影の子より

 視えるもの。
 聞こえるもの。
 触れるもの。
 それら全てが新鮮であり、全てが心を突き動かした。空っぽで真っ白な世界に色が着き、徐々に拡がっていった。穏やかな何かに守られていた、幼い頃。そして、誰もが大人になっていく。そう思っていた。ずっと。──ずっと。


 長い年月を経て、対立を繰り返す、南北ガラハン公国。
 影として生きた青年と、争いの先にあるものを眺めた青年。
 生命は受け継がれ、つながっていく。時には愛情として。時には重荷として。その狭間で揺られながら、彼らは生きた。


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   2023年 9月 1日:前編始動

   編集して再始動。
   のんびりですが、お付き合いください。φ(. . )

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