第11回歴史・時代小説大賞開催中
※大賞ランキングの集計・更新は1日1回(0時)です。また、最初のランキング更新は2日0時になるため、開催直後の24時間については前日の閲覧ポイント順で固定表示となります。

第11回歴史・時代小説大賞 参加作品

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121 up
歴史・時代 完結 短編
戦国武将の真田とは、歴史に興味のない人も聞いたことがある名前だ。 知謀勇の真田三代の概略を短編でまとめた物語です。 知 信州の小さな土豪から戰で負けて浪人後、武田信玄の有力幹部になった真田幸隆。 調略で甲斐武田軍の信州上州侵攻作戦に貢献しました。 幸隆の口車に乗せられたと憤る輩もいますが地域の戦乱は止みそこに暮らす民は喜んでいます。 謀 少年期から武田信玄お気に入りの近習で武田家滅亡後は自立して徳川の大軍に二度も勝利した真田昌幸。 幾十にも念入りに罠を設けて、囮を出して罠に誘い込む徳川軍将兵にとって恐るべき信州の小大名。 勇 太閤の遺児豊臣秀頼に招かれて大坂城に六文銭の旗を立てた真田幸村。 敗死は覚悟の上、しかも無様な敗死をすれば父の真田昌幸(武藤喜兵衛)の武名まで汚すことになる。 徳川家康が全国から集めた大軍に最後まで諦めず果敢に打撃を与え、最後は敵の本陣に突入して家康を一時敗走させました。幸村の名は日本史に残りました。 2025年11月に公開される映画「長篠」には真田昌幸(武藤喜兵衛)が登場します。
大賞ポイント 517pt
文字数 24,069 最終更新日 2025.05.29 登録日 2025.05.29
おりんは江戸のとある武家屋敷で、下女として働く14歳の少女。ある日突然、屋敷で母の急死を告げられ、自分が花街へ売られることを知った彼女は急遽その場から逃げだした。 母は殺されたのかもしれない――そんな絶望のどん底にいたおりんに声をかけたのは、奉行所で同心として働く有島惣次郎だった。 今も刺客の手が迫る彼女を守るため、彼の屋敷で住み込みで働くことが決まる。そこで彼の兄――有島清之進とともに生活を始めるのだが、病弱という噂とかけ離れた腕っぷしのよさに、おりんは驚きを隠せない。 そうしてともに生活しながら少しづつ心を開いていった――その矢先のことだった。 母の命を奪った犯人が発覚すると同時に、何故か兄清之進に凶刃が迫り――。 とある秘密を抱えた兄弟と町娘おりんの紡ぐ江戸捕物抄です!お楽しみください! ※フィクションです。 ※周辺の歴史事件などは、史実を踏んでいく予定です。
大賞ポイント 517pt
文字数 20,769 最終更新日 2025.06.06 登録日 2025.05.31
123 down
歴史・時代 連載中 短編 R15
奈良と大阪を結ぶ街道。生駒山のてっぺんに暗峠がありまして。そこには元陰間の辰次が開く一軒のみたらし団子屋がある。色香を放つ男ーー辰次が様々な客の人生に触れる人情噺。 ※フィクションです。妄想です(⁠ ⁠ꈍ⁠ᴗ⁠ꈍ⁠)
大賞ポイント 516pt
文字数 9,484 最終更新日 2025.05.17 登録日 2025.05.17
 時は明治。病弱な美少年、寿彦は男色不良集団「白袴隊」の目を避けるために母の頼みで女装して、双子の妹がいる東京にやってきた。  妹の下宿先は藤田家と言う。  家主の藤田五郎がかの新選組の斎藤一とは知らず、寿彦は剣を習うことになるが、かの白袴隊と図らずも因縁が出来てしまう。  価値観が目まぐるしく変わりゆく時代、寿彦は彼が思う強さを手に入れられるのか。
大賞ポイント 516pt
文字数 16,280 最終更新日 2025.06.04 登録日 2025.05.19
舞台は、町民が力を持ちつつある江戸時代後期。 父を冤罪で切腹に追いやられた主人公・**天野惣一郎(あまの・そういちろう)**は、旗本の家を追われ、町人として生きることに。 しかし彼は諦めなかった。 “必ず武士として返り咲き、父の仇を討ち、腐った幕府の体制を変えてやる。” 江戸・浅草の裏長屋から始まる、貧しき若者の逆転劇。 商売・信用・仲間との絆――すべてを武器に、やがて彼は「町人から将軍を動かす男」へと成り上がっていく。
大賞ポイント 516pt
文字数 23,261 最終更新日 2025.06.06 登録日 2025.05.25
小川の潺(せせらぎ)のような鈴の音が引き寄せる奇縁 寛延四年八月朔日 御庭番・明楽善次郎は御側御用取次・大岡忠光より命を受ける。怪異を得意とする明楽家に下された命は、立て続けに起こる「神社の狛犬壊し」と目安箱に入っていた「狛犬を助けて」という訴えの真意を探ること。善次郎は直下の間諜「潺(せせらぎ)」とともに謎に迫る。事件を追うにつれ、善次郎の敬愛する亡き兄・宇八郎の関わりが浮かび上がる。真相は意外な結末を迎えるが___。江戸伝奇時代劇。
大賞ポイント 515pt
文字数 19,617 最終更新日 2025.06.06 登録日 2025.05.31
昭和20年、かつては日本の領土であった北海道の北にある島「樺太」にソ連軍が押し寄せてきた。 日本の無条件降伏を無視して。 追い詰められた女性電話交換手たちは、敵兵に捕まり凌辱されることをよしとせず、次々と毒をあおって死んでいった。 彼女たちは「九人の乙女」と呼ばれた。 しかし、一人だけ死ぬことができなかった者がいた。 卑怯者の汚名を着せられた彼女は、その後の人生をどう生きたのか。 そして、彼女の前に現れたもう一人の「生きてしまった十人目」 人間の命が空気より軽い。 そんな時代をたった一人、生き残ってしまった者の声に耳を傾けてください。
大賞ポイント 514pt
文字数 25,902 最終更新日 2023.01.15 登録日 2023.01.15
革命の精神に則り祖国を守ってきたライン軍。誇り高き将校たちを破滅に追い込んだのは誰か。 約3万40000字、少し長めの短編です。 表紙画像;Leonard,Ai
大賞ポイント 514pt
文字数 9,942 最終更新日 2025.06.06 登録日 2025.05.19
129 up
歴史・時代 連載中 長編 R15
旅の人形師・お紅(こう)は不気味な老婆からある依頼を受ける。 依頼とは、とある奥方の亡き息子と瓜二つの『生き人形』を作って欲しいというもの。しかし招かれた屋敷では、死んだはずの『息子』が座敷牢に幽閉されていた。 また希代の人形師でありながら、亡き父の生き人形と姿を消した母、菊の行方についても情報を掴みーーー? から繰る者・お紅が紡ぐ、痛快からくり時代劇。
大賞ポイント 513pt
文字数 6,191 最終更新日 2025.06.04 登録日 2025.05.31
幕末から明治にかけて筆を振るった絵師、河鍋狂斎の物語。
大賞ポイント 512pt
文字数 16,219 最終更新日 2025.05.31 登録日 2025.05.23
※登場人物の名の読み方を訂正しました(下記)肝心な場所ですみません……(6.3)※  【第11回歴史・時代小説大賞参加作品(完結作品をリライト)】  それぞれの至天の君を戴き二つに割れた朝廷が相争う南北朝時代。  武士達の世界は覇権争いに明け暮れ、雅やかな時代の残照を色濃く残す宮中では禍々しい陰謀が渦巻く。  時代の嵐の中芽生えた、純恋の行方は……。 【登場人物】 葉庭宗永(はにわ むねなが) 北朝に仕える武将。足利尊氏の側近で公家の血筋を引く影の実力者。野心家。 縷瑠姫(るるひめ) 宗永の妹。入内すべく幼い頃よりあらゆる教養と芸を身につけさせられた美貌の持ち主。 楓(かえで) 縷瑠姫の侍女。姫と年が近く生まれた時から仕えてきた、姉のような親友のような存在。真面目で忠誠心が強い。 柊弐(とうに) 武将。南朝(吉野方)の使いとして都に訪れ、縷瑠姫と禁断の恋に落ちる。 新帝 南朝の謀略で帝不在となった北朝に新たに即位した帝。縷瑠姫の入内を望むが…… ※実在の歴史上の人物名が出てくる場合もありますが、作品中の事件や人物は架空の政治状況におけるフィクションです。 歴史小説風ファンタジーとしてお楽しみください。 ※他サイトに過去掲載した完結作品を転載、加筆修正しながら連載していきます。 (画像・月岡耕漁「羽衣」)
大賞ポイント 511pt
文字数 11,551 最終更新日 2025.06.06 登録日 2025.01.01
山南藩士大井玄蕃はとかく容姿が悪かった。そのため全く婚儀が整わない。 そこに突然縁談の話が舞い込んできた。 しかし婚姻後もなかなか上手くいかない夫婦関係。 そこに上意討ちの指令が舞い込んでくる。
大賞ポイント 510pt
文字数 23,188 最終更新日 2025.03.30 登録日 2025.03.30
 紀元前2世紀の中国。漢帝国の若き公主(皇女)は皇帝から、はるか西方――烏孫(うそん)の王のもとへ嫁ぐように命じられる。烏孫は騎馬を巧みに操る、草原の民。言葉も通じない異境の地で生きることとなった、公主の運命は――? ※「小説家になろう」様など、他サイトにも投稿しています。
大賞ポイント 510pt
文字数 6,736 最終更新日 2024.05.31 登録日 2024.05.31
日本の歴史を大きく動かした清和源氏。始祖経基から始まり、鎌倉幕府を開基した頼朝、そして三代で滅びるまでの歴史を連載していきます。
大賞ポイント 509pt
文字数 33,197 最終更新日 2024.11.08 登録日 2024.11.08
壁に潜む秘密、闇に生きる職人――。江戸を揺るがす陰謀に、孤高の左官が立ち向かう! 江戸の町に、影のように生きる男がいた。名を龍吉。無口で孤高、だが彼こそが江戸一番と謳われる左官職人だ。 幼い頃の火事ですべてを焼き尽くされた過去から、「燃えない壁」「人を守る壁」を作ることにその命を懸けている。壁の構造や材質、そして微細な痕跡から、隠された秘密を見抜く鋭い眼を持つ男。 ある日、彼は焼損した武家屋敷の蔵の改修を請け負う。「秘密を守れる堅牢な壁」を求める主人。しかし、作業中に壁の中から発見されたのは、血痕が付着した古い図面と不気味な紋様の金属片だった。その直後、屋敷の主人が何者かに襲撃される! 奉行所も手が出せない難事件。龍吉は左官の知識と壁に残されたわずかな手がかりから、犯人が建物の構造を知り尽くした「忍び」であると推測する。発見物と独自の調査により、彼は江戸の裏社会で暗躍する謎の組織「影法師」の存在を知る。 図面が示す隠し通路、金属片に刻まれた紋様の意味、そして影法師の目的とは?龍吉は、左官道具を手に、その知識と知恵を駆使して見えない敵に立ち向かう。彼の作る壁は、はたして大切なものを守り切れるのか? 職人の矜持と悲しい過去を背負った孤高の左官が、壁に潜む闇を暴き、巨大な陰謀に挑む!読めばきっと、壁の見方が変わる。 新感覚江戸ミステリー、開幕!
大賞ポイント 509pt
文字数 66,235 最終更新日 2025.05.25 登録日 2025.05.11
 晴らせぬ恨みを晴らし、許せぬ人でなしを消す。仕掛けて仕損じなし、口外法度の始末屋稼業。昼行灯の同心・中村左内を中心とする始末屋のメンバーたちの生き様を描いた作品です。差別用語が数多く登場します。  また江戸時代が舞台ですが、史実とは異なる部分があります。歴史が好きすぎて、テレビの時代劇にもいちいち重箱の隅をつつくような突っ込みを入れる意識高い系の人は読まない方がいいです。  さらに昨今のスペシャルドラマの必殺シリーズとは根本的に違い、暗く不快で残酷な話が多くなります。苦手な方は注意してください。 【始末屋】 ◎隼人  訳あって、沙羅と共に江戸に逃げて来た若者。小柄だが、鎖鎌と手裏剣を使いこなす凄腕の殺し屋。ただし世間知らず。普段は顔を白く塗り、大道芸人をしている。 ◎沙羅  隼人と共に、江戸に逃げて来た南蛮人の女。実は、隠れ切支丹である。 ◎鉄  現物の鉄の二つ名を持つ、大男の骨接ぎ屋。始末屋の一員ではあるが、同時に龍牙会の客分格でもある。殺しに快感を覚える、危険な一面を持っている。 ◎市  普段は竹細工師をしている若者。二枚目役者のような整った顔立ちをしているが、その内面は冷酷そのもので、安い仕事は引き受けない。始末屋に対する仲間意識も薄く、他の者たちには何ら特別な感情を抱いていない。 ◎小吉  始末屋の一員の若者。もっとも、偵察や情報収集などの補助的な役割しか出来ない。 ◎源四郎  左内の下で動く目明かしであると同時に、始末屋の一員でもある。ただし、彼が始末屋であることは、他の面子は誰も知らない。 ◎中村左内  南町の昼行灯との異名を持つ同心。普段は小悪党の上前を掠め取り、大悪党には見てみぬふり……しかし、その実態は始末屋の元締であり剣の達人でもある。始末屋の仲間からは「八丁堀」と呼ばれている。 【龍牙会】 ◎お勢  江戸の裏社会で、もっとも力を持つ組織「龍牙会」の元締。四十代の女性だが、裏の世界では彼女に逆らえる者など、ほとんどいない。 ◎死門  お勢の用心棒。凄腕の殺し屋でもあり、裏の世界では恐れられている。奇妙な剣術を使う南蛮人。 ◎呪道  拝み屋の呪道の二つ名を持つ軽薄な祈祷師。だが、その実態は龍牙会の幹部であり、元締お勢の片腕でもある。始末屋の鉄とは仲がいい。まだ二十代半ばの若者だが、なぜかお勢に惚れている。 【その他】 ◎秀次  市の叔父であり、育ての親でもある。裏社会の大物だが、不気味な性癖の持ち主。 ◎渡辺正太郎  若き同心。左内の同僚であり、いつも愚痴をこぼしている。
大賞ポイント 508pt
文字数 193,254 最終更新日 2025.06.06 登録日 2024.05.31
時は幕末。 音信不通の兄を探しに江戸へやって来た梅乃は、その地であやかしに襲われる。 間一髪助けてくれたのは、言霊使いだという男たちだった。 人の想いが具現化したあやかし――言霊。 悪しき言霊を封じるのが言霊使いだという。 柳井堂で働く彼らは、昼は書画用品店、夜は言霊使いとして暗躍していた。 兄探しをしながら、彼らと共に柳井堂で働くことになった梅乃だったが……?
大賞ポイント 508pt
文字数 80,979 最終更新日 2018.12.28 登録日 2018.11.10
関ヶ原の戦いで西軍に属する武将松田直道の家臣である真鍋勝成は亡き父と主君である直道様のため関ヶ原の地へ向かうこととなった ※この話はフィクションです 投稿主である私の偏った歴史知識がお話に大きく反映されています 主要の登場人物は架空の人物となっておりますが、一部登場人物は実際の人物です 主に勝成目線で展開され、イメージとして勝成が自分で日記をつけていて言葉は現代の口調になっております。
大賞ポイント 508pt
文字数 15,962 最終更新日 2025.05.25 登録日 2025.05.25
天正十年六月二日、本能寺の変が勃発。 この激震の中、一人の女が突如として信長の前に現れた。 一体何の目的で? そして、女の正体とは? 今、その謎が明かされる。 異説・本能寺の変。
大賞ポイント 508pt
文字数 5,000 最終更新日 2025.05.29 登録日 2025.05.29
 戦国末期に活躍した海賊商人、納屋助左衛門は人生の絶頂期を迎えていた。しかし時の権力者、秀吉のある要請を断り、その将来に不安な影を落とす。  やがて助左衛門は倒れ伏せ、少年時代の悪夢にうなされる。 ──以後、少年時代の回想  戦に巻き込まれ雑兵に捕まった少年、助左衛門は物として奴隷市場に出された。キリシタンの彼は珍しがられ、奴隷商人の元締、天海の奴隷として尾張へ連れて行かれることになる。  その尾張では、 戦国の風雲児、信長がまだ「うつけ」と呼ばれていた頃、彼の領地を巡り戦が起ころうとしていた。  イクサ。  なぜ、戦が起こるのか⁈  なぜ、戦によって奴隷が生まれるのか⁈  奴隷商人が暗躍する戦場で見た現実に、助左衛門は怒りを覚える!!   そして……。
大賞ポイント 508pt
文字数 18,784 最終更新日 2019.05.12 登録日 2019.05.04
 北条時行は出家すべく伊豆を訪れたが、名将ゆえに世を捨てられないと祖母に追い返される。そうした中で諏訪の幼馴染・みさくらと再会し、縛られた人生から逃れるため、禁断の関係になって逃避行する。世は乱れて時行は再び戦場に立つ。
大賞ポイント 507pt
文字数 24,119 最終更新日 2022.05.29 登録日 2022.05.29
時は江戸。 天下泰平の世にあって、なお血と欲にまみれた世界があった。 ――それが、徳川将軍家に仕える女人たちの城、大奥。 生まれも、地位も、家柄も。 すべてはここでは無意味。 美貌、才覚、策略、そして、誰よりも深い“愛”だけが、生き残る鍵だった。 下級武家の娘として生まれた【朝霧(あさぎり)】は、家の命運を背負い、大奥へ上がる。 そこで出会ったのは、神にも比肩すると謳われる女――【雪乃宮(ゆきのみや)】。 高貴なる存在でありながら、どこか哀しみを宿したその人に、朝霧は心奪われる。 一方、雪乃宮もまた、誰にも明かせぬ「ある秘密」を抱え、孤独の中にあった。 甘やかに、鋭く絡み合う視線。 指先がふれ、息が乱れ、心が乱れる。 しかし、大奥は恋を許さぬ世界。 待ち受けるのは、寵愛を巡る陰謀、裏切り、そして非情なる淘汰。 「この身は滅びても、あなたを、護りたい」 華やかな地獄の中で、二人は運命に抗い、手を取り合う。 ――これは、 誰にも語られることのなかった、 二人の女たちの、秘められた恋と、誓いの物語。 大奥、花檻の中で咲き誇る、壮絶なる百合絵巻。
大賞ポイント 507pt
文字数 109,586 最終更新日 2025.05.18 登録日 2025.04.28
 「貞観の治」と後世に称えられる『唐』の太宗・李世民の晩年、高句麗遠征に思わぬ大敗を喫するなか、世民は突然、正史『晋書』の編纂を宰相・房玄齢らに命じる。そこには、己の人生の終末を自覚した世民の隠された思惑があった。  その編纂作業の担当者の一人として参画を命じられた中書省の役人、李義府は、直接の上司、許敬宗の指示に戸惑いながらも、なんとかその役割をこなそうと努力する。そんななか、北里の妓楼、百華苑の妓女、美眉や翔娘と深い関わり合いを持つようになり、李義府の身辺は俄かに騒がしくなるが、肝心の編纂作業は、一癖も二癖もある関係者のせいもあって、難航するばかりの日々だ。そのうえ、百華苑と関係があると思われる新羅からの留学生が殺害されるという変事や、天竺から帰国したばかりの評判の僧、玄奘も絡んできて、『晋書』の編纂作業は雲行きが怪しくなるばかり。  ついには、李義府の直接の部下、長孫烈が百華苑で謎の死を遂げるに至って、編纂作業は最大の危機を迎える。この死の謎を解き、李義府は無事に『晋書』と美眉との仲を完結させることができるのか。  「貞観の治」の光と影が、いま明らかになる。
大賞ポイント 507pt
文字数 327,813 最終更新日 2024.11.17 登録日 2024.08.15
 1683年、城塞都市ウィーンはオスマン帝国の大軍に包囲されていた。  第二次ウィーン包囲である。  戦況厳しいウィーンからは皇帝も逃げ出し、市壁の中には守備隊の兵士と市民軍、避難できなかった市民ら一万人弱が立て籠もった。  彼らをまとめ、指揮するウィーン防衛司令官、その名をシュターレンベルクという。  敵の数は三十万。  戦況は絶望的に想えるものの、シュターレンベルクには策があった。  ドナウ河の水運に恵まれたウィーンは、ドナウ艦隊を蔵している。  内陸に位置するオーストリア唯一の海軍だ。  彼らをウィーンの切り札とするのだ。  戦闘には参加させず、外界との唯一の道として、連絡も補給も彼等に依る。  そのうち、ウィーンには厳しい冬が訪れる。  オスマン帝国軍は野営には耐えられまい。  そんなシュターレンベルクの元に届いた報は『ドナウ艦隊の全滅』であった。  もはや、市壁の中にこもって救援を待つしかないウィーンだが、敵軍のシャーヒー砲は、連日、市に降り注いだ。  戦闘、策略、裏切り、絶望──。  シュターレンベルクはウィーンを守り抜けるのか。  第二次ウィーン包囲の二か月間を描いた歴史小説です。
大賞ポイント 506pt
文字数 174,305 最終更新日 2024.06.27 登録日 2024.05.25
元和八年、京の柳生道場。剣才に恵まれながらも速さに溺れる若き武士、水城一馬。師・柳生十兵衛の言葉「真の強さは、呼吸にあり」を追い求めるが、父・宗矩の謎めいた雑用と問いかけに迷いを生じる。やがて寺で出会った盲目の少女・椿との交流が、彼の剣の道を根底から揺るがす。盗賊に襲われ、椿が危機に瀕した時、一馬は初めて「柳生の呼吸」の真意を知る――それは、己のためではなく、守るべき者の命と共に呼吸する剣。これは、一人の若者が真の強さと剣の道を求め、愛する者を守るために己を変えていく、感動の成長物語である。
大賞ポイント 506pt
文字数 14,543 最終更新日 2025.05.11 登録日 2025.05.11
桶狭間前夜。今川家の人質として駿府に暮らす若き松平元康(後の徳川家康)は、退屈な日々の中、遠い海からやってくる異国の商船に憧れを抱いていた。ある日、織田家への内通を疑われ、絶体絶命の窮地に陥った彼は、間一髪のところで南蛮商人ルイスに拾われる。 「イエヤス、お前には海の匂いがする」 そう呼ばれた元康は、ルイスの交易船に乗り込み、見たこともない世界へと船出する。異国の言葉、奇妙な習慣、そして利をもって世界を繋ぐ「商」の力――戦しか知らなかった若き武士は、香辛料の香り漂う船上で、硝石の価値を知り、世界の広さに目を瞠る。明、呂宋…活気あふれる市場で民の営みを目の当たりにし、ルイスから「商は国境を越える。戦よりも遠くへ行ける」という言葉を授かる。 だが、海の旅は常に平穏ではない。海賊の襲撃、嵐との格闘…その中で元康は、武士としての経験と商人としての知恵を融合させ、新たな才能を開花させていく。莫大な富を約束されながらも、彼は故郷三河への帰還を決意する。ルイスから贈られたのは、遥か南蛮の羅針盤。「再び海へ戻れ」、その言葉を胸に、元康は戦国の世へと戻る。 商人経験を血肉とした家康は、いかにして激動の乱世を生き抜き、天下人への道を駆け上がったのか?そして、彼が興した朱印船貿易に込められた、海の上の誓いとは? これは、歴史の裏に隠された、若き日の家康の知られざる冒険譚。一介の武士から天下人へ、そして海の向こうへと繋がる壮大な物語が、今、始まる。
大賞ポイント 506pt
文字数 17,368 最終更新日 2025.05.13 登録日 2025.05.13
医でも坊主でもない。 ただ、人を癒す者として――。 時は江戸。 太平の世、華やぐ町の陰に、声なき痛みを抱える者たちがいる。 病に伏す者。 戦で身体を壊した者。 心を病み、生きる力を失った者。 だがそのすべてが、医者の手で癒されるわけではない。 薬も届かず、癒しの言葉も届かない者たちが、この町には数多くいる。 これはそんな江戸の町で、 「医者でも坊主でもない若者」が紡ぐ、ひとつの療治の記録。 名を、新蔵(しんぞう)。 長屋育ちの医見習い。 蘭学の医を学び、解体新書にも心ひかれた。 だが資格も地位もなく、貧しい者たちのもとを歩くばかりの日々。 それでも彼は願う。 たとえ医でなくとも、癒すことはできるのではないか、と。 幼い頃、自らも病で手を動かせなくなった。 そのときに出会った一冊の書――『養生訓』。 「心を養うは、身を養うに等し」 その教えが、新蔵の胸に深く根づいていた。 戦で筆を持てなくなった浪人。 火事で家族を失い、声をなくした娘。 農作業で足を失った少年。 苦しみを抱えた人々に、新蔵が差し出すのは薬ではなく、日々の作業。 木を削り、土を耕し、糸を紡ぎ、筆をとる。 手を動かし、心を動かす。 それは、ただの慰めではない。 人が「もう一度、自分として生きる」ための療法――。 だが、新蔵のやり方は、 高名な蘭方医たちからは「医療ではない」と笑われ、 金と権力で医を支配しようとする田沼意次の治世では、 「貧者の戯れ」とさげすまれる。 それでも彼は問い続ける。 癒しとは何か。 生きるとは何か。 己の無力さに歯を食いしばりながらも、 人と向き合い続けた、ひとりの若者の物語。 『養生職人 江戸作業療法始末記』 ――癒しは、薬にあらず。 人が自ら立ち上がる、その力のそばにある。
大賞ポイント 505pt
文字数 86,143 最終更新日 2025.05.27 登録日 2025.04.22
 天竺発祥の外来宗教だった仏教が中国に根付くうえで、仏典の漢語訳は絶対に必要な事業だった。そのなかで、「訳聖」と称されるほど重要な役割を果たした人物に、クマーラジーヴァという西域『亀茲』出身の僧侶がいた。中国では「鳩摩羅什」と記名される彼は、天竺人の僧侶であった父と、『亀茲』国の王女であった母から、類稀な美貌と語学の才能を受け継ぎ、若くして俊英の名をほしいままにして、その前途は洋々であるかのように思われていた。  しかし、中国の華北を統一した「(前)秦」の皇帝、苻堅にその才を見込まれ、招聘されたことから、その生涯に狂いが生じ始める。苻堅が西域に派遣した将軍、呂光に母国を滅ぼされ、囚われの身となったクマーラジーヴァは、長安へ送られる寸前、「淝水の戦い」による敗北で「(前)秦」が崩壊したことを知らされる。それを受けて、涼州で自立した呂光に十六年もの長きにわたって軟禁されるなか、思いもかけず戒律を破らなければならない運命を強いられることになる。  彼が精力的に仏典の漢訳に携わることができたのはその晩年、「(後)秦」の第二代皇帝、姚興により国師として長安に招かれてから後のことで、そこで大いなる業績を残しはしたが、それを自分では「臭泥の中に蓮花を生じるが如し」とも卑下していたともいう。  私の別の物語である『「晋書」編纂異聞~英主の妄執と陰謀~』のなかに登場する人物のなかから、特に興味を引いた人物を取り上げるスピンオフ的な物語の第一弾として、クマーラジーヴァ(鳩摩羅什)の生涯をまとめたもの。別の投稿サイトで一時連載していましたが、それを中断し、改めて書き直しています。
大賞ポイント 505pt
文字数 140,211 最終更新日 2025.05.25 登録日 2025.03.29
149 down
歴史・時代 連載中 長編 R15
脱走……それは 新撰組を捨て 懇願する仲間の想いを絶ち切って 自ら壇上へ向かう行い 切腹と云う名の壇上へ…… 山南敬助の想いを私的な妄想でえがいたお話…『恵と凛の妄想幕末1』です
大賞ポイント 505pt
文字数 9,157 最終更新日 2025.06.02 登録日 2019.04.01
150 down
歴史・時代 連載中 長編 R15
柳沢保明は脇差を放り出して仁介の裸体を抱き締め、乱れた濡れ髪に顔を埋めた。「ああ、私を狂わせる、美しい宝玉め」「思う様抱いて、そして寝首を下され。いえ、今宵だけは全てを捨てて……」「言うな仁介。何も言うてはならぬ」……時の幕府側用人、柳沢保明(吉保)の策謀にて、水目藩加山家は存続の危機に陥る。 異形の敵・御伽衆に立ち向かうは、加山家目付にして愛洲陰流継承者・愛洲壱蔵と甲賀望月流の忍術を継承する3人の弟達! 一方で、藩断絶を目論む保明と、道ならぬ恋に身を焦がす次男・仁介。兄への思慕と保明への愛の狭間で苦しみながらも、兄弟を守るべく保明が放つ敵と刃を合わせる……。  仁介と保明の切ない恋の行方を軸に、破邪の剣がキラリと光る、兄弟の絆と活躍を描く元禄時代活劇!!
大賞ポイント 505pt
文字数 130,466 最終更新日 2024.05.27 登録日 2023.09.28
1945年8月15日 日本国はポツダム宣言を受諾し太平洋戦争は終結した だが、そのことを無視する北方の国があった ソビエト社会主義共和国連邦 独裁者スターリンの指揮する共産主義国 8月18日からソ連軍は占守島を攻略 そして20日 北海道本島にソ連軍が上陸する 政府から武装解除を求められつつ自らの生のため武器を持つ日本軍 労働者解放という目標を信じるソ連軍兵士 終結したはずの戦争に巻き込まれる民間人 衝突しないために動くことはできないアメリカ軍 彼らがどう生きていくのか 北海道の地の行方は 御照覧あれ
大賞ポイント 505pt
文字数 12,774 最終更新日 2025.05.09 登録日 2025.03.23
第四回歴史・時代劇小説大賞エントリー ♦♦♦ あと20年早く生まれてきたら、天下を制する戦いをしていただろうとする奥州覇者、伊達政宗。 そんな伊達政宗に時代と言う風が大きく見方をする時間軸の世界。 この物語は語り継がれし歴史とは大きく変わった物語。 伊達家御抱え忍者・黒脛巾組の暗躍により私たちの知る歴史とは大きくかけ離れた物語が繰り広げられていた。 異時間軸戦国物語、if戦記が今ここに始まる。 ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー この物語は、作者が連載中の「天寿を全うしたら美少女閻魔大王に異世界に転生を薦められました~戦国時代から宇宙へ~」のように、異能力・オーバーテクノロジーなどは登場しません。 異世界転生者、異次元転生者・閻魔ちゃん・神・宇宙人も登場しません。 作者は時代劇が好き、歴史が好き、伊達政宗が好き、そんなレベルでしかなく忠実に歴史にあった物語を書けるほどの知識を持ってはおりません。 戦国時代を舞台にした物語としてお楽しみください。 ご希望の登場人物がいれば感想に書いていただければ登場を考えたいと思います。
大賞ポイント 504pt
文字数 12,302 最終更新日 2018.04.07 登録日 2018.01.26
約1800年前に描かれた、皆さんご存知『三國志』 新たな設定と創作キャラクターたちによって紡ぎ出す、全く新しい『三國志』が今始まります! 《あらすじ》 曹家の次女、麗蘭(れいらん)は、幼い頃から活発で勇敢な性格だった。 同じ年頃の少年、奉先(ほうせん)は、そんな麗蘭の従者であり護衛として育ち、麗蘭の右腕としていつも付き従っていた。 成長した二人は、近くの邑で大蛇が邑人を襲い、若い娘がその生贄として捧げられると言う話を知り、娘を助ける為に一計を謀るが… 『三國志』最大の悪役であり、裏切り者の呂布奉先。彼はなぜ「裏切り者」人生を歩む事になったのか?! その謎が、遂に明かされる…! ※こちらの作品は、「小説家になろう」で公開していた作品内容を、新たに編集して掲載しています。
大賞ポイント 504pt
文字数 757,039 最終更新日 2020.06.02 登録日 2018.08.16
【第11回歴史・時代小説大賞参加中】  幕末一の剣客集団、新撰組。  疾風怒濤の時代、徳川幕府への忠誠を頑なに貫き時に鉄の掟の下同志の粛清も辞さない戦闘派治安組織として、倒幕派から庶民にまで恐れられた。  組織の転機となった初代局長・芹澤鴨暗殺事件を、原田左之助の視点で描く。  志と名誉のためなら死をも厭わず、やがて新政府軍との絶望的な戦争に飲み込まれていった彼らを蝕む闇とはーー ※史実をヒントにしたフィクション(心理ホラー)です 【登場人物】(ネタバレを含みます) 原田左之助(二三歳) 伊代松山藩出身で槍の名手。新撰組隊士(試衛館派) 芹澤鴨(三七歳) 新撰組筆頭局長。文武両道の北辰一刀流師範。刀を抜くまでもない戦闘の際には鉄製の軍扇を武器とする。水戸派のリーダー。 沖田総司(二一歳) 江戸出身。新撰組隊士の中では最年少だが剣の腕前は五本の指に入る(試衛館派) 山南敬助(二七歳) 仙台藩出身。土方と共に新撰組副長を務める。温厚な調整役(試衛館派) 土方歳三(二八歳)武州出身。新撰組副長。冷静沈着で自分にも他人にも厳しい。試衛館の弟子筆頭で一本気な男だが、策士の一面も(試衛館派) 近藤勇(二九歳) 新撰組局長。土方とは同郷。江戸に上り天然理心流の名門道場・試衛館を継ぐ。 井上源三郎(三四歳) 新撰組では一番年長の隊士。近藤とは先代の兄弟弟子にあたり、唯一の相談役でもある。 新見錦 芹沢の腹心。頭脳派で水戸派のブレインでもある 平山五郎 芹澤の腹心。直情的な男(水戸派) 平間(水戸派) 野口(水戸派) (画像・速水御舟「炎舞」部分)
大賞ポイント 504pt
文字数 37,258 最終更新日 2025.03.23 登録日 2025.01.01
【あらすじ】 美濃の戦国大名、斎藤道三の娘・帰蝶(きちょう)は、隣国尾張の織田信長に嫁ぐことになった。信長の父・信秀、信長の傅役(もりやく)・平手政秀など、さまざまな人々と出会い、別れ……やがて信長と帰蝶は尾張の国盗りに成功する。しかし、道三は嫡男の義龍に殺され、義龍は「一色」と称して、織田の敵に回る。一方、三河の方からは、駿河の国主・今川義元が、大軍を率いて尾張へと向かって来ていた……。 【登場人物】 帰蝶(きちょう):美濃の戦国大名、斎藤道三の娘。通称、濃姫(のうひめ)。 織田信長:尾張の戦国大名。父・信秀の跡を継いで、尾張を制した。通称、三郎(さぶろう)。 斎藤道三:下剋上(げこくじょう)により美濃の国主にのし上がった男。俗名、利政。 一色義龍:道三の息子。帰蝶の兄。道三を倒して、美濃の国主になる。幕府から、名門「一色家」を名乗る許しを得る。 今川義元:駿河の戦国大名。名門「今川家」の当主であるが、国盗りによって駿河の国主となり、「海道一の弓取り」の異名を持つ。 斯波義銀(しばよしかね):尾張の国主の家系、名門「斯波家」の当主。ただし、実力はなく、形だけの国主として、信長が「臣従」している。 【参考資料】 「国盗り物語」 司馬遼太郎 新潮社 「地図と読む 現代語訳 信長公記」 太田 牛一 (著) 中川太古 (翻訳)  KADOKAWA 東浦町観光協会ホームページ Wikipedia 【表紙画像】 歌川豊宣, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
大賞ポイント 503pt
文字数 330,779 最終更新日 2023.09.07 登録日 2023.05.31
天下泰平の大江戸幕府。 しかし夫婦の仲までは天下泰平とはいかないようで……。 低身長、甲斐性なし、穀潰しと三つ巴の亭主である茂造。 高身長で質実剛健、しかし控えめな妻であるお滝。 お滝は夫の悪辣な所業に耐える日々を送っていたが、そんな折に隣に住むある男が眠たげな目を擦りながら首を突っ込んできた。 男の名前は藪井畜庵。 自らを薮医者と名乗るこの男はお滝と因縁浅からぬ様子。 犬も漏らして逃げ出す夫婦喧嘩。 一組の夫婦に起こった離縁状を巡るお話の始まり始まり。
大賞ポイント 503pt
文字数 12,011 最終更新日 2023.05.08 登録日 2023.05.08
武田を裏切ったと汚名を残す小山田信茂。しかし、その生涯には、一切の穢れはなかった。 埒外の血を引く母から生まれたことで父から嫌われ育つ伸茂。その才を見抜く武田信玄。信玄生え抜きの武将として成長した信茂は、いつしか武田になくてはならぬ存在となる。 その出自と能力を着目する織田信長。軍才に一目置く北条氏照。 信玄亡き後の武田家、信茂の支える重責はとてつもないものだった。 長篠、そして武田家滅亡。 信茂にせまる決断。 綿密な史実考証と実地調査に裏付けられた骨太の戦国浪漫、開帳。 (NOVLE DAYS掲載作品)
大賞ポイント 503pt
登録日 2023.05.02
「描けば、現れる――」 京の夜に蠢く、忘れられた妖たち。 絵師の筆が封じたはずの百鬼が、いま、都に甦る。 室町時代中期、絵師・土佐光信の弟子・矢代練之介は、封印された古絵巻を開いたことで、現実世界に妖怪を呼び寄せてしまう。 絵と現実が交差する中、練之介は“封絵師”として、己の命と魂を賭して、妖たちと向き合っていく――。 歴史×妖怪×芸術。 一枚の絵に宿る“闇”と“哀しみ”を描く、室町怪奇幻想譚。
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文字数 16,485 最終更新日 2025.05.31 登録日 2025.05.30
町外れの賭場で田舎者の浪人は髭の男と出会った。博打の借りを返すために髭の男と行動を共にする浪人だったが……。江戸時代の博打と浪人を扱った時代物です。
大賞ポイント 502pt
文字数 7,975 最終更新日 2025.05.07 登録日 2025.05.07
時は太平、場所は大江戸。旗本の出である桐野政明は『邪気眼侍』と呼ばれる、常人には理解できない設定を持つ奇人にして、自らの設定に忠実なキワモノである。 或る時は火の見櫓に上って意味深に呟いては降りられなくなり、また或る時は得体の知れない怪しげな品々を集めたり、そして時折発作を起こして周囲に迷惑をかける。 そんな彼は相棒の弥助と一緒に、江戸の街で起きる奇妙な事件を解決していく。女房が猫に取り憑かれたり、行方不明の少女を探したり、歌舞伎役者の悩みを解決したりして―― やがて桐野は、一連の事件の背景に存在する『白衣の僧侶』に気がつく。そいつは人を狂わす悪意の塊だった。言い知れぬ不安を抱えつつも、邪気眼侍は今日も大江戸八百八町を駆け巡る。――我が邪気眼はすべてを見通す!  中二病×時代劇!新感覚の時代小説がここに開幕!
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文字数 93,475 最終更新日 2025.03.08 登録日 2023.05.30
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