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|今皇《いますめらぎ》の皇子である若竹と婚姻の約束をしていた|白朝《しろあさ》は、難破船に乗っていた異国の美女、|美鈴《みれい》に心奪われた挙句、白朝の父が白朝の為に建てた|花館《はなやかた》を勝手に美鈴に授けた若竹に見切りを付けるべく、父への直談判に臨む。
思いがけず、父だけでなく国の主要人物が揃う場で訴えることになり、青くなるも、白朝は無事、若竹との破談を勝ち取った。
しかしそこで言い渡されたのは、もうひとりの皇子である|石工《いしく》との婚姻。
石工に余り好かれていない自覚のある白朝は、その嫌がる顔を想像して慄くも、意外や意外、石工は白朝との縁談をすんなりと受け入れる。
その後も順調に石工との仲を育む白朝だが、若竹や美鈴に絡まれ、窃盗されと迷惑を被りながらも幸せになって行く。
文字数 103,832
最終更新日 2024.06.12
登録日 2024.05.09
一九四二年六月、ミッドウェー海戦において日本海軍は赤城、加賀、蒼龍を失うという大敗を喫した。
そして、その二ヶ月後の八月、アメリカ軍海兵隊が南太平洋ガダルカナル島へと上陸し、日米の新たな死闘の幕が切って落とされた。
熾烈なるガダルカナル攻防戦に、ついに日本海軍はある決断を下す。
戦艦大和。
日本海軍最強の戦艦が今、ガダルカナルへと向けて出撃する。
だが、対するアメリカ海軍もまたガダルカナルの日本軍飛行場を破壊すべく、最新鋭戦艦を出撃させていた。
ここに、ついに日米最強戦艦同士による砲撃戦の火蓋が切られることとなる。
(本作は「小説家になろう」様にて連載中の「蒼海決戦」シリーズを加筆修正したものです。予め、ご承知おき下さい。)
※表紙画像は、筆者が呉市海事歴史科学館(大和ミュージアム)にて撮影したものです。
文字数 671,443
最終更新日 2023.05.26
登録日 2022.10.01
尊皇
二本松藩の泰平の眠りを醒ましたのは、尊皇攘夷の嵐だった――。
文久2年、思いがけず名家を継いだ二本松藩の番頭、大谷鳴海の視点から二本松藩内における幕末動乱、そして天狗党騒乱を描きます。
【主要登場人物】
大谷鳴海……主人公。義弟の縫殿助の死により彦十郎家を継ぎ、詰番・番頭と出世していく。
<彦十郎家>
二階堂水山(信義)……鳴海の義兄であり、先代彦十郎。鳴海の父親代わりを務める。
二階堂衛守……鳴海の義弟。
大谷信吉(養泉)……鳴海の実父。
玲子……水山の妻。鳴海の養母。
りん……鳴海の妻。
<上司・同僚>
大谷与兵衛……六番組番頭。大谷家本家の当主。
大谷志摩……詰番。与兵衛の息子。
丹羽丹波……二本松藩家老座上。
日野源太左衛門……家老。
丹羽和左衛門……郡代。
丹羽新十郎……郡代。和左衛門の養子。
丹羽一学……番頭。後に家老に出世。
小川平助……山鹿流の兵法学者。
三浦十右衛門(義制)……藩の砲術指南指南役。
<五番組の部下>
大島成渡……経済感覚に優れている。
笠間市之進……糠沢組代官。
丹羽権太左衛門……長柄奉行
原兵太夫……弓術師範の免状持ち。
杉内萬左衛門……鍛冶奉行。奥右筆も兼任。
小笠原是馬介……伊東流槍術が得意。
大谷右門……与兵衛の次男。
<二本松藩内の勤皇思想家>
藤田芳之助……剣豪として知られた藤田三郎兵衛の孫。
三浦権太夫(義彰)……丹波や藩公にも直言を辞さない。
安部井清介……父子共に勤皇思想の持ち主。
<商人>
中島黄山(長蔵)……二本松藩の御用商人。城下で蚕種業を営む。
宗形善蔵……針道の富豪。生糸の買付問屋を営む傍ら、貸金業も営む。
<水戸藩・守山藩関係者>
猿田(田中)愿蔵……水戸藩の郷校時雍館の代表。天狗党。
藤田小五郎……水戸藩の改革派、藤田東湖の四男。天狗党。
三浦平八郎……守山藩の顔役。
攘夷の嵐の中で、宿命を背負った武士は二本松を救えるか――。
文字数 297,550
最終更新日 2024.06.13
登録日 2023.08.17
奇跡の力を使える天草四郎。しかし彼はそれを忍術だという事を知らなかった。
幕府の弾圧が厳しさを増すなか、戦う事を決めた天草四郎は数々の苦難にぶつかる。
仲間に助けられながら苦難を突破していくが、遂に幕府軍と衝突することに、、。
原城跡や資料館を見学してふと思いつきました。
天草四郎って忍者だから水の上を歩けたんじゃないのか?
忍者だからカリスマ性を兼ね備えていたんじゃないのか?
それに原城に急遽籠城する事になったのに幕府軍を撃退することなんて出来るものなのかな?
もしかして初めから籠城するつもりでいて事前準備していたんじゃないのかな?
そう思って創作してみました。
文字数 90,911
最終更新日 2024.06.13
登録日 2024.05.15
明治12年琉球処分があった直後の大阪、松島遊廓の用心棒、鳥辺野火夏はヤクザ者に襲われる青年、龍真魚と出会った。彼は琉球拳法の使い手で、不思議な技「縮地」を操った。真魚と火夏は意外にも気が合い、ともに武術修練を始める。やがて真魚の住む琉球商館がヤクザ者に襲われた。真魚は奪われた宝物を奪還に後を追った。それを知った火夏もまた真魚を追う。火夏は襲撃者賽王組の倉庫で真魚を見つけ、ともに賽王組を叩き潰して宝物を奪還した。そして火夏は、真魚が琉球宮家の護衛者で、清への亡命工作のために大阪にいることを知る。果たして真魚は宮家を無事に清への亡命をさせることができるのか。火夏はそれを助けられるのか。
文字数 32,500
最終更新日 2024.05.29
登録日 2024.05.29
時は幕末。日本を植民地にと企む欧米列強の戦艦が黒光りする大砲を陸地へ向け押し寄せていた。攘夷(異人排斥)では一致していたが、国内では体制を維持し外敵に備えるというそ佐幕派と天皇を中心とする体制を築く尊皇派が厳しい対立をしていた。
将軍家茂が上洛するためのせ先遣隊が募られ二百を超える浪士が参集したが後に新選組を結成する近藤勇や土方歳三もいた。上野国(福島)からやってきたのは中澤貞祇と男装の妹琴。史上初の女性剣士誕生である。
父の孫右衛門は法神流剣道の創始で、琴は竹刀を玩具にして育ってきた。
先遣隊は将軍の一行より一日早くし出発し、奥州街道から中山道へと移動した。道中、富士を見ながら土方は言った。
「富士は大きいが人は努力すれば富士より大きくなれる。」と。
琴はそんな土方に心を魅かれた。
京に着くと隊長の清川が皆を集めて偏列を始めいきなり切り出した。
「我々が目指すのは尊皇攘夷である。江戸に戻り徳川幕府を倒す。」
正体を表したのである。
芹沢鴨や近藤・土方などが席を蹴り退場した。
琴は土方と行動を共にしたかったが兄が動かないので自重した。入隊を誘った佐々木只三郎が言った。
「清川は江戸を火の海にするつもりだ。そうはさせん。我らが江戸を守る。京は近藤さん、土方さんに任せよう。」
夜、宿にやってきた土方が琴に言った。「必ず会える日が来る。」と。
江戸に戻った清川は資金を得るため夜中に商家に押し入り大枚をせしめたが只三郎・中澤兄妹に斬り倒され一派は壊滅した。
琴たち徳川派は江戸を守る新徴組を設立し、昼夜を問わず奮闘した。
天狗党事件など幕府から追われていた相楽総三は薩摩邸に匿われ、鹿児島から送られてくる西郷吉之助(隆盛)の指示に煽られ配下達に火付や暴行を指示していたがそれも露見し新徴組を預かる米沢藩は薩摩邸を急襲した。琴に斬られじ重傷を負った相楽は妻の命乞いで一命を取り留めた。
そうして、戊辰戦争の幕が切って落とされた。
戦いに敗れた新選組が引き上げてきて琴は土方と再開した。土方は夢を語った。
「北の大地で牛や馬を育て、琴を迎えに来る。」
江戸城は無血開城され、琴は故郷の利根村に戻ったが土方が参戦している箱館戦争は終わらない。
琴は再び旅立った。蝦夷には凶暴な獣達が牙を剥いている。
文字数 48,753
最終更新日 2024.04.04
登録日 2024.04.04
1937年パリ。万博狂騒曲。
1937年のパリ万国博覧会 は、 ナチスドイツと共産主義国ソビエト連邦の間の象徴的な対立で最もよく知られている。 また、スペイン館はスペイン内戦を題材としたパブロ・ピカソの絵画「ゲルニカ」が展示された。 この万博の内幕と各国のパビリオンを、当時の国際情勢も交えて描く短編歴史小説。
文字数 6,267
最終更新日 2024.06.08
登録日 2024.05.25
昭和7年。令嬢多喜子は不良少女団のボス、映画館の切符売りのハナと出会う。
境遇の違う少女二人は次第に仲良くなっていく。
そのうち、建築家になりたい多喜子、洋裁師になりたいハナ。
二人が望む未来に足を踏み出すまでのおはなし。
昭和戦前の、ご都合主義通俗小説を狙って書いたものです。その割には男女ロマンスはほとんどないです。
女子二人の友情がメイン。
文字数 33,865
最終更新日 2020.04.28
登録日 2020.04.28
1894年、明治時代――
東洋の島国・琉球王国が沖縄県となった頃、後の世で「空手」と呼ばれることとなる武術は、琉球語で「ティー(手)」と呼ばれていた。
ティーの修業者達にとって腕試しの場となるのは、自由組手形式の野試合「カキダミシ(掛け試し)」。
誇り高き武人達は、時代に翻弄されながらも戦い続ける。
拳と思いが交錯する空手アクション歴史小説、ここに誕生!
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文字数 127,745
最終更新日 2024.01.06
登録日 2022.06.08
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