「百年」の検索結果
全体で1,246件見つかりました。
病によって余命一年のハヤノ青年。死ぬ前にせめて、何か社会の力になればと、バイトとボランティアに明け暮れていた。
ある日、ハヤノは隕石追突により半壊したオキツネ神社の、復興ボランティアに来ていた。
しかし、突然隕石から現れた魔物から、子供を庇い致命傷をおってしまう。意識が薄れ行くなか、同じく妖獣に殺されかけた、のじゃロリ妖狐タマヅラさまに取引を持ちかけられる。
「生き延びたくば、わらわと融合するのじゃ。そうすれば、一日に一度、三分だけじゃが、万能たる妖狐の力を、貸し与えることができる。さあ、恋人になるか、心中するか選ぶのじゃ!」
「恋人になったとして、何が望みなんです?」
「お主のはじめて」
「……は?」
「こちとら数百年間欲求不満だったんじゃぞ!」
しかし、相手は狡猾な妖狐。ハヤノが警戒し、契約を渋り続けると、とうとうタマヅラさまが本音を叫んだ。
「暗い中、ずっと一人はもういやじゃ! このまま天涯孤独で死ぬなんていやなのじゃあああ!」
「末長くよろしくお願いします」
ハヤノは、狐耳と尻尾を持つ美女に変化してしまった。自分の体の変化に戸惑いつつも、妖狐の圧倒的な力で魔物を撃退。見事子供を救出した。
この日より、肉食系妖狐の刺激的な同居生活が始まった。
その矢先、圧倒的な力を脅威と認識した、狩猟者組合に囚われてしまうのであった――。
これは、死にかけていた男子がのじゃロリ妖狐と一緒に、化物を狩り、幸福な同居生活を手にする物語。
文字数 1,511
最終更新日 2023.08.31
登録日 2023.08.31
フレイヤ・アイスフォードは突如前世を思い出した。約三百年前の残虐な女帝だったと。しかし今のフレイヤは善なる心の持ち主で、家族に内緒で病人や怪我人を癒している癒し魔法の使い手だ。嘘が大嫌いで他人の嘘を聞くと体に痛みが走るという不可解な体質の持ち主でもある。酔った挙げ句に溺れて死んだ前世の自分。そんな自分にはかつて側近がいた。フレイヤはその側近が女帝の死後どうしたのか気になって、彼の記録を探しに王立図書館へと赴く。そこで女帝の歴史に詳しそうな麗しい男に遭遇するも人嫌いの彼女は逃げ出すようにその場を後にした。しかし後日渋々出向いた意地悪令嬢のお茶会でその青年とまた会ってしまい、何故か目をつけられる羽目に……。
煩悩まみれ~の連載を終えて改稿も済ませて、そしたら次に連載しようかなーな予定のやつです。
とりあえず三話目まで先走ってみます。
暇だし読んでもいいという方はどうぞ。m(_ _)m
文字数 26,814
最終更新日 2024.07.19
登録日 2022.12.11
舞台は、作者の私が脳内で描いた架空世界である創天国(そうてんのくに)
この国では、日本の戦国時代に限りなく近い世界観を持っています。
そこでは武家政権の頂点とされる「幕府」が存在しており、代々の将軍によっておよそ数百年もの長きに渡って政(まつりごと)が執り行われておりました。
しかし近年ではその権威も薄れ、幕府としての意味をも成さない状態に陥りつつあります。
そうした時代の中で「大名」と呼ばれる権力者たちは、これ幸いとばかりに領土を拡大すべく戦争が各地で勃発。
やがて時代は、強き者が弱き者を滅ぼす「戦国の世」へと突入する事となった。
ある者は、理想とする争い無き「泰平の世」を築く為に…
またある者は私利私欲にまみれた欲望を満たす為に…
そして現将軍は、幕府としての権威を取り戻す為に…
様々な思いを胸に各地の権力者たちが「天下統一」を目指して戦いに明け暮れる日々。
この乱世の中で彼らは一体、どのような生き様を見せるのであろうか。
それは、貴方自身の目で見届けて欲しい…
文字数 664,482
最終更新日 2023.08.06
登録日 2018.11.21
数百年程前に報われぬ男女がいた。
産まれながらに咎を持ち、外を歩むことも、死ぬことも許されぬ女が。
平凡で心優しくも、自ら罪人となり、心臓を失った男が。
ただ
400年経った今も
心臓は動き続けている。
††††††
あまりガッツリ書いてないので、物足りない感はあるかも知れませんが、後々修正するかも。
評価があれは続けます。
文字数 4,309
最終更新日 2020.02.20
登録日 2020.02.20
由緒ある格式高い神社の女神だったにもかかわらず、いきなり男神の襲撃をくらって神社から追い出されてしまった。逃げた先で新しい神社を建てて数百年、山の中に建ててしまったので氏子は増えず社は荒れ果てていくばかり。大人の姿から子供の姿になっても、いつかの栄光を取り戻すために今日も雪津那愛枝花之比女(ゆきつなあえかのひめ)は氏子捜しに精を出すが行き倒れの男を拾ってしまってーーーー
文字数 84,432
最終更新日 2022.01.23
登録日 2017.07.02
航空業界に入ってパイロットとして活躍することを夢見た青年。
しかしパンデミックにより航空業界は大打撃で内定は取り消し。
ショックで体を崩し、病に掛かって亡くなってしまう。
だが、次に目覚めた時には、彼は異世界にいた。
だが魔法も魔物もいない、百年前の日本のような場所だった。
飛行機など勿論ない。
飛行機が無いなら作れば良いんじゃないか。
そう思った転生した青年、二宮忠弥と名付けられた少年は猛烈に飛行機制作に向かっていく。
しかし、エンジンの動力源となる内燃機関を手に入れられない。
どうしようかと考えていると森の奥から、聞き慣れた音が聞こえてきた。
飛行機好きの少年が、飛行機の無い世界に転生して飛行機を作って行くお話です。
いろいろな飛行機を登場させたいと思います。
是非読んでください。
カクヨムでも連載しています
文字数 371,342
最終更新日 2022.07.13
登録日 2021.07.15
大陸中央部にある『竜の国』ファーリズは、白と黒の双竜が王族を守護する国。元々RPGゲームの舞台であり、RPGのエンディングを迎えて数百年が経過して、スピンオフの乙女ゲームがこれから始まる国だ。
第二王子エリックは、一風変わった令嬢を見染めて白竜に願う。
「彼女を俺のヒロインとする。親友クレイには負けたくない」
彼女、伯爵令嬢は、異世界転生した友人からBLや異世界ノリを布教された腐女子。
親友、王甥は父王アーサーと玉座を争いし王妹ラーシャを父の忠臣に娶らせて生ませたエリックの臣下。
「ぼくときみの間は、飾らぬ仲であれかし」
仲が良かったはずの第二王子と王甥の関係が拗れていく。
「脇役の死亡予定キャラが死ぬのは、四季が巡るようなものだ」
神々の箱庭を守る白竜がエリックの兄である第一王子に死の運命を告げて、第一王子は国外逃亡し、第三王子が暗殺される。
「俺は乙女ゲームのヒーロー役がへたくそさ」
君のスパダリになりたい。スパダリとはなんなのか? まずそれがわからない!
カタログスペックチート級なのにメンタルよわよわ、『理想の王子を演じるペルソナ・勘違いされ系』第二王子エリック。
「僕の薄汚れた駒どもめ。僕は王家を裏切らぬ。そう魂に刻まれているのだ」
王妹の信奉者たちに『我らが殿下』と持て囃され「僕は王妹の子ではないかもしれぬ。それがバレずに死ねたら一番良い」と言いつつチェックメイトを回避したり反撃したりしてしまう『ラーシャの御子』王甥公爵令息クレイ。
主従かつ幼馴染の親友でもある二人の争いを主軸に、大陸史が紡がれる。
ノリがおかしな転生聖女、悪役令嬢を回避した令嬢、自称マスコットキャラの小動物。元勇者、正体を隠して平凡を装う腐男子歴史教師と友人魔術教師。公爵令息陣営に仲間扱いしてほしいのになかなか仲間に入れてもらえない伯爵公子。貧しい平民の子と天才兼問題児の妖精。『創造多神教(ゲーム制作スタッフ信仰)』。
これは、そんなキャラクターたちの物語。
※ライトNLあり、ライトBLあり、友情主従その他のブロマンスもあり、シリアス要素もゆるゆる日常もあり、色々なキャラ視点に切り替わり紡がれる三人称視点の小説形式で、割となんでもありな作品となっています。ハッピーエンドです。
本編主軸となる仲良くギスギスする二人が揃うのは5章から、BL攻略が始まるのは6章から、メインBLカップルは(以下軽いネタバレ)
「主従、おにショタ・ショタおに、成り上がり下剋上立場逆転」、主側が女の子に片思い状態からのスタート、従者側が従者志望の主従未満→主従ごっこ→従者志望側が成り上がり正体隠して立場逆転→友人認定→家族ごっこ→恋人、と年齢を重ねつつ関係性を育む気の長い展開となっています。
文字数 656,006
最終更新日 2022.07.30
登録日 2022.05.29
何十年、何百年経っても人々は争う事を辞める事は出来なかった。
戦う事が人間の歴史を作っていた。
そして、国家と企業は対立した。古い体制は一度は終結したが、実状は何も変わることはなかった。
それでも時代は進む、今度は資源を巡り争う。結局は時代は繰り返した。
一度は世界はまとまった、地球環境の再生と地球外への移住を目的にまとまったが長くは続くことはなかった。
世界はそれでも、争う事を望んだ。
それでも進歩はあった、戦争は集団で戦う事から個人の戦闘能力に重点を置く戦いに変わった。
戦う事でしか生きる方法を知らないユリとリュウは故郷の東京コロニーを再建するために戦い続ける。
戦闘能力という悪魔のような力で、故郷を元に戻すという事を望み、世界を灰してしまう。
信じる神もいない世界で、彼らは生きる事を選んだ。
文字数 62,104
最終更新日 2019.03.26
登録日 2017.07.03
百年ぶりの聖女に選ばれた平民の娘、エレーナ。
聖女教育のため王都へ行き、穏やかな生活を送っていたが、聖女の能力である〝祝福〟を発動できないでいた。
だが十二歳のとき、元平民のエレーナを見下す婚約者の王子と教皇の座を狙う大司教の策略で、エレーナの恩人が捕われてしまう。
聖女の力を発現させ大事な人を救出したエレーナだったが、今度は家族を人質に取られ王子たちの支配下に。
時は経ち、成長したエレーナは信用できる仲間と出会い、差別の横行する社会に抗おうと戦うが、仲間とともに捕まってしまい……。
拷問の末、闇落ちしたエレーナは、伝説の魔女となり腐りきった貴族たちに復讐を誓った。
文字数 59,013
最終更新日 2024.08.04
登録日 2024.07.22
約三百年前の大戦争で亡国となった天使の王国へ、ルーシュという少年は旅に出た。天使の国がどんな場所だったのか、本ではなく自身の目で確かめる為に。
踏み入ったそこは山と化していたが、広場のような場所で見つけたのは真っ白な天使の石像……ではなく唯一現在まで生き残っていた天使だった。ぐいぐい来る無邪気なルーシュに天使・ミシェルはペースを乱されるも、何故か思い切って冷たく出来ない。
昔話をする内に二人の仲は深まり、ルーシュは本を書くと決める。しかしある雨が降った夜のこと、侵入者がやってきた。おまけに『亡霊』が出現し……?
かつての王国。平穏も悲劇も、本に載っていなかったあの日々の様子がミシェルの口から語られる。
ミシェルは、そしてルーシュは何を感じどう生きるのか。
これは人間と天使の、出会いと別れの物語。
文字数 35,673
最終更新日 2025.10.18
登録日 2025.10.08
二百年前に起こった種族間戦争。その勝者となった人類種が暮らすマナタルト王国は、魔道具技術の発達と共に発展を遂げた。
王宮では更なる文明発展を目指し、優秀な発明家が日々研究に勤しんでいる。その中でも異端とされる女研究者サクラ・ハーウェイは、若干十四歳で宮廷付きに選ばれた天才。しかし彼女が目指しているのは魔道具技術の発達ではなく、それに代わる新たな技術の発明だった。
魔道具と共に歩んできた国、魔道具を捨てると考え方を快く思わない者は多い。故に彼女は同業の研究者から異端の変わり者と笑われていた。
いずれ必ず、魔道具が足りなくなる時代が来る。
亡き父の代から言い続けたが、誰も信じてはくれない。
それでも彼女は研究を続ける。
彼女を支える護衛騎士のシークと共に、素材集めや研究に勤しむ日々。
異端と呼ばれようと理解してくれる人が近くにいる。それだけで幸せだった。
そんな日々が唐突に終わりを迎える。
連載するかもしれない短編です。
連載版開始の際はこちらでリンクを用意いたします。
文字数 7,931
最終更新日 2021.02.17
登録日 2021.02.17
今から何百年も未来の話。
世界は精霊に支配され、人間は彼等の奴隷となった。
しかし人間は諦めてはいなかった。
何百年もの月日を重ね、創り出した人間の切り札。
これは、世界樹という監獄の中で人間が起こす反撃の物語。
文字数 18,971
最終更新日 2017.09.15
登録日 2017.03.26
聖ルミエール国は暫く玉座の空席が続いていた。
王位継承者が相次いで死に、国内の派閥の思惑も絡み、じき百年に及ぼうとしている隣国ノクスフォードとの戦争は激化。
兵士も国民も敗戦続きですっかり疲弊しきっていた。そんな折、ブランシュ村に住む少女イヴリンの耳に「舞台オーディション」の話が入る。
少しでも民の慰めになるよう──聖ルミエールが望むような未来に進めるよう願う教会主催の特別公演だという。
四人の兄姉がいていつもおさがりしか着られないイヴリンは、素敵な衣装を着られる事を夢見てオーディションに挑む。
しかしそれは権力者による「人工的聖女」役を仕立てあげ、神がかりな力を持つ台本「聖典」を演じきるよう強いられる罠だった。
「これが台本だ。受け取ってくれるね?」
「はい!……あれ、でもこれ一文しか書かれていないです」
「脚本というのは最初から出来ている物ばかりじゃない。後から上がってくる場合もあるんだよ」
原初の女の名を冠する事が理由で聖女役に選ばれたイヴリンは、台本に用意された一文だけを教会が告げた時と場所で読み上げる。
それがこの舞台の開演の合図だ。
「私はイヴリーヌ。主は王太子シャルルを王位に就かしめよと私に言いました。これより私は神の声を聞く者として、この国を救います」
台本に用意されたその一言を成すべく、王位継承者の生き残りシャルル王太子を王に就かしめるべく奔走する即興劇が始まった。
イヴリンは包囲されていた都市プリーストを奪還し、その後も数々の偉業を成し遂げ、シャルル王太子を見事王へ就かしめる。
しかし、どれ程それまでの工程を華々しく遂げようと、この舞台の結末は「魔女イヴリンの火刑」で終わってしまう。
そうして火焙りにされると共に、この舞台はイヴリンに再演を強いる。
「私はシャルル王太子を王位に就かせるまでの二年間だけの聖女。三年目は魔女。そして火刑で消し炭になる」
聖典は何故イヴリンに再演を強いるのか?
オーディションをした者の思惑とはなんなのか?
火刑を逃れ、イヴリンが生きる筋書きはあるのか?
繰り返される中でも僅かにある変化から、イヴリンは聖典の望む選択肢を手繰り寄せ、筋書きを変えていく。
罪人の吸血鬼、虹を架ける弓引き、全てを視る占い師──王太子シャルルと聖女イヴリン。
全ての役者が揃う時、全てを知る時、繰り返される即興劇はいよいよ真エンディングへと走り出す。
「……イヴリーヌ・X・XXXX。あんたをこの国の聖女にしておくわけにはいかない」
──さぁご来場の皆様、席にお付き下さい。
繰り返される悲劇が×劇へ変わるまで、席をお立ちになる事はご遠慮ください。
聖女イヴリーヌは聖女
登録日 2026.03.30
英雄に憧れていた俺は、とある日のデパートで、銀髪の女神に出会った。俺を待っていたという女神は、俺に【英雄規定】なるスキルを託す。世界をハッピーエンドに導く存在、【英雄】として異世界に召喚されたはずの俺だったが、異世界で俺を待っていたのは、女勇者との結婚だった⁉『まじかよ……』※この物語は、英雄を志した少年と、銀髪の女神様と、勇者である少女が織り成す英雄譚。百年前に成し得なかった英雄譚の最終章を、今紡ぐ。
登録日 2016.06.09
死んだら何かよく分からない世界で殺されかけるし、転生したあと何百年と生きてたみたいなのに、以前の記憶が抜け落ちてるんですけど!?
文字数 26,068
最終更新日 2024.06.18
登録日 2024.06.17
棺桶の中で眠りについていた神の仔である少年は魔物が彼の廟を破った音で目が覚める。外に出てると、そこには怪我を負った竜騎士の男の姿が。少年が助けた竜騎士は聖女選定の儀のためにこの廟を訪れたという。助けたことをきっかけに竜騎士と共に王都へ向かうが、聖女選定の儀に巻き込まれてしまって……。
純情竜騎士と冷淡な神の仔が織りなす友情以上のファンタジー物語。
BL度は低めです。
※他サイトで掲載していた話を再掲載したものです。
文字数 16,609
最終更新日 2026.03.11
登録日 2026.03.11
アリクイに相談案件です。
※説明しておきますと、このアリクイさんは何百年もの間色々な人や動物や物や自然に生まれ変わっていて
今世では人間サイズのアリクイとして生まれ変わっているという話ですが、詳しくはまた別の機会に。
「子供達を怒っちゃいけないと解っているのに、イライラが爆発して気が付いたら怒ってしまいます。
どうすればいいのでしょうか。」
いつものように子育て中のお母さんが相談に来ています。
見た目はとても温厚そうな、とても人当たりの良さそうな方に見えます。
今回のお話は怒りについて、でしょうか?
文字数 4,758
最終更新日 2022.06.23
登録日 2022.06.23
題名『気違いに解釈』とは「気違い(キチガイ)に刃物」という意味である。
『精選版 日本国語大辞典』は「気違いに刃物」について、精神状態が尋常でない人が危険なものを持っていて、非常に危険に思われることのたとえ、と定義する。
建長二年(1250)平河良貞・師時兄弟の父師良が亡くなる。この代替わりによって、平河良貞が平河一族の惣領に就く。代替わりから一年が経とうとする時、肥後国求麻郡永吉庄に構えられていた、平河一族の本館であり、惣領・当主平河良貞の居館「地頭館」に、預所代官が領家発行の下知状を携え、来館した。
用件は、大江広元の預所職を引き継いだ外孫の近衛実春が、平河相伝の永吉庄地頭職を譲り受けたことを伝えるためだった。平河にとっては寝耳に水であり、預所のなした横領行為といえた。
さっそく平河の者たちによる衆議が開催された。一族内には自力による解決を主張する衆もいたが、平河惣領良貞は鎮西探題への提訴によって一所懸命の地である永吉庄の地頭職を取り戻すことを決める。
良貞たちは相論戦術会議を開き、御成敗式目を中心にした分析と検討を始める。その過程で、須恵尼狼藉を咎とした、幕府による永吉庄の南に隣接する須恵庄所領没収の一件および中求麻の地中に眠る、クヌサ国(狗奴国)の宝物が、今回の預所による永吉庄横領に関係があることに気づく。
――代官来館から十年が経った。
鎮西探題から対審の知らせが届く。平川家惣領良貞と住職良円、智次郎美高の三人は、肥後国求麻郡永吉庄地頭館から筑前国博多、鎮西探題へと出立した。
預所近衛実春による恣意的かつ理不尽な気違い解釈が、平河家の人々に対し、相論申し立てから裁決状を受け取るまで実に三十二年にわたる時間、費用、精神的心労を生じさせた。本迷惑千万事件は鎌倉時代に起きたわけであるが、七百年余りたった現在でも、被害者本人とその家族は肉体的、精神的に深い傷を負わされ、あるいは遺族として一生を苦しみ続けていかねばならない凄惨極まる事件が、世界中で起こり続けている。人皮畜生の類い以下である加害者どもに対して憤りを覚える私は、本題名を付けることにした。
史実としての預所側の主張は次のとおり。譲状にみえる荘園名「西村永吉」は、一円という意味で解釈すべきである。もし別々の荘園ならば、『西村幷(ならびに)永吉』と記されているはずである。よって永吉庄の地頭職も預所が譲得することになる。ただ、この気違い預所による解釈では分かりにくさを感じる。そこで本作品では、平河所領を横領した預所側の理不尽な主張の根拠について、「西村永吉」は西村(庄)の内にある地区「永吉(庄)」と解釈するのが自然と言える。よって、西村と永吉は別々の荘園ではなく、一円の荘園である、と現地の実態を調べず、荘園名表記を曲解した気違い預所による解釈に変更した。
文字数 73,794
最終更新日 2026.05.08
登録日 2025.11.09
●第7回ホラー・ミステリー小説大賞【奨励賞】
大洪水を生き延びた一握りの人々は、辺り一面を水で囲まれた塔の中に幽閉状態となった。食料の備蓄も尽きかけた時、そこにあったのは、洪水前に運び込まれた大量の書物。
何百年経過しても相変わらず水だらけの世界。塔内の民への物資供給は、食料も含めてほぼ全て「本」に頼っている状態だが、一般の民はそれを知らない。
ある日、煉瓦職人の子ワタルは、長老より直々に図書館の司書になることを命じられる。初めは戸惑うものの、本の主な用途は「舟」の材料だと思っていたワタルは、書物の持つ無限の可能性を知ることになる。
しかしそれは、嫉妬や陰謀が渦巻く世界への入り口でもあった。ワタルは、逆恨みから襲撃され重傷を負う。彼を襲った者は、老齢の長老の代理となった若き指導者ゲンヤから、極刑である「水没刑」に処せられてしまう。
文字数 217,104
最終更新日 2024.09.02
登録日 2022.08.04