「空気」の検索結果
全体で1,104件見つかりました。
昭和初期。信州富士見町に住む少女網倉ツタキは地元でも知名度の高いかき餅屋『かき餅あみくら』の看板娘。父がなく、歳の離れた双子の兄を亡くしたばかりのツタキは母と年子の兄弟二人と四人で貧しく暮らしていた。ある日ツタキの家の近くには、京都から一人の青年が越してきた。青年の名は瀬戸内修。ピアノとバレエがとても上手い御曹司で、京都にある『フィレンツ瀬戸内』という世界的にも有名な洋菓子店の息子でとても裕福だった。修は親友である小河原勉の母親が結核にかかり、富士見町の療養施設に来たことを機に、母とともにこの土地に来た親友を追って、悲しむ彼を支えるために来ていた。そんななんの接点もなかった二人が出会い、戦前〜終戦の年までを生きる一応恋愛物語のシリーズの中の第一作目。作品は全5部作。
若い男性看護師により、地縛霊は地縛からとけることができるのか?果たして建物の解体とともに、空気の泡として黄泉に旅立つこともできずに消滅してしまうのかという物語です。
文字数 137,037
最終更新日 2022.06.01
登録日 2022.06.01
深夜のコンビニを後にする足取りは、いつも以上に軽かった。雨上がりの空気はひんやりと肌を撫で、アスファルトには街灯の光が反射して、幻想的な輝きを放っていた。リュックサックには、お気に入りのチーズケーキと、最新刊のライトノベルが入っている。明日から始まる連休、そして、この小説に浸る至福の時間を想像すると、自然と顔がほころんだ。名前は、蓮見蒼太。二十歳、大学二年生。ひきこもり気質の典型的なインドア派で、人間関係は極端に苦手だった。
しかし、その至福の時間は、突如として断ち切られた。
視界が白く光り、耳元ではけたたましい音が鳴り響いた。意識が遠のき、地面に倒れこんだと思った次の瞬間、自分が全く違う場所に立っていることに気づいた。
そこは、見慣れない植物が生い茂る森だった。空には、見慣れない星々が瞬いていた。リュックサックは手元にあったが、コンビニの袋は消えていた。チーズケーキも、小説も。
パニックに陥りそうになったが、深呼吸をして冷静さを保とうと努めた。まず、状況把握だ。周囲を見渡すと、森は薄暗く、鳥の鳴き声以外に音は聞こえない。道らしきものも見当たらない。
「…ここは、どこだ?」
...
文字数 1,805
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
かつてヨーロッパを飛び回ったベテラン添乗員・宮原正司、六十三歳。
だが時代は変わり、団体旅行の時代は終わろうとしていた。
勤めていた旅行会社の倒産が決まり、彼に残された最後の仕事は――
『昭和の思い出を巡る日本縦断バスツアー』
参加者はわずか七名。
熟年離婚寸前の夫婦。亡き妻を忘れられない元教師。
介護に疲れ果てた女性。
そして、過去を抱えた車椅子の老人――加賀谷。
冬の日本を北から南へ走る旅の中で、乗客たちはそれぞれ人生の「置き忘れ」と向き合っていく。
一方、宮原自身もまた、三十年前にドイツで出会った女性への後悔を胸に秘めていた。
これは単なる観光旅行ではない。
人生に疲れた大人たちが、もう一度“前を向く”ための旅。
昭和の空気を乗せたバスは、今日も静かに走り続ける――。
文字数 1,128
最終更新日 2026.06.05
登録日 2026.06.05
昭和の終わり、高度成長期の熱気がまだ残る時代――。
大学理工学部を卒業した一人の青年は、本来志望していた機械系商社の面接帰り、偶然立ち寄った銀行の「面接受付中」の看板に足を止める。何気なく提出した一枚の履歴書が、彼の人生を大きく変える始まりだった。
小児麻痺による障がいを抱えながら、昭和の都市銀行へ入行。大阪研修所では東大、京大、慶應、早稲田といった名門大学出身者たちに囲まれ、自分だけが場違いな存在のように感じていた。
厳しい上下関係、終身雇用、会社中心の人生――。
昭和の銀行文化の中で働きながらも、彼の心には次第に「このままで良いのか」という迷いが芽生えていく。
そんな時、かつて語学研修で出会った小さなドイツ専門旅行会社との再会が、彼を新しい世界へ導いていく。
安定を捨て、転職を選ぶという決断。
結婚を目前にしながら揺れる心。
そして、初めて降り立ったドイツの空気。
昭和、平成、令和――。
時代の変化の中を生き抜き、73歳になった今、彼はAIと会話をしながら静かに人生を振り返る。
これは、障がいを抱えながらも、自分の人生を選び続けた一人の男の「昭和を生きた証言」である。
この物語は 7章と最終章まで 続きます。ご興味を持っていただけましたら第2章以降は kindle電子版にて 公表しております こちらの方も よろしくお願いします。
第1章 銀行員だった頃 1
第2章 昭和の銀行文化 5
第3章 辞めたい気持ち 9
第4章 人生を変えた誘い 12
第5章 退職を言い出した日 15
第6章 転職の現実 19
第7章 ドイツへ 22
最終章 73歳になって思うこと 24
文字数 2,052
最終更新日 2026.06.17
登録日 2026.06.17
ベルフェルド王国の公爵令嬢カタリナは、ある日、婚約者であるエドワード王子の周囲に不穏な空気を感じ取る。王子が鼻の下を伸ばして溺愛する自称聖女の令嬢ミーナ――彼女の正体は、王国の転覆を狙う隣国ボルジアの凄腕スパイだった。
このままでは「嫉妬に狂った悪役令嬢」として婚約破棄され、国外追放の末に消される…。
文字数 55,385
最終更新日 2026.01.14
登録日 2026.01.14
◆ヨブの慰安者たちの慰安旅行◆
惑星警察刑事×テラ連邦軍別室員シリーズPart16[全47話]
婦警の園・警務課との合同慰安旅行が機捜課主催で決定。だが幹事が風邪で代打が七分署一空気の読めない男ヤマサキなる事実が既に陥穽だった。連絡違いで警務課は来なかった。しかし行き先は金やプラチナが採れる惑星すなわち黄金の地……いや、果たして本当にそうなのか? [当作はフィクションであり実在のYAMASAKI様とは一切関係ありません]
▼▼▼
【シリーズ中、何処からでもどうぞ】
【全性別対応/BL特有シーンはストーリーに支障なく回避可能です】
【ノベルアップ+・ステキブンゲイにR無指定版/エブリスタにR15版を掲載】
文字数 121,301
最終更新日 2022.03.28
登録日 2022.03.28
埃っぽい戦場の空気。鼻をつく血の臭いと、焦げた肉の匂い。八歳の少女、リリアはフードを深く被り、戦況図を睨みつけていた。彼女の周りには、帝国軍の将兵たちが緊張した面持ちで集まっている。リリアは、その中心に立つ、名もなき軍師、あるいは「影の軍師」として知られていた。
彼女は交通事故で死んだはずだった。気が付いたら、この異世界、アストリア帝国の孤児院にいた。唯一のチート能力、「多言語理解」は、戦場では役に立たないと思っていた。だが、前世で培った社畜の知識と、驚くべき記憶力、そして多言語理解が奇妙に融合し、彼女は驚くべき戦略家として頭角を現したのだ。
「報告!敵、第7師団が南門突破を試みております!」
若い兵士の報告に、リリアは冷静に答える。「予想通りですね。南門の守備隊は、既に罠にかかっているはずです。あとは、彼らの自滅を待つのみ」
彼女の作戦は、常に大胆で、そして残酷だった。敵の心理を深く読み、彼らの弱点を見抜き、徹底的に利用する。それはまるで、緻密に計算された悪夢のような戦略だった。
「しかし、軍師閣下。敵の勇者、アルフレッド卿率いる精鋭部隊が、中央突破を企てているとの情報が入...
文字数 1,536
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
壁は深い藍色。扉は古びた黒い木製で、
その取っ手には真鍮の鈍い光が宿っている。
小さな灯りが、まるで心の中だけを照らすように、静かに揺れている。
扉を開けると、そこは別の時間が流れる場所──「The Tale’s End」。
カウンターだけの小さなBar。
音楽はレコードのジャズ。時間を告げる時計はなく、
ただ静かに揺れる振り子だけが、店内にかすかなリズムを与えている。
バーカウンターの向こうに立つのは、穏やかな瞳をした“マスター”。
名前は明かされないが、訪れる者の心をすっと読み取るかのように、ぴたりと寄り添う一杯を差し出してくる。
その酒は、不思議と懐かしく、そして少し切ない。
あなたが抱えてきた感情を、まるで味にしてグラスに溶かし込んだような…そんな一杯。
そして、グラスの縁が空気を切り、余韻が舌に残る頃──
いつのまにか、あなたは語り始めている。
誰にも話せなかったこと。
自分でもうまく言葉にできなかったこと。
忘れたふりをしてきた、大切なこと。
一言、一文、そのすべてが物語となり、
バーカウンターの奥に並ぶ背表紙のない本の一冊に、
まるで筆が自然と走るように記されていく。
文字は淡く光り、ページはほんのりと温かさを帯びる。
語り終えたとき、本の背にあなたの名が刻まれ、
それは静かに棚へと納められる。
そうしてあなたは席を立ち、
「The Tale’s End」をあとにする。
振り返れば、扉はもう、なかったかのように夜の闇へ溶けている。
けれど、その夜に語った物語は、確かにこの世に残る。
記憶に形を与え、心に灯りをともす、ささやかでかけがえのない一冊として。
「The Tale’s End」──それは、感情の果てにだけ現れる、語りと記憶のBar。
あなたが語る物語が、今夜もまた一冊の本になる。
文字数 24,082
最終更新日 2025.05.10
登録日 2025.04.28
高山飛鳥(たかやまあすか)・25歳。
彼女いない歴=年齢。恋愛には見向きもせず、**「歴史が恋人だ」**と言い切るほどの歴史オタク。
生活費を稼ぎながら、少しでも歴史に関われる仕事をしたいと、スキマバイトアプリ「マイミー」で遺跡発掘調査の現場に応募する。
奈良県内の発掘現場で夢のような時間を過ごしていた飛鳥は、ある夕暮れ、見回り中に不思議な女性と出会う。
白い衣のような装束、長い黒髪、張りつめた空気をまとったその女性は、静かにこう名乗った。
「わらわは卑弥呼」
最初は頭のおかしい人か、悪質ないたずらだと思った飛鳥だったが、彼女の言葉や所作、現代の常識を何も知らない様子、そして遺跡や古代にまつわる不思議な知識に触れるうちに、次第に彼女が本当に“過去から来た存在”なのではないかと思い始める。
行く場所のない卑弥呼をひとまず自宅にかくまうことになった飛鳥。
コンビニ、電車、スマホ、風呂、食事――現代のすべてに戸惑いながらも、気高く、時に無邪気な表情を見せる卑弥呼に、飛鳥は少しずつ惹かれていく。
一方、卑弥呼もまた、身分も権力もないただの青年でありながら、自分を一人の女性としてまっすぐ見てくれる飛鳥に、これまで知らなかった想いを抱き始める。
けれど、卑弥呼は本来この時代にいてはいけない存在だった。
彼女が現代に留まり続ければ、身体は少しずつ弱り、やがて存在そのものが消えてしまうかもしれない。
さらに、卑弥呼が元の時代へ戻らなければ、古代の歴史そのものが大きく変わってしまう可能性もあった。
初めて恋を知った女王と、歴史しか愛してこなかった青年。
決して交わるはずのなかった二人は、限られた時間の中で心を通わせていく。
だが、愛する人のそばにいたいという願いと、背負うべき運命は、あまりにも残酷だった――。
文字数 159,587
最終更新日 2026.05.13
登録日 2026.03.17
幼い女の子の悲鳴が、ワンルームアパートの一室に響き渡る。
その声は隣の部屋で発せられたはずなのに、空気を切り裂くようにはっきりと聞こえた。
佐伯瑞穂には子どもがいなかったが、それが尋常な泣き方ではないのは明らかだった。
瑞穂は虐待を疑ったが、警察にも管理会社にも対応してもらえなかった。児童相談所にも通報したが、隣の部屋を訪ねてくる様子はない。
管理会社の不自然な対応。直接訪問しても会えない隣の住人。
もう瑞穂にできることはないと思われたのだが……。
「マミちゃんいますか?」
瑞穂の部屋を訪ねてきたのは、隣の部屋に住む小さな女の子だった。
瑞穂は一人暮らしだ。
だが、マミという名前には心当たりがあった。
※妊娠・出産・中絶・出生前診断・障害・児童虐待などの内容を含みます。ホラー作品の演出上、人によっては不快に感じる表現があるかもしれません。予めご了承のうえ閲覧をお願いします。
【表紙イラスト】ノーコピーライトガール様からお借りしました。
https://fromtheasia.com/illustration/nocopyrightgirl
文字数 35,935
最終更新日 2024.03.29
登録日 2024.02.29
さまざまな背景を抱えた人々が働くこのホテルに――
ある日、ひとりの男が倒れて運び込まれた。
無精ひげに、旅で焼けた肌。
存在感の薄いその男はまるで風景の一部のように静かだった。
名前は 神谷奏──44歳。
旅の終わりに行き場を失い、空腹と疲労で朦朧としながら倒れていた男。
その男の目が開いた瞬間から、ホテルの空気は、ゆっくりとしかし確実に変わり始める。
この話は―― ささやかだが確かな“再生”の物語。
そして、世界を巡った男と、ホテルに人生を賭けた者たちが 出会ってしまった、その始まりの話である。
料理人は、時に人生を賭けて鍋を振る。
食べる者の人生に触れ、作る者の過去を暴かれ、それでもなお、皿の上にすべてを置く覚悟を試される。 彼もまた、その一人だった。
文字数 250,175
最終更新日 2026.02.13
登録日 2025.12.01
ある日、小島デザイン研究所に労働基準監督署の調査が入った。サービス残業が発生しているという内部告発に基づく調査だった。
突然の出来事に社内が混乱する。
社長の小島健一が、弟で管理部長を務める浩二に密告者を見つけ出すように指示をした。
浩二は、密告者を見つけるためのやり方が思い浮かばずに頭を悩ませていた。
そんな中、浩二の胸中に、密告者捜しなどに労力を使うのではなく、自分が会社と社員たちとの間に立ち、社員たちの声に耳を傾けながら会社として善処していけばよいのではないかという思いが湧き出てきた。
浩二は、その思いを健一に伝えた。
思いを理解した健一は密告者捜しを止めることを了承したが、新たに社内の管理を強化することを提案してきた。
そのことが、更なる社内の混乱を巻き起こす。
仕事をやり辛くなった社員たちが、密告者のせいでこのような状態になったのだという感情を抱き、互いに懐疑心をぶつけあいながら分裂してしまったのだ。
この状況に危機感を抱いた浩二が、一計を講じた。
社員たちの結束を高めるための仕掛けを実行したのだ。
その仕掛けが功を奏し、社員たちの結束が高まった。
密告者が誰なのかはわからないままだったが、そのことを気に止める空気が払拭されていった。
浩二は、状況が改善したことを健一に報告した。
そこで、浩二は思いもよらない事実を知ることになった。
それは、一連の出来事の構図を根底から覆す事実だった。
文字数 52,705
最終更新日 2022.11.18
登録日 2022.11.18
平凡で空気を読むことだけで生きてきた白石美月は、恋人・拓真に尽くし続けた末、「価値がない」と切り捨てられ、別の女へ乗り換えられる。自分の人生すら否定されたような絶望の中、事故により命を落とした彼女は、異世界ルヴェイン公爵令嬢リリアーナとして転生する。だがそこでも彼女は“美しいだけの人形”として扱われる存在だった。前世と同じように誰かに選ばれるだけの人生に気づいたとき、美月は決意する――もう誰かのために自分を削らない、自分の人生を取り戻すと。
文字数 133,230
最終更新日 2026.04.20
登録日 2026.04.20
感情は都市を感染させる。
SNSの炎上、選挙の空気、ニュースの温度。
それらはすべて、誰かが“設計”した感情の流れかもしれない。
都市は語っている。
ノイズで、記憶で、痛みで。
だがその声は、構造の中で“編集”されている。
東京湾地下に存在する秘密拠点《SYNAPSE-33》。
美容師・沙河龍は、都市の“感情帯域”に触れる者・瀬貝カヲルと再会する。
一方、世界を裏から操る《インペリウム会議》は、
都市の感情を“構造”に変え、AIと心理兵器による完全統制を進めていた。
だが、都市は語り返す。
亡霊のような存在が、秩序の裏側に“語りの裂け目”を生み出す。
誰が語り、誰が編集し、誰が消されるのか。
―これは、都市が“語り返す”物語。
フィクションだと思うか?
それとも――現実の“語られなかった歴史”か。
あなたは、どちらの物語を信じますか?
この物語は、あなたの“現実”にも侵入する。
読み終えたとき、都市の声があなたの中で響いているかもしれない。
〜この物語はフィクションです〜
文字数 15,175
最終更新日 2025.11.05
登録日 2025.11.02