『桜の護王』

花は風に煽られて、ときおりはらはらと散っていた。それを洋子は見上げている。ずっとずっと見上げている。降ってくる桜の花びらの下、まるで逆に自分が桜の木の枝の彼方に吸い上げられていきそうだ。ごう、と風が鳴る………。
護るべき姫を慕い続けた護王と、姫であることを捨てた洋子の恋が、今始まる。
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