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アルファポリス開催中コンテスト
第9回ライト文芸大賞エントリー作品
2026年5月5日時点✨2位✨
あらすじ
社会人一年目の春日悠真は、残業帰りの夜、近所の河川敷でひとり缶チューハイを飲む地味なお姉さんと出会う。
キャップを目深にかぶり、パーカー姿でベンチに座るその人は、どう見ても今をときめく人気女優・白瀬アカリそのもの。けれど彼女は、悠真が何度たずねても「違います」「似てるだけです」と絶対に認めない。
それなのに、なぜか彼女は悠真にだけ少しずつ心を許していく。
仕事帰りに河川敷で落ち合って、缶チューハイを飲みながら愚痴をこぼし、コンビニ飯を分け合い、ときには弱音まで漏らすようになって――。
世間では完璧な笑顔を見せる人気女優。
でも夜の河川敷では、ただの疲れた年上のお姉さん。
「本人じゃない」と言い張る彼女と、そんな嘘に付き合いながらも放っておけない悠真。
誰にも知られてはいけない、秘密の距離感から始まる、少し不器用で甘い現代ラブコメ。
文字数 391,047
最終更新日 2026.05.11
登録日 2026.04.25
桜が咲く季節、小春の時間は止まった。
小学校の入学式から、ずっと隣にいた悠斗。
お日さまみたいに笑う彼と、桜の樹の下で過ごす時間は、小春にとって世界のすべてだった。
「伝えたいことがあるんだ」
15歳の誕生日、そう言い残して悠斗は帰らぬ人となった。
彼を失った春、街で一番大きな桜の樹だけが、咲かずに、黙り込む。
絶望の中にいた小春の前に現れたのは、不愛想な少年の、伊織。
何故か悠斗との思い出の桜の下で、何度も出会う。
止まったはずの春が、少しずつ、動き出す。
テーマは「未来」です。
最後までお読み頂けたら、嬉しいです(*'ω'*)
2022年✨奨励賞受賞✨
2026年、4年経って、ずっと直したかったところなど、増&改稿しながら、
ライト文芸大賞に参加します。
文字数 9,688
最終更新日 2026.05.10
登録日 2022.04.30
高校2年生の小海梓(こうみ あずさ)はとあるコンプレックスを抱えている。中学生のときに両親を亡くし、親戚間をたらい回しにされ何度も転校を繰り返している彼女の悩みは――時々おねしょをしてしまうこと。生活環境の変化やストレスが原因の夜尿症に日々悩まされていた。
病院へ通っても粗相は治らず、引き取られた家ではいつも居心地の悪さを感じていた。
ある日、梓は遠縁の青年・高梨柊斗(たかなし しゅうと)に引き取られることになる。彼の家には、梓と同い年の双子の姉弟・飯田野乃花(いいだ ののか)と柾樹(まさき)も訳あって居候をしていた。
三人は梓の“失敗”も嫌がることなく、彼女の存在を受け入れてくれた。両親を亡くしてから初めて、自分の居場所を見つけることができた梓。いままで食事にも苦手意識のあった梓だが、彼らと食卓を共にすることで少しずつ食事を楽しめるようになっていく。
擬似家族×ごはん×夜尿症
傷ついた少女のこころとからだを、おいしく、やさしく、癒していく物語。
文字数 18,513
最終更新日 2026.05.01
登録日 2026.04.30
父を亡くした日、私は誓った。
――彼の分も、生きていくと。
そして私は、女手一つで家族を支える母を助けるため、教師になった。
そんなある日、受け持ったクラスにいた一人の児童。
なぜか懐かしいその子は、
私が失敗して落ち込んでいたとき、私の手を握りこう言った。
「大丈夫。ちゃんとやり直せるから。何が原因だったか、よく考えてみて」
それは、かつて父が何度も私にかけてくれた言葉だった。
――どうして、この子が知っているの?
戸惑いの中で、私は気づいていく。
記憶ではなく、確かにそこに残っている“想い”に。
そして私は、ある決断をする……
これは、過去を手放し、
それでも繋がっていくものを描いた物語。
文字数 5,510
最終更新日 2026.05.10
登録日 2026.04.29
死にかけた白い蛇を拾った。
その蛇は言った。
「あなたは、私の運命のヒト」
巫女の家に生まれた高校生・コウが助けたのは、天から落とされた未熟な蛇神・ウカノ。
人の姿を持つ彼女は、美しい。
けれど――コウの目を、まともに見ることができない。
見つめた相手の力を奪ってしまう、“蠱惑術”を持っているから。
好きなのに、見られない。
近づきたいのに、壊してしまう。
それでもコウは言う。
「何度倒れてもいい。君の隣にいる」
神を迎える家での生活。
食卓を囲む日々。
少しずつ近づいていく距離と、それでも埋まらない“見つめられない”壁。
やがて訪れる試練と、選ばれる未来。
これは――
どんな姿でも、愛されることを知らなかった神が、
“見つめること”を恐れながら、それでも愛を知っていく物語。
【現在:毎週金曜更新/今後変更の可能性あり】
文字数 7,726
最終更新日 2026.05.05
登録日 2026.04.17
手が,透明になった朝があった。
メガバンクの法人営業職,27歳。
数字も評価も,悪くなかった。
「女性活躍推進」のモデルケースとして,期待されていた。
それなのに,得意先への訪問準備をしながら,名刺を持つ自分の手が,そこにない気がした。
辞めると言ったとき,上司は「もったいない」と言った。
先輩女性社員は「あなたが辞めたら,後輩が困る」と言った。
誰も,わたしのことを,聞かなかった。
向かった先は,川沿いの藍染工房だった。
言葉より手が雄弁な68歳の師匠。
7年で指先まで青く染まった,距離の縮まらない先輩職人。
核心を無自覚に突く,19歳の農家の青年。
今もメガバンクにいる,東京の友人。
藍は,急かさない。
甕は,答えを出さない。
発酵は,見ていない夜にも,続いている。
浸して,酸化して,洗い流して,また浸す。
何度繰り返しても,色が定まるまでの時間は,省けない。
停滞は,敗北ではない。
前進も,義務ではない。
変化を望みながら変化できない身体が,それでも藍の匂いの中で,今夜も息をしている。
痛みを知る人が,明日を急がずにいられる物語。
文字数 48,853
最終更新日 2026.05.11
登録日 2026.04.12
罪の重さを測るものは何か。
罪に見合った罰とは、苦痛による死か。
それとも、罪以上の償いをすることか。
クロマチンという特殊能力が発見された現代。
ごく少数しか持ち得ないその能力を持つ者は、警察の特殊部隊に所属し、武装犯罪等の鎮圧に従事している。
クロマチン能力者である佐川亜紀斗は、少年の頃、荒れて喧嘩ばかりしていた。喧嘩の相手を病院送りにしたことが、何度もあった。
しかし、一人の少年課の警察官により更生した。
クロマチン能力の素養があった彼は特殊部隊に所属しながらも、罪を犯した人達を更生させ、償いながら生きていけるように尽力していた。
クロマチン能力者である笹島咲花は、幼い頃、大好きな姉を亡くした。
姉は非行少年達に拉致され、暴行と陵辱の限りを尽くされ、殺された。
しかし、少年達に下った刑罰は、犯した罪に比べてあまりに軽いものだった。
鬼畜にも劣る凶悪犯は、駆逐すべきだ。
残酷な事件に向き合いながら、咲花は凶悪犯達をその手にかけてゆく。
そんな二人が、亜紀斗の異動によって出会った。
異なる信念を持つ二人が、向かい合う。
文字数 608,183
最終更新日 2025.10.10
登録日 2025.05.01
幼い頃から、織田信人はいつも近くにいた。
家が近く、自然と言葉を交わし、気づけば隣にいるのが当たり前になっていた幼なじみ。
優しくて、まっすぐで、ときどき無神経なくらい正直な信人に、出光千愛は何度も心を揺らされてきた。
大人になるにつれて、その想いは少しずつ恋へと変わっていく。
それなのに、好きになればなるほど、胸の奥に小さな痛みが走る。
なぜか素直になれない。
なぜか心のどこかで、彼を許せないような気持ちが生まれてしまう。
子どもの頃は気づかなかった。
親同士は会えば会釈をするのに、どこかよそよそしく、微妙に気まずい空気をまとっていたことを――。
そしてある日、千愛は家の奥にしまわれていた古い記録を見つける。
そこに眠っていたのは、出光家が長い年月のあいだ隠し続けてきた、ある過去だった。
好きなのに、許せない。
許せないのに、離れられない。
幼なじみとして始まった二人の恋は、やがて家に刻まれた歴史と、親世代の叶わなかった想いまでも巻き込みながら、静かに運命を変えていく――。
文字数 23,072
最終更新日 2026.05.07
登録日 2026.03.26
就職活動の時期になり、もちろん僕も例外なく試験を受けた。そしてあろう事か試験を受けたすべての企業から不採用の通知が届いた。もはや、企業団体そのものから嫌がらせを受けているのだと思い込んだ僕は、すべてのやる気が失せ、絶望の闇に迷い込んでいったただ息をすることだけはやめなかった。僕を褒めてやってもいいかなと思う。
そんなある日、試験を受けた覚えすらない企業から届けられた一通の採用通知。しかも僕が第一志望している企業のライバル会社ともなれば…行くしかないだろう。
唯一の採用通知を何度も眺めては、深い溜息をついて悩んだ。入社式当日まで悩み抜いた僕は、結局同封されていた案内に従い会場となるT2Wの自社ビルに到着してしまった。
そこで一人の少女に声をかけられ不思議な体験をしつつ、流れのままに入社式に参加することになった。
TRIP TRAP WORLD.CO通称「T2W」。からくりの世界を旅しようをコンセプトにいろいろなイベントの開発企画に携わっている企業だ。イベント企画に興味のある僕にとって願ってもいないチャンスなのだが、なんと入社手続きを終えた僕たちに用意されていたのは、創立五周年記念として計画されている壮大なイベント「都市型遊園地開発企画」が発表され、突然ランダムに組まれたチームでのプロジェクトが始動した。僕は発足されたチームで意外な再会をした。
いつもマイペースな社長の思いつきで、今回もまた「何か」が起こる?
何故かほかのチームより人数が少なく癖のありそうなメンバーたちと波乱続きの日々、遠い昔に頭の片隅に追いやった色あせたクシャクシャのキオクに気付き、やっと理解し始める。
幼い頃に忘れたはずの思い出たちは「いらないもの」じゃなかったんだ…と。そう。きっと人と違うことは間違いなんかじゃない。そしてErrorすべてが間違いではなくEvolutionのために必要なものだと気付く。
ほら。一緒に叶えるためのゆびきりをしよう。何度だってチャレンジできるんだ。だって僕たちは「最高傑作」だから。
不完全な彼らの旅が今、始まる。
文字数 43,633
最終更新日 2025.02.19
登録日 2025.02.19
「死のうとした夜、記憶が命を引き戻した。」 全話書き換え完了!
人は、どこまで壊れたら「終わり」を選ぶのだろうか。
そして、どれほど小さな光があれば、もう一度「生きたい」と思えるのだろうか。
本作は、42歳の男・加藤幸助が“死のうとした瞬間”から始まる物語である。
誰にも必要とされていないと信じ、怒りと絶望に支配され続けた人生。
家族とも断絶し、社会にも馴染めず、自分の存在価値すら見失った男が、ついに自ら命を断とうとしたその時――彼の脳裏に、走馬灯のように「過去」が流れ始める。
理不尽に怒鳴られ、心を壊した少年時代。
人を信じられなくなった日々。
精神疾患というレッテルに押し潰され、居場所を失い続けた時間。
だが、その記憶の中には確かに存在していた。
自分を“ただの人間”として見てくれた一人の男。
共に汗を流し、笑い合った仲間。
そして――不器用ながらも、変わらず自分を想い続けていた家族の姿が。
「生きててほしいんだよ。俺が悲しいからさ」
その何気ない一言が、どれほど深く、どれほど強く、人の心を救うのか。
本作は、劇的な奇跡ではなく、“人と人との関わり”が紡ぐ現実の希望を、痛いほどのリアリティで描き出す。
生きる理由なんて、最初から持っている人の方が少ない。
それでも人は、誰かとの記憶によって、何度でも立ち上がれる。
これは、絶望の底から這い上がる物語ではない。
これは、“生きることを選び直す”物語だ。
読み終えたとき、きっとあなたは気づく。
あなたの中にも、まだ消えていない「誰かの記憶」があることに。
そして、そっと思うだろう。
――もう少しだけ、生きてみてもいいかもしれない、と。
文字数 21,178
最終更新日 2025.05.04
登録日 2025.04.05
記憶の中にいる彼女を思い出す時、いつも雨が降っている。
彼女は雨が好きだった。その理由は…大切な、大好きな人に会えるから…本当は知りたくなかったけれど、知ってしまった。だからこそ俺は自分にできることをやろうと思った。
彼女がずっと待っているかけがえのない存在を見つけるために、期限付きで住み慣れた町を出た。かき集めた少ない情報を頼りに『彼』を捜してたどり着いた地に残されていた最後の足跡。
残された時間と、何も得られていない現状に落ち込んでいた時、偶然迷い込んだ場所で出会った人から受け取った大切な情報を手に、彼女の元へと戻った。
数年ぶりに町に戻った俺を待っていてくれたのは、あの頃とほとんど変わらない町並みと、かけがえのない悪友。そして…ずっと会いたかった彼女。
俺は離れていた時間で得たことを彼女に話すため、二人で思い出の場所へと向かう。事実を伝えた時、彼女がどんな反応を示すのかが不安で少し怖かったけれど、すべてを話した。そうすることが俺のやるべきことだと思っていたから…
新たに語られた俺の知らない彼女の時間の中にはやっぱり『彼』がいて、それを語る彼女はとても幸せそうに見えた。
きっと俺の気持ちを伝えることはないだろうと思っていた。それほどまでに彼女にとって『彼』は特別な存在なのだと理解してしまったんだ。
「会いたくなったらいつでもここに来れば良い。」
その一言を信じて彼女はずっと待っている。寂れ果てた思い出の場所で彼女の心は一人、取り残されているのかもしれない。
雨の降る庭で交わした最後の言葉…
「ねぇ。ボクに会いたくなったら、いつでもここにおいで。だからボクも、会いたくなったらここに…」
結局その言葉に込められた本当の意味はわからないまま、『彼』は彼女の前から姿を消した。
いつからだろう。彼女のことを思う時、浮かんでくる姿がいつも雨の中にいることに気が付いたのは…
もしかしたら俺たちは、雨によって創り出された不思議な世界に迷い込んでしまっていたのかもしれない。だとしても、俺は変わらず何度でも彼女を見つけ出してこの手を伸ばすだろう。
彼女にとって『彼』がそうであるように、俺にとっての彼女は失ってはいけない、大切な…存在だから。
「♪~てるてる坊主 てる坊主 あーした天気に…」
霧雨の中をゆっくりと歩きながら、また歌っているんだろうか…
文字数 73,199
最終更新日 2025.07.03
登録日 2025.07.03
気が付けばいつもピアノと一緒にいたボクにとって、演奏している時が何よりも楽しくて幸せだった。だからピアノを弾いている時は何も怖くなかったし、一人でも淋しくなんてなかった。
でもそんなある夏の日、ボクは雨上がりの交差点で事故に巻き込まれた。意識のないまま運ばれた病院で過ごした空白の時間から目覚めたボクは…信じられない現実を突きつけられる。
その現実を認めてしまった時、初めて…泣いた。
しばらくして、やっとほんの少しだけ落ち着いたボクは、夢を…すべてを諦める道しか残っていないことを理解した。
有無を言わさず放り込まれた窮屈な場所で、どうやって無難に過ごしていくかを探すだけの日々の中で訪れた出逢いは、ボクの何でもない退屈な日常を特別なものへと変えてくれた。
大きな葛藤の末、諦めていた夢を取り戻す唯一の可能性を持つ義手を受け入れ、ボクは大切な人たちに支えられながら再び歩き始める。
ボクたちの手は、何をするためのものだろう…失って初めてそんなことを考えた。
いつも変わらず優しさと温かさをくれる手。
とめどなく溢れるイメージを正確に記し出す手。
繊細な技巧を凝らし何かを創り上げる手。
そして…音色を散りばめながら旋律を奏でるボクの、手。
それらすべてが、多くの感動を生み出せる魔法の手なのだと知った。
ピアニストを目指す雪華、憧れの存在の保留された夢を引き継いだ穂積、頼れる兄の存在を越えたい羽月。彼らは本当にやりたいことを見つけるために葛藤し、迷い続ける。そしてやっと見つけだしたその夢を叶えるのだと必死に進んでいく三人。失敗や迷い、挫折を繰り返しながら何度も壁にぶつかっても歩き続けると決めた。いつだって『最高の手』が彼らを優しく包み込んでくれるから。
かけがえのない存在との絆を引き寄せ繋いでくれた。そして立ち尽くした時にはそっと背中を押してくれる。そんな優しくて温かい…彼らにとっての『最高の手』を持っている大地の想いに支えられながら三人は歩き続けていく。
雨上がりにできた水たまりに映し出される風景みたいな、不安定で儚い夢…そんな蜃気楼のような世界の中で彼らは大切な想いに気付き、叶えたい夢を手にすることができるのだろうか。
文字数 74,424
最終更新日 2025.05.11
登録日 2025.05.11
何度も殴ってくる父をポケットから転がり落ちたカッターナイフで刺したその日から私は快楽殺人鬼となった。
殺した相手から金品を奪って生活をしていた幸い今のところ警察に捕まっていない。
次の標的は‥あのおじさんにしよう
文字数 1,311
最終更新日 2023.06.04
登録日 2023.06.04
開明館高校は創立二十五年。生徒会の仕掛け人・悠聖は、「25で学校をもっと面白くする」連続企画=アニバーサリー計画を立ち上げる。拠点は、取り壊し予定の二十五番教室。場を整えるのが得意な小春、メモ魔の尚史、戦略家の留理加、勘が冴えるユキチカ、真面目が度を越す多喜人、身体を張って笑いを生む大鳳、そして必殺技名を連呼するシズカ——クセの強い仲間が集まり、数字の「25」を合言葉に、日常を少しだけ愉快にひっくり返していく。
たとえば「25秒で人を笑顔にできるか」企画では、廊下が即席の舞台に早変わり。二十五段しかない裏階段を“25段目の告白スポット”に格上げした日は、だれもが一段一段に勇気を足した。学年最下位の「25点同好会」は、再テストの夜に教室を灯して、点数よりも“できたこと”を数え直す。文化祭前には「25円ガム事件」が発生し、謎の犯人を追うはずが、いつの間にか皆でポスターの誤植を笑い合っていた。失敗も空振りも、次の笑いのタネ。小春が淹れる湯気の向こうで、誰かがまた一つ「25の遊び方」を思いつく。
やがて企画は、二十五年前のタイムカプセルへとつながっていく。鍵を見つけるための小さな遠回り、手紙を開くための静かな間(ま)。そこに書かれていたのは、区切りではなく“スタート合図”のような言葉だった。終わりのように見える節目に、笑って立ち会える仲間がいるなら、二十五は何度でも始まりになる。
そして迎える十二月二十五日、灯りを落とした教室で、彼らはそれぞれ守りたい居場所について語り合う。転んでも笑って、また約束。二十五時——日付の境界をひとつ飛び越えた先で、次の一年へ手を伸ばす。学園の空気、机の木目、手紙の紙質、サンタ帽のフェルト。
文字数 86,227
最終更新日 2025.11.25
登録日 2025.10.16
大手企業の秘書として日々の業務を完璧にこなしていた真由は、上司の理不尽な要求に従うことでキャリアを維持してきた。しかし、たった一つのミスが彼女を破滅へと追い込む。選択肢は二つ――辞職か、髪を剃るか。彼女は生き残るために髪を失う道を選ぶが、その選択が彼女の人生を永遠に変える。
何度も頭を剃られ、周囲から嘲笑の視線を浴び続ける中、彼女の尊厳は少しずつ削られていく。髪が落ちるたびに、真由の内面は静かに蝕まれていくが、声を上げることもできない。冷たいカミソリの刃が、彼女の心に刻むのは、ただの屈辱だけではなく、彼女の本当の価値とは何かという問いだった。
「無音の刃」は、外見だけでなく内面をも切り裂かれ、抑圧に耐える一人の女性が、自分の存在意義を模索する姿を描いた物語。静かな絶望の中に潜む、わずかな希望と再生の可能性を探る物語。
文字数 14,448
最終更新日 2024.11.23
登録日 2024.11.23
