「情」の検索結果
全体で18,402件見つかりました。
時はいつとも知れぬ、場所も特定できぬ、どこか懐かしく、どこか不思議な町。
そんな町の片隅に、古びた看板を掲げた小さな宿屋がある。その名も「福の宿 こがね屋」。
一夜の雨をしのげればいい。
そんなつもりで立ち寄った旅人・ゴンジは、女将のおかみさんから湯をもらい、にぎり飯をいただき、縁側で月を眺めながら、ふと思う──「ここは、神様が見てた宿屋なのかね?」と。
この物語は、旅人・ゴンジと、彼を一夜迎えた「こがね屋」の人々が織りなす、人情噺である。
ゴンジは、どこから来たのか、どこへ向かうのか。それを誰も知らない。
けれど、町の人々は彼に聞いてしまう。「旅人さんかい? 旅の先では、なにが流行ってるの?」と。
ゴンジは毎回、まことしやかに語る。
ある町では、子どもたちのあいだで落語が流行っている。
ある村では、春になると桜餅を投げ合って遊ぶ祭りがある。
ある漁村では、海に願いごとを書いた貝殻を投げ込む風習がある……。
ゴンジの言葉は、嘘っぱちに聞こえる。
けれど、不思議なことに、彼の語った「流行りもの」が、後から本当にその地に広まっていく。
まるで、未来から来たようでもあり、神さまの口から洩れたようでもある。
「俺の言うことは、だいたい嘘です。でも、信じて動いた人の心が本当をつくるんですよ」
旅の先を見せるのではなく、心の奥にしまっていた願いや希望を引き出すように──
ゴンジは一夜かぎりの出逢いの中で、人の人生にそっと火を灯していく。
人を信じられなかった刺青男のケイジ。
夢をあきらめかけていた若者。
声を出せなくなった女の子。
頑なな老人。
町に根を張る女将さん──
彼らの心の扉が、ひとつ、またひとつと開いていく。
笑って泣けて、ちょっとあったかくなる。
人間っていいな。そう思える、情とユーモアが詰まった物語。
ゴンジは今日も、どこか遠くの町で誰かにこう聞かれている。
「旅人さんかい? 旅の先では、なにが流行ってるの?」
そしてまた、誰かの中に希望が芽吹く。
それが嘘でも、本当になるなら、悪くない。
文字数 2,940
最終更新日 2025.06.24
登録日 2025.06.23
初夏の日曜日、市内の百貨店を舞台にした一人の語り手の内面を丁寧に描いた抒情的な散文詩です。語り手は、もうすぐ迎える「彼女の誕生日」に贈るプレゼントを探しながら、街の風景や人々の表情に心を重ね、彼女への想いを深めていきます。買い物という日常の行為のなかに、淡く切ない恋心と静かな幸福が満ちていく様子が、光と音、香りや手触りを交えて美しく綴られます。最終的に、語り手が本当に望む贈り物は「共に過ごす時間」であると気づく場面が、静かな感動を呼び起こします。
文字数 1,622
最終更新日 2025.07.06
登録日 2025.07.06
小野亮一は大阪で探偵調査業を営んでいたが、事情があって廃業してから、名古屋で短期間損保会社の不正調査員の研修を受けたあと損保三社の委託調査員に従事している。依頼の多い東京へ出てきた彼はM町のシェアハウスに住んだのだが、そこには十人ほどが同じ屋根の下に暮らしていた。欧米人や香港人なども住んでいたが、六十歳を超えた女性や男性、さらに三十代や四十代の女性が、男性四人、女性六人がルームメイトとなっていた。やがて亮一はその中の一人、岩崎月子と親しくなる。彼女は四十二歳、二十歳になる息子とシェアハウスに暮らして四年になるという。栃木の高校時代の先輩と結婚して一男をすぐにもうけたが、夫は息子へのしつけや教育が異常に厳しく、やがて突然パニック症状となって心のコントロール出来なくなってしまう。結局、高校を中退して家に引きこもり、父との接触は断固として拒んだ。そのような経緯で、夫婦仲も崩壊した月子は夫と離婚後、今のシェアハウスへ移転してきた。月子と息子と小野亮一とのシェアハウス暮らしでの顛末物語。
文字数 23,966
最終更新日 2025.12.14
登録日 2025.11.22
一輪の花の恩返しは,一人ぼっちの若い女性,フリージアが捨てられていた花の種を拾って愛情込めて育て,成長した花が恩返しするために人間になり,恋に落ちていく切なくも愛情深い恋愛小説です。
文字数 7,814
最終更新日 2021.08.05
登録日 2021.08.05
登録日 2022.03.02
乾 章良(いぬい あきら)は都内に住むアラサーゲイ男。友人で同居人でもある、久間 尚人(くま なおと)、酉井 涼(とりい りょう)と共に、国際的に活動する民間ボディーガード(BG)業に従事している。仕事は順調だが、なぜか恋愛は相手の男と長続きせず悩んでばかりだ。
養護施設にいたころに事故に遭い、それ以前の記憶を失った過去を持つ。事故の夢は度々見るが、未だに記憶は戻ってきていない。
ある日、新規の警護依頼が舞い込み、そこで警護対象の黒埼 氷雅(くろさき ひょうが)と出会う。我儘で傍若無人な振る舞いの黒埼にうんざりする章良だったが、どうやらその黒埼に気に入られてしまったらしく――。
★変態ストーカー科学者(イケメン)× 男気溢れる真面目BG(可愛い系)です。ハッピーエンドです。1話ずつ話が進む長編となっております。
★シリーズ通してところどころに絡み(R18)が発生します。
★作中で書かれている医療関係やBG関係の記述は事実情報を参考にしてはおりますが、あくまで作者が考え出したフィクションです。
★一部、ショタ的な表現がある箇所があります。苦手な方はご注意ください。
★別ジャンルで書いたものをオリジナルに書き直しました。
★別サイトでも掲載しておりますが、こちらのは加筆・修正済みの最新版です。
★この話は完結済みです。
文字数 252,906
最終更新日 2022.11.25
登録日 2022.04.29
木洩日 京は家庭の事情よりひどい田舎から、引っ越すことになった。引っ越した先は四大都市とまで都会とは言わないが、まぁまぁな都会だ。
しかしあえつぐ失敗。不運な出来事により、友達もおらないボッチとなってしまった。
それはそんな木洩日を見る物語である。
注、木洩日に友達がいないのは中学までとなっています。
文字数 9,371
最終更新日 2016.06.29
登録日 2016.06.29
異世界転移は神様のミス。誰?そんなこと言ったの。神様が、お客様が間違えるわけないじゃない。
私たちよ私たち、己の世界をその手に治めるそれぞれの神たちから世界のバランス管理を委託された私たち管理者側のミス。
チート?ハーレム?
そんなのミスった従業員が間違って飛ばした相手に特別な力を与えて満足してもらうためのお為ごかしに決まってるじゃない。
伝達の義務を忘れているわ、本当は理由もなく飛ばされたら強く念じるだけで私たちの所に情報が来るのに、そしたら管理者側だって救出に動けるわ?
悪評価が広まらないようにミスった従業員がそんなことするから、ごまかされた側も勘違いしちゃって……
だから私がチートトリッパーに対応しなければならないのよ。彼らの存在が、転移先の世界を壊さないように
文字数 5,195
最終更新日 2016.11.11
登録日 2016.11.11
時は二千年を超えた、どこにでもあるような現代日本。
一年前の十一月、速読甲子園の最優秀賞に輝いた橘陬柚羽(たちずみゆずは)に、自室の本棚にある一冊の本が乾いた音を立てて落ちてきた。
それは柚羽の幼馴染み、永井霙(ながいみぞれ)が書き上げた一つの小説。
その本は近年、ノーベル賞を受賞した作品で、もう手に入らない宝物庫扱いされていて……?
「教師に生徒が必要なように、小説家にも読者が必要なのです。身がない林檎を誰が食べるって言うんです? 中身があって、食べられてこその林檎でしょう。その林檎のように、ストーリーがあって、読まれてこその小説なのです」
*日間ランキング最高16位!!
速読の天才と、小説の天才。
親友とはなにか。
どこからが幼馴染みで、どこからが友達で、どこからが親友なのか。
たった一つの小説から動き出す、お互いの夢が繋いだ感動の友情ストーリー!!
※この作品はエブリスタ様、カクヨム様、小説家になろう様でも掲載しています。
文字数 7,544
最終更新日 2019.05.16
登録日 2019.04.09
文字数 1,655
最終更新日 2020.09.27
登録日 2020.09.26
「何というか、あの娘……よく食べていたな」
和平のための使節団の一人、魔道具技師の少女シャルトルーズの食べっぷりに、砂の国の王バーガンディーはしみじみ呟いた。
シャルトルーズがよく食べるのは『悪意を感知する力』を行使するためらしい。ついでに毒も効かないようだ。
「このおかげで何でも食べられてお得なんですよ。腐った物も、味さえ気にしなければお腹だって壊しません!」
元気にそう言っていたシャルトルーズだったが、そういう問題ではない気がする。
これは砂の国の代替わりしたての王バーガンディーと、森の国から来た魔導具技師のシャルトルーズが、友情っぽいものを育みながら、国の騒動を収めるお話。
前半コミカル、中盤からシリアスなファンタジーです。
※小説家になろう様にも掲載しています。
文字数 48,637
最終更新日 2021.10.08
登録日 2021.09.26
雑司ヶ谷高校1年生の武田純也は、図書室で絡まれた上級生の上杉紗夜に無理やり歴史研究部に入部させられる。部長の伊達恵梨香、クラスメートの毛利歩美と一緒に部の活動として、なし崩し的に日本100名城を2年がかりですべて回る破目になってしまう。演劇部の織田雪乃や、インディーズアイドルの細川真帆、妹の武田美咲などに絡まれながら混迷を極める学園コメディ。
水曜、土曜更新予定
※この小説を読んでも歴史やお城に詳しくなれません(笑)
※数年前の取材の情報も含まれますので、お城などの施設の開・休館などの情報、交通経路および料金は正しくない場合があります。
(表紙&挿絵:長野アキラ 様)
(写真:著者撮影)
文字数 849,504
最終更新日 2026.05.05
登録日 2022.04.17
幼稚園からの幼馴染である奏太と凜のお話。
小さいころから兄弟のように仲が良く毎日のように遊んでいた二人、そんな何気ない日常を過ごしていく中で徐々に奏太が凜に恋愛感情を抱くようになる。中学生に上がるタイミングで凜に告白しようと考えていた奏太だったが、そこで衝撃の事実が発覚することに....
主要人物
永月奏太(ながつき かなた)
常盤凜(ときわ りん)
初投稿作品です。少しでも楽しんでいただけると嬉しいです!
毎週数分で読める話を1~2話ずつ投稿できるよう頑張ります!
基本的に毎週日曜6:30投稿、たまに水曜18:30にも投稿します。
もしよかったらお気に入り登録お願いします!
Twitterもやってます↓
https://twitter.com/neonalphash?t=C3fKM9BvSrbaeQenLRyYTw&s=09
文字数 10,294
最終更新日 2022.11.13
登録日 2022.09.04
文字数 19,161
最終更新日 2024.11.22
登録日 2024.10.31
この物語の主人公、人色蔵人は地球外生命体ビグースの襲撃により父親ジンを連れ去られ、自らも左目を失う。
同じ頃、ゲーム機《HYPER CUBE》の発表記者会見が行われる。このゲームは、プレイヤーの外骨格、筋肉、脳神経、DNA情報などを即座に解析し、その人の人体データと人生をベースにした最も相応しい特殊能力、攻撃力呈示数値などを導き出すというもの。ここに言う人生ベースとはゲーム内のみならずゲーム外での経験値をも意味するという画期的なものであった。しかも特殊能力はプレイヤーの特性に依存することから、その種類は無限の可能性を持つ。飛行能力、姿を消す能力、瞬間移動能力、雷を操る能力などβテスターにより確認できただけでも500系統を超えるものだった。
《HYPER CUBE》は、発売されると瞬く間に全世界の全世代で空前の大ヒットを記録し、伝説のゲーム機と呼ばれるようになった。
《HYPER CUBE》の発売から4年後、蔵人は《HYPER CUBE》が単なるゲーム機でないことに気づく。
《HYPER CUBE》の本当の役割、それはビグースを殲滅するスキル保持者を選別し訓練する装置。《HYPER CUBE》世界大会は、スキル能力者選別の場。
真実を知った蔵人は、それでもなお《HYPER CUBE》東京予選へと向かう。伝説のプレイヤー「隻眼の使徒」として。最愛の妹・七里のため、父親ジン奪還のために。
だが、それは運命に翻弄される蔵人の終わりの始まりにすぎなかった。
登録日 2016.01.09