「香水」の検索結果
全体で75件見つかりました。
母の香水は大人のにおいがした。嗅いだことのない香りで、なんというか上品なサラダ油みたいなにおいだった。私は、香水を始めにつけた首筋の匂いを確認するため、顎を引き、くんくんと嗅いでみたけれど、自分の体につけた香水の香りがどんな匂いなのかさっぱり分からない。香水とはこういうものなのだろうと、何となく納得するしかない。これで彼の気を引ければいいのだが、本当のところは不安だった――。※「小説家になろう」にて同時掲載しています。
登録日 2018.07.22
「君を妻として迎えに来たよ」
仮想明治時代。調香師の春子は見知らぬ洋装の青年・子槻から告げられる。
幼いころ、子槻は『春子を妻として迎えに行く』という約束をしたという。まったく覚えのない春子だったが、子槻の屋敷へ連れてこられてしまう。
話すうちに、春子は『自分の香水店をひらきたい』という夢を子槻が知っていることに驚く。屋敷に店を出してよいと言う子槻だったが、両親の苛烈な反対にあい、『両親を納得させる香水を作ること』という勝負をすることになってしまった。
調香師少女とねずみ元神青年の香水と涙のお話。
※話数は多いですが、一話あたりは短めです
文字数 119,011
最終更新日 2022.08.20
登録日 2022.07.30
甘ったるい女物の香水の匂いをつけて帰ってくるホストの彼氏。
なのになんで私は離れられないんだろう
文字数 1,061
最終更新日 2020.10.24
登録日 2020.10.24
たとえば、お爺様のお若い頃ではまず考えられなかった、すみれの香水も今となっては物珍しいものではなくなった。お母様は「こんな高級品を持っているというだけで誇らしかったのに」とおっしゃるけれど、私のように平素から身にまとっている者は少ない。服装だってそうだ。一昔前までは手の届かなかった着物なんかも、めかしこむと言えば洋装と言われて久しい。自分の恋心を自覚すると、はたして自分は過去を愛おしんでいるのか、未来へ歩みを進めようとしているのか分からなくなる時がある。
すみれの爽やかな甘みのある香りに捕らわれた私は、一向に思いきれない気持ちのまま、想い人と向き合っていた。
文字数 10,166
最終更新日 2021.10.31
登録日 2021.10.31
ご主人様は若い女性が苦手なのです。香水が苦手なのです。猿やカエルが苦手なのです。喜怒哀楽が薄く恥ずかしがり屋なのです……
苦手なものが多いメンヘラ男子のご主人様はわたくしの作った生薬が無ければ生きていけない様です。
なので。
形だけの妻ですが。会わせてもらえませんが。薬剤師扱いですが。どうにかご主人様を療治致したく。荒療治も辞さない覚悟でございます。
文字数 32,063
最終更新日 2022.02.23
登録日 2022.01.29
侯爵令嬢だった私は家を出た。私を苛むことしか考えない家族を捨てて。
シオン様が何故赤い薔薇しか下さらないのか知らなかったから────。
『フレディ見て! シオン様から戴いたお花よ?』
ええ、そうね。わかっていたわ。
シオン様もお姉様を好きになると。
でも、どうしてこんなに苦しいのかしら?
シオン様が微笑んでくださらなかったから?
お姉様が戴いたお花がガーベラだったから?
そしてそのガーベラが黄色だったから?
フレデリカは抱えた花を見る。
──それとも私にはまた赤い薔薇だったから?
姉の喜ぶ声が頭から離れない。
お花の好みだけは、お姉様とそっくりなのに。
ガーベラをいただけるのはお姉様だけ。
※14項に強めの残酷描写が入ります。ごめんなさい。どうぞご注意ください。
*第二章は第一章完結から12年後のお話で、主人公が変わります。
文字数 81,017
最終更新日 2021.05.18
登録日 2021.05.04
刑事小牧は部下日吉とミステリー作家、中井透の撲殺事件を担当する事になった。事件現場は被害者自宅の離れ。家政婦の話によると、犯行時刻は午後1時から午後3時。被害者の息子、学は午後1時過ぎから姿が無いうえに、被害者とかなり仲が悪かったと言う。小牧は息子の犯行でほぼ決まりと思ったのだが、被害者と頻繁に連絡を取り合っていた篠原美園という女性が午後2時に被害者邸を訪れていて、保険金5000万円の受取人になっているという。容疑者として有力かと思われたが、その日、午後1時過ぎから20分程度、強い俄雨が降っていたのに、午後3時に離れの入り口付近には足跡が無かったと家政婦が証言した。さらに家政婦は、先月亡くなった奥さんの香水の残り香がしたので、怨霊の仕業だと意味不明な事を言う。
幽霊には足が無いから足跡がつかない?! そんな馬鹿な話は無い! 犯人は一体誰なのか?
文字数 6,992
最終更新日 2021.03.18
登録日 2021.03.18
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ずっと好きだと思って信じてた男はあっさりと目の前からいなくなった。
それなのにまだ私の周りではあいつの残したものが漂ってる。
松下 涼、全く人を見る目がなかった小娘だったらしい。
そんな私はあいつの複数の相手と同じ香りを纏って満足していたのだから。
何度も洗って風に当てた服からもかすかに感じられる残り香。
だってムキになって捨ててない香水はまだ部屋にある。
それもわざわざつけることもあるくらい。
今日もつけてきた。
新しい出会いに連れてきた。
それなのに『似合わない』ってはっきり言われた。
もちろん初対面の男に。
そんな最悪な感想で始まった出会い。
それは彼にはどうしても許せないポイントだったらしい。
川瀬 ほうか
『香り』を仕事にしてる人だった。
そんな人と出会った日から、新しい香りに慣れるまで。
そんな二人の話です。
文字数 30,868
最終更新日 2020.06.20
登録日 2020.06.15
主人公サクラは過労により命を落としてしまう。
目覚めた場所は天国かと思いきや、花に囲まれた美しい国パラスリリーだった。
パラスリリーは香水を売ることで豊かな生活を維持しており、彼らが作る香水は薬としても使われている。
人々にドクターと慕われるオリヴァーの研究所で薬作りの手伝いをするサクラ。
しかしある日サクラは事件に巻き込まれる。
事件の裏で糸を引いていた人物とは一体――。
毎日更新予定です。
ゆるーく楽しんでください。
文字数 114,188
最終更新日 2022.09.17
登録日 2022.08.25
『ブラン調香店』の一人娘マノンは、日々継母たちにこき使われていたのだが、その生活から抜け出すきっかけになったのは五年前に初めて作った香水だった。
文字数 6,700
最終更新日 2020.12.21
登録日 2020.12.21
係長に昇進したという旦那のスーツのジャケットから女ものの香水が漂ってきた。
浮気をしているのではと感じた私は調査会社に依頼して、真相を突き止めた。
すると、ビキニ姿の派手な女と写っている写真を見せられる。
そこで私は女に会いに行き、話し合いをすることにした…
文字数 1,267
最終更新日 2021.05.01
登録日 2021.05.01
「マリア嬢、あなたとの婚約を破棄させていただきたい」
と侯爵家の嫡男ロランは、男爵家の長女マリアにある日突然そう言い放った。
「婚約……はき……?」
『何故か婚約破棄の意味が分からなくなった状態』のマリアは、真相を究明するべく、凄むロランに対して怯むことなく立ち向かうのであった。
※他サイト様にも掲載しています。
文字数 21,286
最終更新日 2022.10.26
登録日 2022.10.24