「願い」の検索結果
全体で12,936件見つかりました。
南町奉行所同心、高橋惣一郎のひとり娘である美羽は、代々高橋家に伝わる祓霊という異能を持っている。
高橋家は神君家康公直々に祓霊師と名を拝し、悪霊から江戸を守れとの命を受けて以来、百年もの間、その異能を使って江戸の町に蔓延るあやかしやもののけ、悪霊の類を祓ったり、鎮めたりする役目を担っていた。惣一郎にはその力は受け継がれず、隔世遺伝で美羽に受け継がれていた。
惣一郎の上司である、南町奉行大岡越前守忠相の命を受け、美羽は今日も父と共にお江戸の町を駆け回る。
初の時代小説です。
第12回歴史・時代小説大賞にエントリーしております。応援していただけると嬉しいです。
1日1話更新になると思います。皆さんよろしくお願いします。
文字数 90,869
最終更新日 2026.06.26
登録日 2026.05.17
妖と人、一匹と一人。
復讐の刃と、数奇な因縁が交錯する和風ダークファンタジー時代小説。
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主人の血を舐め、復讐の妖(あやかし)となった白猫・姥雪(うばゆき)。
理不尽に殺された主君夫婦の最期の願いを受け、化け猫へと変貌を遂げた姥雪は、仇である藩主・前田盈一郎(まえだえいいちろう)の命を狙う。だが、仇の首を狙う彼女の前に現れたのは、憎き藩主の双子の弟であり、破天荒な博徒・絃(げん)だった。
自由奔放で危うく、それでいて桁外れの強運を持つ博徒の絃。
仇と同じ顔、けれど全く異なる生き方をする彼に振り回されながら姥雪は行動を共にするが――。
第12回歴史・時代小説大賞エントリー作品
孤独な化け猫と、運を賭ける男が織りなす、和風怪異復讐譚。
◆2026,06,26/初稿完結◆
※6月中は多少の推敲をする場合があります。
文字数 92,003
最終更新日 2026.06.26
登録日 2026.05.26
父が死んだ。
検分では事故死とされたが、背に残った浅い傷がすべてを変えた。
武士が背に傷を負って死んだ。
その事実はやがて「誰かに討たれたのではないか」という噂へ姿を変えていく。
そして、その疑いの矛先は一人の男へ向けられた。
宗助(そうすけ)。
商家の出ながら父に重用され、志乃介(しのすけ)にとっても恩ある存在だった。
「宗助ほどの男が、父を殺すはずがない」
そう信じていたはずなのに、宗助は何も語らぬまま姿を消す。
周囲に望まれるまま仇討ちへ向かうことになった志乃介は、旅の途中で行き場を失った女と出会う。
彼女に振り回されながら宗助の足取りを追ううち、志乃介は消えた五十両を巡る一件に関わることになる。
※こちらのお話は第12回歴史・時代小説大賞に参加しております
おきにいり&投票をよろしくお願いいたします!
文字数 125,972
最終更新日 2026.06.26
登録日 2026.05.30
「海軍新鋭戦闘機ニ欠陥アリ」
日本がアメリカとの無謀なる戦いに身を投じようとしていた時代、
画期的な高性能機として期待されていた「十二試艦戦」…のちの零式艦上戦闘機の開発設計方針に異議を唱えた、ある異形の天才技術者の「もうひとつの戦争」の物語。
そして、それは、過酷な歴史の嵐の歯車を徐々に変えていく…。
新たなる零戦シリーズは、日本を破滅の運命から救えるか!?
本作品は太平洋戦争を舞台としたいわゆる歴史改変、架空戦記です…が、不可思議なファンタジー要素、世界改変があるやも…。
(毎年の歴史時代小説の要件にストーリー上反するように見える面は、それはキャラクターの妄想とお考え下さい)
イラストはおーぷん2ちゃんスレッド
https://hayabusa.open2ch.net/test/read.cgi/livejupiter/1622631271/
レス47の方のご厚意です。感謝!!
姉妹作「黄金の艦隊」
「総統戦記」
も、よろしくお願いします。
文字数 270,892
最終更新日 2023.06.01
登録日 2021.05.30
実際の歴史では日本本土空襲・原爆投下・沖縄戦・特攻隊などと様々な悲劇と犠牲者を生んだ太平洋戦争(大東亜戦争)
しかし、タイムスリップとかチート新兵器とか、そういう要素なしでもう少しその悲劇を防ぐか薄めるかして、尚且つある程度自主的に戦後の日本が変わっていく道はないか…アメリカ等連合国に対し「勝ちすぎず、程よく負けて和平する」ルートはあったのでは?
そういう思いで書きました。
歴史時代小説大賞に参戦。
ご支援ありがとうございましたm(_ _)m
また同時に「新訳 零戦戦記」も参戦しております。
こちらも宜しければお願い致します。
他の作品も
お手隙の時にお気に入り登録、時々の閲覧いただければ幸いです。m(_ _)m
文字数 142,922
最終更新日 2026.05.18
登録日 2023.05.31
勝者から語られることの多い歴史。源義経が馬で崖を下った逆落としが有名なこの一ノ谷の合戦を、敗者――平家の視点で描いた作品です。
◇
眼前には大海原が、背後には急峻な崖が聳えたつ、一ノ谷。天然の要害ともいえるこの一ノ谷を、平家陣も万全を期して守り、臨む。
しかしこの戦いの勝敗の裏には、夜討ち、奇襲、法皇様からの書状などと言った様々な要因があったといいます。
驕り、油断、勝利への希望。多くの同胞を失い、家族や一族のために涙した敗者側にも、様々な思惑やストーリーがあったであろうことを綴っています。
※本作は平知盛を中心とした三人称で語られますが、時代背景や構成、言い回し等甘い部分があるかもしれませんが何卒ご容赦いただけましたら幸いです。
※参考文献としては平家物語、吾妻鏡を元にしていますが、本作は平家物語を基盤に構成しておりますので、所々平家物語を現代語訳(意訳含む)とする台詞や表現等もございます。また史実と異なる部分や創作の部分もございますので、あらかじめご了承ください。
よろしくお願いいたします。
文字数 29,687
最終更新日 2026.06.21
登録日 2026.05.19
明治五年、東京府。「天保の妖怪」「蝮の耀蔵」と恐れられた鳥居耀蔵甲斐守こと胖庵のもとを邏卒総長、川路利良の命を受け、中村正道が訪れる。
「はっきり申し上げる。『鳥居の遺産』なるものを政府に提供していただきたい。これはお願いではありませんぞ?」
長きにわたる二十三年の幽閉から解き放たれた老人、胖庵と若き邏卒、中村。
価値観も考え方も何もかもが嚙み合わない二人が互いに何を思う?
『遺産』を巡って襲い掛かる賊との戦い。
胖庵ーー鳥居耀蔵にとって最後の事件。
邏卒ーー中村正道にとって忘れられぬ出会い。
文字数 100,712
最終更新日 2026.06.08
登録日 2026.04.30
『鳥籠を脱した少女が観た世界は、本よりも遥かにあざやかだった――』
名門相楽のお嬢様・憩は、窓から脱走を繰り返すおてんば娘。
閉ざされた世界で生きてきた少女の願いは、
みんなと同じように『普通の生活』を送ること。
その想いを護るのは、個性豊かな『白銀(しろがね)』の仲間だった。
憩の兄で頭脳明晰。だけど重度のシスコンリーダー・旭
旭の同期でおちゃらけ担当。誰よりも仲間思いな男・漣
不器用な想いを抱える、面倒見のいい幼なじみ・朔夜
雪のように儚い美青年。だけどどこか影のある・千歳
憩はこの4人とともに『初めて』を知っていく。
誰を想うのか。誰を護るのか。誰を救うのか。
そして、何を選ぶのか――。
任務を通して、5人の関係性は変化していく。
少女が持つ金色の宿命を、運命に変えるために――。
*総集編から3分で第3折をお読みいただけます*
【第2帖―銀嶺(ぎんれい)の秘鑰(ひやく)― 晩夏開幕】
文字数 270,424
最終更新日 2026.06.19
登録日 2025.12.30
大阪夏の陣で生き延びた豊臣秀頼の遺児、天秀尼(奈阿姫)の半生を描きます。
彼女は何を想い、どう生きて、何を成したのか。
入寺からすぐに出家せずに在家で仏門に帰依したという設定で、その間、寺に駆け込んでくる人々との人間ドラマや奈阿姫の成長を描きたいと思っています。
ですので、その間は、ほぼフィクションになると思います。
どうぞ、よろしくお願いいたします。
本作品は、カクヨムさまにも掲載しています。
※2023.9.21 編集しました。
文字数 301,677
最終更新日 2024.02.28
登録日 2023.09.10
私の先祖は日露戦争の奉天の戦いで若くして戦死しました。
日本政府の定めた徴兵制で戦地に行ったのでした。
日露戦争が始まったのは明治37年(1904)2月6日でした。
帝政ロシアは清国の領土だった中国東北部を事実上占領下に置き、さらに朝鮮半島、日本海に勢力を伸ばそうとしていました。
日本はこれに対抗し開戦に至ったのです。
ほぼ同時に、日本連合艦隊はロシア軍の拠点港である旅順に向かい、ロシア軍の旅順艦隊の殲滅を目指すことになりました。
ロシア軍はヨーロッパに配備していたバルチック艦隊を日本に派遣するべく準備を開始したのです。
深い入り江に守られた旅順沿岸に設置された強力な砲台のため日本の連合艦隊は、陸軍に陸上からの旅順艦隊攻撃を要請したのでした。
この小説は第12回歴史・時代小説大賞のエントリー作品です。
どうか皆様のご支援をお願い申し上げます。
また、この作品を最後までお読み頂き、皆様のお役に立てれば幸いです。
蔵屋日唱
文字数 275,299
最終更新日 2026.06.22
登録日 2025.10.24
【♪◆本編完結いたしました◆♪応援、よろしくお願いいたします♪◆(^^)】
江戸の米問屋「穂積屋」に奉公へ出された十一歳の少女、おはな。
まだ字を覚えたばかりの彼女は、日々の中で心に残った出来事を、こっそり紙へ書きつけていく。
けれど、おはなはとても素直で、少し世間知らず。
旦那さまの見栄も、番頭のため息も、おかみさんの怖い笑顔も、手代の情けない失敗も、見たまま聞いたまま日記に残してしまう。
本人は大まじめ。
けれど大人が読めば、なぜだかおかしく、少しだけ胸があたたかくなる。
米俵の匂い、雨の店先、台所の湯気、人の嘘と情け。
小さな丁稚の目を通して、江戸の商家に暮らす人々の毎日を描く、笑いと人情の時代日記物語。
文字数 84,889
最終更新日 2026.06.18
登録日 2026.05.29
今は昔、暴れん坊の姫がおりまして。
破局から始まる時代劇。時は元禄、京で生まれた公家の三女、瑠璃(るり)姫は大坂道頓堀で、歌舞伎役者や花街のお兄さんお姐さんの細工物を細々と作りながら裏ではくノ一として暴れている。その瑠璃にぐいぐい迫る江戸から赴任してきた同心のふりをした与力の百沙衛門(ももざえもん)二人を取り巻く温かい周りの大人たちと一匹のトラ猫が恋の行方を見守ります。
老中の配下でもある瑠璃姫は、紫の十手を隠し持ち、浪速で出会った事件を追って東海道を江戸へ、さらに奥州街道の入口へと向かうことになります。
元禄時代の京都や大阪を舞台にしますが、史実や事実、関西弁(ほんとうにむずかしい)の違和感には目をつぶってください。宜しくお願いします。
間取りの作成には〈マイホームデザイナー〉を使っていますが、建築とかは素人のですので!ご了承ください!
文字数 235,150
最終更新日 2026.06.25
登録日 2025.04.27
『夜蝶綺譚』へようこそ
タイトルは作者としては『よるのちょうきたん』と呼んでおります。
1931年〜1932年の上海を舞台に、時代の波に翻弄されながらも裏の社会で生きるものたちを描きます。
関東軍という名称について少々説明させていただきます。
今でいう深圳(当時の奉天)の南から大連という都市辺りまでを当時関東州と呼んでいました。
その大連を本拠地にした日本陸軍のことを『関東軍』と呼びます。日本の関東地方は関係ありません。
かなり強気な部隊で、日本本国の軍部・政府の言うことなどは聞きもしない独立した行動をとる一派です。
満州事変も上海事変もこの部隊がやりました。
登場人物紹介
安堂愁一 (あんどうしゅういち)
当話の主人公。日中ハーフで娼館「夜蝶楼」に住んでいる。文筆業をしている。
娼館では主に『男手』として存在しているが、新人娼妓に閨の作法や男子には男同士のあれこれを教えたりもしていて、元娼妓でもあった。
実は現オーナーである。
24歳 173cm
泰然(タイラン)
裏社会を生きるチームのリーダー。冷酷なまでに人を殺める事に罪悪感がない。むしろ楽しそうであり、少々人格が破綻している。
愁一との関係は…?
星宇(シンユー)
愁一がいる娼館の娼妓。泰然のチームの一員。この子も過去の出来事で殺人に罪悪感を感じないという壊れた感情を持っている。
中国人16歳 164cm
上野征尋(うえのゆきひろ)
日本海軍の少佐。海軍の特務の人間。有能で、この時期に起こっている中国での出来事に悉く関わっている人物。上海にいるときは週に2回も愁一のいる店に通う。 年齢不詳 181cm
楊鋭泰(ヤン・ルェイタイ)
泰然のアヘン売買に関わる青幇の一派の幹部。上野に異常なまでの執着心を持っている。理由は様々だが、星宇に言わせると上野がいい男だかららしい。一理あるがそれではない感じ。中国とフランスのハーフ 30歳 176cm
黄力行(ホアン・リーハン)
泰然のチームの力仕事を担う。港で荷役の仕事に就き、一方で泰然の仕事の手伝いをしている。小心者ではあるがケンカっ早いという特性があり、喧嘩は強い。まだ年若い星宇を気にかける。中国人 26歳 178cm
イワノフ ロシアからの亡命者。泰然のチームの情報提供者、及び金庫番。普段は焼き芋を売っているので、みんなからは『焼き芋屋』と呼ばれている。ロシア人とどこかのハーフっぽい 28歳 180cm
ほぼこの方達で話が進んでゆきます。よろしくお願いいたします。
とうこ
文字数 131,946
最終更新日 2026.06.19
登録日 2026.04.11
戦国のカリスマ織田信長の妹にして傾国の美女と呼ばれているお市の方。浅井長政とは美男美女の相思相愛、茶々、初、江の娘3人を5年余りの婚姻生活で産み落としたが、長政は兄との同盟を一方的に破棄して織田を攻め、結局その後の戦いで小谷城は落城し、長政は自害した。
織田に戻って後、今度は明智光秀の裏切りから兄信長が本能寺で死亡し、織田家の筆頭家老柴田勝家へと嫁ぐも、10ヶ月で羽柴秀吉、後の豊臣秀吉に攻められ賤ヶ岳の戦いに勝家が破れると、夫勝家と共に自害し37年の短い生涯を閉じた、と言う悲劇の美女という通説に異議を唱える、歴史ざまぁ戦記です。
お市の方は、兄信長が天下布武を完遂する為の女間諜であり、織田家の危機を救い、後に本能寺の変の後始末をした、織田の戦姫だった。
本能寺の変の黒幕は、鬼と呼ばれたあの憎い男。
彼奴に天誅を下すため、再度敵陣へと乗り込み、知謀の末敵を討つ、そんなお話です。
これはフィクションであり、筆者は単なる歴史愛好家な視点から、日本史の最大ミステリーと言われている『本能寺の変』はなぜ起こったか、黒幕は誰かを、多くの妄想と少しの史実資料を元にお送り致します。
もしお気に召さないようでしたら、ブラウザバッグをお願い申し上げます。
文字数 14,669
最終更新日 2026.05.24
登録日 2026.05.21
文久三年、血風吹き荒れる京の都。
新選組の門を叩いた橘飛鳥は、まだどこか幼さが残るも、凛々しい顔をした旋風のように足が速い、十五歳の少年。
――だがその実、決して誰にも明かせぬ秘密があった。
流れに身を任せ、人を斬る日常すら冷ややかに見つめる飛鳥。
その頑なな心を突き動かしたのは、あまりに純粋で、それゆえに酷薄な剣を持つ男、沖田総司との出会いだった。
土方歳三らの苛烈な生き様に巻き込まれ、飄々として掴みどころのない沖田に振り回されていく中で、
飛鳥の凍てついた胸の奥に、これまで知らなかった「情」という名の昏(くら)い熱が灯り始める。
やがて長州の影が蠢き、池田屋事変への不気味な胎動が京を浸食していく。
己を縛る秘密を抱えたまま、冷徹だった少年は何を願い、どこへ向かうのか。
激動の幕末、一羽の孤高な鳥が自らの居場所を見出すまでを描く、歴史青春小説。
※カクヨムでも同名の小説を連載しています。
5/29まで毎日12時更新
5/31以降は毎週17時更新
文字数 135,811
最終更新日 2026.06.21
登録日 2026.05.24
平安の京、按察使の大納言家に仕える女房・揚羽は、美しく奥ゆかしい小百合姫の将来を心から案じていた。いつか麗しい貴公子に見初められ、誰もが羨む良縁を結んでほしい——そう願い、日々奔走する。
しかし、小百合姫が求めてやまないのは、貴公子ではなく、幼い頃からそばにいる揚羽自身だった。
数々の求愛をことごとく拒み、揚羽にだけ熱烈な想いを寄せる姫の行動に、揚羽は困惑しながらも「普通の恋」をさせようと画策する。
ある夜、揚羽が手引きした夜這いの相手——近衛少将・藤原尚夜は、噂に違わぬ美男子だった。完璧な縁と思いきや、姫は冷たく拒絶し、さらには揚羽こそが自分の想い人だと堂々と宣言してしまう。
「それでも好きです!」と諦めない尚夜まで巻き込み、三角関係はますます混乱を極めて……。
古典『虫めづる姫君』をひねった、ちょっとおかしくて甘酸っぱい百合コメディ。
文字数 6,886
最終更新日 2025.12.29
登録日 2025.12.29
織田信長といえば、本能寺の変。
歴史に詳しくない者でも、一度は聞いたことがある名だろう。
天下統一を目前にした覇王が、家臣・明智光秀の謀反によって炎の中に消えた――それが、世に広く知られた話である。
だが、もし本能寺に、変とは別の名で呼ぶべきものがあったとしたら。
たとえば、恋と。
そんなこと、あるはずがないと人は笑うだろう。
天下人と家臣。
しかも、後に刃を向けることになる二人の間に、そのような情が入り込む余地などないと。
明智光秀も、かつてはそう思っていた。
主君・織田信長は、烈火のごとき人であった。
苛烈にして奔放。
笑う時は子どものように無邪気でありながら、怒れば周囲の空気まで凍らせる。
誰にも従わず、誰よりも先を行き、誰よりも孤独な人。
近う仕えながらも、その胸の内だけは読めぬ。
いや、読んではならぬのだと光秀は思っていた。
けれど、仕える年月が重なるにつれ、光秀の胸には名づけようのない違和が降り積もっていった。
ふとした仕草が、妙に目に残ることがあった。
杯を取る指の細さ。
風に乱れた髪を払う横顔。
鎧の隙間からのぞく、思いのほか白い首筋。
戦場では鬼神のように恐ろしいその人が、月明かりの下では、どういうわけか別の面差しを見せることがある。
むろん、口に出せるはずもない。
織田信長は男であり、主君である。
そこに疑いを差し挟むなど、無礼どころの話ではなかった。
だが一度芽吹いた違和感は、捨てようとするほど根を張った。
ある夜、京の宿所にて。
酒宴も終わり、家臣たちが引いた後で、光秀は廊をひとり歩いていた。
庭には薄く月がかかり、初夏の風が簾を揺らしている。
その静けさの中、不意に一枚の襖がわずかに開いているのに気づいた。
灯りが漏れていた。
主の居間であった。
見てはならぬ。
そう思いながら、足が止まる。
中では、人の気配がひとつだけした。
信長であろう。
次の瞬間、微かに咳く声が聞こえた。
昼の鋭さを失った、妙にかすかな声だった。
光秀は思わず、隙間に目をやってしまった。
黒漆の具足も、威を張る羽織も脱ぎ捨てられていた。
月のように白い肌が、灯りの下にあった。
長く落ちた髪が肩をすべり、細い背を隠しきれずにいる。
光秀は息を呑んだ。
見間違いかと思った。
いや、そうであってほしいと願った。
だが、その願いとは裏腹に、胸の奥で何かが音を立てて崩れていく。
織田信長は、何者なのか。
その答えに指先が触れかけた時、ふいに室内の人影が動いた。
鋭い気配が走る。
「……誰じゃ」
低い声が、闇を裂いた。
光秀は、凍りついた。
文字数 18,833
最終更新日 2026.04.11
登録日 2026.04.05
日本橋の小さな骨董店『もちづき』。
店主の斑目伊織とその片腕の凛が営む小さな店である。
不思議と客足が途絶えないのは、
伊織が物に宿る「想い」や「記憶」を読み取れる、たぐいまれな観察眼を持っているからであった。
そんなある日、呉服問屋の久兵衛が、古伊万里の大壺を持ち込んでくる。
無残にひびの入った壺には、先代の深い愛と、家族の亀裂が刻まれていた。
そうして伊織の眼が、壺に宿る想いを静かに暴き出す――
元武家娘の目利き×男装の麗人護衛。
日本橋を舞台に、物に宿る想いを丁寧に紡ぐ、
心温まる時代癒し人情譚。
平日にぼちぼち更新します。
◆無断転写や内容の模倣はご遠慮ください。
◆文章をAI学習に使うことは絶対にしないでください。
◆内容が無理な人はそっと閉じてネガティヴコメントは控えてください、お願いしますm(_ _)m
◆表紙画像は簡単表紙メーカー様で作成しています。
◆大変申し訳ありませんが予告なく非公開にすることがあります。
◆初挑戦のジャンルのため、調べ物に検索エンジンのAIモードと誤字脱字チェックにGrokを使用しています。
〇構想、投稿:2026年
文字数 49,924
最終更新日 2026.06.26
登録日 2026.05.30