「最も」の検索結果
全体で1,276件見つかりました。
幼馴染の男の子サクセス
ビビアンにとって、彼こそが全てだった。
ーーしかし
「どうして? どうして行っちゃうの!?」
サクセスは16歳の成人を迎えると、冒険者になる為、ビビアンを村に残して旅に出ていってしまう。
サクセスの家が貧乏農家なのは知ってる。
彼を両親が養えないのもわかってる。
でもそんなのあんまりよ!!
だって……だってサクセスは弱いのよ。
一人で外の世界に出たら絶対死んじゃうわ。
「サクセスを……サクセスを探しに行かなきゃ!」
ビビアンはサクセスを心配するあまり、村を飛び出そうとした。
だが、それを見た父親に止められると、口論の末、ビビアンは一ヵ月だけ待つ事を父親に約束する。
しかし、なぜあれだけ不安になっていたビビアンが待つ事を許容したのか?
それは父親の話を聞いて、ビビアンは自身が勇者である事を知り、そして、その力がサクセスを苦しめていた事に気付いたからだ。
とはいえ、ビビアンの感じる不安は余りに大きすぎる。
気が気でない日々が続く毎日。
ビビアンにとって、1ヶ月はあまりに長すぎたのだ。
しかし、遂にその日は来た。
その日はビビアンの16回目の誕生日。
ビビアンは直ぐにでもサクセスを探しに飛び出そうとするが、家を出た先には立派な馬車が停まっていた。
そして、その馬車から一人の魔術師が降りてくる。
「お迎えにあがりました、勇者ビビアン様。さぁ、王様が待っています。この馬車にお乗りください。」
その者の名はシャナク。
ビビアンのいる国で最も王に信頼されている賢者である。
この者との出会いが、ビビアンの旅の始まりだった。
文字数 149,214
最終更新日 2022.04.26
登録日 2022.04.08
その世界は「色」で階級が決まる。白は尊く。黒は忌まれる。
平凡な会社員・早池(ハヤチ)は、ある日突然異世界へ召喚された。だが、召喚直後に「不要」とされ、切り捨てられそうになる。共に召喚された水戸場(ミトバ)に庇われ急死に一生を得たものの、その後発現したスキル《聴き壁》。「話を聴けば聴くほど強化される盾」。理解不能なスキルが、彼女の唯一の武器だった。“忌色”を持ちながら、勇者に選ばれた水戸場と彼に巻き込まれ“壁役”として旅立つことになる早池。
目的地は、鎖国国家妖精国メルクト。その旅の果てで、“閉ざされた心”を持つ存在と出会う。この世界で最も遠い存在──妖精王。
これは、色で差別される世界で、“聴く”力だけを持つ彼女が、誰かの盾になろうと決意する物語。
文字数 103,433
最終更新日 2025.10.08
登録日 2025.09.18
魔術を用いて全世界を巻き込んだ最後の戦争『大魔戦争』。
その戦いで最も活躍した英雄セウロ・スペードが過ごした、一年間の候補生時代を本人や周囲の人物の視点から全20話で紡ぐ候補生編。
※本編はハイファンタジー小説です。異世界転生モノではありません。
※Episodeごとに視点人物が変わる群像劇方式で書かれています。
登録日 2018.05.15
後宮の下女であるアリは、名もなき「蟻」のような存在だった。
そんなアリを変え、阿梨という名を与えたのは、後宮で最も美しい妃・乱華。
乱華は皇帝の寵愛を一身に受ける、後宮に咲いた一輪の大華だった。
阿梨は乱華を神のように崇め、その身も心も捧げると誓う。
しかしある日、阿梨は乱華の無惨な死を目の当たりにする。
乱華を殺したのは誰か。
元寵姫であり、乱華を憎んでいた第二妃・白瑛か。
乱華の秘密を知る第一妃・玉環か。
それとも、乱華を愛という名で縛りつけた皇帝か。
阿梨は復讐を誓い、後宮の闇を探り始める。
これは、蟻と呼ばれた下女が、死せる花に忠を捧げ、後宮を噛み砕く物語。
文字数 13,672
最終更新日 2026.06.25
登録日 2026.06.05
2045年 ルドゥース・パルトゥム氏率いる開発グループがフルダイブ型VRをついに作り上げた。その、オンラインコンテンツにあるVRMMORPG《ソールス・オンライン》と言うゲームが爆発的にヒットした。
《ソールス・オンライン》は、自由度やグラフィックがすごく良いと、クチコミが広がり今では、世界人口の約80%がこのゲームに手を付けているらしい。大人から子供まで誰もかもが魅了されるというゲームに、日本の普通の高校生、『伊佐坂 伸二』がこのゲームに手を付けた。
《ソールス・オンライン》は、年齢や身長、見た目などは勿論ありとあらゆる細かな設定があり、細部設定をちゃんと設定すれば2日は余裕で掛かるそうだ。それに、初期スキルというものがありスキルを八個自由に決められる。〈スキルポイント〈SP〉〉が貯まれば、スキルを、増やすこともできる。それ故に、《ソールス・オンライン》には、ゲームクリアはないそうだ。
このゲームの、最もの醍醐味とも言われるのが、建国だ。ゲーム内通貨の、「メポ(M)」という通貨を多く集めるほどいい国が創れる。また、ワールドは永遠と言われるほど広く創られ、土地には困らない。
《ソールス・オンライン》の、初期地はランダムでNPC達が住む街にリスポーンする。種族で、別けられる事も多々ある。
文字数 33,964
最終更新日 2019.02.04
登録日 2018.02.11
とある北国の屋敷における祝いの席で披露された百年前の楽譜と手紙。それは大陸南部の漁村に棲んでいた人魚の歌を書きとめたものだった。剣と魔法の世界の片隅で眠っていた異類の歌にまつわるささやかな物語。
(幼少期より続く人間ならざるものへの愛着に音楽へのオマージュを絡めた、おそらく拙作中では最も好ましい形にまとまってくれた一編です。元々は別の長編の背景をなすエピソードとして書いた章に音楽という要素を持ち込み語りなおしたものですので、末尾に長編での形を付章として添えさせていただきました。本編7つ、付章3つのいずれも短い全10章、ご覧いただけましたら幸いです)
文字数 30,492
最終更新日 2021.08.03
登録日 2021.07.24
魔物が蔓延り、毎日のように争いが起こるこの世界に、ある大いなる力が存在した。
それは魔法。選ばれし者とその血を継ぐものだけが扱える人智を超えた力。
彼等はその力で人々を守り、戦い、称えられ、やがて英雄となった。
英雄は子を授かり、その子もまた、英雄と同じ魔法が扱えた。同様にして、英雄と呼ばれた。
英雄は、自身の力と、その身に受ける賞賛を権力に変え、人々の上に立った。
彼等は貴族と呼ばれた。
ある貴族は権力に溺れ、戦いを拒んだ。
そしてある貴族は、魔物を愛し、悪しき魔物を優しき魔物に跨って打ち払った。
その姿を喩え、その貴族は、騎士と呼ばれた。
やがて、本来の英雄としての役割を果たす貴族が、騎士と呼ばれるようになった。
そんな貴族や騎士たちの上に、最も強い力を持ち、最も賞賛を受けた英雄が君臨した。
彼の者は、君主と呼ばれた。
彼等は13年前、栄華を極めたシヴァルキ王国を崩壊させ、神聖レオパルド帝国として生まれ変わらせた。
皇帝エスエメラルダ・レオパルドの元に、12の種族をそれぞれ統治する君主達を集結させ成立したこの巨大国家の誕生は、大陸を震撼させた。
帝国は未来永劫の共存共栄を約束し、人の、人による、人のための楽園を現世に作り上げることを目的とした、大いなる戦争の口火を切った。
ここに、帝国騎士の物語を記す。
文字数 27,516
最終更新日 2021.12.21
登録日 2021.11.16
『ファイブスター』……それは今最も世界を狂わせているオンラインゲーム
発売可能な全ての国と地域で遊ばれる全てが集約されたそのゲームは他のどのゲームよりも変化とやり込み要素、そして対戦・生活シュミレーションと文字通り『覇権ゲーム』となっていた。
だが、このゲームが世界全ての人間を狂わせる理由は『もう1つ』あった。
ゲーム内の『とある称号』を獲得した者にタイトルの年間純利益、日本円にして約500億円のうちの1%をサービス終了まで『無条件』で受け取れる権利。
公式が契約用紙と共にライブ放送したこの権利を求めて全てのプレイヤーはこのゲームを遊ぶ。
クリア難易度5(ファイブ)の隠しミッションを『5つ』全て所持する事で得られる最難関称号『ファイブスター』を手にする夢を見て……
文字数 2,457
最終更新日 2023.01.07
登録日 2023.01.04
「ビキニアーマー、だとぉ……!?」「我等を舐めるな、〈自称〉現実(リアル)!!」
半裸(ビキニアーマー)の美少女、それは世界で最も恐るべき抜き身の刃!
水で満ちた宇宙に浮かぶ泡の世界・混珠(こんじゅ)。
その片隅で仲間達との冒険者生活を慈しんでいた、かつてとある地球の少年であった転生者の少女リアラの日常は突如崩壊した。
邪悪な異世界転生チート達の秘密結社、新天地玩想郷(ネオファンタジー・チートピア)の攻撃に惨たらしく殺される仲間達。
そんなリアラを救ったのは、ビキニアーマーを纏う美少女、チートに抗う力を持つ竜の勇者ルルヤ。
今、敢えて古の道を行く時代遅れな奴等の逆襲が始まる!
(イラスト・風見屋様に書いて頂いた物、読者の方が依頼し忍坂けの様が書いて下さった物、板野かも様が依頼し瑠華様が書いて下さった物)
文字数 1,269,411
最終更新日 2020.01.26
登録日 2017.12.11
今最も人気のあるアイドルグループ「DRAGONWORLD」に所属している猪野塚宇宙(いのずかそら)16歳グループ最年少にて1番人気なメンバー。そんな国民的アイドルがある一晩道端にて殺人犯に殺された。死んだと思い目覚めると病院だった。どうやら転生をし同じ世界に生まれ、名前は星川蓮華(ほしかわれんか)。産まれてすぐに芸能事務所に入れられたらしく大人気子役になる。前世とは持つはずのなかったものを一つ持ってしまった。それはチートだった。普通の世界にはないアニメや漫画だけにあるものかと思っていたがそれをゲットしてしまったのだ。スイスイと進んでいく人生だがそこには問題が…
スマホで見ると気持ち悪いと思います。パソコンで見ることをおすすめします
毎週木曜日朝7時投稿!!
文字数 2,916
最終更新日 2025.10.26
登録日 2025.09.28
お父様とお母様とお姉様は昔からお金の使い方が荒く、注意をしても聞く耳を持ってはくれません。それどころか五月蠅いとわたしを冷遇するようになり、ずっと様々な嫌がらせを受けてきました。
その結果案の定我がレリファーティス子爵家の懐事情は厳しくなってしまい、けれど、それでも3人の浪費は止まりません。お父様達はご先祖様が遺してくれた貴重な物を売ってお金にするようになってしまい、それができなくなると――わたしが大切にしているおばあ様の形見の指輪を売り、自分達が欲しい物を買おうとし始めたのです。
――その時のわたしは、まだ知りませんでした――。
これまでで最も辛い出来事が起きた日がやがて、これまでで最も幸せな出来事が起きた日に変わることを。
文字数 32,235
最終更新日 2024.07.09
登録日 2024.05.25
過去に人間族との闘いに敗れて魔王が封印され、人間界から完全追放された魔王軍はその復讐と野望を胸に復興を掲げ、努力の末に人間界への復活に成功する。
主人公のイブリス・エル・サタニールは元魔王であった父親の跡を受け継ぎ、歴代最強の魔王としてその座についたばかりの新米魔王であった。
軍が復活による人間界支配という野望に燃える中、イブリスは魔王軍幹部の一人から人間に関する生態調査をするべくデータが最も集めやすいとされる人間界の学園へと潜入調査をしてほしいと提案される。
イブリスは理由を聞くとそれを受け入れ、魔王でありながら学園へと潜入することとなる。
初めて人間界へと降り立ち、不安を露わにするもののその強大な力と魔王特有のカリスマ性で潜入調査にも関わらず学園内で一気に有名人となってしまう。
そんな支配するはずの人間たちに次々と好かれてしまい、困惑するイブリス。
これはそんな最強魔王様が右も左も分からない人間界で様々な初体験をしていきながら奮闘していく……そんな物語である。
文字数 92,698
最終更新日 2018.12.23
登録日 2018.11.03
シルバート王国の第二王女であるミルフィリアスは、最初の人生で最も信頼していた人物に裏切られて、そしてその手によってこの世を去ることとなってしまった。
そして、気がついたときにはもう一度同じ人生をやり直していたのだった。
「同じ人生をやり直すなら、今度こそ一度目のようなことには絶対にさせないんだから!」
これは、もう一度自らの人生をやり直すこととなったお姫様の物語。
登録日 2018.09.05
全ての真実を映し出す泉に向かって、悪逆女王は問う。
「この世で最も美しい人間は誰?」
その人間とは、女王の娘であった。
女王は嫉妬に怒り狂う。
娘の運命はどうなるのか?
文字数 870
最終更新日 2021.05.11
登録日 2021.05.11
ホテルマンとして働いていた青柳聖也はある日突然左遷を言い渡される。
「どうしてですか!」「次のホテル、給料がいいぞ」「因みに……おいくら万円?」
訝しんでいたのは最初だけ。金に目がくらみ転勤を快諾。したのは良いのだが、新たな職場は幽霊がお客様としてやって来る幽霊ホテルで……。
自身の幽霊がはっきり見える、幽霊に触れられる『幽霊に最も近い力』を忌むべきものとする聖也は葛藤を続けながらも、先輩である御橙美桜や同期の赤井漣、上司の黒猫、クロネさんに茉白というワケあり従業員と交流を深めながら、幽霊を成仏させるために奮闘する。
文字数 26,355
最終更新日 2021.07.30
登録日 2021.07.25
本書『副業から次なるステージへの挑戦』は、成功する副業の成長戦略を網羅した一冊です。副業を始めたばかりの方や、既に副業である程度の成果を上げている方に向けて、副業をさらに発展させ、本業としての道を切り開くためのステップを解説します。
副業の第一歩として、最も重要なことは明確な目標設定と適切なマインドセットを持つことです。目標が不明確なままでは、進むべき方向が見えず、モチベーションが低下することがあります。本書では、短期的・長期的な目標設定の重要性を強調し、それを達成するために必要な行動力と成長マインドセットの形成方法を紹介しています。成功者が実践している思考法や具体的な習慣を身につけることで、副業を成功へ導く基盤が整います。
さらに、ビジネスを次のステージへと進化させるための具体的なスケールアップの戦略も紹介しています。副業で得た収益をさらに増やし、安定させるためには、業務の自動化やシステム化が欠かせません。本書では、マーケティングやバックオフィス業務を効率化する自動化ツールの活用方法、外注の効果的な使い方を提案します。また、新しいビジネスモデルとしてサブスクリプション型のサービスの導入や、既存の商品やサービスに付加価値をつける方法についても詳しく解説しています。
本業に転換する際の最大の課題である「収益の安定化」についても、複数の収入源を確保するための戦略やキャッシュフローの管理方法を紹介しています。リスクを管理しながら副業を持続的に成長させ、長期的に成功するための方法を学ぶことができます。
さらに、ブランド強化や認知度の向上にも焦点を当て、ビジネスの成長を加速させるためのマーケティング戦略も網羅しています。オンラインとオフラインの両面でブランド価値を高め、顧客との信頼関係を築くための具体的な手法を解説しており、事業の発展に向けた道筋を提供します。
『副業から次なるステージへの挑戦』は、副業を大きく発展させ、成功へ導くための実践的なアドバイスが満載です。この一冊で、副業を単なるサイドビジネスから、収益性の高い事業へと成長させるためのヒントを得ることができるでしょう。
文字数 69,502
最終更新日 2024.09.09
登録日 2024.09.09
野菜や果物にかけると意思を持つ、不思議なドレッシングが巻き起こす日常コメディー。
成岡家三姉妹の長女、高校一年生の成岡菜々実(なるおか ななみ)は三女の桃音(ももね)が小学四年生になっても苦い・特有のにおい系野菜嫌いなことに悩んでいた。そこで彼女の所属する一年五組の担任で、家庭科教師の緑川先生に相談すると、お手製のドレッシングを渡してくれた。菜々実は幼馴染の一橋晴彦(はるひこ)と西薗優利子(にしぞの ゆりこ)を連れて帰宅後、桃音の最も苦手な緑ピーマンにそのドレッシングをかけてみる。するとなんと、目と口がついてしゃべり出したのだ。当然のように驚く三人、ほどなく帰宅した次女で中学二年生の時葉と桃音もこの現象に驚いていたが、そのピーマンを食べてみてかなりの美味だったことが分かる。三姉妹はこのドレッシングのことは両親には秘密にしておくことにしたが、面白がっていろんな野菜や果物に意思を持たせた。
登録日 2015.10.07
とある国には古来より、消えゆく魂を慰め、浄化する役割を担う人々がいた。
起源は神話といえるほど遠い昔だが、いつの時代からか彼らは「天還師」と呼ばれるようになる。
溟流の本家の息子・千幡(ちはた)は心の優しい聡明な青年だ。
心の優しさ故に怨霊にたぶらかされ、危うい目に遭うこともしばしば。
しかし父に勧められたことを契機に、十六になった年、役所お抱えの天還師として勤め始める。
千幡の適正に合った仕事は充実しており、彼の人生において最も平穏な時間が訪れていた。
しかし、そんな日々も突然の部署異動により早々に終わりを告げた。
様々な天還師との出会いは千幡の運命を大きく動かし始める。
文字数 79,186
最終更新日 2026.05.16
登録日 2026.04.28
「ぁ、ああ...ああああああああああああああああああああああああああああああああああああああ!!」
一人、誰の侵入も許さない不可侵の領域で、彼は泣いていた。
暗闇は体を侵食するも、彼は気にしない。そんな余計なことに気を使うほど、彼に余裕はなかった。
「どうして、どうしてどうして...どう、して......」
弱々しく、女々しく喚く彼の姿はどこまでも惨めで救いようがなかった。
背中を丸め、胎児が如く小さくなる。
「俺が......僕の方が、頑張ってたのに!僕の方が誰よりも疲れてるのに!僕の方が──誰よりも苦しんでいるのに」
──どうして誰も僕のことを見てくれない。
──どうして皆彼のことばかり認める。
──どうして誰も僕のことを分かってくれない。
少年は、孤独であった。
両の肉親を己が魔法で焼き殺し、許嫁も勇者に取られ。
何も、生きることに意味を持てなかった──持つことを許されなかった少年は、ついぞ死ぬことさえ赦されることはなくなった。
あの日、自分が未だに思いを寄せている少女と勇者が本契約を果たすのを見たとき。
少年の中で......何か決定的なものが崩れ落ちる音がした。
人間として生きる上で、最も大切なものは何か。
──それは、目標だ。
『生きている』と、『死んでいない』は決してイコールではない。
人間は、明確な目標があるから、明日に希望を持てる。
随分昔に、少年は夢を見た。
絶望に彩られた人生の価値観を変えてくれた、少女の夢。
少年は......彼は、少女を守りたくて力を欲した。誰にも負けることない、絶対の力を。
そして、いつか自分の隣に少女がいると信じて必死に努力を重ねた。
「それがこのザマだ」
彼は荒々しく吐き捨てる。
彼は、勇者と違って味方を持たない。
......否。
何度欲しいと思っても、出来ない。
悲しいとき、背中を擦ってくれる人がいない。
辛いとき、胸の内を曝せる人がいない。
苦しいとき、気持ちを共有する人がいない。
誰か一人でも彼の側に居てあげたなら...もしかしたら、もう少し違う結末を辿ったかもしれない。
──だが、もう、遅い。
もうじき約束の刻だ。
『世界を救え』
そう言って彼に呪いを掛けた。
世界の『抑止力』として存在するという呪いを。
誰が自分を呪ったのかすら彼は分からない。
思考を、行動を、未来を。
全てを凌辱された少年は運命に抗う術を持たない。
存在を否定され、何もかも失った少年は『抑止力』に成り果てる。
────
表紙の素敵な絵は別のサイトで活動していた時に『渢月さん』という方に書いてもらいました。主人公です。
文字数 1,955
最終更新日 2019.01.03
登録日 2019.01.02