「ば」の検索結果
全体で59,878件見つかりました。
貴方の幸せのためなら笑顔で身を引きます…
えぇ。ちゃんと幸せになってくれるならね。
悪役令嬢になんかなりたくない。
儚げヒロイン目指して大人しく身を引いてみようとしたけど、
逆ハーエンドをのぞむ性悪ヒロインよりは見知らぬ誰かの方がマシな気がする。
ならばいっそ立派に悪役令嬢やり切って、ヒロイン様には私と一緒にご退場願いましょうか。
愛しのあの方のために。
乙女ゲームの世界の悪役令嬢転生しちゃった主人公と、同じく転生者のヒロインに狙われた氷の貴公子の運命はいかに…
✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩ ⋆ ✩
じれったい感じになかなか進みません。
さくっとかっこいい主人公をイメージしていると違和感があるかと思われます…
文字数 33,638
最終更新日 2022.04.14
登録日 2021.12.29
虐めてくる妹がいる婚約者に婚約破棄された私ですが。
文字数 952
最終更新日 2022.03.16
登録日 2022.03.15
夫を殺した直後、なぜか異世界に転移した私、豊柴美音(とよしばみおん)。
そこで行方不明になっていた元恋人、京極知高(きょうごくともたか)さんと再会する。
知高さんの助力もあって異世界で幸せに暮らして半年、自分の罪を忘れかけていた。
それを許さないといわんばかりに「彼」が現れた。
私が殺した夫の生まれ変わりが――。
小説家になろうにも投稿しています。
文字数 34,677
最終更新日 2023.06.25
登録日 2023.06.03
【完結しました!】
「深緑(シェンリュ)。そなたは、これより下天し、天界よりこぼれ落ちて、人間界で悪しきものに姿を変えた、天空花園の花々を始末して参れ! 天水をつかって花々の種核を天界へ返すのだ。どれほどの歳月がかかろうとも、必ずやり遂げよ! それまでは、そなたが天界へ戻ることは叶わぬと思え!」
うっかり寝過ごして、大事な水やりを忘れ、天空花園を荒れさせてしまった庭番天女・深緑に、天帝から厳しい命が下った。
初めて人間界に下りるというのに、お情けでつけられた随従者は、ちょっと色好みな青蛙一匹。天の柄杓と万能の薬水を背負い、先行き不安な深緑の旅が始まる。
人間界で知り合った、見た目が良くて腕っ節も確かだが、とにかく酒が大好きという残念男・思阿(シア)が用心棒を志願してくるが――。
―― わたしが落とした種たちを、もう一度天界へ返して、美しく咲かせたい!
その切なる願いを胸に、天真爛漫な墜ち零れ天女が、ときどき昼寝を楽しみながら、まだ知らぬ「恋情」に憧れつつ、人間界での任務に励む。中華風お仕事ほのぼの恋愛ファンタジー。
※中国の神話・歴史などを参考にしてはおりますが、あくまで、つくりもの中華風世界のお話です。天界の設定など、神話通りではありません。他サイトで公開した作品に、加筆・修正して公開しています。
文字数 261,890
最終更新日 2023.01.20
登録日 2022.12.23
『人間は嫌いだ。虫のように湧きやがる。だからーー殺さねば』
亜人と人間が存在する世界において、人種差別は当然の如く存在する。
絶対数の少ない亜人が迫害対象となるのも、必然なのかもしれない。
人間は亜人を奴隷として使役する。それ亜人が受け入れている。
そんな世界で、一人のヴァンパイアはそれに抗う。
殺す。獣のように、ただひたすら人間を殺すためだけに生きている。
そんな彼を変えたのは、とある出会いだった。
これは一人の皇帝と、一匹の獣が出会い、世界を変えるまでの物語。
*本作は『Re:征服者』の外伝として書かれていますが、本編を読んでいない方でも楽しめると思います。
文字数 9,812
最終更新日 2023.03.05
登録日 2023.03.05
ドミニク・ダインリーは、樹状空中都市《監視局》の『天使』に雇われている悪魔始末屋である。前大戦で世界中に溢れ返ってしまった『悪魔』と呼ばれる生き物が暴れる度、彼は駆り出されて戦わされるのだが、それはひとえに、彼が二年前に犯した過ちのせいに他ならなかった。人間と悪魔が混ざり合ってわからなくなってしまったために人の感情を抑制するしかなくなった《監視局》に配られた《感情抑制剤》を異常なほどに飲みながら、ドミニクは『装備品』として押し付けられた悪魔の少女パライソと共に、怠惰な生活を営む日々。
そんなある日、呼び出された《監視局》支部にて、エヴァンという少年を紹介される。彼は非常に優秀な始末屋であり、度々死にかけるドミニクには必要だと言われ、渋々ながらも承諾するのだが――
登録日 2023.04.13
昭和18年、春。
瀬戸内海の小さな島で生まれ育った美春は、はじめてひとりで汽車に乗り、はじめて広島に降り立って、はじめて目にする大都会に圧倒された。
「新しく出来る家政女学校に通うんじゃけど、どこにあるんかね?」
駅前で案内してくれた千秋、路面電車に乗り合わせた夏子も同じ学校に通うらしい。
「勉強しながら働いて、お給金を貰えるなんて、夢のような学校じゃねぇ」
しかし入学式兼入社式で、美春は衝撃の事実を知らされる。
「うち、路面電車ちゅうのに乗るんかね!?」
ここは、広島電鉄家政女学校。
路面電車に乗って、少女たちの青春が走り出す。
楽しいことも、つらいことも、寂しい思いも分かち合い、淡い恋に心が躍る少女の日々は、たったひとつの爆弾が一瞬にして消し飛ばす。
何もかもが消えた広島で、少女は希望の光となった。
残酷描写のある話には※を付けます。
文字数 22,962
最終更新日 2023.06.11
登録日 2023.04.20
【あらすじ】
文政三年。歌舞伎役者、三代目・坂東三津五郎(ばんどうみつごろう)は悩んでいた。演目「玉兎(たまうさぎ)」にて、兎、爺、婆、狸の四役の演じ分けをしなければならないからだ。二代目・坂東三津五郎に相談すると「――黒き鏡だ」という答えが返って来た。
思い余って「根岸のご隠居」こと絵師・酒井抱一(さかいほういつ)のいる根岸・雨華庵(うかあん)へと赴く。
幕府名門・酒井家出身の抱一との洒脱で含蓄のある会話から、三津五郎は「黒き鏡」の意味に思い当たり、「玉兎」の舞台へ向かう。
酒井抱一が観るその舞台にて、三代目・坂東三津五郎は「玉兎」を演じられるのか――。
【登場人物】
三代目・坂東三津五郎:歌舞伎役者。父の初代・坂東三津五郎の死の際に幼かったため、父の弟子が二代目・坂東三津五郎となるが、成長して三代目を襲名。その演技は、江戸随一と評判が高い。日本舞踊五大流派のひとつ「坂東流」の祖でもある。
酒井抱一:絵師。江戸幕府の名門・酒井家の出身。しかし世継ぎとなることはできず、出家して隠居する。出家前から芸術に志し、特に絵画に熱中し、出家後は江戸郊外・根岸に雨華庵という庵を結び、巨匠・尾形光琳の遺された作品から大いに学ぶ。のち、江戸琳派という、光琳の流れをくむ絵の流派の祖となる。
※文中の歌は、二代目・桜田治助の作詞によるものです。
【表紙画像】
初代歌川豐國 / Toyokuni Utagawa I, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 4,579
最終更新日 2023.05.31
登録日 2023.05.29
「そうだ、このゲームの様な世界にはBGMが欠けていたんだっ!」
この物語の主人公『ルテット』は自身が転生者である事にしばらく気付かずに暮らしていた。これと言って取柄があるわけでもない彼は、傭兵ギルドに所属して、これと言った強みのない並以下程度の戦士として、しがない日々を送るだけだった。
ある時、そんな彼は自身が転生者であり、昔遊んだ事があるRPG『ファイナルクエストサーガ』の世界に入り込んでいたのを自覚する。それに気付いた時、彼の人生は一変……しなかった。相も変わらずしがない毎日が続いた。
ただ、RPG世界だと気付いて以降に少々変わった事もあった。魔物と戦っている時、町の中を歩いている時、何をしても何かが物足りない様な気がしていた。ぼんやりと、うっすらと。
そして、ついに。
「そうだ、このゲームの様な世界にはBGMが欠けていたんだっ!」
魔物と戦っている時。RPG『ファイナルクエストサーガ』の通常バトルBGMを奏でると、戦う力の全てが驚異的に強化された。町で町BGMを奏でると魔物の侵入を阻む結界が発生した。それがない時、魔物は簡単に入り込み町を蹂躙していったものだがそれを取り戻してからはRPGの時の様に安心出来る場所へと変わった。
RPG世界がリアル化した事で、いつも、どこでも鳴っていたはずのBGMは喪われてしまっていた。時にはプレイヤーに弛まぬ勇気を与え、時には喜びに華を添えた数々のBGM。それらは世界に、そこに住まう人々に様々な恩恵をもたらしていた。それが喪われた世界では魔王に抗う様々なチカラが衰えてしまっていたのだ。
喪われたBGM。その全てを記憶の中に宿らせている元プレイヤー、転生者のルテット。彼は『魔奏士』を名乗り、BGMのある世界へと塗り替えていく。やがてBGMは神が起こす奇蹟の様なものとして扱われる様になり、ルテットは『神曲の魔奏士』と語り継がれる事になるのである。
※この作品は他サイトにも掲載しております。
※短編として公開したものの連載版です。現段階では中編程度を予定しております。
文字数 23,182
最終更新日 2023.08.06
登録日 2023.06.28
俺が初めてエイシアに会ったのは、雪の降る日に一人で剣を振っていたときだった。その翌日、彼女は兄である王太子の婚約者になったと知った。それから、俺とエイシアは交流を重ねて、大変だけど楽しい日々が続いた。けれど、それも次第に形を変えていって……やがて、エイシアが兄に婚約を破棄されたとき、大きく事態が動くことになる。
**24話+おまけ1話。おまけにはイラストが入ります。タイトル回収は話の半ば程。最後まで書き終わっていますが、見直しつつの投稿となるため、週に2~3回ほど更新になると思います。
**5/5、続きの投稿を始めました!
文字数 93,140
最終更新日 2024.06.06
登録日 2024.01.17
平和だったこの国はいつしか得体の知れない妖魔に支配されるようになった。
妖魔は人々を操り村や町をどんどん支配していき、一部の村は廃墟と化していた。
師範の元で剣術を学ぶ俺らは、妖魔討伐の戦力として城に常駐し、戦闘態勢を整えている。
その中でも数少ない異能の持ち主のルシア。
彼は癒しの力を持っているが、その力は無限では無いので力の回復が必要となる。
日々討伐に明け暮れ寝るだけでは回復もままらない時は、交わりによって回復させならければならない。
その相手となるのが同じ隊のカイル。
最初は仕方なく受け入れていたものの、カイルの優しさに惹かれていくルシアは自分の気持ちの変化に気がつく…
カイルと離れたくない。
俺は絶対にカイルを守るんだ!
仲間愛も兄弟愛もあるイケメン剣士のキュンキュンラブストーリー♡
文字数 27,051
最終更新日 2024.11.07
登録日 2024.10.04
夜の孤独の怖ろしさを知っているだろうか。
かしましく響く秒針の音。
明かり一つなくとも明るく感じる室内。
何度確認したところでほとんど進んでいない時間。
私はそれらを知っている。
だから、あの日夢の中で「さびしい」と泣いていた少年の孤独を少しでも紛らわせられればと思った。──けど、その少年が異世界に実在してた上にまさか大人になっても私に執着してるとは思わないじゃん!
寂しい時に側にいたから依存してるだけだよ!それ多分恋愛感情じゃないよ!だから全部勘違いだってば!
◇◆◇
『恋愛感情じゃないでしょvs好きだって言ってんだろ』という感じのもだもだ恋愛ストーリーです。
登録日 2025.07.20
三國志の天才軍師、賈詡(かく)。
彼は、暴君・董卓から始まり、曹操、そしてその息子・曹丕に至るまで数多の主君に仕え、その智謀で乱世を完璧に生き抜いた。
そして黄初四年(223年)、七十七歳で子や孫に看取られ、満足のうちに大往生を遂げた。
その知謀は、時に都を地獄に変える「毒」となり、主君を救う一方で、猜疑心と嫉妬を招き、数えきれないほどの死の運命を招いてきた 。
抵抗すれば殺され、逃げても殺され、正論を述べても、才気を見せても殺される 。
「―――ああ。また、ここからか」
毒士と呼ばれた男の願いは、もはや天下統一ではない。ただ一つ、「今度こそ寿命をまっとうすること」 。
これは、絶望的な死のループの中で、賈詡が自らの罪と向き合い、唯一の安寧を求めて歴史をやり直す、生存戦略の物語である。
文字数 51,213
最終更新日 2025.10.03
登録日 2025.09.08
人類が恒星間航行技術を獲得し、限定的ながら星間航行を行っている時代。
冷凍睡眠を用い、十年もかけて太陽系からもっとも近い恒星系に向かう定期貨客船・[ケンタウリ・ライナーⅥ]に乗り込んだメカニック・エンジニア、多比良 穣司は、スローライフを夢見つつも、六か月ごとに乗組員が起床して一斉に行う船のチェックを終え、再び冷凍されるまでの休暇を過ごしていた。
そんな折、船長から緊急の呼び出しがされ、嫌々ながらもブリッジに向かった彼を待ち受けていたのは、船に搭載されている管理AIの反乱という、深刻な事態だった。
≪判定:無能。
結論:無用。
決定:追放≫
人類という存在を否定し、排除しようとするAIに対し、穣司たちは船に乗っている十万人の乗客の生命を守るために奮闘する。
そうして、辛うじて乗客の安全を確保することには成功したものの、自身の敗北を悟ったAIは穣司たちを道連れにしようと自爆を試みる。
この危機を、一刻も早く地球に知らせなければ。
唯一の生き残りとなった穣司は脱出艇に乗り込み、太陽系を目指すが、しかし、気づいたら地球ではないどこか、未知の惑星に不時着してしまっていた。
AIの反乱による影響なのか。
あるいは、機器の故障なのか。
幸いなのは、そこが地球に類似した、居住可能な惑星であること。
穣司は冷凍睡眠されたまま宇宙を漂っているはずの十万人の乗客の行方を案じながらも、この偶然の発見と自身の強運を喜び、生き延びるためにサバイバルを開始する。
しかし、穣司は一人きり。
孤独だった。
そのことに寂しさを覚え、未来への不安を募らせる穣司だったが、ある日、ケモミミと尻尾を生やした少女と出会い、懐かれてしまう。
そして、ケモミミはその少女だけではなかった。
見知らぬ物体に乗ってやってきた穣司のことを警戒して隠れていただけで、その惑星には、多くの住人が暮らしていたのだ。
十人十色、様々な個性を持ったケモミミたちと遭遇し、騒動に巻き込まれつつも、穣司はより快適な生活を送るべく惑星の開拓を進め、念願だったスローライフを目指して奮闘する。
────────────────────────────────────────
〇作者より
本作は、小説投稿サイト「カクヨム」からの転載となります
2024年に同サイトにて行われた「カドカワBOOKSファンタジー長編コンテスト」のために執筆し、中間選考に残れたものの書籍化には至らなかった作品を、そのまま掲載しております
お楽しみいただけますと幸いです
(*- -)(*_ _)ペコリ
文字数 169,574
最終更新日 2026.01.19
登録日 2025.11.22
文字数 2,145
最終更新日 2025.12.21
登録日 2025.12.21
触れれば指に痛く食い入る、かなしみの欠片を掃き集めたもの。少しずつ、増えます。
※小説家になろう・カクヨムにも投稿
文字数 5,499
最終更新日 2026.02.10
登録日 2026.01.14
ヴァルディウス王国。そこは、かつて栄華を誇りながらも、今や目に見えぬ瘴気に蝕まれつつある国だった。
その国へと戻る運命を背負ったひとりの魔女がいた。
白の魔女、セレナ。
彼女は人を救う力を持ちながら、「死」を覆すことだけは決してしなかった。祈りも感謝も受け取らず、ただ「生きたい」と願う者にのみ手を差し伸べる。その在り方ゆえに、人々から神と崇められ、必要とされる存在だった。
しかし、その信条は、ある夜を境に崩れ去る。
王が愛する王妃の死を受け入れられず、自らの命と引き換えに蘇生を願ったとき。
セレナは初めて、死者蘇生を行ったのだ。それは紛うことなき、禁忌だった。
死者の名を呼ぶことは、境界を越えること。
世界の理に背き、決して戻してはならないものに触れること。
その名は『アメリア』
この選択が、やがてセレナ自身を世界から切り離すことになるとは、その時の彼女はまだ知らなかった。
やがて時は流れ。
セレナはバリスハリス王国へと流れ着き、そこで若き王レオニスと出会う。
彼は王としての責務を背負いながらも、どこか不器用で、だが誰よりも真っ直ぐに大切な人を守ることができる男だった。禁忌の魔女と呼ばれるセレナに対しても、恐れではなく、一人の人間として向き合う。
二人は惹かれ合う。
それは言葉ではなく、行動で示される想いだった。
同時に、運命は静かに牙を剥く。
「私のせいで、誰かが死ぬのは嫌なんです」
そう語る彼女に対し、レオニスは手を差し出す。
「お前は俺の隣でいい。それだけで、全部守ってみせる」
それは王としてではなく、一人の男としての約束だった。
しかしその約束は、あまりにも過酷な戦いの中で試される。
王と白の魔女の運命が断絶した世界で、
それでも彼は、彼女に恋をする。
たとえ、その存在が世界から消えても。
これは、禁忌に触れた魔女と、バリスハリスの王の、終わりから始まったロマンスファンタジー。
文字数 111,133
最終更新日 2026.04.06
登録日 2026.01.29
一章につき四話ていどの中編で構成されます(予定)。主人公は同じですが、章ごとの関連はあまりないので、どこかの章だけを読むことも出来なくはありません(予定)。<あらすじ>MMORPG【IL】。古味光はそのゲームで廃人と呼ばれるプレイヤーだった。ある日、光はゲームキャラクターの姿で見知らぬ場所に現れてしまう。こうして、さまざまな国を巡る光の旅がはじまる。そして、光という異物によって世界も形を変えていくことになる。
小説家になろうでも投稿しています。
文字数 38,282
最終更新日 2016.02.04
登録日 2016.01.03
県内随一の進学校に通うソフトテニス部員・佐藤拓海は、過酷な現実に直面していた。病に伏せる母の莫大な医療費。困窮する家計を救うには、文武両道の「特待生」として大学の奨学金を勝ち取るしかない。しかし、部内には白鷺レイという圧倒的な天才が君臨しており、凡人の拓海にとってその壁は絶望的に高かった。
焦燥に駆られた拓海は、裏山の御神木に棲む怪異「ゴロー」から、禁忌の呪術「影取」を提示される。それは、自身の過去の記憶や大切な感情といった「核」を木の下に埋めることで、人智を超えた身体能力を得るというものだった。拓海は迷わず自身の「核」を捧げ、人間としての心を削りながら、コート上の絶対者へと変貌していく。
しかし、勝利を重ねるごとに拓海の肉体は木のように硬化し、母への愛情さえも摩耗していく。さらにゴローは残酷なルールを突きつける。「影取」を解いて人間に戻れば、その代償として「周囲の人間からお前の存在が消える」というのだ。つまり、勝利して母を救えば母から忘れられ、呪いを解いて人間に戻れば、今度は母を救う手立てを失うという、究極の二択だった。
運命の最終決戦。拓海は白鷺レイを圧倒するが、勝利を目前にして「成功して母に忘れられる」ことへの根源的な恐怖に襲われる。土壇場で拓海は、栄光ではなく「母との繋がり」を選択した。彼は試合を放棄して裏山へ走り、泥にまみれながら自ら埋めた「核」を掘り返す。
呪いは解け、拓海は人間に戻った。だが代償として力を失った彼は敗北し、奨学金の道も断たれた。 数年後。大学進学を諦めた拓海は、街の小さなスポーツショップで働きながら、病状の落ち着いた母と慎ましく暮らしていた。派手な成功はないが、母が自分の名を呼び、笑い合える日々に確かな幸福を感じていた。
一方、母校の裏山では、後輩の石田が拓海の捨てた「執念の宿るボール」を拾い上げる。拓海が断ち切ったはずの呪いの連鎖が、また静かに動き出そうとしているところで物語は幕を閉じる。
文字数 30,394
最終更新日 2026.04.21
登録日 2026.04.16