「北」の検索結果
全体で4,159件見つかりました。
10/6.7.8.9 完結までの4日間連続 HOT女性向け1位!!みなさまありがとうございます!
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「君は何もしていない」
夜会の真ん中で、婚約者のユリウス様はそうおっしゃいました。百人からの貴族が聞いている前でした。
わたくしがヴァルトハイム公爵家に入ったのは三年前、花嫁修業という名目でのことです。朝は五時に起きて使用人に一日の指示を出し、厨房に献立を通し、帳簿をつけ、領地から上がってくる陳情を仕分けて、出入りの業者と値段を詰めて、社交シーズンの招待状を百二十通手配しました。去年もその前も、同じことをしています。誰にも申し上げたことはありません。一度も訊かれませんでしたので。
ですから「何もしていない」というお言葉は、たぶん正しいのだと思います。あの方の目には、本当に何も映っていなかったのでしょう。
承知しました。では明日から、本当に何もいたしません。
鍵束をお返しして、帳簿をお返しして、わたくしは屋敷を出ました。引き継ぎ書は書いておりません。どなたからも求められませんでしたから。
三日後、公爵家の朝食は誰も時間を知らないまま冷めていったそうです。一週間で出入りの業者が消えて、二週間で使用人が七人辞めたと聞きました。わたくしはそのころ北の辺境におりましたので、全部あとから人づてに知ったことです。
ところでその辺境の領主様は、わたくしの顔でも家柄でもなく、三年前にわたくしが書いた帳簿の字を見て「これを書いたのはあなたか」とおっしゃいました。三十二歳の、やたらと落ち着いた方です。
これは、やって当たり前だと思われていた女が、自分の名前で呼ばれるようになるまでの話です。
※本編完結済み
※本作品は小説家になろうでも掲載しています。
文字数 167,509
最終更新日 2026.10.11
登録日 2026.10.02
「お前を棄てた父上が、そんなに恋しいなら――オレが、慰めてやる」
皇帝の夜伽役のユーリーには、誰にも言えない秘密がある。
転生者であること。
十三歳で殺される皇子アズールを、密かに救ったこと。
夜ごと皇帝ムスタファに愛される退廃的な生活の中にあって、輝くような少年に惹かれていく。
彼を生かすためユーリーは裏切り者を演じ、過酷な北方へ追放させた。
アズールは生き延びたーーユーリーを憎みながら。
十八歳になったアズールは、英雄として帰還。新たな皇帝へと即位した。
五年間、ユーリーは前帝に寄り添ってきたが、退位した彼からアズールへ引き渡されてしまう。
「父上を夢中にさせた方法、オレにも見せてみろ。男娼」
復讐と嫉妬からユーリーを寝所に囲い、激しく求める年下皇帝。
それでも――ユーリーの心にはまだ、彼の父がいた。
救うために嫌われた男娼と、憎むほど手放せない年下皇帝。
身体は近く、心は遠い。
五年越しの誤解とこじらせが絡み合う、異世界転生×後宮政治BL。
※性描写・暴力描写あり。性描写は成人のみ。(R18回は◆)
※第一部(1-16)イケオジ皇帝の歪んだ囲い込み&溺愛メイン。
第二部(17-)年下皇帝の執着&愛憎どろどろメイン。攻めが一部と二部で変わります。
前半重め、後半〜結末は溺愛・ハッピーエンド。
※攻め視点と間話がたまに入ります
※ムーンライトノベルでも掲載中
文字数 268,415
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.09.10
黒耀の森――そこは、凶悪な魔物が跋扈し、人々から「魔境」と恐れられている場所。そんな森の最奥で、六歳の少年リオは祖母と二人きりで暮らしていた。
しかしある日、たった一人の家族だった祖母が亡くなってしまう。
「リオ……私がいなくなったら、森の外へ行きなさい」
祖母の最後の言葉に従い、小さな鞄と古びた魔導書を抱えて、生まれて初めて森の外を目指すリオ。
ところが道中、魔物討伐に訪れていた北方辺境騎士団の団長ガルドと出会う。
「……子供? なぜこんなところにいる」
「おじさん、迷子?」
魔境のど真ん中を一人で歩いていたリオを放っておけず、ガルドは彼を騎士団の砦へ連れ帰ることに。
ただで置いてもらうのは申し訳ないと思ったリオは、掃除や洗濯、料理など、自分にできることで騎士たちのお手伝いを始める。
はじめるのだけど。
「ぼく、すごい魔法は使えないよ?生活魔法だけなの、それでもいい?」
リオが『お掃除』を使えば、百年以上の汚れが一瞬で消え。
『お洗濯』を使えば、破れていた騎士服まで新品同様になり。
「いたいの、飛んでけ」と手をかざせば、治癒術師でも治せなかった大怪我まで治ってしまう。
どうやら、祖母から教わった生活魔法は、世間ではまったく普通ではなかったらしい。
本人だけがそのことに気づかないまま、リオは今日も一生懸命お手伝い。
最初は子供の扱いに困っていた強面の騎士たちも、いつしか小さなリオにすっかり夢中になっていく。
そんな穏やかな日々の中、リオの魔法をきっかけに、亡き祖母の秘密が明らかになり始める。
森で暮らしていた優しい祖母の正体や、リオがどうして魔境の奥深くで育てられた理由。
そして、小さな少年に秘められた力とは――
これは、ひとりぼっちになった六歳の少年が、ちょっぴり規格外な『生活魔法』で人々を幸せにしながら、強面だけれど優しい騎士たちと新しい家族になっていく物語。
文字数 145,942
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.08.31
侯爵家次男の僕、エリアス・レヴェルは、金遣いが荒く、人の婚約まで壊した悪役令息として有名だ。社交界では、僕を嫌っている人も多いらしい。政略結婚をした北方公爵ローデリック・ヴァルガスも、当然僕を嫌っているはずだった。だが彼は、僕の行動と噂の食い違いに気づき、悪評の裏側をひとつずつ見つけていく。それだけならまだいい。知るほどに、彼はなぜだか僕との距離まで詰めてくる。嫌われたままでよかったのに。どうしてこの人だけは、僕を放っておいてくれないのだろう。
悪評の裏側をひとつずつ見つけてくる夫に、少しずつ逃げ場をなくされていく悪役令息のお話。
文字数 24,834
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.11
結婚六年目の秋、王宮舞踏会。夫婦で踊る開幕の一曲を、夫は愛人と踊った――侯爵家の社交を六年間支えてきたのは、招待状の一枚から王太后さまとの縁まで、すべて妻のアメリアだったのに。ならば、その糸をぜんぶ引き上げて離縁します。招待の返事が来ない。縁談が流れる。王家の狩猟会から外される。音を立てて崩れる侯爵家を横目に、アメリアの前には「開幕の一曲を十二年間踊らない」北の公爵が現れて……。全六話。
文字数 12,056
最終更新日 2026.10.06
登録日 2026.10.05
2026年1月15日(木)連載スタート!
笑顔だけが取り柄のポンコツ女子、美佳は新しい自分を探すため、大きな勇気と僅かな貯金を振り絞ってアフリカ大陸の北にあるモロッコへとやってくる。
そこで美しすぎる美人パッカーのお姉さん、愛生と出会い、ひょんなことから意気投合し一緒に旅をすることに!
生き方、キャラともに真逆な二人であったが、旅をするうちに互いに惹かれ合い親密な関係になっていき──ついには『超えてはいけない』一線を!?
日本を遠く離れた異国の地、モロッコで展開される青春ガールズラブコメディ!
旅先で起こった日常的なこと、そうでもないことをだらだらと書き綴った女子二人の旅行記『旅少女』──毎週木曜日、日曜日に更新します!
文字数 236,749
最終更新日 2026.10.11
登録日 2025.12.25
3歳のノィユが、カビの生えてないご飯を求めて結ばれることになったのは、北の最果ての領主のおじいちゃん……え、おじいちゃん……!?
しあわせの絶頂にいるのを知らない王子たちが、びっくりして憐れんで溺愛してくれそうなのですが、結構です!
めちゃくちゃかっこよくて可愛い伴侶がいますので!
本編完結済。
おまけのお話を時々更新したりしています。
皆さまの応援のおかげで『もふもふ獣人に転生したら、最愛の推しに溺愛されています』書籍化、心から、ありがとうございます!
文字数 236,210
最終更新日 2026.10.11
登録日 2024.10.11
王国で権勢を誇る大公家の次女アデールは、母である女大公から嫌われて育った。いつか温かい家族を持つことを夢見るアデールに母が命じたのは、悪名高い辺地の子爵家への政略結婚。
わずかな希望を胸に、華やかな王都を後に北の辺境へと向かうアデールを待っていたのは、戦乱と過去の愛憎に囚われ、すれ違いを重ねる冷徹な夫と心を閉ざした継子だった。
文字数 149,289
最終更新日 2026.10.12
登録日 2025.04.17
ルミニア王国の北半分を治めるローゼンバーグ公爵家の令嬢セレスティアは、かつて王太子レオポルトから理不尽な婚約破棄と無体を働かれ、国を追われた。だが、絶望の底にいた彼女を救ったのは、隣国トラキア大公国のキリアン大公。二人は結ばれ、深く愛し合い、強固な国を築き上げた。
時は流れ、ルミニア王国はセレスティアの生家に見限られ、財政難に喘いでいた。
セレスティアの娘アイシャが16となりデビュタントを終えた頃、何を思ったかルミニア王国の王太子アドリアンが、父親である国王レオポルトの王命を手にトラキア大公国へ乗り込んでくる。
「この王命によりお飾りとは言え、王妃の座はお前にくれてやろう。これでかつて我が父に捨てられた罪深いお前の母も、その生家であるローゼンバーグ公爵家も満足であろう?さっさと我が国に服属せよ」
と、高らかに傲慢な言葉を吐き捨てた。
しかし、ルミニアの乏しい懐事情とお粗末な武力を良く知るトラキア大公国は、侮蔑に満ちた目を向けてお花畑王太子に現実を突き付けた。
大公令嬢アイシャは既に王命を逆手にとって策略を張り巡らせて初恋成就に突き進む、自国や周辺国に多大な影響を与えながら。
妄想を下地にした乱世国取りの様相が漂う、ラブコメです。
誤字が多数含まれる懸念があります、すみません。
見直しが不十分な可能性があり不愉快な思いをさせてしまうことも御考慮の上読んで頂ければ幸いです。
文字数 22,969
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.10
王都の大神殿で下級職員として働くリネット・ファーレン。
彼女の周囲では、枯れかけた植物が芽吹き、傷の治りが早くなるなど、小さな奇跡が日常的に起きていた。
しかし本人は、それを薬や偶然のおかげだと思っている。
聖女判定の儀式で選ばれたのは、華やかな聖女候補セラフィナ。リネットは新たな聖女の補佐役となり、誰にも気づかれないまま彼女を支え続ける。
ところが、瘴気に苦しむ北部へリネットが派遣されると、異変が起きた。
リネットの赴任先では枯れた土地が蘇り、負傷者が回復する一方、王都に残ったセラフィナは奇跡を起こせなくなってしまったのだ。
「聖女は、本当に彼女なのか?」
無愛想な監察官カイルが抱いた疑問をきっかけに、誤った聖女判定の真相が明らかになっていく。
これは、自分を名もなき下働きだと思っていた少女が、本当の力と価値を知り、他人に決められていた人生から一歩を踏み出す物語。
全12話の無自覚聖女物語です。
さらっと読めます。
※あくまでも作者の想像の中の世界
※設定は作者の頭の中に
※あれはおかしいこれはどうなってるんだ、などの押し付けお断り
文字数 26,856
最終更新日 2026.10.10
登録日 2026.10.08
オフィーリア・ウェインライト伯爵令嬢には、一度聞いたことを二度と忘れないという、生まれつきの才能があった。
けれど、華やかで愛らしく、おしゃれが大好きな彼女を見て、幼い頃からの婚約者アルフレッドは「勉強など得意ではないだろう」と思い込んでいた。
自分が守ってやらなければ。
難しいことは、自分が教えてやればいい。
そう信じていたアルフレッドだったが、王立学園へ入学すると、オフィーリアはその優秀さを存分に発揮していく。
一度聞けば忘れない。
勉学だけでなく、乗馬や球技まで何でもそつなくこなす。
そんな自分よりはるかに優秀な婚約者を前に、アルフレッドの自尊心は次第に傷ついていった。
やがて彼は、自分を頼り、褒め、立ててくれる別の令嬢へ心を移してしまう。
そして卒業パーティーの日。
大勢の貴族たちが見守る中、アルフレッドはオフィーリアとの婚約破棄を宣言した。
「君はどうして、そこまで僕より優れていなければ気が済まないんだ?」
「婚約者なら僕を気遣って、少しくらい僕を立てようとは思わなかったのか?」
「……自分より頭のいい女が好きな男なんていないよ!」
大好きだった婚約者からそんな言葉を浴びせられたオフィーリアは、すっかり思い込んでしまった。
――賢い女は、男性には愛されない。
――愛されるためには、何も知らない可愛い女でいなければならないのだ、と。
その考えが少々――いや、かなり極端だとは、本人だけが気づいていない。
それからしばらくして、オフィーリアは王命により、北方を治める辺境伯ブライアン・フォートリエのもとへ嫁ぐことになった。
今度こそ、嫌われたくない。
今度こそ、可愛い妻になりたい。
そう決意したオフィーリアは、本当の自分を隠し、何も知らない可愛い妻を演じる明後日の努力を始めるのだが――。
夫の前では無能なふりをしているのに、領地の問題を見るとつい才能が漏れ出してしまう。
妖精のせいで突然子猫になってしまう。
さらには盛大な勘違いから、「旦那様は男性がお好きなのでは!?」とあらぬ方向へ暴走までして――!?
有能すぎるのに恋愛だけは少しずれている伯爵令嬢と、そんな妻にどんどん夢中になっていく辺境伯。
勘違いと猫化とすれ違いだらけの、ほのぼの溺愛ラブコメディ。
文字数 72,356
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.09.25
没落子爵家の次男ノエルは、家の借金と引き換えに北の英雄・ヴァルター大公のもとへ嫁ぐことになった。ただし、オメガと偽って。
本当のノエルは、発情期も香りも持たないただのベータ。嘘が露見すれば、家も自分もおしまいだ。
ところが初夜の寝室で、無口な大公は告げる。「三年経ったら離縁してよい」と。
戦の傷で香りを失った大公は、花嫁に触れようともしない。これなら隠し通せる。ノエルは離縁後の生活に備え、母譲りの薬草茶でこっそり商いを始めることにした。
けれど、手袋越しに支えてくれる手や、扉の向こうで一晩中待っていてくれる気配に、心は勝手に揺れていく。
「――俺は、香りで選んだことなど一度もない」
嘘から始まった契約結婚が、本物の恋になるまでの物語。
※オメガバース設定です(独自解釈あり)。ハッピーエンドです。
文字数 78,537
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.05
王室御用の祝いの席で、夫は第二夫人を発表した。「血筋の正しい母親に跡継ぎを産ませる。だがお前は今まで通り、窯で金を稼げ」……いいでしょう。なら教えて差し上げます。この窯の釉も、職人も、販路も、御用の看板さえ、伯爵家のものではないということを。わたくしが出ていく日、この家に何が残るのか。あなたはまだ、知らない。割られた形見の盃、口のきけない轆轤の天才少年、そして北の侯爵様。支えを静かに引き上げる離縁から始まる、ざまぁ&溺愛ハッピーエンド。元サヤなし。全七話。
文字数 12,470
最終更新日 2026.09.25
登録日 2026.09.24
公爵令嬢レティシアは、家同士の都合で伯爵アルフレッドに嫁ぐ。
けれど夫は結婚後もずっと幼馴染のシルヴィばかりを優先し、婚礼の夜から夫婦として触れ合おうともしなかった。名ばかりの妻として伯爵家を支え、領地経営まで立て直しても、彼にとってレティシアは“都合のいい伯爵夫人”でしかない。
やがて結婚一周年の夜、アルフレッドが自分を手放す気はない一方で、幼馴染を屋敷に迎え入れようとしている会話を聞いてしまったレティシアは、ついに決意する。
――もう、この結婚には見切りをつけよう。
夜明け前、彼女は離縁の準備を整え、伯爵邸を出奔。
身を寄せた北の港町で薬舗を手伝いながら、自分の力で生きる穏やかな日々を手に入れていく。そこで出会ったのは、身分ではなく一人の女性として彼女を尊重してくれる青年医師ノアだった。
一方、都合よく尽くしてくれる妻を失ったアルフレッドは、ようやく自分が何を失ったのかを思い知ることになる。
幼馴染ばかりを優先する婚約者との白い結婚に終止符を打ち、傷ついた公爵令嬢が新天地で本当の幸せを掴む、離縁から始まる逆転ラブストーリー。
文字数 10,760
最終更新日 2026.03.29
登録日 2026.03.29
「疑ってばかりの君はいらない」
公証院で働くマリアンヌは、婚約者ヴィンセントが持ち込んだ相続証書に疑問を口にしたことで、婚約を破棄されてしまう。
それは、八十年前に交わされたという一枚の証書だった。
記された条件が正しければ、北部の土地と地下資源権はグラハム家へ返還される。ヴィンセントは土地の開発を進め、そこに暮らす人々へ移転の準備まで求め始めた。
けれど、古い記録を調べても、証書の存在を裏づけるものは見つからない。
マリアンヌは一度、自分の判断を誤った経験から、見つからない記録だけで偽物とは決めつけなかった。
文書監察官アーネストや周囲の助けを借り、紙、インク、署名、保管記録を一つずつ確かめていく。
やがて年代鑑定機が示したのは、相続証書の紙とインクが同じ時代のものではないという事実だった。
疑うことを嫌われた令嬢が、確かな記録によって誰かの暮らしを守り、自分を信じてくれる人と出会う、文書鑑定から始まる物語。
文字数 62,951
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.09.22
「一年後、君とは離縁する」
逃げ出した弟の身代わりとして、北の英雄・ヴァレンベルク公爵のもとへ嫁いだノエル。
借り物の礼服で迎えた婚礼の夜、冷たいほど整った顔の夫が告げたのは、期限つきの結婚だった。
しかし、公爵は三年前の戦で受けた呪いに蝕まれていた。
触れた相手の痛みを引き受ける「祝福」を持つノエルは、彼のためにそっと手を重ねる。
彼の舌に甘さが戻るたび、自分の世界からひとつずつ何かが消えていくと知りながら――。
誰かの痛みを常に背負いながら生きてきた『花嫁』と、言葉の足りない不器用な英雄。
約束の一年が終わる別れの日、ノエルは、どうしても笑えなかった。
※ハッピーエンドです。
文字数 46,377
最終更新日 2026.10.12
登録日 2026.10.06
システム開発の主任アーキテクトとして過労死した真木芹香(享年三十二歳)は、魂に同調した軍事支援AI「アリア」と共に、魔法貴族社会の侯爵令嬢セリア(十八歳)へ転生する。
卒業夜会で第二王子ルーファスから事実無根の罪で断罪・追放を言い渡されるも、大人の論理的思考で損得を弾き、法的確約書に署名させて優雅に王都を退去した。
追放先の最北「ヴェルク辺境領」で彼女を迎えたのは、「白銀の死神」と恐れられる若き帝国軍元帥ヴィルフリート(二十八歳)。
セリアは冷遇同然の環境をアリアと工学知識で即座に快適化し、領民を苦しめる寒波対策として廃石を用いた「魔導床暖房」のインフラ改革を推進。
現場の職人や兵の信頼を勝ち取っていく。
一人で現場を背負い過労で倒れかけたセリアを手ずから介抱したヴィルフリートは、彼女の知性と気高さ、そして脆さに心を奪われ、過保護なまでの甘重い溺愛を注ぎ始める。
直後、六千頭の魔獣が迫る未曾有の「獣潮」が勃発。
セリアはアリアの戦術C4Iシステムで戦場を支配し、古代巨獣の結晶装甲を高周波振動術式の大剣でヴィルフリートと共に一撃両断。
絶対の信頼で結ばれた二人は領民公認の婚約を結ぶ。
手柄の横取りを狙う王都使節の勅命書をヴィルフリートが両断したことで、中央との全面対決が不可避となった。
セリアは極北の古代遺跡を調査し、この世界が「テラフォーミング失敗惑星」である真実を解明。
軌道上の防衛軍事衛星からマイクロ波送電を受け、魔導レールガンと偏向シールドを起動する。
攻め寄せた王都軍五万二千の攻撃を無力化し、非致死性の精密狙撃で敵の兵站と砲兵を瞬時に壊滅。
身勝手な第二王子に完全降伏の署名を突きつけ、因果応報の決着をつけた。
理不尽な世界を知性と科学で塗り替えた元悪役令嬢は、すべてを捧げて自分を愛し抜く伴侶と共に、温かな新時代の扉を開くのだった。
文字数 273,847
最終更新日 2026.09.25
登録日 2026.09.22