「地」の検索結果
全体で27,003件見つかりました。
2071年。温暖化により桜の開花パターンが崩壊し、「桜前線」という言葉が気象用語から消えて三十年が経つ。
民俗学の研究者である私は、かつて前線が通過した地域を鹿児島から北へ辿りながら、老人たちに話を聞いていた。質問はひとつだけ。「春になると、何か変わりますか」
三月になると空が気になる。北の方向が気になってしょうがない。毎年この頃になると落ち着かなくて困る——桜がなくなっても、その感覚だけが残っていた。
前線は消えた。でも人間の体の中で、それはまだ動いていた。
調査の最終地点、稚内で出会った九十二歳の元気象観測員。最後の桜前線を記録した人物。彼女もまた、桜のない窓の外を、北を向いて見ていた。
報告書を書き終えて、私は気づいた。自分もいつの間にか、北を向いていた。
文字数 1,125
最終更新日 2026.05.07
登録日 2026.05.07
突然だが、俺は地球最強の男。今まで誰よりも最強だったが、ある日
宇宙から俺以上に最強なヤツがやってきたんだ……
文字数 2,345
最終更新日 2017.03.23
登録日 2017.03.23
僕はニートだ。十六歳にして、学校へ行かずに家で寝てばかりいる。父と母は、会社に仕事へ。弟は学校へ。私は昼から夕方にかけて一人で自宅警備をする。自宅警備といっても、パソコン、テレビ、パソコンである。これが私の今の全てである。
今日もいつも通り家族が各々、社会に身を埋めに行くのを見送り、そして僕は一人になる。なんだか、不意に哀しくなる。自分を不甲斐なく思う気持ちからだろうか、それとも単純に一人になった孤独からだろうか。
自分は一体どこで道を踏み外したのだろうか。思い当たるのは一つしかない。それは自分の嘘にあるんだ。全てはあの一言。でもあれは嘘とは言わないかもしれないが、それは結果次第で嘘にもなるし、肯定されるかもしれない。僕は家族に嘘をついたのだ。それはタチの悪い嘘かもしれない。僕は中学三年生の時、両親に高校受験をしないことを告げた。その時の、二人の驚愕の表情は今でも鮮明に頭の中に焼き付いている。どうやら母の方はなんとなく気づいていたらしい。二人はそれから機関銃の様に、質問を浴びせた。父親が、「そしたら、お前は来年から働くのか!」と少々強く言ったところを私は間髪入れずに言った。
「来年からは、働かない。再来年も働かない。二十歳になるまで働かないよ。どうか怒らないで最後まで聞いて。僕は今現在、英検準一級を持っているよね。そして、多分、来年には一級を取得すると思うんだ。そうすると、働かなくてもいいんじゃないかと思うんだよね。なぜなら、英検一級を持っていると非条理勤務講師、塾講師といった仕事に就きやすいんだ。というか、もう就職決定した様なものなんだ。だから、学校行くのがバカらしくなったんだ。だって、学校の目的といったら、それは良い会社に就職すること。僕は、もう目的を果たしてしまったから問題無いという訳なんだけど。そういうことなんだ。」
なんと僕は親を説き伏せてしまったのだった。英検準一級を取得していたのは事実だったけど、就職の内定は全くデタラメだったのに。しかし、そのデタラメというか、嘘を真実に近づけるべく僕は英検一級を去年、取得した。親は何を思っているのか追求してこなくて、それがかえって僕の精神を蝕む。時々、哀しくなるのも嘘をついてる自分がいるからかもしれない。今となっては、赤子の頃から両親が英語を僕に教えていたことに感謝してやまない。なんせ、僕から英検一級の肩書きを消し去ってしまったら、もうなにもないから。社会的に死ぬから。動物のテレビを見ながら、弟と笑っている時、不意に哀しいなる。ネットサーフィンしてて、気づいたら朝だった時、絶望を感じる。嘘をつきながら、こんな堕落した暮らしをしている自分が哀しくなる。
文字数 97
最終更新日 2017.05.19
登録日 2017.05.19
地方都市の零細ギルドは冒険前に営業活動。RPGならNPCでしかない面々が、日々の暮らしに奮闘する庶民派ファンタジー。
文字数 25,481
最終更新日 2019.10.28
登録日 2019.05.26
ザン・コホーテは紳士(自称)である。
田舎から都市へと出てきた彼は、冒険者となってダンジョンを攻略し、巨万の富や名声、なにより多くのレディ達との出会いを得る……予定だった、その時までは。
<入手できる呪い系の称号が上限に達しました>
「のぉおおおおおおおおおおおおおお⁉︎」
ギルドと契約している最中、事故により、呪われし宝箱『パンドラの箱』を開けてしまったザン。
彼はありとあらゆる呪いを一身に受け、ステータスの数値は全て1、魔法や技が一切習得できず、レベルも1から上がらない、そんな最弱の身体になってしまったのだった。
そして希望を失い途方に暮れる彼は、都市を彷徨ううちに、路地裏で自身と似た境遇である竜族の少女ロナと出会い、行動を共にすることとなる。
パンドラの箱の中身と、一人の仲間、そして呪われた身。ザンはこれらを用いて簡単にダンジョン攻略をする方法を思いつき⁉︎
今、一人の紳士(自称)のジェントルな冒険が始まる────!
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(旧タイトル:最弱の下に互角であれ 〜呪われて永久にレベル1のまま成長できなくなった俺の、最高のダンジョン巡り生活〜)
※本作は小説家になろう、カクヨム、ノベルアップ+にも掲載しております。
文字数 389,085
最終更新日 2022.06.12
登録日 2020.05.30
階段で足を滑らせ、命を落とした柊千里(ひいらぎちさと)は、乙女ゲームの主人公『ラヴィ・プラネス』に転生する。
だがラヴィの住む領地は悲惨で、その領地主はラヴィと母を捨てたラヴィの父だった。
ラヴィは自身と母を捨てた父に復讐を果たす為、魔法学校に通う。
身分の高いイケメン達を攻略し、婚約する事を目指す。
合法的に父を国外追放する為に。
だがラヴィには魔法学校に通う上で一つだけ気がかりがあった。
それは〝悪役令嬢〟の存在だ。
悪役令嬢は各ルートのどのBADENDにも登場して、必ずラヴィを亡き者にする。
なら、とラヴィは思考を巡らす。
そして答えに辿り着く。
攻略対象の一人、王子と悪役令嬢をくっ付け、シナリオを崩壊させれば良い。
王子と悪役令嬢の仲を取り持ち、婚約を破棄させず、そのまま婚約させる。
さすれば悪役令嬢から信頼を勝ち取り、BADENDは訪れない。
正に一石二鳥。
だからラヴィは決意する。
悪役令嬢と仲良くしようと。
※小説家になろう様にも投稿しております。
文字数 17,051
最終更新日 2020.10.10
登録日 2020.09.28
一九四四年。戦時中。まだ特別攻撃隊があらわれる前のこと。
海軍の航空隊がある基地に、須古銀次(すこぎんじ)という男がいた。その者は、身長が高く、白髪で、白鬼と呼ばれる。
彼が個室の部屋で書類に鉛筆を走らせていると、二人の男達がやって来た——憲兵だ。
彼らはその部屋に逃げ込んだ二人組を引き渡せと言う。詳しい事情を語らない憲兵達に、須古は口を開いた。
「それは、正義な(正しい)のか」
言い返された憲兵達は部屋を後にする。
すると、机下に隠れていた、彼杵(そのぎ)と馬見(うまみ)が出てきた。だが、須古はすぐに用事があるのか、彼らに「〝目を閉じ、耳を塞ぎ、決して口を開くな〟」と言って隠れるように促す。
須古が部屋を出て行ってすぐに憲兵達は戻ってきた。
※当作品はフィクションです。
作中の登場人物、時代、事情、全てにおいて事実とは全く関係ありません。
文字数 11,942
最終更新日 2020.10.27
登録日 2020.10.24
10歳の誕生日を迎えたリリアナは前世の記憶を取り戻しここは乙女ゲームの世界で自身は悪役令嬢でバッドエンドだけは迎えたくないと思った途端リリアナは閃いた性悪な妹をヒロインに押し付けて仕舞えばバッドエンド回避も夢ではない。
そして妹を悪役令嬢役にさせた途端面白いくらいにヒロインと対峙していた。
これには流石のリリアナも目が離せなくなりいつの間にかこの光景を影から見るのが日課となってしまったのであった。
さあ、どっちも勝っても地獄だが勝負の行方は一体!?
更新は毎週15:00からしていますがたまにとぎれることもあるかもです
文字数 86,565
最終更新日 2021.08.13
登録日 2021.04.12
【愛の物語のそばにはいつも、愛の曲が寄り添っている――】
10年以上片恋を引きずっている脚本家の高岡勇士郎は、初めての大きな仕事を前にしたある日、色々と様子がおかしい高身長の(よく見るとイケメン)青年、栗原温人と事故のような出逢いを果たす。
行きがかり上、宿無しの温人を自宅に住まわせることにした勇士郎だったが、寡黙ながらも誠実で包容力のある温人のそばは思いのほか心地よく、戸惑いながらも少しずつ惹かれてゆく。
そんな時、長年の片思いの相手、辻野から結婚式の招待状が届き――。
欠けたピースがピタリとはまる。そんな相手に出逢えた、ちょっとおかしなふたりの優しい恋をお楽しみください。
※ムーンライトノベルズに掲載していたものに微修正を加えたものです。
※2024.11.3 表紙をオリジナルのものに戻しました。
いいねやエール、お気に入り、ご感想などありがとうございます!!
文字数 88,103
最終更新日 2024.04.14
登録日 2024.04.11
そこは「この現実世界」に似ているが、2001年のある出来事を契機に歴史が大きく分かれた、様々な「異能力者」が存在し、科学技術と超常の力が併存する平行世界の地球。
ある理由で大量生産されている、遺伝子・ホルモンその他の調整により人工的に生み出された「科学的・魔法的に検査した限りでは、ほぼ異能力を持たない」人造人間達。
皮肉にも彼等は「純血種(ピュア・ブラッド・ヒューマン)」と呼ばれていた。人権の有無さえ曖昧な者達にも関わらず。
その1人として生まれた少年は、異能力とさえ言えない些細な異能力を持っていたせいで「不良品」として、あるテロ組織に名前さえ無い少年兵として売られてしまう。
果して、少年は歴史的な大天災により廃墟の町と化した東京で生き延びる事が出来るのか?
「なろう」「カクヨム」「アルファポリス」「Novel Days」「GALLERIA」「ノベルアップ+」「note」に同じモノを投稿しています。(「GALLERIA」「note」は掲載が後になります)
文字数 4,571
最終更新日 2024.08.12
登録日 2024.08.07
【全3話完結保証】絶望の地下牢で「家畜」として生きる少女・レイラ。恐怖と屈辱に染まった日々の終わりに現れたのは、冷酷無比なはずのヴァンパイア皇子・ヴラド。牙を向ける代わりに差し出されたのは、甘く危険な契約のキス!?
逃げ場のない檻の中で、冷たさと熱さが交差する——彼の本心は支配か愛か、それとも…?
『決して逃げられない夜』が、今、始まる。
文字数 5,211
最終更新日 2025.03.20
登録日 2025.03.20
エルドラシア大陸、そこは三つの巨星が覇を競い、九十七の小星がその狭間で揺れ動く、策略と欲望渦巻く舞台。
長きにわたり保たれてきた「冷たい均衡」は、聖域アルタイル平原から発見された未知のエネルギー資源「星晶石」によって、静かに、だが確実に崩れ始める。それは、既存の力を凌駕する可能性を秘めた禁断の果実。その輝きは、大陸全土に新たな野心の炎を灯した。
鉄血のアークトゥルス帝国は、皇帝アレクシオス七世の下、絶対的な軍事力をもって星晶石の独占と大陸の完全支配を目論む。
自由と革新のソルーシア連邦は、経済力と外交手腕を駆使し、星晶石の共同開発と自陣営の拡大を狙う。
神秘と謀略のルナーオン同盟は、「影なる声」の指揮のもと、情報操作と暗躍によって混乱を助長し、漁夫の利を得ようと画策する。
三大国の威光に翻弄される九十七の小国群。ある者は大国に庇護を求め、ある者は中立を模索し、またある者は小国同士で連携し、生き残りの道を必死に探る。
聖都アウレリアの聖王カリフ・セシリウムは、平和的解決と小国連合の結成を訴えるが、その理想は厳しい現実に直面する。現実主義者の公王ロマグリフ一世は、巧みな外交で自国の安寧を図ろうとし、小人の国の王ドワリオは、星晶石の技術的価値に着目する。
そんな中、星晶石を巡る争いは過激化の一途を辿る。
騎士道を掲げる騎士王レーダ・ガイデルは、武力による正義の執行を求め、ドワーフ王らと共に「アルタイル防衛戦線」を結成し、帝国の進軍に果敢に立ち向かう。
一方、恐怖で領地を支配する独裁者エインス・ファルクは、星晶石を強奪し、その力で大陸に新たな戦乱を巻き起こそうと暗躍。その背後には、ルナーオン同盟の不気味な影が忍び寄る。
外交、諜報、経済封鎖、そして血塗られた戦場。
会議室での舌戦から、風切り峠での激闘まで、それぞれの正義と野望が複雑に絡み合い、エルドラシア大陸の運命は刻一刻と変化していく。
星晶石は誰の手に渡るのか? 巨大な力に翻弄される小国たちの未来は? そして、偽りの均衡が崩れた大陸に、真の覇者として君臨するのは誰なのか?
これは、星影の下で繰り広げられる、国家と個人の思惑が織りなす、壮大な政治闘争の物語。
文字数 234,852
最終更新日 2025.06.05
登録日 2025.05.25
文字数 259
最終更新日 2025.07.12
登録日 2025.07.12
漆黒の闇に包まれた空間。気が付くと、一郎は見慣れない森の中にいた。普段着のままで、スマートフォンも、財布も、何も持っていない。記憶を辿ると、さっきまで自宅でプログラミングをしていたはずだ。何が起きたのか理解できないまま、辺りを見回す。
木々は高く、空は青く澄んでいる。日本の森とは明らかに違う雰囲気だ。そして、何より奇妙なのは、空気が澄んでいて、心地よい風が肌を撫でる感覚だ。都会の喧騒とは無縁の、静寂に包まれた空間だった。
突然、頭の中に声が響いた。「貴方は、異世界に転移しました。おめでとうございます、とでも言っておきましょうか」
声の主は見えない。しかし、その声は、まるで自分の内なる声のように、自然で、明瞭だった。そして、続けて声が告げた。
「貴方には、三回だけ使用可能な『流星雨』という魔法が与えられています。この魔法は、広範囲に渡り、莫大な魔力と財宝をもたらします。賢く使いましょう」
何が何だか分からぬまま、一郎は指示に従うように、魔法を唱えてみた。すると、空は瞬く間に星屑に覆われ、凄まじい光と熱が降り注いだ。
そして、その光が消え去った後、一郎の前に金貨の山と、不思議な...
文字数 1,623
最終更新日 2025.09.01
登録日 2025.09.01
文字数 5,566
最終更新日 2025.09.19
登録日 2025.09.16
英語の授業中、リピートアフターミー、ファイブ、まではみんなちゃんと発音していた。
それなのに、シックスの時だけ地獄のような空気に。
そこで、シックスだけ大学の内容にすることに国は決めたのである。
実話に基づいたお話です。
文字数 3,412
最終更新日 2025.11.28
登録日 2025.11.28