「取」の検索結果
全体で21,855件見つかりました。
武田家滅亡に伴い、赴任先から故郷川中島に戻った春日信達。
新たな上司と揉め事を起こす国人衆を宥めすかし、
やっと落ち着きを取り戻した矢先。
本能寺の変の報せが。
弔い合戦を試みる森長可に恨みを晴らそうと不穏な動きを見せる国人衆。
そこに付け入る上杉景勝からの甘い誘い。
判断に困った春日信達は……。
「台本形式」で綴っていきます。
小説家になろうと重複投稿しています。
文字数 64,939
最終更新日 2024.06.14
登録日 2024.04.14
主人公、灰島直人は中堅社員として製紙会社に勤める普通のサラリーマン。学生時代の体型を維持しながらも年齢による疲れを感じる日々を過ごしている。そんな灰島には悩みがある。それは今年入社した新卒社員、霧島蓮の態度だ。霧島は周囲には親しみやすく明るい好青年として評判が良いが、なぜか灰島にだけは冷淡で挑発的な言動を取る。灰島はそんな霧島に嫌われていると思い、冷たくあしらう日々が続いていた。
しかし、飲み会の夜、霧島は酔い潰れて灰島の家で寝言を漏らす。彼の言葉から、霧島の態度には隠された好意があることが判明する。霧島は灰島に憧れを抱きながらも緊張から素直に接することができなかったのだ。突然の告白に戸惑う灰島だが、霧島の気持ちを否定することなく、彼がこれからどう接するのかを見守ることにする。
その後、二人は職場で徐々に距離を縮め、以前よりもお互いを意識し合うようになる。灰島の冷静さと霧島の純粋さが交差する中、彼らの関係は少しずつ変わり始めていく――そんな新たな日々が始まる物語。
文字数 9,395
最終更新日 2025.04.01
登録日 2025.04.01
派手な攻撃魔法も、伝説級のチートもない。
社畜生活で身につけたのは、会議前の根回しと、空気を読みながら人と人をつなぐ段取り力――そして異世界で手に入れたスキルもまた、「根回し」だけだった。
『社畜の俺がもらったスキルは「根回し」だけど、なぜか世界最強らしい』は、
・追放・異世界転移ものが好き
・けれどただのざまぁで終わる話では物足りない
・裏方の仕事や調整役のしんどさに心当たりがある
そんな読者に向けた、“裏方最強”系ファンタジーです。
主人公は最初から最強ではありません。
「自分なんて代わりがきく」と思い込み、表舞台に立つ勇気を持てないままクビになった男が、異世界で「人と人をつなぐこと」の価値に向き合い、自分の仕事と存在を肯定していく物語です。
ギルド、ステータス、各国の思惑――テンプレ的な異世界要素の裏側で、
一言の声かけや、さりげない段取りが誰かの人生と戦争の行方を変えていく。
最後には、主人公が「もう誰かの歯車ではなく、自分で選んだ居場所」に立つ姿を、少しじんわりしながら見届けられるはずです。
文字数 116,635
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.12.01
――皇帝暗殺
それが由羅に課せられた任務だ。
闇の仕事を請け負う一族の人間である由羅《ユラ》はテフェビア王国の王子ヴァルティアから死の呪いを受けてしまう。
その呪いを解く方法はただ一つ。乾泰国皇帝を暗殺することだった。
由羅は皇帝の寝所に忍び込み、その命を狙うが、逆に捕らえられてしまう。死を覚悟した由羅に、皇帝である紫釉《シウ》が一つの提案をしてくる。
「お飾りでいい。俺の妃になってほしい」
交換条件は由羅を見逃すこと。期限は妃候補の怪死事件が解決されるまで。
命の惜しい由羅はこれを引き受けることにして、お飾り妃から一刻も早く解放されるために自ら事件解決に乗り出すことに。
だが何故か由羅に対する紫釉の態度が甘い!?
果たして由羅は事件を解決し、無事後宮から出ることができるのか…?
殺し屋少女×執着皇帝の後宮ミステリーラブロマンス!
※ミステリージャンル1位取得。ありがとうございました
文字数 139,019
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.02.11
シンデレラの世界で魔法の許された領分を越えた妖精のゴッドマザーを抹殺する黒衣の男、ナイン。
彼は物語の可能性の枝葉を切り取る『剪定者』という役割であった。
相棒の人造妖精ベルと共に並行世界や多数の解釈のある物語の殺し屋として恐れられる。彼は物語の麻薬、フェアリートリップの出所を洗っていたがある時、ハーメルンの笛吹き男の世界と桃太郎の世界を無茶苦茶にした剪定者相当の存在を察知する。
剪定者の命令を下す役割の人造天使ゼルエルの命を受け、彼は『テラー』と呼ばれる物語のがん細胞の破壊を目指す。
彼はフェアリーテール――《物語》――を殺す。
※カクヨム、ハーメルン、ピクシブにて完結している小説です。過去に書いたオリジナルなので粗い個所もあるでしょうがご了承ください。批評、アドバイス、感想ともども、お待ちしております。
文字数 100,532
最終更新日 2026.04.10
登録日 2026.04.05
俺は酒が飲めない。
なのに、十年間バーテンダーをやっていた。
飲めないから、全力で考えた。飲めないから、酔わずに客の話を聞き続けた。飲めないから、誰よりも「人間」が見えた。
それだけで、銀座で一番予約が取れない店になった。
表の顔はバーテンダー。
裏の顔は、政財界の裏側を握る「情報屋」。
酔った人間だけが零す本音を、俺は一滴も逃さず十年間集め続けた。そしてある夜、知りすぎた代償を払って――死んだ。
目が覚めたら、異世界だった。
剣士になろうとは思わなかった。魔法師にもなれない。
俺にできることは、ひとつだけだ。
異世界の裏路地に、看板すら出していないバーを開いた。
店の名は「BAR ZERO」。
チートは三つある。この世界のあらゆる情報が脳内に自動で流れ込む「絶対情報収集」。膨大なデータを瞬時に整理・分析する神格AI「SOMA」。そして客の表情、声の揺れ、視線の逃げ方から真の悩みを一瞬で見抜く「鑑定スキル」。
剣は使わない。魔法も使わない。
カウンターから一歩も出ない。
それでも、今夜この扉を叩いた客の人生は――明日から変わる。
冤罪で追放された元宮廷魔法師の少女が来た。
俺は深紅のドラゴンフルーツと発光する薬草で「星屑のモクテル」を作り、真犯人の名前を添えて差し出した。
お代はモクテル一杯分。
スランプで引退を考えていた最強剣士が来た。
剣技が衰えた本当の原因は「毒の慢性中毒」だと看破し、解毒効果のあるカクテルと毒を盛った人物の名を教えた。
縁談相手が殺人犯だと知らない侯爵令嬢が来た。
「この情報はサービスです」と一言添えて、証拠を渡した。
俺は誰とも戦わない。
ただ、来た客全員の「本当の問題」を見抜いて、最適な一杯と情報で解決する。それだけだ。
やがて噂は広まる。
「裏路地に、何でも解決する店がある」と。
国王が来る。大魔法使いが来る。暗殺者ギルドのボスが来る。全員、カウンターの椅子に座って、一杯飲んで、帰っていく。
店には完全個室のVVIPルームが生まれ、「シルバー・ゴールド・ブラック」の会員制が生まれ、最強の用心棒が守護に就き、スラムから拾った少女がフロアを駆け回るようになった。
気づけば「BAR ZERO」は、どの国も手出しできない異世界最大の情報ギルドになっていた。
※本作は小説家になろう カクヨム にも重複して投稿している同一作者の作品です。
文字数 284,650
最終更新日 2026.07.08
登録日 2026.04.27
暗殺者(弟)×工作員(兄)
SFアクション×義兄弟BL
真面目な献身攻め×魔性の誘い受け
かつて、潜入任務のために用意された偽装家族がいた。子供役は二人。5歳差の、血の繋がらない兄弟。
任務終了とともに引き離された兄弟が、12年ぶりに再会する。
兄のオーウェンが、暗殺者として育てられた弟のエスを攫いにきたのだ。幼い日に交わした約束を守るために――。
記憶も感情も奪われ、ただ人を殺すための猟犬としてすごしていた弟だが、兄の優しさに触れ、次第に人としての心を取り戻していく。
しかし、本物すらも超える彼らの兄弟愛は、やがて踏み越えてはならない一線を踏み越えていく……。
運命によって出会い、運命によって引き裂かれた偽物の兄弟の、再会の物語です。
舞台は架空の現代風異世界。
登場する人物、組織、国家はあくまでもフィクションであり、実在の人物および組織や国家とは一切関係ありません。
表紙も私が描きました。
文字数 162,757
最終更新日 2026.06.30
登録日 2026.05.29
――人は、神々に支配されていた。
様々な種族が生きるこの世界は、神が管理する世界だった。
人は何不自由なくその世界で生きることができた。
生きるために必要な物全てを神から与えられていた。
そこは理想の世界。そこには争いは無い。そこには不幸は無い。
――そこは、神が創り上げた箱庭の世界。
その世界に一人の騎士がいた。大槍を手に、神に反逆する一人の騎士がいた。
彼の目的は復讐。ようやく掴んだ本当の幸せを壊した神に対する復讐。
彼は戦う。自らのために戦う。自らが恨みのために戦う。
その姿は様々な者たちの心を動かして、ついには人々は立ち上がる。
本当の幸せを得るために。自分たちだけの幸せを得るために。
自分の手に取り戻せ。自分の命を取り戻せ。自分の人生を取り戻せ。
これは、人々が自らの足で歩けるようになるまでの物語。
登録日 2017.04.09
島の別荘にいる叔母夫婦と連絡が取れなくなったので見て来てくれと言われた大学生のおれは、博、正史、光隆の三人の遊び仲間を誘うと長時間の船旅の後、別荘にたどり着いたが夫婦はいない。別荘内部が異常に荒らされた気配がある。。近場の住人に聞き込みをしても、だれも知らなかった。くつろいでいる三人に呆れながらもおれは二人を探した。そして、画家である叔父のアトリエで日記というものを見つけた。。そこに書かれていたのは驚くべき話だった。叔父はある日の散歩途中に海岸で子蛸を見つけ、飼うことにしダンテと名付けた。子供のいない夫婦にとってダンテは、すでに飼っている子犬やインコなどと同様に新しいペットになった。エサについては散歩のついでに取った子ガニなどを与えていたが、あるとき戯れに豚肉を与えたらダンテがそれを食べたことから、散歩時のエサ捕集に苦労しなくなった叔父は、本職の絵を描くことに没頭しはじめ、ダンテの世話を叔母に任せるようになった。しかし叔母はエサを与えることを怠った。その後、叔母の懇願でダンテを海に帰すこととなったが、ある夜、廊下を何かが這っている音がした。。夫婦はもしやとダンテを飼っていた水槽を覗き、そこに金色の目をしたダンテを見た。水槽ではインコの羽根が舞っていた。飢えたダンテが帰ってきて食べたのだ。怒った叔母はダンテを殺そうとしたが、逆に腕を食いちぎられ死んだ。叔父はダンテに復讐すべく水槽に淡水を流し込んだのち叔母の後追いで睡眠薬で死のうとしたが、薬の効き始めたころに何かが廊下を這ってくる音を聞いた。日記はそこで終わっていた。
この話を三人に聞かせたが、当然ながら信じない。空の水槽に手を入れた光隆が溶けて消えた。実体のないダンテに食われたのだ。呼んだ警官が水槽に向かって発砲し、水とともに流れ出たダンテは川に溶け込んだが、どこに行ったのか。脱出のため港に向かった俺たちの前にダンテがいた。
文字数 42,759
最終更新日 2018.08.21
登録日 2018.08.21
とある異世界で平和に暮らす貴族の息子エリアック=サンヌル=ブランタージュは、6歳になったある日、突如前世の記憶を取り戻す。
前世で過労死を遂げた主人公は、謎の女神の介入によって、この世界へと転生していたのだ。
その際に、女神はささやかながら特別な力を与えてくれた。
それは、【無荷無覚】(むかむかく)――一切のストレスを感じなくなる力だった。
光と闇の精霊から二重に加護を授かった「サンヌル」であるエリアックは、光と闇の相克によって魔法が使えない「出来損ない」と見られていた。
だが、前世の記憶を取り戻したことでふと思う。
「【無荷無覚】を使えば、俺にも魔法が使えるんじゃね?」と。
――それが、ストレスを感じなくなった男が繰り広げる、一大転生譚の始まりだった。
登録日 2018.10.04
33話が、二つあった!。。。仕方が無いので、閑話として、掲載しましたの。。。~6話まで序章と言った感じです。。。ある日、とある辺境伯のお屋敷の斜塔を木っ端微塵にぶち壊し、記憶を失った少女が降って来ました。白く透き通る白磁器の肌、そして白銀の髪をした少女です。誰もが美しいと感じるような少女なのですが、右腕がありません。それにも拘わらず左の手で字を書き、左の腕で剣技の鍛練を行い、左だけで何もかも行う少女リコリー。そんなある日、少女は歓喜しました。彼女の為の義手が届いたのです。黒く鈍い光沢のある鋼の義手です。それには巻き付く片刃の剣がまるでサイコガンの如く仕込まれていたのです。そんな少女リコリーは、ある製品を販売し、義手や生活費を養父母へ還元致します。そのリコリーのメタリック義手に惚れ込む王子ルーセル殿下。王子のしつこい求婚を払い退け、戻った記憶を頼りに隣国帝国へと乗り込んで、見事父や家族を殺害した敵を討ち取って憎い帝国を手中に治め、使役する古竜達を使い、大陸全土へ支配の触手を延ばして行くのでした。随所に血が噴き出たり、稚拙な下ネタが荒れ狂う(R 15)そんな聖女の物語。どうぞ、観覧は自己責任でお願い致します。と言うリコリーは時と場合で呼称を変えて貫き通す可憐な少女なのでありました。。。尚、作中で散見される見知った台詞、言い回し、は私個人のオナn…自慰行為です。私室で人様に迷惑を掛けていないから良いだろうがっ!的、オマージュ?良い言葉です………あくまでオマージュですので、お叱り、お咎めは、無し。の方向で…………。あ、あとおこがましいのですが、ブックマークして下さい。お願い致します。
文字数 216,243
最終更新日 2020.11.25
登録日 2020.10.05
隣町に、世界最後のパン職人がいた。なぜか彼は、パンの製造方法を誰にも教えなかった。1人の記者である「私」は、パンの作り方という特売ネタを探るために、職人を取材することになった。
文字数 1,048
最終更新日 2021.10.01
登録日 2021.10.01
双子の兄妹は同じ人が気になった。
その相手は学校の先生であり、隣人であり、恩人である。
兄妹の性格は決して似ているとは言えない。得意なことも違う。けれど一つだけ共通していることがある。
それは、二人して身を引こうとしていることだった。
兄はまだ自身の恋心に気がついていない。妹は自覚しているが行動に移せないでいた。
そんな二人に考えを変えるきっかけが起きる。
これは奇妙な関係を続ける三人の日常の一コマを切り取ったお話。
カクヨムにも掲載しております。
文字数 3,803
最終更新日 2022.06.01
登録日 2022.06.01
【完結まで毎日更新】不良ばかりの荒れた高校に通う内海春子(うつみはるこ)は三年生に進級した日に運悪く五人組の不良に絡まれてしまう。どうやって切り抜けようかと考えていると、頬に大きなガーゼが張られ金髪で長身の夜崎美枝(やざきみえ)に助けられる。春子は助けてくれたお礼にと、普段は鍵が掛かっていて入ることができない屋上へ招待する。鍵は春子が一年生のときに勝手に複製したもので、美枝はそれを聞いて呆れる。その日以降二人でよく屋上でサボるようになる。美枝は長身と金髪が相まって周りから勝手に恐れられているが、一緒の時間を過ごすうちに春子はそれが間違いであることに気がつく。そして春子は美枝にどんどん惹かれていく。夏休みの直前、春子が意を決し告白すると美枝は「付き合うのは駄目だが、セフレならいい」と言ってのける。美枝がどうしてそんなことを言うのか春子は理解に苦しむが、セフレから恋人になれるはずだと自分に言い聞かせ了承する。早速事に及ぼうとする美枝を制し、春子はデートの約束を取り付ける。夏休みの間デートをし、体を重ねるようになり、まるで恋人のようだ、今の関係性でいいんだと春子は言い聞かせる。時折顔に大きな傷をつけたり、名前で呼ばれることを嫌がったり、今時携帯電話を持っていなかったりと、さまざまなことに疑問を持ちながら。
文字数 59,654
最終更新日 2022.06.17
登録日 2022.06.04
貴族階級、ルベルト・シャントニー男爵と下女の間に生まれた娘、アイリーン・シャントニー。
彼女は男爵が亡くなってからというもの、本妻のシャントニー夫人(旧姓:フリーダ・クロズリー)や、義姉のカティ、義妹のロザリアから過酷な仕打ちを受けていた。
そんなある日、彼女はシャントニー夫人からあることを命じられる。
かの悪名高い、ウィン・アシュリー伯爵の屋敷で使用人として働くことだった。彼は人目には全く出ない身で、また亡くなった人の身体を解剖する解剖医学者であった。誉れ高き職のはずだったが、伯爵の不気味な風貌から、いつしか「関わったものは死ぬ」という噂が立てられるようになった。そんな彼の屋敷でメイドが募集されているという。
「アイリーン。貴方家事しか取り柄がないのだから、屋敷のために働いてきなさい。女が働いて金を貰うなど、とても卑しいけれど。」
シャントニー夫人のいじわるから指示された命だったが、この出会いはアイリーンの人生を大きく変えることとなる。美しく真っ直ぐな少女と冷徹な伯爵、二人が共に過ごしていく中で、少女は生きる意味を、男心は凍りきった心を暖かく溶かしていく。
書いてみたかった伯爵との身分違いの恋です。
思いのままに書いてみるので結末がまだわかりません。簡潔に終わるつもりなので、最後までお付き合いくださいますと幸いです。
文字数 12,737
最終更新日 2022.11.02
登録日 2022.10.02
「とにかく、光華諸学院に転校しろ。」
立場的には、ぼくの義父なのだろうが無茶を言ってくれる。光華? 諸学院とはなんぞ?
「大丈夫だ! 行けばすべてわかるようになっている。青春ってやつを満喫してくるんだ、槇村龍斗(まきむらりゅうと)。」
リュートは、義理の父とはあまり、仲がよろしくなかった。
「なんなんですか? この光華諸学院というのは。」
「全寮制の中等教育機関だ。」
「どこにあるんです?」
「聞いてどうする。」
「行くんですよ。当然でしょう。」
「……知らんな。」
「そんなはずないでしょう。あなた、今、全寮制っていいましたよね。ということは、どこかにあるんでしょう?」
「ないものはない。」
「嘘をおっしゃい。それとも、ぼくには教えたくないんですか?」
「お前には関係ないことだ。」
「ありますとも! 学校に行くのはぼくですよ!」
「だったらなんだというんだ。」
「あなたはいつもそうだ。ぼく自分の都合のいいように利用して、都合が悪くなると放り出す。」
リュートは、遠い目をした。
「いや、都合が悪くなって放り出しても都合よく利用する。」
「それがどうした。お前がなにをするかは、行った先でお前が決めることだ。私は関係がない。」
「あなたのそういう態度が、ぼくの人生を狂わせたんです。」
「そうかもしれんな。だが、お前はそれを望んでいたんじゃないのか?」
「よく言う……!」
リュートは、思わず、笑いだした
笑うしかない状況だ。
突然、全寮制の学校に叩き込まれ、しかもそれがどこにあるのかも分からないときている!笑わずにいられるだろうか? いや、いられない。
だが、それはそれだ。
問題は、どうやって、この義父(とでも呼ぶしかあるまい)から逃げ出すかだ。
そのことだけを考えよう。
「わかりました。言われた通りにいたしましょう?
で、いつ出立いたします?」
義父は、一抱えほどもあるトランクをよっこらしょと、言いながら取り出して、リュートに手渡した。
「なんて、行き届いた『親』なんだろう。準備は完璧だ。」
「まさか、今晩出立しろ、と。」
「まさか! 今晩のわけないだろう?」
「デスよね!」
二人は声をそろえて笑った。
「今すぐに決まってるだろう?」
はあ?
リュートの周りで世界がぐるぐる回ったような気がした。
文字数 39,076
最終更新日 2023.06.05
登録日 2023.05.02