「復帰」の検索結果
全体で183件見つかりました。
ベータのキクルは「どうしようもない人間だ」と家族に言われる程、粗野で自由奔放な人間だ。そんなキクルに王様からある人物と結婚を命じられる。その人物はダンテ・グレイン。アルファではあるが、顔面の半分が崩れ、その外見故に社交界では恐怖の騎士と恐れられていた。王命には逆らえないからとキクルは嫌われて離婚しようと目論んだが、どんなに嫌われようと頑張ってもダンテは好意を貫き続けて……。
※オメガバース設定に独自の設定を加えて使用しています。※なんでも許せる方向け。※スランプからの復帰作品です。そのためおそらく短めの作品になるかと思います。
文字数 1,734
最終更新日 2024.05.16
登録日 2024.05.16
ウチは江戸京子。看護師をしている。
ウチが勤める山中病院の脊髄損傷患者の病棟に、オリンピックの野球金メダリストで先の甲子園大会の優勝投手・坂本哲也が運ばれてきた。交通事故やった。彼にはプロになり、メジャーのマウンドに立つという夢があった。彼らの様な患者のやりたい事と現実の折り合いを付けて、症状の回復と社会復帰を手助けするのがウチとか後輩看護師の青葉祥子等の主な仕事や。看護師になろうと思ったのは、高校の時、思想が違うグループ同士の喧嘩に巻き込まれ、脊髄を損傷した後輩の望月昴を治してやりたいと思ったからや。あの喧嘩はウチが焚き付けたせいや。今でもその悔恨の念は消えていない。
リハビリが思う様に進まず、もやもやしとった哲坊(坂本哲也)が野球への想いを胸にしまい次の目標へ進む決意が出来たのは、彼のファンだという女の子、たまちゃんだった。彼女は遊んでいたジャングルジムから落ちて脊髄を損傷した。歩けなくなった自分に絶望して死のうと思ったが、大好きな哲坊がリハビリを頑張る姿に、自分も頑張ろうと励まされて思い留まった。小さな勇者は、哲坊を奮い立たせた。
オリンピックの野球日本代表でバッテリーを組んだ谷口匠との野球への惜別のキャッチボールを終えた哲坊は、主に病院の退院者が集まってプレイしている車椅子バスケットボールに人数合わせで誘われ、この競技の日本代表である望月昴からの熱烈な勧めもあり、昴と共に「第一回ギリシャ統一オリンピック」で金メダルを目指す事になる。
昴とは違い、哲坊の実績は0。車椅子バスケの世界大会であるゴールドカップ観戦でカナダ代表のアンダーソンやブラジルのシルヴァ、アメリカのバーバー等世界の強者達に衝撃を受けた哲坊は、日本代表に選ばれて彼らに勝つ為には武器が必要だと痛感。ピッチャーだったコントロールの良さと肩の強さを活かし、3ポイントシュートに活路を見出そうとする。さらに試合経験を積む為に、昴のいる強豪インフィニィティではなく、元ブラジル代表で日本に帰化をしたマルコ(シルヴァ)と共にタートルズへ入る事になる。女子車椅子バスケのエースであるヨウコの叱咤激励や、野球部のマネージャーだった小田真希ちゃんの応援、田中純さんや昴による特訓の成果もあり、師匠である昴のインフィニティを倒して県大会でタートルズは初優勝。哲坊は大会の得点王になった。全国大会では昴のインフィニティに敗れたが実績が認められ、切磋琢磨した昴やマルコ等と、哲坊は車椅子バスケの日本代表に選ばれる。
古代ギリシャの神様へ五輪を返還、オリンピックとパラリンピックの垣根を無くしたギリシャ統一オリンピックが開催された。背番号1を背負って躍動する哲坊と日本代表は快進撃で勝ち進んだ。そして王者カナダとの金メダルを掛けた決勝戦でも哲坊は得意のシュートを決めてカナダを追い詰めた…
文字数 111,627
最終更新日 2024.05.10
登録日 2023.12.13
普通に過ごせば交わることのなかった、身分差のふたり。すれ違いながらもおよそ3年後し。晴れて婚約関係となったキルシェとリュディガー。
キルシェは復帰した大学で卒業間近となり、身の振り方を最終決定するその日が近づきつつあった。
そんな折、「考え直すか?」__と、リュディガーから思いもよらぬ言葉を告げられた。
上流階級のキルシェと無位だったリュディガーの、三度目の求婚までに起きた物語。
※「訳あり追放令嬢と暇騎士の不本意な結婚」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/1922428/19443443)の端折った話__番外編。
※こちらだけでもお楽しみいただける構成ですが、本編のネタバレが含まれます。
※他サイト様にも掲載
文字数 181,022
最終更新日 2024.02.12
登録日 2023.01.20
世界的に男性が少ない中で、有名女優の息子である高雛零梛は物心つく前に誘拐された。月日は流れ、零梛は15歳の誕生日に警察に保護され、社会復帰へと向かう。
誘拐犯によって情報を制限されながら育った零梛がそこで目にしたのは男性が希少価値を高めている歪んだ世界だった。
零梛は、持つ知識や常識とのギャップに戸惑いながらもマイペースに奮闘する。
外の世界の現状以外を完璧に身につけた希少な男による日常の物語。
文字数 52,415
最終更新日 2022.09.03
登録日 2022.08.19
エリート街道を進み続けていた騎士ブラント。彼は作戦中に功を焦るあまりモンスターからの攻撃で重傷を負い、剣を持つことができなくなってしまう。絶望するブラントへ追い打ちをかけるように、前線任務からは外され、落ちこぼれの集まりと言われている遺失物管理所――通称・落とし物係の所属となる。
これまでの厳しい職場環境とは違い、全体的にゆるゆるな遺失物管理所の実態を目の当たりにしたブラントは、なんとか前線任務に復帰すべく奮闘。しかし、ある分団の戦闘後の後始末としてアイテム回収の任務に就いた際、彼は戦いの場にそぐわない物を発見する。それは、のちに彼の人生を一変させることとなる《戦場の落とし物》であった。
文字数 12,519
最終更新日 2022.09.11
登録日 2022.09.10
公爵家の令嬢ルイーゼ・アードレーは皇太子の婚約者だったが、「逃がし屋」を名乗る組織に拉致され、王宮から連れ去られてしまう。「逃がし屋」から皇太子の女癖の悪さを聞かされたルイーゼは、皇太子に愛想を尽かし、そのまま逃亡生活を始める。
「逃がし屋」は単にルイーゼを逃すだけではなく、社会復帰も支援するフルサービスぶり。ルイーゼはまずは酒場の娘から始めた。
文字数 72,048
最終更新日 2022.11.28
登録日 2022.11.13
秀才ディアナは、魔法薬研究所で働くバリキャリの魔法薬師だった。だが――
「おいディアナ! 平民の癖に、定時で帰ろうなんて思ってねぇよなぁ!?」
ディアナは平民の生まれであることが原因で、職場での立場は常に下っ端扱い。憧れの上級魔法薬師になるなんて、夢のまた夢だった。
「早く自由に薬を作れるようになりたい……せめて後輩が入ってきてくれたら……」
その願いが通じたのか、ディアナ以来初の新人が入職してくる。これでようやく雑用から抜け出せるかと思いきや――
「僕、もっとハイレベルな仕事したいんで」
「なんですって!?」
――新人のローグは、とんでもなく生意気な後輩だった。しかも入職早々、彼はトラブルを起こしてしまう。
そんな狂犬ローグをどうにか手懐けていくディアナ。躾の甲斐あってか、次第に彼女に懐き始める。
このまま平和な仕事環境を得られると安心していたところへ、ある日ディアナは上司に呼び出された。
「私に縁談ですか……しかも貴族から!?」
しかもそれは絶対に断れない縁談と言われ、仕方なく彼女はある決断をするのだが……。
文字数 26,180
最終更新日 2023.09.22
登録日 2023.09.20
……とうとう、自分もゾンビ……――
飲み込みも吐き出しもできず、暗澹と含みながら座る自分は数メートル前……100インチはある壁掛け大型モニターにでかでかと、執務室風バーチャル背景で映る、しわばんだグレイ型宇宙人風の老人を上目遣いした。血色の良い腕を出す、半袖シャツ……その赤地に咲くハイビスカスが、ひどく場違いだった。
『……このまま患者数が増え続けますと、社会保障費の膨張によって我が国の財政は――』
スピーカーからの、しわがれた棒読み……エアコンの効きが悪いのか、それとも夜間だから切られているのか、だだっ広いデイルームはぞくぞくとし、青ざめた素足に黒ビニールサンダル、青地ストライプ柄の病衣の上下、インナーシャツにブリーフという格好、そしてぼんやりと火照った頭をこわばらせる。ここに強制入所させられる前……検査バス車内……そのさらに前、コンビニで通報されたときよりもだるさはひどくなっており、入所直後に浴びせられた消毒薬入りシャワーの臭いと相まって、軽い吐き気がこみ上げてくる。
『……患者の皆さんにおかれましては、積極的にリハビリテーションに励んでいただき、病に打ち勝って一日も早く職場や学校などに復帰されますよう、当施設の長としてお願い申し上げます』
文字数 114,320
最終更新日 2023.09.16
登録日 2023.07.23
元冒険者にして現冒険者ギルド職員のサズは左遷された。
原因は、大臣にコネを持つヒンナルという男。
理不尽にも、彼がサズの仕事を横取りしたのだ。
冒険者引退後、必死になって仕事を覚えたギルド職員。
周囲から認められ、初めて任された新規ダンジョン攻略の計画立案。
その準備が整い、あとは実行に移すだけという時に、これ幸いとばかりにヒンナルは権力を使って仕事を奪い取った。
このままでは自分だけでなく、ダンジョン攻略する冒険者にも迷惑がかかるとサズは抗弁。
それが悪かったのか、辺境の支部へと左遷が決まってしまった。
行き先はピーメイ村。
かつて世界樹と呼ばれる大ダンジョンが存在し、今では廃れた消滅寸前の集落だった。
このまま山奥で一生を過ごすのだろうか、そう思っていたサズだったが、事態は思いも寄らぬ方向に転じる。
辺境で起こる様々な事件、
それに対応するための冒険者復帰、
新たな力、
頼れる同僚、
素晴らしい温泉、
そんな多くの出会いと出来事が、左遷され、将来を断たれたはずのサズの未来を照らし出していく。
一方、諸悪の根源のヒンナルは、想像以上に難しい仕事に直面し、徐々に破滅への道を歩んでいた。
登録日 2023.04.11
人に善悪があるのは当たり前で、悪を断罪して、最も後悔する瞬間とはどういったときだろう?
答えは簡単、悪がいなくなったことで不利益を被るはめになったとき。
失ってから始めて気づく悪役の存在。
「もう君をいじめるものはいない!存分に愛し合えるぞ!」
「きゃあっ嬉しいです!」
「あははははっ」
「うふふふふっ」
悪役令嬢を断罪後、どこでもいちゃつくヒロインと王子様に砂糖を吐きまくり、色々我慢ならないモブたちが、悪役に謝り倒して復帰させ、ヒロインと王子様のいちゃつきを邪魔するために動き出すモブたちの話。
「「「「リア充爆発しろ」」」」
「それは………なんなのかしら?」
「「「「神のお告げです」」」」
「そ、そう………」
果たして学園に心の平穏は訪れるのか。
文字数 3,883
最終更新日 2021.02.26
登録日 2021.02.25
──ずっと、こうしたかった──
女騎士のアイリーネが半年の静養を経て隊に復帰すると、負けん気は人一倍だが子供っぽさの残る後輩だったフィンは精悍な若者へと変貌し、同等の立場である小隊長に昇進していた。
フィンはかつての上官であるアイリーネを「おまえ」呼ばわりし、二人は事あるごとにぶつかり合う。そんなある日、小隊長たちに密命が下され、アイリーネとフィンは一緒に旅することになり……。
☆毎週火曜日か金曜日、もしくはその両日に更新予定です。(※PC交換作業のため、四月第二週はお休みします。第三週中には再開予定ですので、よろしくお願いいたします。(2020年4月6日))
☆表紙は庭嶋アオイさん(お城めぐり大好き)ご提供です。
☆エブリスタにも掲載を始めました。(2021年9月21日)
文字数 163,279
最終更新日 2020.10.23
登録日 2020.01.10
魔王との決戦で賢者ハワードは勇者カインを庇い、右腕を失った。
自分のせいだ、と責任を感じる勇者に負担をかけまいと、彼は勇者パーティを引退して旅に出たのだが。
「愛していますハワードさぁん!」
賢者大好き勇者パーティが追いかけてきて、貴方が必要なんですと、復帰するよう告白してきたではないか。
これじゃあ意味がないだろと、ハワードは逃亡を決意する。
勇者達から逃げながら、賢者は巨乳なシスターを仲間にしたり、もふもふ聖獣を従えたりと、逃亡という名のスローライフを充実させていくのであった。
レベル999ステータスMAXの43歳おっさん賢者が、チート能力を駆使してクリア後の世界を満喫する。そんな物語です。
文字数 447,189
最終更新日 2020.11.22
登録日 2020.08.25
助けてくれ!そう言われ、2年前に引退して、キャラクターも消したゲームに復帰した。
あれ?このゲームこんなにリアルだっけ?死んだら終わり?え、やばいじゃんレベル上げなきゃ!
やりすぎた俺はどんどん強くなってゆくーーー
文字数 39,735
最終更新日 2020.09.23
登録日 2020.08.30
Ⅱと言う事で、話は繋がっていますが、ここから読んでも問題ないです。(多分…)
――あらすじ――
国防軍の英雄こと、レギスト機動部隊の隊長ハイケル少佐は、ある日唐突に国防軍を除名処分とされてしまう。ハイケル少佐に付き従う隊員たちは、国防軍総司令官へ直談判。17部隊の精鋭29名の脱退を賭けた署名を手に、ハイケル少佐の国防軍復帰を提訴した。が、あっさりと彼らの国防軍脱退は受け入れられてしまう。付き従う上官を失うだけに留まらず、自分たちの在籍すら失い呆気に取られる彼らへ、ハブロス総司令官は言った。
「お前たちを含む こちらの29名へは新たな部隊 アールスローン帝国軍レギスト特殊機動部隊 への入隊を許可する」
唐突なその言葉に理解が及ばず立ち尽くす彼らの後方、開かれた扉の先に居たハイケル少佐が言う
「署名は 無理強いするものではないが… 話は外で聞かせてもらった …有難う 感謝する」
――内容説明――
前日譚『アールスローン戦記』その番外『アールスローン真書』にて戦っていた敵『マシーナリー』。
彼らはそれに対抗すべく今度は ロボット(仮)へ搭乗して戦います。
文字数 1,630,634
最終更新日 2022.05.05
登録日 2022.03.27
異なる世界線から現世を襲いに来る異形のもの(侵略者)たちから地球を防衛する使命を受け、日々戦い続けるガイアセイバーズ。
その現メンバーである烈・蒼矢・影斗の3人の間には、それぞれ幼馴染や悪友、先輩・後輩という長年築き上げてきた関係性に変化が起きようとしていた。
そんな中、蒼矢の通う大学にとある1年生が現れ、学部が同じ蒼矢と対面する。入学式前から休学していて最近復帰してきたという彼の容姿は、男子ながら非常に愛らしく、周りの生徒たちを魅了する。蒼矢に対しても初対面から人懐っこく接する彼だったが、同時に少しずつ蒼矢の周囲の日常が崩れ始める――
◆投稿日時・間隔
2022/5/13 20:40から毎日投稿
◆注意事項(下記ご心配な方は作品閲覧をお控え下さい)
・一部年齢制限表現有(各話タイトルで判別可能です)
・フェティシズム要素有。
・それほど残酷ではありませんが、若干リョナや怪我の描写有。
・細部端折っている部分があります。
初稿『ガイアセイバーズ GAIA SAVERS-』及び過去ナンバリング作を先に読まれることをお勧めします。
文字数 72,974
最終更新日 2022.06.29
登録日 2022.05.13
【あらすじ】
理学療法士の樹生は隠れゲイ。勤務先の整形外科に運び込まれた社会人バスケ選手・翔琉のリハビリ担当に指名される。元患者で同じ社会人バスケ選手、しかも同じ怪我だった元カレとの苦い別れを思い出し、樹生は翔琉に冷たい態度を取る。二人の初対面は最悪の第一印象だった。しかし、リハビリ開始後は高いプロ意識に気づき互いに敬意を抱く。早期の競技復帰を強く望む翔琉に乞われ、樹生はプライベートでも彼のトレーナーを務めることに。
プールに転落した樹生を翔琉が救ったことで二人は距離を縮める。翔琉は幼い頃、小児喘息の末弟がプール遊びの後発作で死んだことに責任を感じていた。樹生は翔琉の純粋で優しい内面に強く惹かれるが、同棲中の彼女の存在を知り恋心を抑え込む。
翔琉は復帰初戦で対戦した樹生の元カレを殴り退場になる。「アイツと付き合っていたのか」と尋ね、口籠る樹生に翔琉は熱っぽく口づけ恋心を告白。翌日「次の対戦で元カレよりも得点したら自分と付き合って」と改めて訴える。
恋を賭けた試合の行方は――。
【主要登場人物】
受け:滝沢樹生(28歳) 身長173センチ、65キロ
理学療法士。隠れゲイ
子どもの頃から喘息持ちで運動音痴だったが故に、スポーツマンタイプの男性が好き。恋愛に関しては奥手。妹が一人いる。
攻め:岡田翔琉(25歳) 身長189センチ
社会人バスケ「東菱電機レッドサンダーズ」所属選手。ポジションはスモールフォワード。大学卒業後リーグ参戦二年目で得点王に輝くなど将来を嘱望される。試合や真剣な練習の時は、不愛想で無表情。
三人兄弟の長男。末弟を幼い頃に亡くしている。
※この作品はエブリスタ、fujossy、Pixivにも掲載しています。
※ステキな表紙絵は、AZUREさん @azure_suite に描いていただきました❤️
https://estar.jp/users/43480274
https://www.pixiv.net/users/57920329
文字数 52,462
最終更新日 2022.10.29
登録日 2022.10.29
藤沢と佐賀美が勤務する建設会社の倉庫へ、廃棄予定のグランドピアノが搬入される。
後日、藤沢は深夜の倉庫で佐賀美がピアノを弾いているのを目撃する。
佐賀美は大学を音楽科で入学し、建築科で卒業という経歴の持ち主で、中途採用者。
仕事はそつなくこなし、眉目秀麗だがひどく無愛想なので周囲とは孤立している。
しかも佐賀美を前職の頃から知る同業者からは、陰で奇妙な異名で呼ばれていた。
藤沢は、このような公私ともに謎めく佐賀美と紆余曲折の末、他の社員には極秘でピアノを教わることとなる。
そんなある日、佐賀美へ大学の恩師から演奏会の出演依頼が来る。それにともない二人の間は急接近する。
しかし、この流れで佐賀美の大学時代の元恋人で、現在は母校の准教授となっている碓井が、藤沢へ敵対心を露わにしつつ、佐賀美へ自分との復縁と音楽の世界への復帰を強く迫るのであった――
(時代背景~携帯電話とメールの頃)
文字数 141,737
最終更新日 2022.10.31
登録日 2022.10.05
園田 隼人(そのだ はやと)は小さい頃からいつも周りの期待に応え、必ず期待以上の成果を残してきた。どんなに難しいことであっても努力を惜しまず、誰かを頼るなんてことはしなかった。頼ることは相手の大事な時間を俺なんかの為に使ってもらうということで、迷惑をかけてしまうと思っていたからだ。
『人の迷惑になるようなことはするな』という両親の教えを愚直に守ってきたということもあるが、ひとりでもやれる能力が自分にはあると信じていたということでもあった。
ひとりでは難しく途中躓いたとしてもそれも経験で、次へステップアップする為の糧ぐらいに思っていた。
だから辛くても苦しくても、無理して無理してなにもかもに手を出した結果、園田は体調を崩し長期入院を余儀なくされてしまった。
退院予定日が決まり、復帰後すぐに働けるように情報収集目的で覗いたグループチャット。そこで自分がみんなに嫌われており、今まで頑張ってきたことすべてが意味のないことに思え自暴自棄になり、会社も辞めてしまった。
そんな時胡散臭い笑顔の男、乾 大輝(いぬい だいき)と出会い、とある仕事に誘われる。
乾曰く、『一日一回褒めるだけの簡単なお仕事です。』
それは一体どんな仕事なのか、詐欺ではないのか。
不安は数々あれど、仕事も住むところもなく一文無しの園田には男の差し出した手を握るしかなかった――。
※第10回BL小説大賞にエントリーしています。
文字数 51,506
最終更新日 2022.11.01
登録日 2022.09.27