此処は讃岐の国の麺処あやかし屋〜幽霊と呼ばれた末娘と牛鬼の倅〜
――此処はかつての讃岐の国。そこに、古くから信仰の地として人々を見守って来た場所がある。
弘法大師が開いた真言密教の五大色にちなみ、青黄赤白黒の名を冠した五峰の山々。その一つ青峰山の近くでは、牛鬼と呼ばれるあやかしが人や家畜を襲い、村を荒らしていたという。
やがて困り果てた領主が依頼した山田蔵人という弓の名手によって、牛鬼は退治されたのだった。
青峰山にある麺処あやかし屋は、いつも大勢の客で賑わう人気の讃岐うどん店だ。
ただし、客は各地から集まるあやかし達ばかり。
早くに親を失い、あやかし達に育てられた店主の遠夜は、いつの間にやら随分と卑屈な性格となっていた。
それでも、たった一人で店を切り盛りする遠夜を心配したあやかしの常連客達が思い付いたのは、「看板娘を連れて来る事」。
幽霊と呼ばれ虐げられていた心優しい村娘と、自己肯定感低めの牛鬼の倅。あやかし達によって出会った二人の恋の行く末は……?
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