「木々」の検索結果
全体で79件見つかりました。
昔々ある時あるところ、深い森と山に囲まれた自然豊かな小さな国がありました。
その国は色とりどりのたくさんの花が年中咲き乱れる、とても美しい国でした。
その王国の名前は『ローザタニア』。
そしてさまざまな花々に囲まれるようにそびえ立つ白い大きなお城には、若くして国王となった聰明で清廉な青年のウィリアム国王陛下と、その妹で光り輝く宝石のように美しく可憐と評判のプリンセス、シャルロット様が住んでおりました。
さて今日もお城は穏やかに時が流れております。どこからともなく優雅なピアノの旋律が奏でられ、木々にとまる小鳥は朗らかに歌を奏でるようにさえずり、ポカポカと暖かな午後の日差しは庭でお昼寝をしている猫に優しく降り注いでおりました。
そんな優雅な午後の昼下がりでしたが、何やらバタバタと一人の女性がお城の中を駆け回っております。白髪頭の髪を結い上げて帽子の中に詰め込み、眼鏡が曇るくらいの勢いで走り回り誰かを探している様子です。廊下ですれ違う人に会うたび何かを聞いておりましたが皆首を左右に振り、そのたびにその老女はがっくりと肩を落としておりました。
探し疲れた老女が壁に手をついて溜息をついていると、そこに真っ白な制服に身を包んだ一人の青年と出くわしました。ことの経緯を説明するとその青年は眉間に思いっきり皺を寄せ、腕組みをして大きな溜息をつきだしました。しかしふと何か思い出され、その老女に告げると老女は青年の手を握り感謝を述べてまたバタバタと走り出しました。青年はやれやれ…と息を大きく吐かれると老女の後を追って歩き出しました。
今日も大変賑やかなローザタニア王国―――…少し一緒に覗いてみましょう。
文字数 551,679
最終更新日 2023.10.16
登録日 2022.09.18
世界の広大さに敬意を、時には畏怖を持って敬われるこの世界には、まだまだ未知が溢れている
ここは、豊かな自然に恵まれた人と動物が幸せに暮らしている世界
木々は青々と生い茂り、自然を大切にする人々が楽しげに語らう世界
道は森へと続き
優しく人々を受け入れる
空は見果てぬ夢を描き
温かく人々を見守る
そう、ここは私たちが暮らす世界とは違う世界
けれど、ほんの少しだけ、私たちの暮らす世界と似た世界
――これは、そんな世界の小さな国の小さな物語――
雪山にこもって暮らす寂しがり屋の悪魔みたいな見た目の竜と、天然ボーイッシュ少女のどうにもとぼけたお話となります。
ちょっとRが15くらい。
「醜い駐在さんと醜い私」と同じ世界のお話です。
こちらは9話+おまけ1話となっております。
なろうにて2012年にあげていた作品になります。
文字数 27,173
最終更新日 2022.11.20
登録日 2022.11.11
今日もこの時間がやってきた。
この時間といっても決まった時間があるわけではない。
だけど確実にその時が来たようだ。
聞こえる聞こえる聞こえる。
楽しい声が聞こえる。
そして木々が伝えてくれる彼らが来たよ。
今日はどんな人たちかな。
楽しみ。
怖い。
私は高いところから静かに音のする方向を覗き込んだ。
確かに来た。
大きいのが2人に小さいのが2人。
1人は楽しそうに走り回っている。
もう1人はというと大きいのに隠れている。
何を怖がっているのだろう。
小さいといっても僕はよりはずっと大きいくせに。
僕らよりも長く生きているくせに。
気に入らないな。
堂々としてくれ。
この明るい世界に出てきてから。
今日で、何日目だろうか。
縄張り争いにも疲れてきたところだ。
いっその事捕まってしまった方がいいのではないか。
聞くところによるととても待遇の良いところもあるらしい。
とても優しいものもいるらしい。
だけどやっぱり怖いな。
あいつらはどっちなんだろう。
あの走り回るやつには捕まりたくないな。
何をされるか分からない。
考えているうちに彼らがすぐ近くまでやってきた。
「いないね」
元気な小さいのが言った。
「簡単には見つからないさ。ほらあっちああいうところにいるもんだよ。」
僕の真下にいた彼らはさらに奥に進んで行く。
捕まってあげても良かったのかもしれない。
だけどもう少しこの場所でいろんなものたちをみていたい。
捕まるのはその後だ。
私がみているのはここにいるそのひとときだけで、彼らの素顔は知らない。
それでもここで彼らが見せる表情は様々で、見ていて退屈はしない。
時に罠を仕掛ける大きなもの、時にビビりながらついてくるものもいる。
彼らは数人でいることを好むらしい。私は1人でいた方が楽だ。
彼らはどうして群れるのだろうか。
そう考えていたその時、二輪の機械が音を立ててやってきて数メートル先に止まった。
そこから1人の大きなものが降りてきた。
私の方を見つめている。
その目は今まで私がみてきた中で最も澄んだ瞳だった。
彼は真っ直ぐに私のほうに向かってくる。
完全に私に気づいている。
逃げるべきかな。
柄にもなく私は考えた。
いつもならすぐに飛び立っているのに。
心のどこかでそろそろだと告げている。
どうせならより多くの世界を見よう。
彼ならいいと私の心がつぶやいた気がした。
私は彼の手の届くところまで降りた。
文字数 963
最終更新日 2023.03.27
登録日 2023.03.27
体に痛みを感じ、少年が目を開けるとそこは一千年後の渋谷だった。
建物は倒壊し、109には巨大な木々が巻きつき、スクランブル交差点には一面に草花が咲き誇っている。
その光景はまさにファンタジーのようだった。
これは人類の可能性を信じる者達の戦い。
そして一人の少年をきっかけに世界の歯車が動き出す!
文字数 15,610
最終更新日 2021.05.31
登録日 2021.04.19
歌え詩人達よ 無限の信頼を分かち合う幸せを
そして 無限の愛への果てしない道程を
蜥蜴のような風貌で、堅い鱗と鋭い爪や牙を持つ獰猛なリザードマンが、人やエルフなどといった他の種族を圧倒する大陸での物語。頭にターバンを巻き、竪琴を片手に『詩人』を名乗る変わり種のリザードマンのハジムと、リザードマンの領主に虐げられる日々から逃亡した『木々の精霊』の娘クリステル。ハジムが偶然クリステルの逃亡を手助けしたことから、両者は追われる身になるが……。
★中編です。一応完結しています。エブリスタ「人外・異種族」で大賞を頂きました。
文字数 24,000
最終更新日 2022.06.21
登録日 2022.06.21
あるところに、小さな島があった。
そこは東西南北にそれぞれ四つの季節が存在する、とても不思議な島だった。
この島はそんな現象が語源となり、
【四季島】
と名付けられた。
四季島は、どこも彩り豊かな島だった。
あの化け物が出るまでは。
突然現れたモノクロの化け物は、四季島の自然と島民から色を奪い、モノクロにしてしまった。モノクロにされた島民は廃人のようになった。
東の花が咲き乱れる春の地域、
南の青葉が映える夏の地域、
西の木々が紅く色付く秋の地域、
北の細氷が煌めく冬の地域。
全てが無機質で殺風景なものに変わってしまった。
四季島は、絶望に包まれたかと思われた。
文字数 868
最終更新日 2020.02.04
登録日 2020.02.04
とある森に迷い込んだ男女4人がいた。彼らは、迷い込んだ理由はもちろん、自分自身についてのことも何一つ覚えていない。出口の見えない深い木々の奥で、彼らは生活を共にすることを余儀なくされる。ただ4人には、それぞれ『お仕事』が与えられていて……。
文字数 103,456
最終更新日 2024.04.26
登録日 2024.04.14
プロの小説家になるため、会社を辞めて執筆を続けていた三十路手前の冴えない男。高坂(こうさか)
筆が止まってしまったある日、彼は気分転換のために外出した先で、桜の木々をキャンバスに描いている女性──立花玲(たちばなれい)と出会う。
コンテストに出すため二人で絵を描いているうちに、彼女に対するほんのりとした憧れと、人生に対する気づきを得ていく高坂。
だが彼女が語った内容には、幾つかの嘘がこめられていた。
これは、彼がひとりの小説家として成功するまでの物語。
※長編作品、バレンタイン・デイ(ズ)に登場してくるヒロイン、立花玲の過去を描いたifのストーリーです。
※既存作品のスピンオフであるため、ネタバレ要素をふくんでいます。また、既読の方だと展開が読めるかも。そのあたりはご容赦願いします。
文字数 8,117
最終更新日 2021.07.29
登録日 2021.07.29
四方を木々に囲まれた名も無き小さな村で起きた残虐な殺人事件
そんな中で教会に下った信託は『村の若者の中に2人、人狼が紛れて居る。滅せよ』といったものだった。
最近は村の若者が出稼ぎに出て帰らないことも増えたため、若者にあたるのは13~19歳の少年少女8人。この村は無事、人狼を暴き出して生き残ることができるのか…
※修学旅行で行った人狼ゲームのlogを元に物語を書いてます
文字数 3,758
最終更新日 2024.02.02
登録日 2024.01.23
ある日、一人の社畜が、間抜けな不注意により、命を落とした。
目覚めた地は、鬱蒼と生い茂る木々たちが生えるジャングル。
そして彼は【ゴキブリ】になっていた。
この地がどこなのか、そして俺はなぜ転生先がゴキブリなのか、人に会っても害虫扱い、モンスターに出会っても最下級モンスターのためゴミ扱い。
この世界で彼【五木武利】は何を思い、何を実現し、何を探すのか。
これは、悲しみを背負い、悩み、悩み尽くすある一人の社畜の物語。
文字数 2,811
最終更新日 2018.11.22
登録日 2018.11.22
自殺を図った男ーー榊 生世は、目が覚めると見知らぬ場所に居た。
自身の数十倍はあるだろう木々が生い茂り、その中の一際巨大な木の根元。そこで眠っていたのだ。
ここはどこなのか、なぜ自分は、自殺などを図ったのか。記憶が曖昧になりながらも、生世は森を探索することを決め、歩き出す。
感じない空腹、疲労感、喉の乾き、徐々に違和感が顔を出してくる中、森を抜けた先には、信じられないものがあった。
「…なんだこれーー果物、か?」
まさに、木の宝石。果物のような見た目であるが、見た目は宝石のようにキラキラと美しく、果物を模した宝石だと言われれば信じてしまいそうな程だ。なぜか落ちていた、くすんだ色で輝くそれを、生世は持ち上げる。そうして、なにかに導かれるように口を開けたーーその時だった。
「それオレのだから!」
転がり込んできた小さな影に、驚愕をあらわにする生世。
現れたのは、一人の少年だった。
ふんだくるように果物を掴んだ少年は、覚悟を決めた顔で食べる。
唖然としつつも、生世は自分以外にも人が居たことに少し安心をした。
少年が言うには、ここは楽園と呼ばれる生命の保管場所。そして、この果物は生命そのものであるとのことだ。
生世はなぜ自殺したのか、なぜここにいるのか、それらの謎を解かなければ果物が腐り落ちてしまう。
制限時間は、48時間59分。
彼は、この楽園で思い出すことができるだろうか。
なぜ少年は、楽園について詳しいのだろうか。
一体何者なのか。
それは、48時間後に明らかになる。
文字数 3,653
最終更新日 2023.07.02
登録日 2023.06.29