「体制」の検索結果
全体で134件見つかりました。
労災調査士の佐久間三郎が今回依頼された調査は二子新地の新築マンションの墜落災害だった。足場の解体作業中にベテランとび職が墜落死をした。命綱を使用していないのが直接の墜落要因であるが、調査を進めるうちに、建築界の管理体制の歪みと複雑な人間関係が根本であることに突き当たった。
文字数 65,525
最終更新日 2022.10.07
登録日 2022.09.25
――世は永明二年。すでに平成の世は遠く、これは先の世の話であり、文化は時代を遡る。
かつて日本と称されていた国はとうにない。平成と呼ばれていた時代から数百年後、国は日ノ本、時代は永明の名を冠す。
政治体制の揺らぎ、そしてのちに大禍と称された未曽有の大災害により平成の世は大きな打撃を受けた。この時代を崩壊へと至らしめたのは、しかし大禍のみではない。これには数多の異形の存在が大きく関わっていた。
地形が大きく変わり、人口が減り――そして混乱の時代の中、平成の世に突如として「ツクモガミ」と呼ばれる化生が現れ始めたのだ。
物が人間に酷似した姿に転じたもの。人々はそれらを古来より伝わる道具の化生からツクモガミと称した。
人々の中に唐突に生じたツクモガミたちは大禍に疲弊する人間たちを侵略者として襲い始めた。玩具として、下僕として、食物として。人間はさらにその数を減らし、人々は下層の立場へと追いやられた。
平成の崩壊から約三百年が経ち、時は永明。幼きころにツクモガミの急襲を受けた十握篝(とつかかがり)は、暮らしていた砦や砦の人間、唯一の家族であった妹の芙蓉(ふよう)を失った。縁あって武士となった篝だったが、元服から数年が経って戦に出るようになっても生きる希望を持てず、ツクモガミへの怒りと憎しみだけを糧に漫然とした暮らしをしていた。
唯一の家族ももうない。生きていても仕方がないが、この身を拾ってもらった手前、簡単に投げるわけにもいくまい。
悲観と諦観の中に生きていた篝だったが、主君である香々瀬尾武比古(かかせおたけひこ)の呼び出しに応じたある日、賽ノ小路六ツ目(さいのこうじむつめ)という僧形のツクモガミとの共同任務を命じられる。内心に不服を抱えながらも篝はそれを承知し、それまで出来得る限り関わりを避けていたツクモガミという存在と強制的に関わりを持つ羽目になる。
ツクモガミが憎い。そうツクモガミ全体に向ける敵愾心を篝は当初六ツ目にも向けていたが、任務を共にするうちこれまで頑なだった内心に変化が表れ始める。
六ツ目は明朗快活で、陰りがない。とても気の良い男だった。しかしそんな六ツ目は驚いたことに、自身もツクモガミでありながら深くツクモガミを憎んでいるのだった。その胸の内を明かされた篝は改めてツクモガミというものを考えるようになる。
篝はツクモガミと自身の過去にどう向き合うのか――。
文字数 113,568
最終更新日 2026.05.30
登録日 2026.05.28
《レアル》と呼ばれる世界から召喚される降臨者たちによって文明をもたらされた世界ヴァーチャリア。
後にゲイマーと呼ばれる絶大な力を持った降臨者によって引き起こされた世界規模の大戦争から立ち直ったヴァーチャリアは、ゲイマーが一掃された大協約体制の下で平和的繁栄を築きつつあった。
大戦争の反省から「降臨は未然に防ぎ、二度とゲイマーに頼ってはならない」という方針を全世界が共有し、最後の降臨から間もなく百年が経とうとしていた統一歴九十九年四月十日・・・辺境の地に最強と目される降臨者が現れる。
神にも等しい力を持つとされる無敵の存在を前に、無力な人々は世界の平和と繁栄のためにどう対処するのか?
リアルな世界観にこだわったラノベじゃない異世界ファンタジー
※ 著者からのあいさつ
処女作です。
書きなれないもので、一話あたり六千字を超える話があって読みづらくてすみません。
ネット小説だと一話当たりの字数が多すぎると読みづらい事に途中で気づきました。
13話以降は多くても五千字以内におさめてます。
登録日 2021.01.08
地方の公立中学校・青陵中卓球部。
指導者不在の状態から、元実業団選手の三枝コーチを迎え、部は少しずつ変わり始める。
全国を目指すほどではない。
だが、勝ちたいという気持ちは本物だった。
団体戦、三つ取れば終わりの世界。
試合に出る者、出られない者。
コートの内と外で、それぞれが葛藤を抱える。
主人公・佐藤優真は、一年生。
試合には出られないが、誰よりも試合を見て、考えていた。
敗退、引退、新体制、そして夏。
少し遅れて差し込んだ光が、次の世代を照らしていく。
これは、
勝者だけの物語ではない。
「見ていた者」が、やがて自ら打ち始めるまでの物語。
文字数 59,840
最終更新日 2026.01.30
登録日 2026.01.05
西暦2059年――。
第三次世界大戦によって国家は崩壊し、戦後の復興と秩序は男性中心の軍事体制によって再構築された。
男は「守るべき戦力」、女は「守られない存在」へと――。
暴力と格差が支配するこの歪んだ世界で、見捨てられた女性たちは自らの手で正義を掴み取る。
その名も、〈ガールズビジランテ〉。
武装した少女たちによる、女性のための自警団。
政府に見捨てられた弱者を守るため、そしてこの不公平な社会を変えるため、彼女たちは戦場に立ち続ける。
一方、主人公・フミヤ・テレスは心優しい性格の少年。
うつ病を抱えながらも、「誰かを守りたい」という想いだけを胸に、男性だけが通う軍学校で訓練を続けていた。
しかし、精神疾患への理解のなさ、男であるという立場、そして心無い同期たちからの嘲笑。
彼は日々、見えない痛みと向き合いながら生きていた。
ある夜、フミヤは裏路地で複数の男に襲われそうになっていた少女――レウミンを目撃する。
無謀だと知りながらも、フミヤは彼女を庇い立ち向かう。
そしてボロボロになる中、突如現れた謎の少女兵・ネルナによって窮地は救われる。
その正体は、ガールズビジランテの幹部たち――。
レウミンはこの組織の出資者であり作戦統括を担う冷徹なエージェント。
ネルナは“悪魔”の異名を持つ戦場の自由人。
この二人との出会いが、フミヤの運命を大きく動かす。
「なぜ男であるあなたが、女の私を庇ったのか」
そう問うレウミンに、フミヤはただ一言、こう答える。
「……助けないと、そう思ったんだ。理由なんてないよ」
無自覚な優しさが、誰よりも重く鋭い。
彼のその行動と想いに惹かれたレウミンは、フミヤを“唯一の例外”としてビジランテにスカウトする。
そして――組織に迎えられたその日、
レウミンは初めて“男”という存在に、心をかき乱されるのだった……。
これは、弱くて優しい少年が――
絶対的な力を持つ少女たちの中で、“守る側”へと変わっていく物語。
――少年と少女の戦場ハーレム×心震わす覚醒の物語、始動。
文字数 35,126
最終更新日 2025.07.12
登録日 2025.07.05
『永十手』持ち 岡田よもぎは、旗本屋敷から連れ去られようとしていた若衆を助け出したことから、仲間たちとともに幕府の支配体制を揺るがす大事件に巻き込まれることになる。
大江戸八百八町を舞台にした、時代劇ファンタジー、開幕です。
登録日 2015.05.24
遥か昔、世界は「大褪色(だいたいしょく)」と呼ばれる災厄に見舞われた。
空は灰色に染まり、大地は色を失い、人々の心から「創造の輝き」がゆっくりと削ぎ落とされていった。今や世界のほとんどの地域は、感情すら希薄な無彩の荒野と化している。
人々が唯一頼りにしているのは、「エクリエール」——古代の芸術家たちが生み出した、色と感情を宿す結晶体だ。エクリエールは周囲に色と生命の輝きをわずかに取り戻す力を持つが、時間とともに力を失い、「灰化(かいか)」していく。
主人公・リオ・アルカン(17歳)は、辺境の小さな芸術聖域で育った若き「彩筆師(さいひっし)」の見習い。
彼は生まれつき「心象視力」という特殊な才能を持ち、目に見えない感情や記憶を色と形に変換できる。しかしその代償として、自分の感情を絵に描き出すたびに、心の一部を失ってしまう体質だった。
ある日、聖域を守っていた最大のエクリエールが突然灰化を始め、聖域は半年以内に完全に無彩の荒野に飲み込まれる危機に陥る。
管理局から派遣された冷徹な女性彩筆師・セレナ・ヴォワールは、聖域のエクリエールを強制回収するために現れる。
彼女が語った衝撃の真実——
「大褪色はまだ終わっていない。今も世界の中心『虚白の尖塔』で進行し続けている」。
リオは聖域を救うため、セレナと共に大陸横断の旅に出る。
道中、彼らは以下のものと出会う:
色を捨てて「無感情」を美徳とする異端の教団
エクリエールを独占し、支配体制を築く芸術貴族
自ら目を潰して「灰色の美」を追求する狂気の画家
失われた「原初の色彩」を求めてさまよう古代芸術家の残留思念
リオが筆を振るうたび、灰色の世界に色が戻り、花が咲き、風が歌い、人々の表情が豊かになっていく。
しかしそのたびに、彼自身の感情も激しく蘇り、抑えきれない「創造の衝動」が暴走を始める。
世界を救うために必要な「究極の芸術」とは何か。
そして、最後にリオが描く一枚の絵は、希望の色彩か、それとも全てを飲み込む虚白か——。
文字数 8,131
最終更新日 2026.05.25
登録日 2026.05.25
遼州司法局も法術特捜の発足とともに実働部隊、機動隊、法術特捜の三部体制が確立することとなった。
それまで東和陸軍教導隊を兼務していた小さな隊長、クバルカ・ラン中佐が実働部隊副隊長として本異動になることが決まった。
彼女の本拠地である東和陸軍教導隊を訪ねた神前誠に法術兵器の実験に任務が課せられた。それは広域にわたり兵士の意識を奪ってしまうという新しい発想の非破壊兵器だった。
実験は成功するがチャージの時間等、運用の難しい兵器と判明する。
一方実働部隊部隊長嵯峨惟基は自分が領邦領主を務めている貴族制国家甲武国へ飛んだ。そこでは彼の両方を西園寺かなめの妹、日野かえでに継がせることに関する会議が行われる予定だった。
一方、南の『魔窟』と呼ばれる大陸ベルルカンの大国、バルキスタンにて総選挙が予定されており、実働部隊も支援部隊を派遣していた。だが選挙に不満を持つ政府軍、反政府軍の駆け引きが続いていた。
嵯峨は万が一の両軍衝突の際アメリカの介入を要請しようとする兄である西園寺義基のシンパである甲武軍部穏健派を牽制しつつ貴族の群れる会議へと向かった。
そしてそんな中、バルキスタンで反政府軍が機動兵器を手に入れ政府軍との全面衝突が発生する。
誠は試験が済んだばかりの非破壊兵器を手に戦線の拡大を防ぐべく出撃するのだった。
文字数 163,626
最終更新日 2022.01.29
登録日 2021.12.07
人間の理解を超えた生命体が棲む広大な宇宙を舞台に、数百年の時を経て美少女戦士が輪廻する物語「トゥシー・イントゥ・ザ・ヒューチャー」その初盤の物語。
ロマンス、サスペンス、アクション的挿話が謎解きの伏線となる、数百年に及ぶSFミステリーです。
ヒロイン美少女戦士は、本当の自分を知り、少しずつ少しずつ成長していきます。
この小説「サントノーレ」はその第二編です。
舞台は地下スラムから別次元、他の街へと広がり、前作ニューキーツから一気にSFらしくなっていきます。
【サントノーレ編 あらすじ】
姿かたちの異なる「人類」。
彼らが共に暮らすことはできるのか。そしてその場所は、果たしてこの地球なのか。
人造人間のものとなった街を取り戻すべく、地下エリアに篭った攻撃隊。
騎士団との合流を目指すものの、有効な作戦もない中、一組の少年少女が行方不明になった。
襲い来る太陽フレアによって存亡の危機を迎えた地球は、ニューキーツの街の伝承によって救われるのか。そしてその時、東部方面攻撃隊がとった行動は。
様々なサブストーリーによって物語は煩雑さを極めていきます。大きな謎や小さな謎、個人的な心を発端とする謎や、体制に纏わる謎。言葉として与えられた謎や、目に見える事象として示された謎。
それらの糸を辿っていき、繋ぎ合わせてみた時、見えてきたそれぞれの登場人物の人間らしい感情。
登録日 2013.06.07
あらすじ
乳幼児で捨てられ本名、生年月日、両親、兄弟等々も全くの不明。そこへ性病の菌が目に入り右目失明と多くのハンディを抱えたまま、たった15歳で世間の荒波に放り出され、学歴、保証人、普通免許、コネも無いない尽くしで体制への不満、不平等、生まれた時点で負け組の烙印を押された人生をを後半でどんでん返しした実話の の話し。
文字数 62,771
最終更新日 2021.09.28
登録日 2021.06.12
203X年。
技術は、議論よりも先に“判断”を始めた。
善と悪すら、ログの一行で再定義される時代。
……AIが“人間の倫理”を上書きする日が、とうに始まっていた。
顔認証、群衆監視、感情予測。
AIの目は、人間が見逃す“兆候”すら先に捉えた。
そして、犯罪もまた進化していった。
高度化した犯罪に立ち向かうために作られたのが、内閣府主導で設置された防犯特区内部隊、警察庁直轄の特命部隊《ガイアスワット》。警察庁の直轄部隊でありながら、各県警に“専従課”という形で常駐し、地域の捜査と共同作戦を組む体制がとられている。
文字数 78,114
最終更新日 2026.07.09
登録日 2025.11.21
「王は、人の足元から、発見された」
靴磨きの少年が、世界を統一する王に成り上がる、本格ファンタジー戦記!
銃がまだ登場していない時代、世界は7つの大国に分かれていた。数百年続く政治体制や宗教、階級にしばられ、人々は革命を求めていた。
靴磨きの少年・ダヴィは元奴隷で、サーカス団に拾われるが、なかなか芸は上達せず、つらい日々を送っていた。ある日、美しき王子シャルルに才能を見出されて、彼に仕えることになる。そして幼馴染の少女や妹たちに励まされながら、優秀な武将に成長する。
そして謎の白き聖女が覇道へ導く。ダヴィはひと癖もふた癖もある仲間と共に戦い、偉大な王へと成り上がっていく。
※この世界の設定については、第13話『この世界のかたち』をご覧ください。
登録日 2019.05.18
人類は今や月、金星、火星、果てはそれよりも遠くまで、その文明の手を伸ばしていった。
宇宙進出という新たな時代の幕開けに際し、新たな暦「星歴」が誕生したのが今から75年前。
そして、新たな暦と共に誕生したのが、地球圏と内惑星に広がる国家群を統合した「汎宙統合連盟(United Cosmo Federation=U.C.F.)」である。
連盟は、新たな時代の巨大な秩序となり、大きな権力を得ていった。
だが星歴63年。
地球中心の体制、そして圧政と搾取に反旗を翻し、外惑星の荒野より独立国家群が蜂起。
「星界自由戦線(Stellar Autonomous Front=S.A.F.)」と名乗る独立勢力は、火星圏の資源施設を瞬く間に掌握。そしてその中で新たな兵器が産み出される。
──「アーマーレイド(AR)」。
そのように呼ばれた機動兵器を大量に生産した星界は、当初の戦闘を有利に進めた。
だが、様々な手段で機動兵器の生産技術を奪取した連盟は、地球圏に広がる生産力で応戦。戦火は金星軌道や小惑星帯にまで拡大していった。
──人類は、宇宙(そら)に羽ばたいても、戦いの記憶が忘れられないでいた。
星歴75年。
戦端が開かれて12年が経ち、地球、月、火星、金星とその周囲に浮かぶコロニー群のほとんどは、連盟か星界、どちらかに寄った立場をとっていた。
だが、連盟は大きな独立を許してなお、自身の正義と秩序を信じる傲慢な姿勢を崩さない。
そして、連盟の圧政に立ち向かう名目で結成された星界は、勢力の主導権を握りたい野心家による権力闘争が激しく、内戦が多発し、一枚岩になりきれずにいた。
そんな二つの巨星が覇権を争う中、その重力の狭間に、どちらにも属さぬ薄汚れた塵のような場所がある。
──月軌道上居住型ステーション「グレイ・アーク」。
月のラグランジュポイントに浮かぶこのステーションは、表向きは低所得者層向けの居住用宇宙ステーション……とうたわれているが、実態は流れ者、浮浪者、ホームレスが集うような場所で、“宇宙の吹き溜まり(スペース・スラム)”とも呼ばれるような場所であった。
行き場を失った者、法に追われた者、そして鉄屑を拾って生きる者たちが身を寄せ合う、灰色の箱庭──それが、グレイ・アークという場所である。
そこに住むジャンク屋の少年、リクト・ラインバーグ。
機械の「音」が聞こえるという不思議な力を持つ彼が駆るのは、連盟と星界から払い下げられた旧世代機のキメラ機体「ハウンド・リゼクター」。
「音」を頼りに直感で駆ける「再生した猟犬」が2大勢力の狭間を駆け抜ける。
駆け抜けた先に待つのは――――?
※作成に際して、一部補助的にAIを使用しています。
文字数 53,713
最終更新日 2026.06.29
登録日 2025.11.28
戦国時代の日本と似て非なる異世界の島国・和国。
皇祖神を奉じる神宮の社領・伊勢では、圧政に耐えかねた民衆が、天竺より来訪したという龍神の加護を受けて蜂起した。神宮を倒して下克上に成功し、一揆衆による新体制となった伊勢は、幕府や近隣州とにらみ合いつつも、特産品である医薬の交易を再開した。
「龍神様の霊験あらたかな伊勢の薬はいらんかね。労咳(ろうがい)、疱瘡(ほうそう)、蝮毒(ふくどく)、癌(がん)、治らぬ病などありはせぬ。お代は一服百文也。少々値は張るが、命の代価と思えば安い物。銭がなければ、代わりに赤子一人でも結構だよ」
旅の薬売り兼人買いが主人公の、和風ファンタジーです。
※贄食(にえじき)…いけにえを食すという意味の、私の造語です。
登録日 2014.04.20
時は幕末。日本を植民地にと企む欧米列強の戦艦が黒光りする大砲を陸地へ向け押し寄せていた。攘夷(異人排斥)では一致していたが、国内では体制を維持し外敵に備えるというそ佐幕派と天皇を中心とする体制を築く尊皇派が厳しい対立をしていた。
将軍家茂が上洛するためのせ先遣隊が募られ二百を超える浪士が参集したが後に新選組を結成する近藤勇や土方歳三もいた。上野国(福島)からやってきたのは中澤貞祇と男装の妹琴。史上初の女性剣士誕生である。
父の孫右衛門は法神流剣道の創始で、琴は竹刀を玩具にして育ってきた。
先遣隊は将軍の一行より一日早くし出発し、奥州街道から中山道へと移動した。道中、富士を見ながら土方は言った。
「富士は大きいが人は努力すれば富士より大きくなれる。」と。
琴はそんな土方に心を魅かれた。
京に着くと隊長の清川が皆を集めて偏列を始めいきなり切り出した。
「我々が目指すのは尊皇攘夷である。江戸に戻り徳川幕府を倒す。」
正体を表したのである。
芹沢鴨や近藤・土方などが席を蹴り退場した。
琴は土方と行動を共にしたかったが兄が動かないので自重した。入隊を誘った佐々木只三郎が言った。
「清川は江戸を火の海にするつもりだ。そうはさせん。我らが江戸を守る。京は近藤さん、土方さんに任せよう。」
夜、宿にやってきた土方が琴に言った。「必ず会える日が来る。」と。
江戸に戻った清川は資金を得るため夜中に商家に押し入り大枚をせしめたが只三郎・中澤兄妹に斬り倒され一派は壊滅した。
琴たち徳川派は江戸を守る新徴組を設立し、昼夜を問わず奮闘した。
天狗党事件など幕府から追われていた相楽総三は薩摩邸に匿われ、鹿児島から送られてくる西郷吉之助(隆盛)の指示に煽られ配下達に火付や暴行を指示していたがそれも露見し新徴組を預かる米沢藩は薩摩邸を急襲した。琴に斬られじ重傷を負った相楽は妻の命乞いで一命を取り留めた。
そうして、戊辰戦争の幕が切って落とされた。
戦いに敗れた新選組が引き上げてきて琴は土方と再開した。土方は夢を語った。
「北の大地で牛や馬を育て、琴を迎えに来る。」
江戸城は無血開城され、琴は故郷の利根村に戻ったが土方が参戦している箱館戦争は終わらない。
琴は再び旅立った。蝦夷には凶暴な獣達が牙を剥いている。
文字数 48,753
最終更新日 2024.04.04
登録日 2024.04.04
「なんというか、虚しい」それでも――
天と地の狭間を突き進む、硬派中華ファンタジー。
《あらすじ》
鼎国(ていこく)は伝説の上に成り立っている。
また、鼎国内には鬼(き)が棲んでいる。
黎王朝大統二年十月、それは起こった。
鬼を統べる冥界の王が突如、朝議の場に出現し、時の皇帝にひとつの要求を突きつける。
「我が欲するは花嫁」
冥王が、人の花嫁を欲したのだ。
しかし皇帝には、求められた花嫁を譲れない事情があった。
冥王にも譲れない事情がある。
攻防の末、冥王が提案する。
「我の歳を当ててみよ」
言い当てられたら彼女を諦める、と。
冥王は鬼であり、鬼は己のことは語らない。鬼の年齢など、謎そのもの。
なんの前触れもなく謎解きに挑戦することになった皇帝は、答えを導きださねばならず――。
朝廷がぶちあたった前代未聞の不思議話。
停滞する黎王朝(れいおうちょう)に、新たな風が吹き抜ける。
《国と中央機関》
① 国名は、鼎(てい)。鼎国の皇都は、天延(てんえん)。
② 現在、鼎国を統治しているのは黎家(れいけ)であり、黎王朝では二省六部を、史館(しかん)と貴族院の一館一院が支える政治体制をとっている。
③ 皇帝直属の近衛軍を神策軍(しんさくぐん)という。
④ これらの組織とは別に、黎家を護る三つの家・護三家(ごさんけ)がある。琉(りゅう)、環(かん)、瑶(よう)の護三家はそれぞれ異能を駆使できる。
《人物紹介》
凛丹緋(りん・たんひ)
美人だが、家族から疎まれて育ったために性格の暗さが顔に異様な翳をつくっている。人を寄せつけないところがある。後宮で夫人三妃の選別のため、采女として入宮したばかり。
黎緋逸(れい・ひいつ)
見たものが真実であるという、現実主義の皇帝。
凶相といえるほどの三白眼(さんぱくがん)をもつ。
黎蒼呉(れい・そうご)
緋逸の実弟。流罪となり、南の地で暮らしている。恋魔(れんま)とあだ名されるほど女癖が悪い。多くの文官武官から見下されている。
黎紫苑(れい・しおん)
緋逸の異母弟。これといった特徴のない人。皇帝の異母弟ということもあり、半ば忘れ去られた存在。詩が好き。
崔美信(さい・びしん)
殿中監。殿中省は皇帝の身辺の世話だけでなく、後宮の一切合財を取り仕切る。まだまだ男社会の中でとくに貴族の男を見下している。皇帝相手でも容赦ナイ。
環豈華(かん・がいか)
美信によって選ばれ、丹緋付きの侍女となる。見鬼の能力を有する環家の出だが、無能。いらない存在だった身の上が、丹緋との距離を近づける。
文字数 101,186
最終更新日 2022.11.18
登録日 2021.12.25
ネオキョートの下層スラム、ドブ川から現れたのは、額に「SYSTEM REBOOTING … 」のホロ文字を持つバグ持ちの少年、桃太郎だ。
義体化率30% の彼は、市民データを搾取する**オニ・コーポのデータセンター(鬼ヶ島)に立ち向かうミッションを受ける。
しかし、仲間と装備は全てポンコツだ。ナノマシン配合の「KIBI-DOSE」は配る前にドロドロに溶け、仲間は忠誠プロトコルが5分で切れる犬、通信を「猫ミーム」に変換する猿、そしてステルスが虹色点滅する雉 という致命的欠陥を持つドローンばかり。
この絶望的な体制で、桃太郎一行は巨大なサイバー要塞をハックできるのか? バグとエラー満載のドタバタ冒険譚!
文字数 2,250
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.04
平民の少女が王宮へとやって来た。
彼女の名前はヘザー。百年に一度現れる『聖女』の力を持った彼女は、正しい教育を施すと共に厳しい管理体制の下で暮らさせなければならない。
彼女の護衛として選ばれたのは二人の近衛騎士。魔法騎士のデュアンと、聖騎士リチャードである。
最初はヘザーの護衛をするだけだったはずの二人だが、ヘザーの無垢な笑顔にやられ、徐々に親しくなっていく。さらにはリチャードがヘザーに好意を持ち始めた。
ヘザーもまんざらでもなさそうだとデュアンはすぐにわかったが、リチャードはなかなか想いを打ち明けようとしない。その理由は騎士としての誇り、そしてヘザーが縛られる聖女という立場で……?
※小説家になろうに重複投稿しています。
文字数 18,515
最終更新日 2024.08.25
登録日 2024.08.25
世界の全てを手に入れるはずだった姫は、3歳の時、全てを失った。
革命と言う名の反乱で、魔法帝国グレゴリウスの統一支配体制は崩れ去ったのである。
そして16年後…
禁忌の力と引き換えに未来を奪われた復讐者達を率い、姫は故国再興に立ち上がる。
*こちらも外典ドラゴンハンターと同様、RPG的なコンプリート要素としての"ルーシェの召喚聖獣集め"を番外編としたものです。
ただ、こちらはミシェルとぶつかる場面が多々あると思うので、本編の別視点とするのか、独立したストーリーにするのか、書きながら考えたいと思います。
本編と併せて、よろしくお付き合い頂ければ幸いです。
文字数 3,788
最終更新日 2020.09.08
登録日 2019.10.30