「百」の検索結果
全体で5,595件見つかりました。
俺はコーリック王国の第二王子、ルマンド=コーネ。
学園で好きになった子を振り向かせたくて、この一年一生懸命男を磨いた。
具体的に言うと魔物退治によるレベルアップを繰り返した。
けれど好きな子に告白しようと思っていた卒業パーティー当日────俺は気づいてしまったんだ。
彼女が『魅了』の魔法を周囲に使っていたことに。
百年の恋も冷めるくらいドン引きした俺は、その場のみんなの魅了を魔法で解いて、傷心のまま国を出た。
ま、傷心旅行ってやつだ。
取り敢えず隣国で冒険者として魔物退治でもしながらストレス発散&傷心を癒すぞー!
これは旅行先で出会ったお忍び王子と友情を深めていたはずが、気づけば捕まっていたという…そんなお話。
※主人公がノンケなので二人がくっつくのは結構先になります。(大体二章の終わりくらい)
R-18は第四章がメイン。タイトルに※をつけてるので苦手な方はお気を付けください。
全120話予定です。宜しくお願いします。
文字数 376,313
最終更新日 2020.09.11
登録日 2020.06.01
「アデライド・ヴェルネ。お前との婚約を破棄する」
承知いたしました。ただし、契約書の第七条をご確認ください。
――王都の水は、すべてわたくしの領地から流れております。
建国記念の夜会。三百人の前で、王太子殿下はそう仰いました。理由は「お前には心がない。書類しか見ていない」。
そのとおりでございます。わたくしは八歳から、王妃になるためだけに育てられました。七か国語と、二十三の税制と、四百年分の条約史。心の使い方は、教科に含まれておりませんでした。
けれど四百年前、王家はこの地に都を築くにあたって、ヴェルネ家から水を借りております。買ったのではありません。借りたのです。その貸与を十年ごとに更新してきたものが、わたくしと殿下の婚約でございました。
三日で井戸が濁ります。七日で王宮の貯水槽が尽きます。
そして王都が渇きはじめた頃、南の国境から旗を上げた馬車が一台。降りてきたのは「氷の狼」と呼ばれる、隣国ガルデニアの軍務卿でした。懐には、八年前の停戦の朝に十歳のわたくしが地面へ腹ばいで書いた覚書を、一枚。
「あなたを、国ごと買いに来た」
心がないと言われた娘が、契約書一枚で王国を渇かせ、八年ごしの一枚に見つけられるまでの物語です。
※毎日更新。全九十話前後で完結予定です。
文字数 134,611
最終更新日 2026.10.01
登録日 2026.08.15
「私に、無断で触れないこと」
生贄にされるはずだった聖女が、皇帝に突きつけた条件だった。
誰も逆らえない声を持つ皇帝レオンハルト。
その命令が届かなかったリシェルは、祭壇の前で「死にたくない」と告げる。
すると皇帝は、彼女の前に跪いた。
「私を拒んでいい」
与えられた猶予は百日。
生きる方法を探して彼と過ごすうちに、リシェルは気づく。
冷たいと思っていた人が、自分の返事を待っている。
触れようとした手を止め、低く掠れた声で、自分に頼ろうとしている。
その不器用さに、心が近づいていく。
けれど、守りたいという願いさえ、絶対の力を持つ彼の過ちになる。
傷ついた信頼を、甘い言葉だけでは取り戻せない。
彼に「いいえ」と言えるまま、いつか自分から「はい」と伝えたい。
生贄聖女と孤独な皇帝の、恋と再生の物語。
全50話・ハッピーエンド。
文字数 86,534
最終更新日 2026.10.20
登録日 2026.10.14
★警告★ 本作の性描写は、非常に【ハードかつ強引】です。
主人公の独占欲と執着心が強すぎるあまり、ヒロインに対する過激な行為がが多々含まれます。
●優しく甘い純愛だけを読みたい方●ヒロインへの手荒な行為が苦手な方」
は、ブラウザバックを強く推奨いたします!!
★歪で★暴力的で★それでも抗えない快楽と愛の形が許せる方のみ、先へお進みください。
◆政略結婚。白い結婚歴100年。王妃に嫌がらせで性行為を仕掛けるが、王妃に溺れて行く王様の物語◆
※ 脇役のBL表現もあります
※バトル有り、最強聖女な主人公の物語。
★AIは、アルファポリスの誤字脱字チャックできる校正AIを補助として利用しております。
スピンオフ
●龍王の花嫁候補
●鬼姫の婚活★のんびり更新中★
●正妻への劣情
●鬼神の創
文字数 798,945
最終更新日 2026.10.20
登録日 2024.07.12
※注意※♡喘ぎ、濁音喘ぎ、ポルチオ責め、やや男性向け表現が含まれます。
ーーーーーーーー
″私たちは婚約者に愛されてはいけない″
婚約者たちは聖女と結ばれる運命にある。
聖女が幸せであれば国は繁栄し、蔑ろにされれば国に大きな災いが降りかかると云われている。
だから私たちは、預言のとおり愛なんて望まず生きていく…そのはずだった。
①唯一の愛というのも素敵だね。
(アルファード×ヴァイオレット)
完璧な王子アルファードと完璧な婚約者ヴァイオレットは時期王と王妃として幼い時から羨望の眼差しで見られてきた。
しかし完璧令嬢と慕われる一方で陰で婚約者を裏切って百合ハーレムを築いていたヴァイオレット、それを知った王子に躾けHされるはなしです。
②悪役令嬢スカーレットはもう逃してもらえない。
(クリス×スカーレット)
婚約者を縛り付けていた嫉妬狂いで癇癪持ちの悪女スカーレットに良心が芽生え婚約者から離れようとした結果、スカーレットが原因で女性恐怖症になっていた婚約者クリスに報復Hされるはなしです。
③引き篭もりの子豚令嬢、麗しの侯爵に婚約破棄を告げる。
(アラン×ブランシュ)
美しい婚約者アランの婚約者に相応しくないと社交界で罵られ続けストレスから暴食をし続けてきた引き篭もり令嬢ブランシュが、美しくなりアランに別れを告げたら婚約者の檄重執着でわからせHされるはなしです。
④嘘つき婚約者に断罪を。
(ジェード×ノワール)
転生者で記憶持ちの令嬢ノワールは、幼い時は婚約者ジェードと仲が良かった。しかし勅命婚約をきっかけにノワールはジェードを避けて陰でヴァイオレットと浮気をして寂しさを埋めていた。裏切りを知った婚約者に執着Hされるはなしです。
⑤治安の悪い婚約者に捕まったら。
(ヴァン×ルーシィ)
浮気性の婚約者をもつ地味な令嬢ルーシィ。彼女は″研究″さえできれば他の何にも興味がない変わった令嬢だった。痩せぎすの体に古いドレス、化粧気もない″変人令嬢″。しかしヴァンが浮気性だったのは実は理由があって……。婚約者の好意を無視し続けた令嬢が幸せな地獄に叩き落とされるはなしです。
文字数 124,309
最終更新日 2026.02.20
登録日 2025.06.30
『第一項 「あなたが書いてくださるなら、今日私が言ったことも、消えずに済むのですね」』
卒業夜会で冤罪の婚約破棄を突きつけられた伯爵令嬢コーデリア。誰も彼女の言葉を聞こうとしない中、地味な王宮書記官イザークだけが、記録を手に前へ出た。
王子の嘘を記録で崩した彼の懐には、公務とは別の小さな帳面。そこには六年分、二百十四項にわたって、彼女の言葉だけが並んでいた。
「一言も、聞き逃したくなかったのです」
少し重くて、とても一途な記録係の溺愛短編。
※この作品は、外部サイトでも掲載しております。
文字数 9,214
最終更新日 2026.10.10
登録日 2026.10.10
「エレノア・ヴァレンティア公爵令嬢。貴様との婚約を、この場で破棄する!」
王宮の大広間に、第一王子レオンハルト殿下の高らかな声が響き渡った。
祝宴のために集まっていた貴族たちがざわめき、数百の視線が一斉に私へと突き刺さる。
……ああ、ついに来たのね。
私は静かに目を伏せた。
この瞬間が訪れることを、何度も夢で見てきた。いや、夢というより——予感と言った方が正しい。
文字数 12,838
最終更新日 2026.03.25
登録日 2026.03.25
【本編完結】⭐︎気分どん底スタート、あとはアガるだけの異世界純情ハーレム&バトルファンタジー⭐︎
長年思い続けた幼馴染にフラれたショックで目の前が全部真っ白になったと思ったら、これ異世界召喚ですか!?
しかも、フラれたばかりのダダ凹みなのに、まさかのハーレム展開。まったくそんな気分じゃないのに、それが『シキタリ』と言われては断りにくい。毎日混浴ですか。そうですか。赤面しますよ。
ただ、召喚されたお城は、落城寸前の風前の灯火。伝説の『マレビト』として召喚された俺、百海勇吾(18)は、城主代行を任されて、城に襲い掛かる謎のバケモノたちに立ち向かうことに。
といっても、発現するらしいチートは使えないし、お城に唯一いた呪術師の第4王女様は召喚の呪術の影響で、眠りっ放し。
とにかく、俺を取り囲んでる女子たちと、お城の皆さんの気持ちをまとめて闘うしかない!
フラれたばかりで、そんな気分じゃないんだけどなぁ!
文字数 564,689
最終更新日 2023.12.08
登録日 2023.08.29
身勝手な理由で泣いて帰ってきた妹エセル。
でも、この子、私から婚約者を奪っておいて、どの面下げて帰ってきたのだろう。
誰も構ってくれない、慰めてくれないと泣き喚くエセル。
両親はひたすらに妹をスルー。
「お黙りなさい、エセル。今はヘレンの結婚準備で忙しいの!」
「お姉様なんかほっとけばいいじゃない!!」
無理よ。
だって私、大公様の妻になるんだもの。
大忙しよ。
文字数 11,032
最終更新日 2021.03.30
登録日 2021.03.28
学校一の王子様に、七点をつけた。
――もちろん、百点満点で。
高校二年生の桜庭結衣は、人から頼まれると断れない普通の女子高生。
そんな彼女の祖母が営む小さな書道教室へ、ある日とんでもない生徒がやって来る。
神崎蒼真。
成績優秀。
運動もできる。
先生からの信頼も厚く、女子たちからは「王子様」と呼ばれる学校一の人気者。
何をやらせても完璧。
――ただし、書道だけは驚くほど下手だった。
初めて書いた一文字を見た結衣は、容赦なく朱筆を入れる。
「七点」
「……百点満点?」
「百一点は存在しないから」
学校では誰もが彼を褒める。
失敗しても、
「神崎君なら大丈夫」
「さすが神崎君」
と笑ってくれる。
けれど結衣だけは違った。
下手なら下手と言う。
格好をつければ減点する。
無理をして笑っていれば、それすら字から見抜いてしまう。
そして蒼真もまた、結衣の前でだけ少しずつ「完璧な王子様」をやめていく。
「みんな、百点しかくれないから」
七点をつけられたのに、なぜかうれしそうに笑う彼。
放課後。
墨の匂いがする小さな書道教室。
学校では見せない素顔を知るたび、
結衣の中でも彼の存在が少しずつ変わっていく。
ところが、学校一目立つ男子が毎週女子の家へ通っているとなれば、当然何も起きないはずもなく――。
「今日、一緒に帰ろう」
ちょっと待って。
学校では目立たないようにしてって言ったよね?
これは、
誰からも百点を求められてきた王子様と、
誰かの期待に応えることばかり考えてきた女の子が、
書道を通して少しずつ「自分のままでいること」を覚えていく物語。
そしていつしか彼にとって、
百点よりも大切な点数ができる。
――私の前では、七点くらいでいて。
文字数 28,132
最終更新日 2026.10.20
登録日 2026.10.17
「お前の薬など三年間一度も効いたことがない。専属契約は解除だ」
三年間、公爵令息ディートリヒの専属薬師を務めてきたセラフィムは、ある朝そう告げられ宮廷を追われた。三百十二の処方箋、一度も間違えたことはない。
王都を去ろうとしたその朝、王宮で毒殺未遂事件が起きる。
倒れたのは——ディートリヒ本人。
宮廷の誰にも解けない毒だったが、セラフィムには舌に触れた瞬間にわかった。
追放されたはずの薬師は、主を救うために宮廷へ戻る。三年分の処方記録を一件ずつ照合すれば、毒の出所も、すり替えの手口も、真犯人も——全部暴ける。
「弁明ではございません。調合記録の照合でございます」
だが真相に近づくほど、セラフィムはもうひとつの嘘に気づき始める。
専属契約のもとでは、主を想うことは禁忌。
——「効かない」と言い続けた主には、薬師を遠ざけなければならない理由があった。
文字数 60,931
最終更新日 2026.10.20
登録日 2026.10.06
毎日更新
一話一話が短いのでサクッと読める作品です。
水原涼香(みずはらりょうか)
超絶美人の高校三年生。涼音の可愛さは全人類が知るべきだと思っている。
檜山涼音(ひやますずね)
学校で一番可愛い人はと聞かれたら真っ先に名前が上がる高校二年生。涼香がいればそれでいいと思っている節がある。
柏木菜々美(かしわぎななみ)
頻繁に爆発する高校三年生。ここねが世界で一可愛い。
芹澤ここね(せりざわここね)
小柄で可愛い高校三年生。菜々美が大好き。
綾瀬彩(あやせあや)
成績優秀で可愛い顔をしている高校三年生。フルネームで呼ばれがち。
伊藤夏美(いとうなつみ)
綺麗な顔立ちをしている高校二年生。彩の真似をして髪の毛をベージュに染めている。
春田若菜(はるたわかな)
なんとなくの雰囲気でそれっぽいことを言える高校三年生。チャリ通。
宮木紗里(みやぎさり)
超絶美人の大学一年生。若菜が大好き。
東崎千春(とうざきちはる)
元生徒会長の高校三年生。暇人。
西崎千秋(にしざきちあき)
ガーデニング部の高校三年生。強い。
大河凛空(たいがりく)
貧弱な高校三年生。賢いギャル。
津村真奈(つむらまな)
腹筋が割れている高校三年生。凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空凛空
能代明里(のしろあかり)
のほほんとした高校三年生。糸目。
馬場春/秋(ばばはる/あき)
占い部の高校三年生。双子。
大空日花/月花(おおぞらにっか/げっか)
超絶美人の高校一年生。双子。
佐藤陽菜(さとうひな)
超絶美人の高校二年生。那由多。
文字数 857,627
最終更新日 2026.10.19
登録日 2024.03.02
ごくごく普通の女子高生の帰り道。
帰宅部の仲良し3人+1人が織り成す、ほのぼの学園百合小説。
♪ 野阪 千紗都(のさか ちさと):一人称の主人公。帰宅部部長。
♪ 猪谷 涼夏(いのや すずか):帰宅部。雑貨屋でバイトをしている。
♪ 西畑 絢音(にしはた あやね):帰宅部。塾に行っていて成績優秀。
♪ 今澤 奈都(いまざわ なつ):バトン部。千紗都の中学からの親友。
※本小説は小説家になろう等、他サイトにも掲載しております。
★Kindle情報★
1巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B098XLYJG4
2巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B09L6RM9SP
3巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B09VTHS1W3
4巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B0BNQRN12P
5巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CHFX4THL
6巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B0D9KFRSLZ
7巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B0F7FLTV8P
8巻:https://www.amazon.co.jp/dp/B0GXQRWCQZ
Chit-Chat!1:https://www.amazon.co.jp/dp/B0CTHQX88H
Chit-Chat!2:https://www.amazon.co.jp/dp/B0FP9YBQSL
★YouTube情報★
第1話『アイス』朗読
https://www.youtube.com/watch?v=8hEfRp8JWwE
番外編『帰宅部活動 1.ホームドア』朗読
https://www.youtube.com/watch?v=98vgjHO25XI
Chit-Chat!1
https://www.youtube.com/watch?v=cKZypuc0R34
イラスト:tojo様(@tojonatori)
文字数 1,302,688
最終更新日 2026.10.20
登録日 2021.01.09
「お尻を真っ赤に腫らし、涙を流しながらも求めてしまう――
主将の大きな掌だけが、私を完璧なセッターにしてくれる」
Vリーグ屈指の強豪実業団『東亜製薬ルミナス』へ鳴り物入りで入団した新人セッター・水無瀬葵。
だが、華やかな名門チームの裏には、バイタル管理と称した伝統の「鉄の掟」と、絶対的な主将による厳しい【身体指導(お仕置き)】が存在していた――。
入団初日に恐怖で泣き崩れた葵を救ったのは、チームの絶対的エースにして主将・神崎涼華の凛とした姿。
自室での秘密のマンツーマン指導、夜の寮に響く痛烈な平手打ちの破裂音、受罰の復唱、そしてお仕置きの後に施される優しい消炎ジェルの手当て……。
葵の身体と心は、涼華の厳格で温かい掌に完全に調教され、甘美な服従の悦びへと目覚めていく。
しかし、二人の濃密な夜の指導を知った副主将・長谷川絢音の瞳に、狂おしい嫉妬と憎悪の炎が灯り――。
体育会系実業団女子バレーを舞台に描く、愛と規律の身体指導&愛憎サスペンス!
※本作には女性同士によるお仕置き(スパンキング・体罰描写)および愛執・百合要素が含まれます。
文字数 4,468
最終更新日 2026.10.20
登録日 2026.10.20
「氷の王子」
——それが、この国の第一王子であるレオンハルトにつけられた異名だった。
冷酷無比で感情の起伏を見せず、政治においても戦場においても一切の容赦がない。
そして何より、彼は人間ではない。
王家に時折発現する「龍族」の濃い血を引いており、すでに数百年という途方もない時間を生きている。
彼にとって、人間の短い一生など瞬きのようなものだった。
その日、レオンハルトは深い森へ視察に訪れていた。
鬱蒼と生い茂る木々の隙間から差し込む光の中、彼の鼻腔をある匂いがくすぐった。
それは、何百年も凪いでいた彼の魂を激しく揺さぶる、甘く、それでいて狂おしいほどの引力を持った匂いだった。
(……番、か)
龍族にとって「番(つがい)」は絶対の存在だ。
本能が惹きつけられるままに森の奥へ進むと、苔むした大樹の根元に、それはあった。
淡い真珠色に輝く、美しい模様が刻まれた大きな卵。
レオンハルトはひざまずき、そっとその卵に触れた。
かすかな温もりと、中に宿る小さな命の鼓動が伝わってくる。
間違いない、この中にいるのは自分の運命の番だ。
氷のように冷たかった彼の赤い瞳に、初めて熱い執着の火が灯った。
彼は自分の外套を脱ぎ、卵を大切に包み込むと、誰にも触れさせまいと自らの腕で抱えて城へと帰還した────。
文字数 25,907
最終更新日 2026.09.03
登録日 2026.09.03
「貴様との婚約は破棄する!」
会場の視線が私に集中した瞬間、私は静かに微笑んだ。
「殿下、お尋ねしてもよろしいですか。
貴方が今夜のために国庫から流用なさった
八万四千二百三十七ゴルド——その端数の銅貨三枚は、
どちらに消えたのでしょう?」
会場が、静まり返った。
——だって殿下。
私、王宮会計監査局の見習いなんです。
数字は、嘘をつきません。
嘘をつくのは、いつだって、数字を書く人間の方です。
***
王宮会計監査局の第三等見習官であるエルナ・ヴァルトハイムは、公金横領の疑いがある第二王子フィリップを内偵するため、地味な令嬢を装い婚約者として監視を続けていた。
しかし、算術を忌み嫌う愚かな王子は、自らの罪にも気づかず、卒業舞踏会の場でエルナを糾弾。見目麗しい男爵令嬢との「真実の愛」を語り、身勝手な婚約破棄を突きつける。
「私が泣くと思って、わざわざこの場をお選びになったのですか?」
国庫を食いつぶす不正な支出の数々を、三年間鍛え上げた完璧な記憶力と算盤で、一銅貨の狂いもなく暴き立てるエルナ。
無慈悲な数字の羅列と証拠を前に、王子と男爵令嬢、そして欲深い共犯者たちは次々と崩れ落ちていく。
そして、完璧な断罪劇を見届けたエルナの直属の上司——王位継承順位第一位のレオンハルト殿下が、ついに歩み出てきて……?
※数字と規律を愛する冷静沈着なヒロインが、愚かな王子を容赦なく追い詰める爽快な「ざまぁ」短編(前6話)です。
文字数 11,176
最終更新日 2026.05.30
登録日 2026.05.30
交通事故で死んだはずのゲーム廃人・高梨遼太は、戦国時代の尾張の貧村で赤ん坊として生まれた。
名は藤吉。
痩せた土地。
重い年貢。
咳の止まらない母。
村人からの冷たい目。
生まれた場所は、戦国の最底辺だった。
だが、藤吉には一つだけ異常なものがあった。
視界の端に、前世でやり込んだ無双系アクションゲームそっくりのUIが浮かんでいる。
ステータス画面。
全域MAP。
スキルツリー。
敵の位置は見える。
経験値を得れば、自分の身体も強くできる。
けれど、ここにはセーブもロードもない。
刀で刺されれば死ぬ。
母の咳は止まらない。
幼少期を耐え抜いた藤吉はUIを使い、野盗の襲撃から村を救う。
しかし村長は手柄を奪い、藤吉を村から追い出した。
「百姓風情が調子に乗るな」
その言葉を背に、藤吉は織田家の足軽となる。
桶狭間。
美濃偵察。
墨俣。
犬山。
陣中の派閥争い。
村に残した母の薬。
藤吉が持つ武器は、刀でも馬でも家柄でもない。
誰にも見えないUI。
前世で積み上げたゲーム脳。
踏みつけられても立ち上がる意地。
最底辺の百姓の子は、やがて織田信長の「目」となり、戦場と天下の動きを読んでいく。
今度こそ、何者かになるために。
そして、母を生かすために。
第一章 枯田村の役立たず
第二章 織田の末席
第三章 桶狭間
第四章 母の薬
第五章 味方の中の手
第六章 帰る家
第七章 犬山の閂
第八章 墨俣十日城
第九章 美濃への道
第十章 岐阜より
第十一章 桑名より
▼本作のゲーム体験版を公開中。
▼公式OP楽曲『明滅する赤』、公式ED楽曲『青いところ』公開中。
文字数 509,172
最終更新日 2026.10.20
登録日 2026.07.17
百合を生で観察する為に、念願の女子校に入学した、一年生の小鳥遊ましろ(たかなしましろ)。入学早々に、この学校の生徒会長と副生徒会長が百合であることに気付き、生徒会室を毎日覗く日々。
ある日、生徒会室をいつものように覗いていると、二年生の一条千早(いちじょうちはや)に覗きに気づかれてしまい、ましろは誤魔化すも"百合が好きなら自分も体験してみない?"と千早に言われ、覗きのお仕置きをされてしまい・・・。
百合カップルに挟まれる美人二年生×百合ヲタな一年生
▲△▲△
叡智なシーンがあるお話には※をつけております。苦手な方はご注意ください。
百合初書き&初投稿です。お手柔らかにお願いしますm(_ _) m。
文字数 10,257
最終更新日 2026.10.19
登録日 2026.10.06
「君は悪い人じゃない。でも、退屈なんだ」
結婚五年目。
三十二歳の柏木梨花は、夫から突然、離婚届を突きつけられた。
夫には若い恋人がいた。
毎日の食事を作り、愚痴を聞き、義実家との付き合いまで大切にしてきた梨花の五年間は、「退屈」の一言で捨てられた。
居場所を失った梨花が帰ったのは、箱根にある実家の老舗旅館『七瀬屋』。
創業百五十年。
古い木の廊下、苔むした庭、湯気の立つ朝食――。
けれど、思い出の宿もまた、深刻な経営難で消えかけていた。
結婚も終わった。
帰る場所までなくなってしまうかもしれない。
そんな雨の夜、七瀬屋の玄関に一台の黒い高級車が止まる。
そこから降りてきたのは、宿泊施設の再生に携わる男――佐伯蓮。
乱れた髪も、古いサンダルも笑わず、
廃れかけた七瀬屋を「価値がない」と切り捨てることもしない。
そして彼は、梨花自身さえ気づかなかったものを見つけていく。
客が靴を脱ぐ速さを見ること。
寒そうな人へ膝掛けを出すこと。
ひとりで来た客を、無理に会話へ引き込まないこと。
「これは、七瀬屋の財産です」
元夫に「退屈」と言われた梨花の優しさを、
蓮だけは、誰にも真似できない価値だと言ってくれた。
古い旅館を残すため、
梨花はもう一度、自分の人生を立て直していく。
ところが七瀬屋が再び注目され始めた頃、
梨花を捨てた元夫が、若い恋人を連れて現れて――。
「梨花さんの名前を、誰にも盗ませません」
仕事では完璧。
恋だけは不器用。
そんなホテル王が守ろうとするのは、
旅館だけではなく、傷つきながらも立ち上がろうとする梨花自身だった。
元夫に捨てられた女が、
箱根の老舗旅館を再生しながら、
自分の価値と、本当に愛してくれる人を見つけていく――。
老舗旅館再生×大人の溺愛×再出発のシンデレラストーリー。
文字数 205,974
最終更新日 2026.10.16
登録日 2026.09.17