「位置」の検索結果
全体で620件見つかりました。
「磯子ー、野球しようぜ〜」
中之島が学校帰りの磯子に声をかけた。
「おー、いーよー」
磯子は元気よく答えた。
学校から程近い空き地に行くと、もう結構な人数が集まっていた。
「おせーよ磯子、中之島」
バットを肩に担いだ華澤さんが言った。
「わりーわりー」
磯子は荷物を下ろしながら言った。
「よーし、じゃあ始めるかー」
空き地で野球が始まった。
「じゃあ俺ピッチャ〜」
と言いながら磯子はマウンドへ向かった。
「じゃあ俺バッタ〜」
と言いながら中之島がバッターボックスへと向かった。
「じゃあ俺審判するわ」
と遅川さんが言った。
「じゃあ私キャッチャーね」
とかおるちゃんが言った。かおるちゃんは定位置に着くと、スカートの中に手を入れ、するりと下着を下ろした。
「あ、それ貸して」
と中之島が言い、かおるちゃんの下着を手に取り、顔へ近づけた。
『クンカクンカ』
中之島はかおるちゃんの下着の匂いを勢いよく吸い込みながら、自身のバットをスコスコし始めた。みるみる中之島のバットは大きくなった。
「よし!ありがとう」
中之島はそう言いながらかおるちゃんに下着を返し、自身のバットを取り外し、磯子に向かってバットを構えた。
かおるちゃんは受け取った下着をスカートのポケットに入れ、足をM字開脚させて、両腕をやや後ろの地面につけて、構えた。
「あ、ちょっと待って」
かおるちゃんがそう言うと、後ろに立つ審判の遅川さんに向かって、
「お願い」
と上目遣いで言った。
遅川さんはコクリと頷くと、後ろから手を回し、かおるちゃんのクパァと開いた蜜壺をクチュクチュと優しく掻き混ぜた。
「あ・・・」
ほどなく、かおるちゃんの蜜壺から蜜が溢れ出し、柔らかなキャッチャーミットが完成した。
「ん・・・ありがと」
「プレイボール!!」
磯子は自身のズボンの中に手を入れ、玉を一つ取り出した。そして振りかぶり、キャッチャーミット目掛けて全力で投げた。
『ブン!!』
豪速球のストレート!!
「く・・・!!」
中之島が懸命に振るも、バットは空を切った。
かおるちゃんは少し腰を上げ、見事磯子の玉をミットにおさめた。
「ストラーイク!!」
かおるちゃんが
「ふん!!」
と下腹部に力を入れると、ミットにおさまった玉が弧を描き、磯子のグラブの中に収まった。
文字数 917
最終更新日 2023.12.06
登録日 2023.12.06
東南アジアに位置する島国、マルベリア国。
都市の中心部から1時間ほど離れた場所にあるマルベリア大学は、世界大学ランキングでも毎年上位に選出される優秀な大学であり、留学生を数多く受け入れている。
その大学に1年間の留学中の蓮沼杏奈は、様々な国籍の男性たちとの恋によって、異国の魅力に惹かれながら、国境を越えた愛に身を委ね、新しい愛の経験を重ねていく。
文字数 29,135
最終更新日 2024.05.23
登録日 2024.04.12
寡黙な美丈夫剣士✕マイペースな本好き最強魔術師
世界を歩きながら様々な書物を集める本好きな旅人のラズウェルは、溜まりに溜まっていた書物を読み切ってしまい、しぶしぶ旅を再開することにする。次に目指す国は北に位置する雪国フィロントだったが、旅を再開したは良いものの旅の準備が足りておらずあまりの寒さに雪の降る森の中で倒れてしまう。意識が朦朧としていくなか遠くから黒い人影が近づいて来るのが見えたがそのまま視界は暗転した。
目が覚めるとフィロント王国の王立学園であった。
ラズウェルは命の恩人である剣術の教師ゼロに恩返しする為に臨時の魔術教師として働き始めるが………
文字数 44,299
最終更新日 2024.03.01
登録日 2024.02.17
【闇夜の龍は銀月と戯れる】
支配する皇太子ギデオン×支配されたい公爵令息のキュリアス
【龍は黒百合に魅了される】★現在非公開
魅了に悩む公爵令息サラザール×観察したい皇太子ナルシス
【闇夜の龍は銀月と戯れる】は【皇子の狂愛】の続編です。楽園の裏側で起きていた話で【傲慢な王子】のシリーズの中の一つと位置付けられる、スピンオフ的な作品です。
文字数 24,284
最終更新日 2024.04.20
登録日 2024.04.04
とある大陸に位置する、蘭光国。
ある小さな村に、蘇 星雪という少年がいた。星雪はある日、破落戸に絡まれた皇太子殿下を友と一緒に助けてから、星雪は官吏になる、という夢ができた。
平民では管理人なれないため、高官の養子となった星雪。だが、その高官は星雪を利用しようと考えている。利用されるくらいなら、科挙に受かったら縁を切る、と決めた。
太学に入る前に、その人に条件を渡されて…?
星雪が宰相となり、ふたりで国を治めるまでの物語!
「ずっと、お会いしたかった…」
※小説家になろうで連載中の、封星記を元に書いていますが、だいぶ変えています。興味がある方は小説家になろうで連載している方も見てみてください。ですが、あまりお勧めはしません。こちらは封星記を修正&改善して書いたものになります。ご了承ください。
こちらの方で、コメントをいただけたら嬉しいです。
文字数 15,317
最終更新日 2024.05.22
登録日 2024.04.06
獣人と人間が共存する世界でお互いの国が協定を結び共通の脅威である魔物を排除すべくお互いの特性を生かし平和に暮らしていた。
ある一点おかしな法律を除いては、………。
獣人の竜種と狼種は番以外には発情しない為種族繁栄のため人間が番と判断された場合、婚約者がいようが恋人がいようが番と結婚しなければならない………獣人には番はわかるが人間にはわからないが、人間が獣人の番の場合生まれた時に心臓の位置に紋様が現れる。逆に獣人も人間が番の場合同じ位置に同じ紋様が出るため紋様がある者は同族と婚姻できない。
………なんだそりゃ、まるで呪いじゃないの、冗談じゃない
私はそんなのごめんです。幸い天才的な魔道具作りの才能を持つ私。番とは認識させてやるもんか!
伴侶は自分で探します。いや、いらないかも。
文字数 75,857
最終更新日 2021.07.18
登録日 2021.06.03
◆自由を愛する冒険者たちの集う街、自由都市ラグ。
そこに、ひとりの冒険者がいた。経験を積み実績を挙げてゆくゆくは勇者を目指すべき冒険者の身でありながら、来る日も来る日も神殿から依頼される薬草採取を続けてなんと18年、いつしか彼は“薬草殺し”と揶揄され馬鹿にされる存在になっていた。
彼はそれに甘んじつつも、ただ人々のために恩ある神殿のために薬草採取に精を出す日々を送っていたが、ある時それを快く思わない者たちの襲撃を受ける。多勢に無勢、取り押さえられ今まさに斬り殺される寸前の、絶対絶命の彼のピンチを救ったのは、何故か突然現れたうら若き美少女勇者だった⸺。
◆この物語は、そんな運命の出会いを果たした“薬草殺し”と勇者が、仲間とともに世界を滅ぼす魔王を封印するための旅をする物語。何の変哲もないはずのおっさん冒険者が、それまでの人生で築いた多くの『人の縁』に助けられ、いつの間にかとんでもなく成り上がっていくサクセスストーリー、なのか?(疑問形)
道中で巻き込まれる様々な試練、日々変わりゆく彼らの関係、魔王との戦い、そして最後に彼らを待ち受ける結末とは⸺。
◆断罪なし、ざまぁなし、転生なし(転生者はいます)、チートは主に周囲の担当。何の変哲もない冒険物語です。追放もないけど18年前に勝手に出てった奴ならいます。R15と残酷描写のタグはバトルとか流血とかの描写があるので保険です。そういうシーンは少し読み進めると時々出てきます。
どこか地球に似て非なる『アリウステラ』のラティアース世界の物語。毎話2000〜4000字程度で程々に読み応えありつつもサクサク読める話を目指します。と言いつつ世界観設定を割と細かく作ったので覚えることがたぶん多いです。ごめんなさい。
◆作者の投稿作は基本的に同一の世界観に基づいています。どの作品も独立しているのでそれぞれ単品でもお楽しみ頂けますが、合わせて読めば二倍楽しいです。多分。
◆この作品は小説家になろうで連載しているものをアルファポリス用に手直ししたものになります。よりサクサク読めるよう一話あたりの字数を減らして話数を増やしており、閑話の挿入位置も少し見直しています。なのであちら(なろう)で読んだことのある方でも新しい気持ちで楽しめる……………かも?
◆新たにカクヨムでも公開を始めました。若干の加筆をした修正版になります。
◆ストックが尽きるまでは毎月5の倍数日20時に1話ずつ更新します。長編作品につき、丁寧に世界観を描くため最初はスロースタートで大きな事件も起こりませんので、冗長に感じるかも知れませんが気長にお付き合い下さい。旅に出るのは二章から、話が動くのは三章からになります。
文字数 750,140
最終更新日 2024.05.25
登録日 2022.03.15
館都 輝斗(たちつ てと)は、10歳の小学4年生。
父親はギャンブルで多額の借金を支払えずに蒸発、母親は浮気相手と家を出て消息不明に…
そして輝斗は、親戚の家で預かってもらっている…が?
親戚の家も、輝斗の両親の事を快く思っておらず…輝斗は親戚の叔父の妻やその子供達から迫害を受けながら肩身の狭い思いを過ごしていた。
そんな輝斗の唯一の楽しみが、学校帰りに出来る遊びの石蹴りである。
石蹴り…といっても、ただの石蹴りではない
石でリフティングを100回は余裕で出来るし、狙った位置の的に当てる事も出来る。
ある日、学校でイジメに遭った輝斗はいつもの通りに石を蹴って帰っていると…
地面に現れた魔法陣により、異世界に来てしまう。
だが、異世界に来たのは輝斗だけでは無かった。
近くに居た高校生3人も巻き込まれていた。
魔王を討伐してもらう為に呼ばれた異世界召喚…
城の魔術師は、水晶玉でジョブを確認すると、男子の江尾は【勇者】を…
もう1人の男子の世相は【賢者】を、最後の女子の玖華香は【聖女】を…
そして輝斗は、【石蹴りストライカー】を獲得したのだった。
高校生からは、クソジョブと言われて一緒の行動を許して貰えず…
王女からは、役立たずはいりませんと言われて城から追い出された。
輝斗は訳が分からなかった。
輝斗は貧乏で、スマホはない。
テレビゲームもやった事が無い。
クラスメイトからは、貧乏人と相手にして貰えない。
唯一読んだ小説は、図書館で読んだ…「ピーターパンとフック船長」と「十五少年漂流記」と「怪人20面相」のみ…
異世界関連のラノベすら読んだ事が無い輝斗は、異世界で生きて行けるのだろうか?
様々な登場人物達の視点で進む物語です。
今回のHOTランキングは、最高6位でした。
読者の皆様方、大変有難う御座いますm(_ _)m
文字数 180,398
最終更新日 2022.12.22
登録日 2022.05.18
明治時代の日本帝国。子爵家に生を受けた十松成彦はΩだ。華族におけるΩの価値は政略結婚の道具。そして国にとってのΩは天皇陛下の持ちもので国の財産という位置づけであり、中央政府の許可なく望んだ相手と婚姻を結ぶことができない時代だった。特に運命の番は禁忌とされ、法に背けば即死罪という苛烈な運命が待つ。
末子の成彦はαである兄達のように家の役に立ちたいと願いながらも非情な現実を受け入れていた。そんな時に家業の商談相手として出逢った英国人のα——エリオット、偶然にも彼は成彦の運命の番だった。
運命の番である上に国際結婚などもってのほか。成彦はタブーしかない二人の関係を恐れたが、エリオットのα性とは別のところにある、真摯で気高い人柄に触れ、彼と英国に渡り番になりたいと願うようになる。
しかし悲願が叶う前に亡き母の秘密を知ってしまい、成彦は窮地に立たされる・・・。
◇なんちゃって日本の明治時代風
◇英国人スパダリα×大和撫子男子Ω
◇R18シーン予告なく入ります
読んでいただきありがとうございます!
支部にあげていた転載分は完結済みです。
◆番外編といいますか続きといいますか、渡英したあとの話を少しずつアップしたいと思います。(短編予定、不定期更新💦🙇)←こちらも完結といたしました。ありがとうございました。
◆BL大賞も応援いただけたら嬉しいです!
文字数 108,750
最終更新日 2023.11.21
登録日 2023.10.17
【ノベルアップにてジャンル別日間ランキング8位の実績あり】
西暦2020年 画期的な次世代型ゲームとして発売されたVRMMO NEXCL(ネクシル)ONLINEと言うオンラインロボットゲームが無名ゲーム社アーリア サイバーテクノロジー社から発売され大ヒットを記録しユーザー数は1000万人を超える事になる。
そのユーザーの1人である白井修也もこの世と言うクソゲーから隔離されたその世界に行く為にゲームを手に取る事になる。
だが、それは後に世界を揺るがす男”シュウ”の最強へのほんの一歩に過ぎないのだった。
これは後に”魔神”と恐れられるただ、1人の男の物語である。
※この作品は『NEXCL 再世女神の超神譚』と言う作品のスピンオフ的な立ち位置で書いた作品です。上記の作品を読まなくても分かるように書いてあるので上記の作品を読まなくても大丈夫です。もし気になる方がいらっしゃいましたらこちらのリンクからお入り下さい。
https://novelism.jp/novel/z7XgcE7JSP-tFf5_Vn19-g/
文字数 452,658
最終更新日 2021.06.18
登録日 2020.07.12
高熱にうなされ、生死の境をさまよった十五歳の夏、アルテミシアは思い出した。
「現代日本」で過ごした日々、好んで読んだ悪役令嬢物語。
異世界転生を……してる!
だが、おそらく己の立ち位置は悪役令嬢物語における「正ヒロイン」
悪役令嬢ものが好きで、悪役令嬢に感情移入して読み続けてきた前世の自分からして、正ヒロインなどただのお色気アホ女。
他人の婚約者に色目を使うな。
そんなのどう控えめにみてもしょうがなくない、浮気で不倫で略奪だ。
いざその立場になってみれば、正ヒロインにもまた事情があることはよくわかるのだが、それでも男に頼る前にできることがあるだろう、と思ってしまう。
アルテミシアは、悪役令嬢には触らず、男性には頼らず、真っ当に生きていこうと誓うものの、初っ端から悪役令嬢によるいじめにあってしまい……!?
※いじめに関する表現があります。苦手な方はご注意ください。
※小説家になろうにも公開しています。
文字数 9,306
最終更新日 2023.11.04
登録日 2023.11.04
断罪シーンの立ち位置で、自分が転生者のヒロインだと自覚したアンジュ。しかし、アンジュには目的があった。それは自分の叔母である現王妃を救い出すこと。
番というものがあるこの世界で、政略結婚の末に現国王の番の影に追いやられた叔母。白い結婚のまま王宮で肩身の狭い思いをした後に、毒殺未遂をさててしまう。
そんな叔母を救うためには、国王の王弟殿下であるアレン様に近づきその力を借りること。しかし目的があって近づいたアンジュをアレンは運命の番として見染める。
ただ殿下には国王と同じく、公爵令嬢のティナという婚約者がいた。ティナは王妃となるために教育を受け、ただ殿下を素直に愛してきた。
その殿下を番という立場の者に、すんなりと盗られてしまう。その悔しさからアンジュへのいじめが始まった。
そして自分をいじめたために断罪されるティナを見た時、アンジュの中で考えが変わる。
国王と同じことを繰り返そうとする王弟殿下。殿下にとって自分が番であっても関係ない。少なくともアンジュにとってアレンは、前世で夢見た白馬の王子様ではなかったから……。
ティナの手を引き、アンジュはヒロインからの退場を宣言する。
「殿下にとって私は運命の番でも、私にとっては運命ではなかったみたいです」
文字数 10,787
最終更新日 2022.06.20
登録日 2022.06.17
悪役令嬢もので王子の立ち位置ってワンパターンだよなあ。ひねりを加えられないかな?とショートショートで書こうとしたら、短編に。他の人物目線でも投稿できたらいいかな。ハッピーエンド希望。
断罪の舞台に立った令嬢、王子とともにいる女。そんなよくありそうで、変な方向に行く話。
※ 【完結済み】
文字数 10,121
最終更新日 2019.10.01
登録日 2019.08.19
ユラシア大陸の東南方に位置するハレルヤ王国は今帝国に攻められて絶体絶命の危機に陥りました。
鬼畜な国王は愛娘を野獣王に愛妾として差し出し許しを請おうとします。
しかし王女は近隣諸国にまで響きわたったおデブ姫。野獣王の怒りが爆発しました。
「おのれハレルヤ王はここまでわしを愚弄するか?あの月の女神の娘がこんな豚のはずはない。バレバレの贋の王女を差し出すなど許せん。この豚の首今すぐかっ切ってやる」
「いえ本物なんです」
と言う本人含めた従者一同の声も無視。
まさに蛮刀が豚姫の首に落ちようとした時に現れたのが、今迄ハレルヤ王国に憑いていた貧乏神。
しかもメチャクチャやる気がない。
「しゃあ無いから一つだけ願いをかなえてやる」
「じゃあ無敗の将軍にして」
「はあ そんなの出来るか!」
しかし神様が一度口にしたことは破れない。
そこからやる気の無い貧乏神は死ぬ気でやるしかなくなった。
デブ姫とやる気を出さざるおえなくなった貧乏神の物語 です。
気分転換に読んで頂ければ嬉しいです!
文字数 21,584
最終更新日 2024.01.04
登録日 2024.01.02
アザルヘルド大陸の南に位置する皇国エンフェルトに住んでいる伯爵令嬢のリアラ・エメラルドは20という若さで皇子に見込められて、皇子の婚約者となったのだが、あまりに可愛すぎると妹皇女に嫉妬されて嫌がせをされてしまい手を挙げてしまった。
それを見た皇子の激情にあい婚約破棄されてしまう。
残された道は、国外追放で国を去るか、皇女の身代わりに北の帝国エルシェルドに嫁ぐことに皇帝はしかも、かなりの遊び人と聞いていたのに?!
「君以外考えれない」
と夜な夜な甘い言葉を囁いてきて……?
文字数 6,703
最終更新日 2023.10.19
登録日 2023.10.19
「わかった。あんたら全員殺して、あたしだけ生きるってのは、どう?」
ウェーブがかった高い位置にある、ポニーテールが揺れる。
透き通るような青の瞳。
君の一言で俺達はいつだって支配されてきた。
それがわかってるというように――ゾーイ・エマーソンは笑うのだ。
第三次世界大戦で地上は甚大な被害を受けて住めなくなり、人類は空に助けを求めたのだ。
今人類の生活の拠点は、空島である。
俺、澤木 昴(さわき すばる)は、特に秀でた才能や、ましてや将来の夢とか目標もない、だだの凡人だ。
そこで凡人の俺は一発逆転を狙って、必死の勉強の末、エリート養成施設ナサニエルに入学した。
仲が最悪の双子の弟や、世話焼きの幼なじみも一緒だが、それなりに楽しい学園生活を送っていた第二学年の夏休み前。
「このままじゃ、地上に墜落だ!! 全員死ぬぞおおおおおおお!!」
大人達が全員出払っていた時に、空島はコントロールが効かなくなった。
絶体絶命で死を覚悟した、その時だ……
「どうも理解していないみたいだから言うけど? 少なくとも、ここにいるあたし達に、他の生徒達の何百って命がかかってるの。それともう一つ。あたしは、こんなとこで終わるなんて死んでも御免よ」
ゾーイ、君の言葉で俺達は、全員自分を奮い立たせて操縦桿を握った。
「スリー、トゥー、ワンのカウントで、オートパイロットを解除します」
「解除なら、とっくにしてるけど?」
「は?」
まあ、君のせいで死にかけたけどね?
どうにか着陸した俺達は、生きるために未知の世界――地上に足を踏み入れた。
けど、そこで待っていたのは……
「犬と猫? あ、けど……え? これは人間じゃないよな……?」
これは終わりの見えない異世界での生活と、一人の不思議な少女に無茶苦茶に振り回されながらの二重の意味での過酷を経験しながら……
少年少女達が疲労困憊しつつ、青春と成長をしていく物語である――
文字数 515,266
最終更新日 2021.08.02
登録日 2020.10.23