「許」の検索結果
全体で5,914件見つかりました。
世界は、あまりにも静かだった。
争いはなく、飢えもなく、悲しみさえ管理された「完全な均衡」の世界。
そこではすべてが正しく、すべてが安全で、そして――揺れ動く感情だけが、少しずつ削ぎ落とされていった。
少年エイルは、その世界で生きるひとりだった。
彼は唯一の家族であり友であった小さなネズミ、ルゥを失う。
だがその喪失は、周囲から「些細な出来事」として扱われ、世界は何事もなかったかのように進み続ける。
泣く理由も、怒る理由も、問いかける理由も許されない――そんな均衡の中で、エイルの心だけが静かに歪み始めていく。
村人たちの言葉はどこか同じ調子で、優しささえも用意された台詞のように感じられる。
「この世界は、生きていない」
そう思った瞬間から、エイルの視界はわずかに揺れ始めた。
やがて彼は、世界の均衡を支える存在――“白の核”の噂に触れる。
それは、争いも混乱も感情の暴走さえも抑え込み、世界を永遠に「正しい形」で保つ装置。
だがその代償として、世界は痛みと共に、喜びや選択する自由までも失っていた。
旅の途中、エイルは再びルゥと出会う。
それは奇跡なのか、幻なのか、それとも世界が許してはならない“揺らぎ”なのか。
小さなネズミは言葉少なに、しかし確かにエイルの隣を歩き始める。
ネズミと少年の旅は、やがて世界の深部へと踏み込んでいく。
均衡は本当に「善」なのか。
苦しみのない世界に、意味はあるのか。
失うことを恐れ、何も選ばない生き方は、生きていると言えるのか。
これは、剣も魔法も派手な戦争もない冒険譚。
小さな命と、ひとりの少年が問い続ける、静かで残酷な世界の物語。
壊すためではなく、“揺らすため”に歩き出す旅の記録。
文字数 16,351
最終更新日 2026.02.16
登録日 2026.01.08
【2016/11/19 全11話 加筆修正致しました】
働き者の少女ラシャは、没落貴族の家でメイドをしている。ある日、姉妹同然に育ったお嬢様に、縁談が持ち上がった。お嬢様の幸せのため、ラシャは他の使用人たちと共に縁談をぶっ潰すつもりでいたのだが、しかしお屋敷にやってきたお嬢様の許嫁と、なんだか妙な雰囲気になっていき……?
登録日 2015.01.09
荒廃した世界。
困窮にあえぐ人々が見上げるは、巨大な蒼いクジラ。
クジラは人々に恵みの雨を降らせる。
穀物、果実、種子、ガラスに金属片――。
施しをくださる天上の存在を、彼らは畏敬を込めて「クジラ様」と呼んだ。
命を危険に晒しながら、地上を這う彼らはその恩恵にあずかろうと奪い合いを繰り返す。
技師であるカイロウは、あるとき娘をクジラに拐われてしまう。
クジラ様に招かれた者はこの世の楽園に住まうことが許される――それがこの世界の掟だった。
人々は幸運の子と喜び、クジラに選ばれた彼女を祝福した。
だが彼は娘を奪ったクジラを恨み、彼女を連れ戻そうとした妻を処刑した政府を憎んだ。
「必ず取り戻す……」
復讐の炎を静かにたぎらせながら、彼は娘を連れ戻すべくクジラに挑む。
文字数 169,252
最終更新日 2020.08.31
登録日 2020.08.03
御影堂紫苑は、希死念慮に囚われた少女。ある日、彼女の前に"死"そのものである神格・タナトスが現れ、彼女の死を許さないと告げる。
その日から、紫苑の暮らす家には、タナトスをはじめ、夢と眠りを司る神ヒュプノス、オネイロスという不思議な存在が次々と現れる。彼らは何かを隠しているようでいて、確かな愛情で紫苑を包み込み、彼女の生を見つめる。
やがて彼女は、忘却を司る神格レーテーと対峙する運命に巻き込まれていく。失われた記憶、かつて存在した家族の罪、そして『鍵』を用いた術式。
“誰もが忘れたくなかったもの”を守るため、紫苑は立ち上がる。
死にたかった少女が、死と共に生きる物語。
【作品傾向・分析】 ・一見ハーレム構造に見えつつも、恋愛要素ではなく兄弟愛・疑似家族・存在論的対話に重きを置いた群像劇 ・主要登場人物はギリシャ神話の副次的神格を現代風に再解釈した存在たち ・読後に残るのは切なさとやさしさ、そして微かな希望 ・希死念慮やトラウマといった繊細な題材に、真摯に向き合う作品 ・少女×男性神格という構図ながら、少女の主体性と成長が中心テーマ
【おすすめ読者】 ・日常にひそむ幻想や神秘を描いた作品が好きな方 ・『人ならざるものとの共生』や『命と記憶』を扱った静かな物語に惹かれる方 ・優しさと痛みの同居した会話劇を求めている方
現代ダークファンタジー/神格×人間の対話劇/記憶と死をめぐる物語
表紙イラスト担当:址詰々シツ様
文字数 96,773
最終更新日 2025.05.03
登録日 2025.05.03
ある日の寒空の下。黒嶋和哉は、1人泣いていた白夢みゆに遭遇する。彼女とは、同じクラスに通う同級生としての関係でしか無かったが、泣いている彼女をほっておくことの出来なかった和哉は彼女に話しかけ彼女が泣いていた理由を聞いた。
寒空の下、彼女が泣いていたのは親に捨てられたからだと言う。それも、愛人との間にできた子といった理由で彼女は要らない子として捨てられていた。そして、みゆは死ぬんだと言った。
そんな彼女をほっておくことの出来ない和哉は、彼女に家に来ないかと提案した。それをきっかけに彼女との同居生活が始まる。
これは、親に捨てられた少女とそんな少女を買った1人の少年が幸せになるまでの物語である。
文字数 148,031
最終更新日 2020.10.25
登録日 2020.06.18
石段をあがった丘の上にある古びた屋敷──通称「青柳御殿」
専門学校を卒業し、カフェで働いていた水瀬雫は、ある日突然、音信普通になっていた父方の祖父がのこしたというその屋敷を受け継ぐことになる。
ところがそこは、あやかしたちの住む幽世へと繋がる不思議な場所だった。
そこで待っていたのは雫を「許嫁」と呼ぶ仙狐の青年、柊をはじめとする個性ゆたかなあやかしたち。
「いまどき祖父の決めた許嫁だとかありえないから! しかもリアルで狐に嫁入りとか絶対無理!」
断固拒否しようとした雫だが、帰る場所も他になく、新しく部屋を借りる元手もない。
仕方なく同居を承諾した雫は、愛が重ための柊の束縛に悩まされながら屋敷の離れで「ビタミンCafe」を開業することにする。
現代を舞台にした、ちょっと不思議な和風ファンタジーです。
文字数 16,491
最終更新日 2021.01.15
登録日 2020.12.01
アラサーOLの長谷川莉子には高校時代、親しい男友達がいた。氷室凪は国宝級イケメンで全校女子憧れの存在だったが、同性の友人のように接する莉子は唯一心を許せる女友達として懐かれていた。
お互い恋愛対象外のまま高校卒業し、十年。同窓会で再会した凪は昔以上のイケメンに成長していて、相変わらず女性に大人気。しかし凪からの連絡をスルーして疎遠になっていた莉子は、気が引けて近付けない。それでも凪はしっかり莉子を覚えていて――
「10年後もお互い独身だったら結婚しようかって言ったの、覚えてる?」
百戦錬磨のご尊顔で初恋未経験のイケメン×無愛想で強がりな男前女子のじれキュン溺愛ラブコメ。
登録日 2025.03.22
ご入学おめでとうございます。
新しい春の訪れ、眩しい陽光、さんざめく新しい日々への期待と胸に晃る少しばかりの不安。
まぁ、足掻けば未来は変わる がモットーの作者です。ゆるーっと頑張れば少しずつ未来は好転していくことでしょう。私はそう思います。
別に勉強じゃなくたっていいんです。趣味でも部活でも料理でも食事でもマッサージでも、少しずつやっていけばいずれ変化というのは自分に応えてくれます。
時の流れは残酷です。でもそれは怠惰を助長する理由にはなりません、それこそ「ただの凡人」です。
作品内、凡人を酷く嫌うようなやつが出てきますが、別にそれは作者の意図というか思想とは何ら関わりありません。でも私は凡人よりかは幾許か面白いやつの方が好きです。
もし興味かおヒマがあれば、是非文芸部部室まで遊びに来てくださいね。場所は新入生歓迎会のパンフレットと廊下に貼ってあるポスターに書いてあるので参照はそちらで。部長より
初稿一覧↓
ハグレモノ:2021年夏(23年度部誌の再掲)
五枚切りのパン:2024年春(24年度部誌の再掲)
最低な僕の日端:2024年夏(24年度部誌の再掲)
レイシック*(^1)松村:2024年秋(24年度部誌の再掲)
アルカナティック・ドリーマー(AD1):2023年冬
アルカナティック:ドリーマー(AD2):2025年冬(完全新作)
おまけ:セントジョーンズワート:あとがきの書き換えが不可能だと思ったので代わりにちょっとした短編を差し込んでおきます。「ぬくもり」の続きみたいなやつです。
*^1…レイシックについての説明。
皆さん「レーシック手術」なるものはご存知でしょうか。角膜をレーザー焼きつけるなり削るなりして視力回復を試みる手術のことです。
私はこの「レーシック」を“網膜症状”の意だと認識しました。本当は“角膜異常”とかの方が正しいのでしょうが、それは私の勉強不足と阿呆の掛け合せの結果です。とりあえずこの作品内、ないし私がこの「レイシック松村」の話をする時は“レイシック=網膜症状”の意味で使っていると理解してください。
“網膜症状”、これは作中の「チェシャ猫の人(ジン)」を表します。つまりチェシャ猫の人は松村の網膜に焼き付いた、松村にしか認識できない存在 というふうに解釈できます。
つまりはまぁそういうことです。私は答えのない問いに無理矢理こうと広義での正解を持ち出すのが非常に嫌いなのでそれ以上は何も言いません。
答えはあなたの頭の中に………という演劇くさい言葉を置いてこの場は終わりにしましょう。
感想聞かせてもらえれば非常に喜ぶと思います。
それではまた部室でか文化祭の時かに。Fin,
文字数 22,650
最終更新日 2025.04.06
登録日 2025.04.06
魔族の異能に憧れた人類が、その血を取り込み支配階級へと成り上がった世界。
かつての主役であった「純粋な人間(ヒューマン)」は絶滅したとされ、今や御伽話の存在となっていた。
希少な「純血の人間」
魔族の中でも最強の名高いヴァンパイア家系の上司に己の血を売り、その庇護下に入った。
女遊びに耽る放蕩な上司と、淡々とに仕事をこなす主人公。
■ エマ・ライゼ 主人公(事務官/銃使い)
人間ゆえに非力さを少しでも隠すため血を吐くような努力で銃の腕を磨いた。
• 銃の選択: 魔族の硬い皮膚を貫くため、特注の徹甲弾と大口径の銃を愛用。その重さと反動に耐えるため、細身ながらも筋肉を鍛え上げている。
• 契約: 自分の「血」を対価に、最強の護衛(上司)と「居場所」を買っているという自覚がある。
■ ヴィンセント・ルクセンブルク 上司(大佐)
「仕事ができる女好き」の裏で、主人公を「自分専用のヴィンテージ・ワイン」のように扱っている。
• 他の魔族が主人公を侮辱するのは許すが、指一本触れることは許さない。それは「部下愛」なのか、それとも「所有欲」なのか。
• 戦場で限界を超えた力を出す必要がある時、彼は優雅に、しかし強引に主人公の首筋に牙を立てる。
文字数 24,709
最終更新日 2026.05.12
登録日 2026.05.11
サリス家の令嬢レイチェルは、同じ世界の中を何度もループしていた。
毎回六月の一日に死んで、それからすぐに一ヶ月前となる四月三十日まで死に戻ってしまう。
親友であるプレアがまず殺されて、その次におそらく自分が死ぬ。二人を殺しているのは、隆々とした体躯を持った漆黒の魔物なのだが、そいつが何物なのか、どこからくるのか、そして、自分らがなんのために殺されているのかはわからないのだった。
死の間際の記憶が、すべてなくなってしまうから。
そうして迎えた四週目の世界。
これまで一度も見たことがなかった少年シェルドが彼女の前に現れる。
彼は味方か? それとも敵か?
彼のことをいぶかしみながらも、手を取り合って、運命の輪を突破するための戦いを始める。
文字数 119,446
最終更新日 2024.11.16
登録日 2024.10.05
東京都...新宿...歌舞伎町。
そこは深い夜になると宵々、欲求不満の大人達が集い、快楽を求め踊り狂い、咲き乱れる。
そんな歌舞伎町の一角にあるSMショークラブ「ムーンナイト」。
そこは、真性サディストと真性マゾフィストによるSMプレイショーが毎夜行われている。
そんなSMショークラブに所属している真性サディストのセリナと真性マゾフィストのマミカ。
このふたりはクラブの中で一番人気の女王と奴隷。
そんなふたりの間にとある常連客が「ふたりでショーをして欲しい」と頼まれる。
ふたりが所属しているこのクラブはトップ女王とトップ奴隷がショーをすることは許されていない。
パトロンも厳しく定めたこのルールの中、トップのふたりは...
お金と自己の欲望の人間のリアルを追求していくとそこには闇しかない。
読んで頂く時は「設定」から文字を明朝体、背景を黒にして頂くと世界観と一致して楽しんで頂けます。
文字数 9,330
最終更新日 2016.08.12
登録日 2016.08.08
勇者が救った平和な世界。
だが、それは、、仮初(かりそめ)でしかなかった。
何も知らずに田舎に育ったフェン。
ある日、否応無く勇者を継承させられてしまう。
そして平和が平和で無いと知る日が来る。
平和な世界なら勇者も平穏に、、との前提が崩れ去る。
「平穏」が好きなフェンも守る者達を見つけ決断する。
・・・誰か僕のイス、、知りませんか?
えっ?、フェンさまはまだにゃ?、、ミヤはもう見つけ、、、
平穏なイスって本当に在るのかな・・・
守ろうとする者が傷つくなんて許せない。
僕が守りたい『もの』って何なのだろう?
『人間?』『誰か?』それとも『世界?』
まだまだフェンは分からないでいた。。。
文字数 222,249
最終更新日 2019.04.07
登録日 2018.04.29
俺には大学生の兄がいる。頭も良くて顔もいい自慢の兄だ。
だがある日、辞書を借りようと部屋を訪ねるとその兄が俺の道着(使用済み・未洗濯)を嗅ぎながらオナニーしてた。
見つかった俺は部屋に招き入れられたけれど、何をされるっていうんだ……。
清々しい変態な兄貴と、その兄貴から逃れられなかった哀れな弟のお話。
お題「足の裏の常在菌が多いと蚊に刺されやすいみたいだよ」という所から派生した、単にエロが書きたかったお話です。
何でも許せる方、お願いします!
文字数 4,882
最終更新日 2021.05.18
登録日 2021.05.18
◆恨みを捨てて/貴女は人生を愉しんで/大丈夫/僕の幸せは僕が許さないから◆
キャリア機捜隊長×年下刑事のバディシリーズPart3[全52話]
天才スナイパーであり嵌められて暗殺をしていた過去を引きずる刑事の前に現れた女子高生は、かつて射殺した商社会長の孫だった。その刑事・京哉は上司でありバディでパートナーでもある霧島に随分と癒されていたものの、女子高生の「わたし見たの」なる科白で始まった復讐と共に、京哉の心に亡霊が蘇る。
▼▼▼
【シリーズ中、何処からでもどうぞ】
【全性別対応/BL特有シーンはストーリーに支障なく回避可能です】
【ノベルアップ+・ステキブンゲイにR無指定版/エブリスタにR15版を掲載】
文字数 136,281
最終更新日 2022.08.15
登録日 2022.03.01
私は、もうすぐ結婚をする。
職場で知り合った上司とのスピード婚。
ワケアリなので結婚式はナシ。
けれど、指輪だけは買おうと2人で決めた。
物が手に入りさえすれば、どこでもよかったのに。
どうして私達は、あの店に入ってしまったのだろう。
その店の名前は「Bella stella(ベラ ステラ)」
春の空色の壁の小さなお店にいたのは、私がずっと忘れられない人だった。
「君が、そんな結婚をするなんて、俺がこのまま許せると思う?」
お願い。
今、そんなことを言わないで。
決心が鈍ってしまうから。
私の人生は、あの人に捧げると決めてしまったのだから。
⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒* ゚*。*⌒*。*゚
東雲美空(28) 会社員 × 如月理玖(28) 有名ジュエリー作家
⌒*。*゚*⌒*゚*。*⌒*。*゚*⌒* ゚*。*⌒*。*゚
文字数 47,363
最終更新日 2022.06.05
登録日 2022.06.04
これで三度目、もうさすがに許せません。婚約は破棄します。もうおしまいにしましょう。
文字数 1,106
最終更新日 2022.08.26
登録日 2022.08.25
異世界転生した主人公ルミナは治癒術が使えることもあり、聖女となって不自由ない暮らしをしていた。
しかし、神に身をささげるとされる聖女は婚姻を許されない。本人は気にしていなかったが、そんな彼女を欲している男がいた。この国の王子だ。
ルミナはひょんなことから王子の前で召喚獣を召喚してしまう。超常の召喚獣を使役するルミナを見て王子はルミナを魔女と喚きたて、とうとう国外へ追放してしまう。
追放されたルミナはのんびりスローライフを送るのだが、ハーフエルフの赤子を見つけ――
一人でだって生きられるけど、君と二人でならきっと楽しい。
文字数 4,303
最終更新日 2022.10.31
登録日 2022.10.31