カラダのトンガリも すこし まるくなりました。
「タイヨウさん ありがとう。ぼく、じぶんのカラダを すきになれそうだよ」
⸻
つぎのひ。
ホシくんは ツキちゃんに あいました。
「ホシくんのことば、ぽかぽかするわ。
これからも たくさん おはなししましょう」
ふしぎです。
ホシくんのことばは まえよりも やわらかく、
あたたかく ひかっていました。
そして──
ツキちゃんのなみだは えがおにかわり、
ホシくんのトンガリは、
ツキちゃんのひかりといっしょに
きらきらと よぞらをかざりました。
文字数 732
最終更新日 2025.09.06
登録日 2025.09.06
「人って美味しくなれるのかしら?」、唐突に彼女、蒼井葉月は呟いた。
「なんだって?」、僕は思わず聞き返す。
放課後の学校、とある一室でまるで教鞭を執る教師のように、彼女は僕に熱弁する。
「今読んでいるこの本の話なのだけど、人を食べてしまう主人公のセリフにこうあるわ。『この男は少々味が濃いな。が、こちらの女は甘みがかっていて真に美味いな。』って。この捕食シーンで彼は塩や砂糖といった調味料を用意しているわけではないわ。特別、調理のプロセスを経ることなく、彼は人を美味しそうに味わっている。」
とても女子高生が読む内容じゃないのでは、と内心思ったが続けて話を聞いてみる。
「人ってそんな美味しくなれるのかしら?それも味に個人差が生まれるほどに。見た目や声と違って、味に個人差があるとも思えないし。小学生のとき父と母の腕にかぶりついたことがあるけれども、二人とも同じ変な味がしたわ。」
「ご両親も娘に味わわれるとは思わなかったろうな。」
顔をこちらに近づけて、彼女は言う。
「人ってそんな美味しく味わえるものなのかしら。あなたの“返事”をきかせてくれない?」
文字数 3,129
最終更新日 2019.03.25
登録日 2019.03.02
※こちらの短編まとめですが、内容がばらばらのため別作品としてあげなおそうと考えています。
現在ばらし作業中です。
(このページは現在進行中のお話を残そうと思っています)
しおりをしていただいている方には申し訳ございませんが、ご対応いただけると嬉しいです。
(2024.11.29追記: 予告から1年ほど経過していました。
2023年都の表記をしていなかったため、最近ご覧いただいた方には誤解を招いたと思います。
申し訳ございません)
現在連載中のタイトル「召喚された勇者が望むのは、婚約破棄された騎士令嬢」
あらすじ:
男爵令嬢でありながら、この国ではめずらしい女性騎士として働くカミーユ。
長年婚約してきた騎士に婚約破棄され、仕えるアンリエール姫たちにも嗤われる日々。
そんなある日、悪名高い龍が復活しそうになる。
王は、国を守るため、この国いちばんの美女と名高いアンリエール姫をいけにえに、勇者を召喚しようとするが……。
異世界が舞台の、婚約破棄がメインテーマの短編小説の詰め合わせです。
内容がバラエティに富むため、各章の1ページめにあらすじと対応タグをつけています。
ひとつのお話が完結した時、完結表示にします。
ネタにはしりがちなものが多いですが、お気に召したものがあれば嬉しいです。
※全話、別所に、バラバラの短編でおいています。
1話めと2話め→2024年11月29日移行済みです。
3話目は、コメディです。
4話目は、シリアス系恋愛ものです。
5話目は、恋愛もののような茶番劇です。
文字数 45,455
最終更新日 2022.05.11
登録日 2022.04.08
死ぬ時なんて誰にもわからない。交通事故だって病死だって予測はできても確定はできない。不運な死も仕方ないこと。でもそれなら、遺された人達はどうなるのだろうか。
不慮の事故により他界した靏野家夫妻。夫妻には五人の忘れ形見がいた。一番上はまだ高校生の遥。引き取ってくれる血縁者もいない。知らない大人たちに重圧をかけられ、守ってくれる親もいない。
途方に暮れる遥の前に弁護士が現れてこう告げた。
「靏野夫妻の子どもがまだ未成年の場合。財産と実子は芦屋夫婦に預けられることになります」
呆然とする遥の前に来たのは深いチョコレート色の髪をした可愛らしい年上の女性。優しそうな彼女は一体何者なのか。そしてこれから先、親のいなくなってしまった靏野家の子どもは一体どうなっていくのか。
登録日 2019.05.07
17歳の高校二年生であるぼく、春山翔太は、先生になるために勉強をしていた。小学生のころ、貧乏だと馬鹿にされていた僕を、いつも励ましてくれた先生がいた。先生の名前は、星川紗南先生。僕は先生のおかげでめげずにやってこれた。僕はそんな先生になりたくて、大学受験のために勉学に励んでいた。
そんなある日の放課後、いつものように自習をしていた僕は、気分転換に解放されていた屋上に足を運んだ。
そこには、屋上に繋がる扉を開けると、今にも飛び降りをしそうな女子がいた。
そこから僕の運命を変えた物語が始まる。
文字数 103,481
最終更新日 2022.08.13
登録日 2022.02.11
一人の少年、如月雄杞は偶然中庭から見た少女に見惚れた。
可愛くて、清楚でなにより綺麗な少女、冬槻優華璃のものすごく悲しそうな顔を見た時から始まった雄杞の恋。
だが、優華璃は末期の心臓病という重い病気と闘っていた。
「わたし、たぶん死ぬの」優華璃はなぜか微笑みながら言った。
そんな優華璃の姿をみた雄杞は『優華璃は絶対死なせない。優華璃は俺が守る』と決意する。
雄杞の決意は叶うのだろうか。
優華璃は死なずに済むのであろうか。
黒夜がお送りする、切なくて、悲しくて、泣ける感動恋愛小説。
『交差する運命』どうぞお楽しみ下さい!
文字数 62,848
最終更新日 2017.12.25
登録日 2017.12.06
いつもの高校の昼休み、教室内で楽しそうに話す生徒達。生徒である時間を友達と話したり、外で遊ぶなど有意義に過ごしていていた。
だが。
私たちの学生生活は、突然として終わりを迎えた。
管理者とされる人物から国家の統治者になり8人の魔王討伐をまかせられたのだ。
異世界に飛ばされた18人の学生達は、楽しい異世界転生生活を送り始めた。
統治者すなわち王や王女として、その持てる権力すべてを使い異世界生活を満喫していた。
一人を除いては。
登録日 2017.04.02
【あらすじ】
人と妖が営む和王国。かつては呪力を用いる隣人だった両者は、いつしか対立し、争いを繰り返すようになった。やがて〈禁令〉という両者間での殺し合いを許さない法令が敷かれ、人は現世で、妖は常世で、結界という壁を隔てて暮らし始める。そして、人は科学を頼るからか呪力を失っていき、妖は作り話の住人として語られるようになった。
そんな時代、「人ならざるモノ」を察する、満月の晩に赤く光る奇妙な右目を持つ泉という名の少女がいた。小さな村で墓守りの子として生まれ育ったが、父を一昨年に、母を昨年に亡くしたという不幸が続いた上、連日降る大雨のせいで氾濫しそうな川を鎮める為、生贄として選ばれる。身寄りの無い穢れた異端児を厄介払いしたいという意味合いだった。
川に投げ込まれて瀕死状態の泉を見つけたのは、犬の頭と人の体を持ち、左手に勾玉の刺青が刻まれた男。男は泉に対し、人でありながら妖のような呪力の持ち主である稀代の〈神宿り〉と見抜き、従者――〈白児〉として迎えると言い、二人は一つの契約を交わす。男の名は斑、狗神という古い妖である。
泉は「シロ」という通名を与えられ、先に仕えるすねこすりも住む斑の家で共に暮らすこととなる。しかしシロは、命の恩人である斑の、あまりにも真っ直ぐな善意がどこか理解し難く、素直に受け入れられない。それは自分達の生まれが違うせいなのだろうか……?
不器用ながらに心を通わせようとする、狗神と白児の物語。
この作品は、とあるコンテストに応募して落選したものです。加筆修正や設定の練り直しをしました。コンテスト応募時の原稿枚数は120枚(10万字超え)。
第一章、完結済み。現在は番外編や事典作りがメイン。
文字数 138,141
最終更新日 2026.03.15
登録日 2024.08.12
