「3」の検索結果
全体で21,155件見つかりました。
「もし、いつか、あたしが何にも言えなくなった時――
この風の太鼓が、あたしの代わりに、色々教えてくれる」
魔道都市ポトスが、ヴァンドール帝国の飛行戦艦に炎上した朝。
機工師(ワッツ)見習いの少年ロビンは、たった一人の家族――姉ミリアムを、瓦礫の向こうに失った。
姉が最期にロビンの手のひらに握らせたのは、二人で組み上げた小さな"風の太鼓"と、意味不明の一言だけだった。
だがその夜、太鼓は姉の血に呼応するように、青白く脈打ちはじめる。
復讐を誓い、つぎはぎの飛行艇で帝国戦艦に一矢報いた少年は、しかし禁忌の"ダークフォースの海"に堕ちる。
そこで彼を迎えたのは、マスクなしで笑う白銀の少女テティスと、人を喰らうはずの災厄の獣・ギガースたちの、優しい瞳だった。
「――ダークフォースは、呪いじゃないの。
傷ついた世界が、自分自身を癒すための"装置"なの」
姉の遺した太鼓。
少女の血に刻まれた"マナの樹"の秘密。
帝国の副官ジャッカルが独占しようとする、古代の淘汰兵器"フラミー"。
そして――姉の死すら"許容誤差"と呼ぶ、聖地の塔の統括システム。
すべての線が一本に繋がった時、"太鼓持ち"の少年は、たった一人で"仕組まれた歴史"そのものに殴りかかることになる。
――ふざけるな。
姉さんの頬の油まで、お前らの計画の"許容誤差"にされてたまるか。
姉との約束。白銀の姫との誓約。青き瞳の獣たちとの絆。
そして、氷の女総督セレーネや、伝説の双剣サスケといった、少年の周りに集まってくる歴戦の大人たち。
機工師の少年が握った太鼓の一撃が、"世界そのものの設計"を書き換えていく――
生産職×世界の陰謀×爽快リベンジの本格ハイファンタジー、開幕。
【本作の見どころ】
◆ 姉の遺した"血縁認証つき"クリスタル ―― 主人公にしか反応しない独自ギミック
◆ "ダークフォースは呪いじゃなく浄化装置"という世界観のどんでん返し
◆ 復讐からの"殺さない選択" ―― 反ざまぁの深い読後感
◆ 太鼓×古代兵器×白銀の姫、視覚的にも刺さるビジュアル
◆ 全33話+最終話でプロット完結済み、ハッピーエンド確約
※更新は毎日18時のペースで進めます。
※感想・お気に入り・ポイント投票、すべて全力で応援返しさせていただきます!
文字数 77,437
最終更新日 2026.08.14
登録日 2026.07.10
転校生の高倉(たかくら)くんは、黒縁めがねの奥に――
誰よりも“カワイイ”を愛する心を秘めている。
ピンクのブラウス、ゆるキャラのうさぎ、パンケーキ。
でも、声変わりした彼は女装をすると人前で声が出せない。
好きな服を一着買うことさえ、ままならないなんて――そんなの、悔しすぎる。
そんな彼の“ヒミツ”を偶然知ってしまったのは、クラスメイトの私・あかね。街角で見かけた“激カワの美少女”が、まさか高倉くんだったなんて!
実は彼、SNSでメイク動画がバズっている中学生インフルエンサー。「カワイイ」は彼にとって、ただの趣味じゃない――自分を肯定するための大切な“手段”だった。
「だったら私が代わりに声を出すよ。
高倉くんの“カワイイ”、一緒にかなえよう!」
女装男子×ちょっぴり地味な写真部女子
クラスメイトから、“カワイイ"の共犯者へ――そして、いつしか「好き」に変わっていく気持ち。
メイク、SNS、推し活、そして原宿のポップアップカフェ。
世界で一番“自分らしい姿”を探す、小さな冒険が、今、始まる!
☆第3回きずな児童書大賞奨励賞、獲得しました!
☆アルファポリス 児童書・童話ランキング 2位獲得しました。(2025/7/27)
☆小説家になろうの日間現実世界(恋愛)ランキング(完結済)で9位獲得しました。(2025/9/18)
文字数 81,422
最終更新日 2025.08.30
登録日 2025.07.26
小学校低学年向けの児童文学です。
(漢字は小学2年までに習うものが中心ですが、一部に小学3年で習う漢字も含まれております)
二年一組の男子の間では、先生に内緒で、ふでばこを投げる遊びが流行っていた。乱暴で体の大きいコウタロウが投げると、教室の端から端へ届いてしまう。女子たちは、こわくて教室のすみっこで、ふでばこがあたらないようにしていた。
ある日、コウタロウが投げたふでばこが彩佳にあたった。これがきっかけとなり、先生に遊びが知られ、「ふでばこなげ」が禁止された。また、彩佳に謝らなかったコウタロウがクラスで孤立し、誰も彼に話しかけなくなった。
ふでばこが飛んでこない教室は静かになったものの、「ぼく」は、居心地の悪さを感じるようになった。
そんな折、少し不思議なクラスメイトのユウマが、「ぼく」の目に留まる。ユウマは「『ふで』ばこだから」と言って、ふでばこの中に本物のふでを入れていた。
学校を休んでいたコウタロウが登校すると、彼は元気をなくしていた。誰もがコウタロウと接点をもたないようにするなかで、ユウマだけが違った。ふでばこからふでを取り出し、コウタロウの丸まった背中を優しく撫でた。
驚いたコウタロウは、少しずつ心を開いていく。
コウタロウとユウマは、二人で、ふででくすぐり合うようになった。「ぼく」もその輪に加わり、ふで遊びは、男子から女子へと広まっていく。温かく、居心地の良い教室がもどってきた。
コウタロウが彩佳に謝罪した。すぐに許してもらえなかったが、後日、「ぼく」は彩佳のふでばこに、ピンク色のふでが入っているのを見た。
優しさを届け合うふで遊びによって、教室はお日さまみたいな、ぽかぽかな色にそまっていく。
誰かを温かい気持ちにするユウマみたいになりたい。「ぼく」は切に願うのだった。
文字数 5,275
最終更新日 2026.07.29
登録日 2026.07.29
中学2年生の夏希は、小学校に上がった時からずっと友達がいない。クラスではいつも一人で過ごしていて、スマホを持っていないからクラスメイトたちの会話の内容もよくわからない。
家でもまるで幽霊のような日々を送る夏希はある日、深夜に家を出てみる。中学生が補導される23時を過ぎても帰らなければ、両親が心配して探しに来てくれるかと。
しかし両親は娘が帰っていないことに気づかず就寝してしまい、帰るに帰れなくなった夏帆は行く当てもなく近所を徘徊し、通っている中学校に着く。裏口が開いているのを見つけて、朝まで過ごせる部屋を探して校舎内を徘徊していると、図書室の窓際に佇む人影に気がついて——
【登場人物】
・夜野夏希:中学2年生。人見知りでスマホを持っていない。一人でいる言い訳に読書をしていたら読書好きになった。
・東雲葵:図書室にいる幽霊。自称高校1年生。何らかの未練があって母校の中学の図書室にいる模様。
・朝井陽乃:夏希のクラスメイト。校則無視のバリバリメイクをしているギャル。
・望月:夏希の学校の宿直のおじさん。
文字数 78,797
最終更新日 2026.07.31
登録日 2026.07.06
恋愛経験ゼロの生真面メガネな委員長・天ヶ崎羽衣(あまがさきうい)には裏の顔がある。それは、フォロワー数1万登録の恋愛指南が得意な人気Vチューバ―・Uiだったのだ! 実際に恋愛経験がないのに、その指摘は的確すぎて、人気は高まる一方だったけれど、現実とのギャップに打ちひしがれる毎日。
そんなある日、生徒会長である三ノ宮伊織(さんのみやいおり)に呼び出され、「僕たちの学園では動画配信は禁止されているはずなんだけど? 停学処分かな?」と告げられて、羽衣は大ピンチに……! 内申書に響きたくないから「何でもします!」と必死に頼みこんだら、「バラされたくないなら、俺の恋人のフリをしろ。俺が恋愛指南をしてやるよ」と伊織が豹変。
恋人のふりをしながら、ヴァーチャルじゃなくてリアルな恋愛指南を受けることになった羽衣だけれど……? そんなにリアルな溺愛はやり過ぎじゃないですか!?
恋愛経験ゼロのくせ、恋愛指南をしている人気Vチューバ―・天ヶ崎羽衣(中学2年生)
×
超モテだけど一途で二面性のある? イケメン御曹司な生徒会長・三ノ宮伊織(中学3年生)
偽りの恋人になった二人が、リアルな恋愛指南をしたりされたりしながら、真実の愛を育むラブコメディ!
※思い付きで書きました。短い話になる予定。1日1話21時頃に更新?
文字数 15,725
最終更新日 2025.08.31
登録日 2025.07.31
高度400kmの核爆発――たった一発の閃光(EMP)が、地上のすべての電子機器を「焦げた石」に変えた。
AIもネットもない。
残ったのは油圧と歯車、真空管、そして人間の手だけ。
終末世界で整備工として生きるパトリックは、ある日ベランダに逆さまで引っかかった奇妙な少女・沙霧を拾う。
世界中の知識を記憶する「完全記憶能力者」。
だがその頭脳には、人類滅亡の鍵となる封印コードが眠っていた。
巨大要塞に追われ、機械仕掛けの軍隊が迫る。
だが――「ぱーちゃん、右に3センチ、上に1.5センチ! 今撃って!」少女の完全記憶と、整備工の職人技が合わさった時、"不便な世界"最強のバディが誕生する。
これは、記憶を背負いすぎた少女と、諦めの悪い整備士が、失われた文明の真実へ挑む物語。
そして――焦げた肉の美味しさを知った少女が、"生きる意味"を見つけていく物語。
文字数 50,659
最終更新日 2026.08.24
登録日 2026.07.24
小学六年生の左東朔矢(サトウサクヤ)は、いきなり目が焼けるほどの光に襲われ、見た目が現実そっくりの別世界に飛ばされてしまう。
そしてそこに魔王と名乗る怪しい物体が突然現れ、謎のゲームに強制的に参加させられることに……。
そのゲームのクリア条件は『魔王様のオトシモノを十個集めること』。
どこにあるかも分からないものをすべて集めるまで帰れないという、とことん悪魔的なゲームだが、現実と同じようなこの広い世界で、はたして朔矢はゲームをクリアすることができるのだろうか……。
◆こちらは2024年8月31日にカクヨムにて投稿した中編です。
文字数 42,278
最終更新日 2026.05.27
登録日 2026.05.22
――犯人は、存在しなかった。
それを4年かけて証明したのは、他ならぬ兄自身だった。
1986年4月26日、チェルノブイリ原発事故。
21歳で被曝死した妹は、剥がれ落ちる皮膚の下で最期にこう遺した。
「事故じゃない。あれは、誰かにやられた」
兄・レフ・シャポシニコフはKGBに入局する。妹の言葉を、世界の真実にするために。
しかし4年後、モスクワ・ルビャンカの地下3階で、彼は自らの手で証明してしまう。
チェルノブイリは、ただの事故だった。妹の最期の言葉は、被曝と恐怖が作った幻だった。
真実は、妹を救わなかった。
ならば、真実に義理はない。
「私は数学者だ。証拠が存在しないなら、証拠に見えるものを配置すればいい」
英語刻印の金属プレート。実在しない作戦名「Scorched Earth」。クウェート経由の資金移動。すべては、CIAが実行していない陰謀を"実行したように見せる"ための、精緻な設計だった。
そして1990年10月、ワシントン。
アメリカもまた、湾岸戦争開戦のために"少女ナイラ"という嘘の証人を用意していた。
レフが利用したのは、その15歳の少女――大国に嘘をつかされようとしていた、もう一人の犠牲者。
冷戦を終わらせるための、たった一つの完全犯罪。
それは、17年後のクウェートの海で、一輪の白いジャスミンとして帰結する。
頭脳戦、騙し合い、そして贖罪。
KGB数学者による倒叙型スパイ・ミステリーの決定版――「真実を捨てた男が、白い花の下で人間に還るまで」の物語。
文字数 35,711
最終更新日 2026.08.07
登録日 2026.07.10
世界一の発明家一家、カナモリ家。仕事に家事に子育てにと超多忙な夫婦には目の離せない3人の子どもたちがいる。お年頃で反抗期の17才長女。思い立ったらすぐに実行、我が道をいく12才長男。そして、まだ赤ちゃんだというのに発明家父の天才性を受け継ぐ次女。
ある日、ゲーム仲間から預かって欲しいと頼まれたという長男の為、迎えに行った先で待っていたのは、「犬」ではなく12才の男の子だった。
夏休みの間、彼が過ごす発明一家の生活は何もかもが普通ではない。
文字数 54,723
最終更新日 2026.08.02
登録日 2026.07.16
自称鼻のきく盗賊サルマは、お宝の匂いを辿り、メリス島という小さな島にやってくる。そこで出会った少女、アイラからはお宝の匂いがして……そのアイラの家にあったコンパスは、持ち主の行くべき場所を示すという不思議なものだった。
そのコンパスの話を聞いて、針の示す方向を目指して旅に出ることを決意するアイラに対し、サルマはコンパスを盗む目的でアイラの旅に同行することを決めたのだが……
不思議なコンパスを手に入れた二人が大海原を駆け巡り、いくつもの島を訪れ様々な人々に出会い、
やがて世界に差し迫る危機に立ち向かう…そんな冒険の物語。
※本文は完結しました!挿絵は順次入れていきます(現在第13話まで挿絵あり)
※この作品は「カクヨム」「小説家になろう」にも掲載しています(カクヨムは完結済、番外編もあり)
カクヨム:https://kakuyomu.jp/works/1177354054881172569
※完結済、番外編あり、挿絵なし
小説家になろう:https://ncode.syosetu.com/n8155hs
文字数 222,449
最終更新日 2023.08.31
登録日 2022.07.30
剣の作製に追われる中、近くにいた見ず知らずの少年に手伝いを頼む鍛冶屋の男。
少年はある理由からそれを渋るが、だんだん剣に魅せられてゆく。
少年と男が共にいたのはその一日だけだったが、その日をきっかけに二人の運命は大きく動き出すことになる――。
※表紙と挿絵は赤玉おまめ様(https://x.com/orikyarakakitai)に描いていただきました。
さらに、pixivにて児童書風絵本にしていただきました!そちらもぜひご覧ください↓
https://www.pixiv.net/artworks/137768233
※この作品はカクヨムでも掲載しています(挿絵なし)
https://kakuyomu.jp/works/16816927861867415782
文字数 4,068
最終更新日 2025.11.24
登録日 2025.11.24
市立仲ノ街小学校に通う六年生の目附小町(めつけこまち)は明朗闊達な性格で、誰にでも優しいクラス委員長。
みんなの相談に乗ったり中立な立場で揉め事を解決したり、たまに失敗もあるけれど一生懸命に仕事をこなしている。まさにクラスのお目付役だ。
小町の周りでは大小様々な出来事が起きていく。果たして今日の事件は……。
◆
1ページ目(全3話):本の持ち主を捜せ!(事件発生 編/解決 編/その後……)。
ある日、小町の教室内でちょっとしたトラブルが発生する。
それは同じタイトルで、見た目にもほとんど差がない二冊の本。それらが混ざってしまい、どちらの本が誰のものなのか分からなくなってしまったのだ。
持ち主は市谷睦貴と幸田憂で、ふたりともそれぞれ自分の本を取り戻したいという。
――小町はそれらの本を見分け、本来の持ち主へ返すことが出来るのだろうか?
文字数 4,988
最終更新日 2022.12.15
登録日 2022.12.14
静かな田舎町の小学校。そこには誰も口にしたがらない“八番目の七不思議”が存在した。その名は《カミノケ様》。ある日、新しく転校してきた少女・柚羽(ゆずは)は、クラスの人気者を目指して好奇心から怪談を探り始める。だが、彼女の髪にまつわる不思議な現象が次々と起こり始め……。ついには、自らの命を守るため、床屋の椅子に座る決断をすることになる。
🎭登場人物
• 柚羽(ゆずは)・11歳・転校生
明るく元気でちょっとお調子者。転校先で人気者になろうとするが、“七不思議”に興味を持ちすぎてしまう。
• 美月(みつき)・11歳・クラスの副委員長
真面目で慎重派。柚羽を止めようとするが、やがて一緒に怪異に巻き込まれる。
• 先生(田辺先生)・30代・担任
七不思議の話題を嫌がり、決して「八番目」には触れようとしない。
• 理髪店の主人・正一(しょういち)・60代
寡黙な床屋。昔、“カミノケ様”に関わった過去を持つ。
文字数 10,674
最終更新日 2025.08.29
登録日 2025.07.30
日本のメーカーが開発した家庭用マルチコプター型人工知能搭載ロボット『ドローンくん』。
丸みを帯びた可愛らしい姿やAIらしからぬ人間臭さから、長く親しまれる製品となりました。
とある老夫婦の家に購入された、一台のドローンくん。
彼も家族の一員として受け入れられていましたが、次第に時代の波に翻弄されていくことになります。
※3話で完結予定です。
文字数 4,466
最終更新日 2021.04.20
登録日 2021.04.20
私はエキザカムの花の妖精、メリン。
ある日、悪い妖精から私を救ってくれた人間の騎士フィオンに出会う。
私はその人間に恋をしている。長く生きてきて初めての気持ちを何とかして伝えたい、けれど人間界へ遊びに行っても彼は私を認識してくれなくて……。
それなら私が人間になればいいんじゃない?
私の魔力では変身できない。だから魔力の強い月の妖精にお願いすることにした。
私の寿命と引き換えに、人間の姿になる魔法をかけてもらった。しかも好きな人とキスをすれば、ずっと人間の姿でいられる魔法だ。
ずっと人間でいられたら、ずっとフィオンと一緒にいられるということ?
キスをするなんて簡単じゃない!と思ったのに。
フィオンの元へ行ったら、それがなかなか出来なくて……。
キスを迫ろうにも怒られるし、人間の体には慣れないし、私はフィオンとキスできるのかな。
そんな時、フィオンが呪われていることを知る。呪いを解くには、やはり月の妖精に力を借りないと。けれど次は何を引き換えに差し出せばいいのだろう。
フィオンへの想いも叶わず、キスも叶わず、けれども彼の命だけはなんとかして守ってみせる。
猪突猛進な妖精メリンの恋のお話。
この作品は『お願いだから、キスしてください!〜妖精だけど人間に恋をしています〜』というタイトルで「Berry's cafe(https://www.berrys-cafe.jp/spn/book/n1700735/)」「小説家になろう」「Nolaノベル」にも掲載しているものを加筆修正しています。
文字数 67,747
最終更新日 2025.07.30
登録日 2025.07.24
私はある日、クラスメイトのコスメポーチを盗んだ。
その悪行が私の人生に太陽をくれるだなんて、これっぽっちも思わずに――。
💄2026/08/03全編修正しています。
*あらすじ(結末含む)*
メイクに興味があるものの、親の目を気にしてメイクできずにいた中学生の喜屋武マイコは、ある日、一晩借りるだけだから、と、コロンと落ちていたクラスメイトのポーチを盗んでしまう。
親が不在の間に盗んだポーチを使ってメイクをしてみるも上手くいかず、バレずに返す計画もまた失敗に終わったマイコは、ポーチの持ち主である久米ミサコに「顔を貸して」と言われて、罪滅ぼしのためにミサコの家へと行くことになった。
ミサコはポーチを盗ったことを少しも怒らず、メイクに興味があるんでしょ? とマイコの顔を彩っていく。もともとミサコはマイコのことを原石だと認識しており、だからメイクに興味を持っていることを知れ、実際にメイクをして、やはり原石だった、自分の直感は正しかったんだと喜んだ。
しかし、マイコの親はメイクを許さないだろうことを知るなり、クレンジングを用意し、罪人へからっぽのマスカラを渡すことにする。マイコがメイクすると宣言できるその日まで、無理にメイクをさせることはせず、けれどもメイクへの欲を膨らませるために、ブラシでまつ毛を撫でるふりをさせるためにだ。
マイコは宿題を真面目にこなした。今日も撫でたことを報告するために、ミサコの仲良しグループに混ざるなど、生活はどんどんと色を変えていく。
すっかりとメイクを楽しむクラスメイトと仲良くなった頃、マイコは親にメイク宣言をする覚悟を決め、仲良しグループの皆と共に彩った顔で帰宅。母に、いつもは隠していた心のすっぴんをさらけ出す。母は心底理解できてはいない様子だったが、条件付きでマイコの宣言を受け入れてくれた。
ポーチを盗んでがらりと変わった中学生活はあっという間に過ぎ、仲良しグループは進学と共にバラバラになる。けれど、メイクをきっかけに集まるのは変わらない。マイコは新たな居場所で原石を見つけると、少し前の自分と重ねながら、原石を彩りたいという欲を胸に、軽やかな一歩を踏み出した。
文字数 34,870
最終更新日 2026.08.03
登録日 2025.07.29