「青」の検索結果
全体で17,519件見つかりました。
施設育ちの辻村夏樹、十八歳。物心ついた頃から施設で育ち、誰かと繋がることを諦めてきた青年だ。退所後に一人暮らしを始めた直後、孤独と疎外感に耐えかねて死を決意する。観光雑誌で見た月の美しい川辺を最後の場所に選び、ロープをリュックに詰めてその場所へ向かった夜、夏樹は一人の少女と出逢う。
月城夏希、十八歳。余命一ヶ月を宣告された少女で、月の絵を描くためにその場所に毎夜通っていた。同じ読み方で字の違う名前を持つ二人は、お互いが死に近い位置にいたからこそ引き寄せられたのだと夏希は言う。夏樹の死への衝動を真正面から受け止めながら、自らの余命を淡々と告げる夏希の存在が、夏樹の中の何かを動かしていく。
夏希は毎夜その場所で月の絵を描き、夏樹はその隣に通い続けた。月の下でおにぎりを食べ、雨の夜には電話で話し、笑い合ううちに二人は恋に落ちた。夏希は夏樹への想いを胸に抱えながら月の絵を描き上げ、続いて夏樹の肖像画を描き始めた直後に倒れる。駆けつけた夏樹に、死に際の夏希は「生まれ変わって会いに来る」と約束し、二枚の絵と長い手紙を残して息を引き取った。手紙には夏希の想いと、生まれ変わりへの確信と、夏樹に生きていてほしいという願いが綴られていた。
夏希の死後、夏樹は清掃会社に就職し一人で生き続けた。部屋には夏希の絵を飾り、毎年命日に近い満月の夜にあの場所を訪れた。三十年間、一度も欠かさなかった。後輩の面倒を見て、偶然再会した施設の職員・静江さんに二十年越しのお礼を伝えながら、夏希の言葉を信じて生きてきた。しかし四十八歳になった夏樹はついに限界を迎える。信じ続けることと、信じ続けられることは違った。ある夜、食卓で箸が止まった。夏希と月の下でおにぎりを食べたあの夜だけが、三十年間の中で違った。もう十分だという気持ちになった夏樹は、再びロープをリュックに詰めてあの場所へ向かう。
川辺を右往左往しながら歩く夏樹の耳に、忘れるはずのない声が届く。「多分、ここだと思うよ」。コンクリートの上に、あの日のままの姿の夏希が座っていた。三十年ぶりの再会だった。夏希は月の王国での三十年間を経て約束を果たしに戻ってきていた。夏樹の三十年間の報告を聞き、今夜ここに来た理由を打ち明けさせ、笑い合って泣き合って、最後に手を繋いで月を見上げた。来ないとわかっていても三十年間あの場所に来続けたこと自体が、夏樹がまだ諦めていなかった証拠だった。今日も月が綺麗だ。でも今は、月より綺麗なものが隣にいる。
文字数 76,753
最終更新日 2026.04.28
登録日 2026.04.28
真面目なだけが取り柄の地味男子、畠中秀悟。
入学した高校は、ごく普通の公立高校かと思いきや、男子生徒にとって“青春の墓場”と言われるくらい女尊男卑の世界だった。
元々おとなしい秀悟は、その中でも女子と話したこともなければ名前を呼ばれたこともない部類に属し、他の男子に“断食系”だとか“離乳食系”と言われるくらい筋金入りの奥手男子。
秀悟が心惹かれたのは学校屈指のモテ女子だった。
非モテな地味男が淡い恋心に戸惑いながら、一進一退に成長していく初恋物語です。
※設定は現代ですが、随所にリアリティに沿わない部分があります。あくまでフィクションですので、どうかご了承くださいませ。
登録日 2016.02.22
「この日本で、世界の現実と真の兵学を知っているのは、この俺一人だけだ」
嘉永三年、江戸。神田お玉ヶ池に、とんでもない男が塾を開いた。
その名は佐久間象山。自作の大砲をぶっ放しては見事に大爆発させ、江戸中から「ホラ吹き男」と叩かれながらも、眉一つ動かさず「職人の技術が俺の数式に追いついていないだけだ」と言い放つ、傲岸不遜な大天才。
そんな「鼻持ちならねぇおっさん」のもとに、時代の地殻変動を察知した若き怪物たちが吸い寄せられるように集まった。
貧乏長屋から死に物狂いで這い上がってきたオランダ語のバケモノ・勝麟太郎。
隻眼に冷徹なロジックを宿す長岡の麒麟児・小林虎三郎。
そして、純粋すぎるゆえに狂気を孕んだ長州の至宝・吉田寅次郎──。
水と油のような天才たちは、夜な夜な最新の西洋兵書を翻訳し、地球儀を回し、日本を救うための「知のデッドヒート」を繰り広げていく。
しかし、1853年。あの「黒船」の到来が、彼らの密やかな黄金期を容赦なく打ち砕いた。
襲いかかる時代の激流。引き裂かれていく師弟の運命。
松陰の死、海舟の台頭。そして、時代を先走りすぎた孤高の太陽・佐久間象山に迫る、暗殺の足音──。
黒船が来航してから、その男が京都の露と消えるまでの十一年間。
精神論を排し、数式と知恵を武器に世界と戦おうとした男たちの、可笑しくも壮絶な幕末青春群像劇!
文字数 36,571
最終更新日 2026.06.10
登録日 2026.05.31
オンラインゲーム【グラナシエールの創世】。松波与一は特殊な魔道書【暝の書】を手に入れた。最新パッチのラスボス戦で、フリーズによる強制ログアウトにより、参加した冒険者の中で唯1人、クリア直前で落ちてしまう。現れた奇妙な青年に気に入られ、ゲームとよく似た世界に連れてこられてしまう。なんとか元の世界に戻る方法を探そうとするが──最強装備、最凶リアルラックの異世界探索冒険もの。
登録日 2016.09.28
世の為、人の為がモットーの青年【黒木 真】は正義の味方【ニート】だった。
コンビニの募金は諭吉一枚。
道行く先に困っている人あらば、すぐさま手助け。
暴漢に絡まれている人居れば、颯爽登場。
人助けを趣味とし生きていた彼は、一人の少女を救ったと同時に命を落とした。
これまでの善行が認められ、異世界に転生する権利を得た彼だったが、なんでも近頃の転生ブームで彼の転生が大幅に遅れてしまう、という。
あまりにも暇になってしまった彼は異世界でやりたい事を決める。
そうだ。どうせ暇なら異世界に向けて修行でもして、沢山の人を助けることが出来る、よろず屋でもやりながら、ゆったり暮らそう。と。
修行法は、正拳突き。日が暮れるまで何度も何度も何度も虚空を撃つ。
気づけば彼の右腕だけがレベルという概念を突破し、【測定不能】。
そして、とうとう転生を果たし、よろず屋経営とゆったりライフの両立を目指す。
登録日 2018.12.06
幼い頃村を奴隷狩りに襲われ居場所を奪われた鳥人族の青年は金糸雀(カナリア)という希少でありながら声が出ない劣等種の為、18歳になるとそれまで働かされていた奴隷商の元から娼館へと売られてしまう。
彼はそれから4年、奴隷(スレイブ)と呼ばれ娼館で地獄のような日々を送っていた。唯一の拠り所は未だ奴隷商の元にいる双子の弟達だけ。
そんなある日、スレイブは娼館にやって来た1人の男と出会う。
「年は」「名前は」と訊くばかりでスレイブをなかなか抱こうとしない男との出会いが彼の人生を変えていくーー
黒の騎士と恐れられる辺境伯と声の出ない鳥人族の青年の物語。
※表紙はAI作成です。
文字数 52,662
最終更新日 2024.07.03
登録日 2024.05.04
名門私立高校に通う星野慧(ほしのけい)は、バイト先の憧れの女神、英梨さんに告白しようと決意する!しかしあえなく撃沈しそのうえ英梨さんは東京に行ってしまうことに。傷心する慧のもとに初恋の女神が残していったのは、自分と同い年の弟――誉史(たかふみ)だった。無自覚変人イケメンと初恋の女神の弟。その恋はいったいどこへ行く?
※最初は女子に恋しますが、一瞬で振られるのでご安心ください。
※18禁シーンに※付けました!
※ゆる現代青春BLです。ラブコメに近い?
※完結したものが読みたい方には……中華風BL『落暉再燃 ~囚われの剣聖は美形若君にお仕えします~』、ディストピアBL『プシュケの彼方ー死ぬことが許されなくなった未来社会。仮の肉体を継いでなお、生きる理由はあるのだろうか?ー』をどうぞ!
文字数 71,983
最終更新日 2025.03.09
登録日 2024.11.24
失恋の痛みを抱えたまま、紬は夏の終わりの公園でひとり涙をこぼしていた。
そんな彼女に声をかけたのは、どこか不器用で、でも優しい青年・瑛斗。
偶然の出会いは、ほんの七日間だけの特別な時間へと変わっていく。
夕暮れのベンチ、小雨の神社、揺れる赤い糸——
紬の心に刻まれるのは、切なさと温かさが入り混じる、初めての感情。
けれど、瑛斗には“七日後には別れが訪れる”理由があった。
限られた時間の中で紬が選ぶのは、もう一度誰かを信じる勇気。
そして瑛斗が紬に残したのは、一生消えない光だった。
七日間だけの恋が、二人の未来をそっと動かしていく。
別れの先にある、新しい一歩を描く涙と希望の恋物語。
文字数 29,200
最終更新日 2025.10.04
登録日 2025.09.28
若い失踪者が増加する街で、新米刑事・青葉裕次郎は不穏な事件に巻き込まれていく。早朝の廃工場で発見された青年、残された魔方陣めいた痕跡、そして“マインドトランスポーテーション”を提唱する怪しげなセミナー。調査を進めるほど、青葉は不可解な証言と不気味な偶然に追い詰められ、現実の輪郭が揺らぎ始める。
廃工場へ向かった週末の潜入捜査で、青葉はついに事件の核心へと踏み込むが――そこで待つのは常識を覆す“何か”だった。
新米刑事が辿る恐怖と迷宮を描くサイコ・サスペンス短編小説。
文字数 3,032
最終更新日 2025.11.19
登録日 2025.11.19
これはきっかけにならなかった、一日にも満たない恋の記憶。
卒業旅行で韓国を訪れた“私”は、道に迷い、偶然出会った青年に助けられる。日本好きな彼と一緒に香水を作ったり、お昼ごはんを食べる内、距離は縮まり、その日のうちに一線を越える。一瞬でも交差した二人の人生。混ざりあった匂い。取り戻せないがゆえに、熱い余韻を残していく。
※ムーンライトノベルズにも掲載。
文字数 3,358
最終更新日 2026.03.19
登録日 2026.03.19
毎週水曜日がノー部活デーに指定され練習場所に困っていた吹奏楽部員、山田乃恵琉は中学時代に同じ吹奏楽部だった杉崎彩香と再会する。
杉崎の家にある防音室に誘われて、一緒に練習することになる二人。
二人だけの練習に最初は緊張しつつも、やがて音楽の楽しさを知っていく。
吹奏楽コンクール、地域での演奏、ソロコンテストと、楽器を練習していく中であふれる情熱と才能。
戸惑いながら、迷いながらも進む二人の青春物語。
文字数 35,901
最終更新日 2026.04.29
登録日 2026.04.25
世界が腐りきっていると信じている世界を極めた彼と極めている途中の彼女が出会い、彼や彼らの周囲の人々の悩みを解決していくラブコメ。
登録日 2016.10.08
日常を送っていた青年が突然見知らぬ土地に……。
そこは彼の知らない世界。
その世界で初めて出会う少女との物語が始まる。
そして物語は終わりを迎えて、輪廻転生――彼は英雄となる。
文字数 11,112
最終更新日 2017.04.08
登録日 2016.11.20
桜木 蒼介(サクラギ ソウスケ)の住む孤島「初島」は別名魔女の島と言われる少し変わった島だった。
様々な魔女伝説が残るこの島で12歳の蒼介は不思議な女性に出会う。
「お姉さんは魔女を辞めたいの。」
そう言う彼女に魅入られて次の魔女に魔法を託す役割を蒼介は与えられてしまう。
五年後17歳になった蒼介のクラスに転校生
久遠 真衣(クオン マイ)がやって来る。
魔女の後継者と言う凪に魔法を渡そうとする蒼介だが真衣の呟いた言葉に違和感を覚えて____
「魔女ってそんなにいいもんか?」
島と青春とほんの少しの魔法が交わる日常は心模様と共に変化して行く。
文字数 17,704
最終更新日 2017.11.05
登録日 2017.05.19
文字数 4,069
最終更新日 2020.03.23
登録日 2020.02.11