現代文学 生きる小説一覧
1991年6月5日、その日はイギリスダービーの当日である。競馬場の近くにある小さな喫茶店では、ひとりの青年が人生に踏み迷い、途方に暮れていた……。彼はギャンブルでかさんだ借金を返済しようと、職場で窃盗を働き、それが上司に見つかったために解雇は目前である。そして、その失態を知った妻からは離縁を叩きつけられていた。まさに人生の崖っぷちにある彼の前に、かつての恩師が現れる。このアシェッド教授は、精神に破綻をきたし自殺まで仄めかす青年を、独特の語り口で救おうとする。これまでにも、多くの苦労人の人生をその手腕で救ってきたと伝説的に語られるこの老教授は、ダービーのお祭り騒ぎの最中にあって、苦悩する青年を見事に立ち直らせることはできるのだろうか?
文字数 33,257
最終更新日 2022.02.05
登録日 2022.02.01
スター、それは世代を彩る象徴。偶像として名声を浴びる彼らの力は、努力は凡人に知ることはできない。この名声を手にしたのは一握りの人物だけ。誰もがその輝きを背負うことができるわけではない。しかし星は煌々と光を放つ。この物語はスターという存在に振り回された者たちが巡る、決断の物語。
初の長編です。毎週金曜に更新予定。(最新話まで毎日更新)
文字数 29,503
最終更新日 2021.12.17
登録日 2021.12.01
戦争によって荒廃した国。
それが終わっても、彼女が帰って来ることは無かった。
どこにいるのかも分からない。
それでも探さずには居られなかった。
これは、そんな彼女を探す
途方のない旅の物語。
文字数 1,496
最終更新日 2021.11.28
登録日 2021.11.27
死にたい。
そんな思いが日に日に増す"セリカ"
じゃあ一緒に死のう!
彼はそんな一言を放った。
文字数 153
最終更新日 2021.11.26
登録日 2021.11.26
文字数 1,325
最終更新日 2021.11.10
登録日 2021.11.10
「引きこもり」予備軍の青年には何もない。
そればかりか、一日が終わるごとに脆弱な心身は苦しみの沼へと沈んでいく。
彼の拠り所とは何か。それは自分より弱い存在への汚れた憐れみだけだ。
しかしそれでは一時的な充足しか得られない。
そんな彼に末永く継続する幸せを与えたモノは何か。
文字数 11,234
最終更新日 2021.11.03
登録日 2021.10.26
日常のふとした事で、ふと気になったもので、その色の印象で、子供の頃の記憶が蘇る事はありませんか。
小さな子供の小さな心の中で葛藤した日々。
抜け出したくても逃げたくても、仲間外れという言葉が怖くてただ、息をしていた日々。
そんな毎日の中へ偶然訪れた、小さな小さな、完全犯罪。
文字数 4,327
最終更新日 2021.10.27
登録日 2021.10.27
私は馬鹿笑いをするほど適当に生きてはいないし。
己の周囲に子分をはべらせたい人に迎合するほど、
私は弱くない。
文字数 35,665
最終更新日 2021.10.16
登録日 2021.10.16
「私」の祖父は、数年前に祖母が亡くなってから、1人暮らしをしている。ある日、自分の死が近いことをさとり、「私」の母にある提案をする。
文字数 1,852
最終更新日 2021.10.11
登録日 2021.10.11
日曜日の動物園は混む。それでも「僕」は同僚と来てしまった。この日しか都合がよくないからだ。子どものころほど純粋に動物園を楽しめなくなってしまった「僕」は、物思いにふける。
文字数 2,250
最終更新日 2021.09.30
登録日 2021.09.30
とあるお客商売の従業員控え室。
定時退勤する人と、休憩に入っている人の、日常的で非日常的な会話――。
あっちこっちで起きないはずの出来事が起きていますが、
あっちこっちで起きるはずの出来事が起きないままで日々が過ぎてゆくのです。
※このおはなしはフィクションです。
文字数 1,701
最終更新日 2021.07.31
登録日 2021.07.31
空間に生きているだけで、わたしの内面は揺れる。
その揺れの連続に、今のわたしは苦しい。
それでもどうか、今を生きられますように。
文字数 39,916
最終更新日 2021.07.31
登録日 2021.07.31
文字数 22,128
最終更新日 2021.07.23
登録日 2021.07.18
―高校三年の、五年に一度月が青く光ると噂の日、俺の親友、荻野香織は命を絶った。
主人公、佐野蒼汰の幼馴染であり親友、荻野香織の死因は溺死であり、自殺の理由は家庭内暴力だった。さらにほぼ同時刻、香織の自宅は何者かの放火による火災事件が起きていた。警察は事件後の調査等から、香織による放火と断定し操作は終わりを告げた。
しかしその件から五年、23歳になった蒼汰の元へ刑事が現れ「あの件について動きがあった」と告げる。動揺する蒼汰が、もう一人の幼馴染、長岡真衣にその話をしたそのその翌日のこと、蒼汰の前に突然、18歳の姿のままの香織が現れる。
香織の死に自分も関係していた、香織は自分たちのことも恨んでいると考える蒼汰と真衣は、突然の香織の出現に動揺し、怯えてしまう。さらに蒼汰と真衣に次々と悪質な悪戯が起こり……。
五年越しの再会とその理由、香織の目的とは。
五年に一度、月の光るその日に明かされる事件の真実とは。
仲間を信じあう気持ちが巻き起こす感動のスーリー。
文字数 8,095
最終更新日 2021.07.13
登録日 2021.07.13
文字数 30,984
最終更新日 2021.07.03
登録日 2021.07.02
出産を機に時短勤務になった私は退勤後、幼いわが子を抱っこひもで抱きながら電車へ乗り込む。車窓の風景を眺めながら様々な思いが去来する中、車内の座席に座る一人の女性に目が止まる。彼女は私の中学時代、家庭科の教師だった。彼女にまつわる苦い思い出が蘇るが、ふとしたことがきっかけで彼女と対峙することに。変わり果てた彼女を前に私は積年の思いをぶつけるのだった。
文字数 18,404
最終更新日 2021.06.25
登録日 2021.06.25
交差点、車と車、人と人の行き交う風景。 そして心と心が交わる場所。
小さな気まぐれが起こした小さな奇跡の物語。
文字数 1,184
最終更新日 2021.06.18
登録日 2021.06.18
「さあ、これから家族みんなでおうちじかんだ」
我が家で恒例のおうちじかん、そのきっかけとなったあの日、母は一体何を思っていたのか……。
家族そろって過ごす何気ない日々、それはきっと奇跡のような時間。
文字数 3,214
最終更新日 2021.06.03
登録日 2021.06.03
足取りは重く、瞼も重く、瞳は鈍く輝く。「まだ幼いのに」誰かが嘆く。「そんな歳にもなって...」誰かが蔑む。
文字数 2,453
最終更新日 2021.05.31
登録日 2021.05.30
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