現代文学 完結小説一覧
トンネル内の暗闇の中でハンマーの音が響く。打音検査だ。トンネルの保守点検に勤しむ佐藤の前に浮かび上がる白い影。暗黒天女は指さし嘲笑する。社会の闇に潜む歪とそれがもたらす災害を。それは重層的に折り重なって構築された都市の終焉の断片。(この作品は一九九〇年代に執筆したものです。現在とは一部異なる表記をしております)参考資料 小林一輔著 コンクリートが危ない
文字数 2,149
最終更新日 2024.04.30
登録日 2024.04.30
普通ってなに?
多様性ってなに?
都内に勤めるOLのさくらは、たまたま入った店で自身の母に再会する。思わぬかたちで母に再会した母は、自身の過去を思い出す。さくらは小学生にあがる前、母方の祖母のもとで育ち、なぜ「普通にできないのか」と言われ、肩身の狭い思いをしたことがあった。そのときに感じた「普通」とは何か、という疑問を抱えながら大人になったさくらは、上京し、「薫ちゃん」と出逢う。
薫ちゃんは世間一般的に見れば、普通ではなく、家から勘当された身だった。
薫ちゃんの生き方が、「普通じゃなくても良い」を体現したものだと思ったさくらは、特に何の目的もないまま同居している。
ふたりでぬるま湯につかるような感覚に浸りながら、日常を送り続けるのかしれない。
文字数 9,675
最終更新日 2024.04.30
登録日 2024.04.30
断髪フェチのための小説です。
断髪の間の女の子の気持ち、 羞恥心や屈辱感、その中の快感、ドキドキ感を味わいたい方はぜひ!
過激な表現はほぼありません。
読者の皆様にちょっとでもフェチ心をくすぐれるような楽しめる小説を書こうと心がけています。
文字数 4,020
最終更新日 2023.04.16
登録日 2023.04.16
ーー自業自得だ。
だって、私は家族を捨てたのだから。
誰かを不幸にした後で、他の誰かと幸せになろうなんて都合の良いことを願ったから、天罰が下ったのだーー
アパートの汚部屋で孤独に暮らす、ヘビースモーカーのアキ。
彼女はとある事情から、〝母親になり損ねた〟女だった。
ーーあの時の気持ちのまま、母親になれたら良かったのにーー
アキの心によぎる後悔とは?
文字数 2,776
最終更新日 2024.04.26
登録日 2024.04.26
統合失調症。
それは、百人に一人の割合で発症する病気。
世界中の人間の、百人に一人は、統合失調症患者だ。それは、けっして少ない数ではない。
おそらく世間一般には、
統合失調症は「幻覚、妄想を起こす病気」というイメージがあるのではないか。
しかし、この病気の本質は《自我の障害》だ。
自我とは、
《私》と《他人》を隔てる《殻》のようなものだ。
統合失調症患者は、その殻がもろくなる。そして、自分と他人の境目があいまいになっていく。
それによって、さまざまな症状が出現する。
高校生の私(夏音)は、統合失調症の素因をもっており、ストレスに対して脆弱性を抱えていた。
そんな私は、家庭環境や受験によるストレスから、徐々に精神に異常をきたしはじめる。
私の精神状態に大きな変化が起こりそうな予兆がある中、
先に精神に異常をきたしたのは兄だった。
高校三年生の夏、私の兄は、
統合失調症の診断で、
精神科病院に入院した。
兄に初恋に似た感情を抱いていた私は、兄の発病に心を乱されながらも、
精神科病院に通い、兄を見舞う日々を送る。
そんな頃、私にはもう一人、重要な人物が現れる。
兄の入院する精神科病院はとある丘に建っていた。丘には団地もあり、その団地には私と同じ高校に通う少年が住んでいた。私は、その夏、兄の見舞いの行き帰りに頻々と少年と出会う。そして、私と少年は少しずつ心の距離をつめていくこととなる。
私、兄、少年との、三人の人間模様と統合失調症という病を描いた物語。
文字数 42,151
最終更新日 2024.04.08
登録日 2024.03.14
インスタントフィクション。それは自由な発想と気軽なノリで書かれた文章。
一般には文章を書く楽しみを知るための形態として知られています。
400文字で自分の”おもしろい”を文中に入れる事。それだけがルールの文章です。
練習のために『インスタントフィクション 400文字の物語』というタイトルで僕の”おもしろい”を投稿していきたいと思っています。
読者の方にも楽しんでいただければ幸いです。
※一番上に設定されたお話が最新作です。下にいくにつれ古い作品になっています。
※『スイスから来た機械の天使』は安楽死をテーマとしています。ご注意ください。
※『昔、病んでいたあなたへ』は病的な内容を扱っています。ご注意ください。
*一話ごとに終わる話です。連続性はありません。
*文字数が400字を超える場合がありますが、ルビ等を使ったためです。文字数は400字以内を心がけています。
文字数 12,170
最終更新日 2023.02.27
登録日 2022.02.13
地下鉄の駅前に設置されたストリートピアノを演奏する人たちの物語。
つらいことがたくさんあるけれど、うまく吐き出して前を向いて行こう。
第1話 消極的な少女がピアノを始めたことで、勇気を得る~目覚め~
第2話 ピアニストになれないならピアノを辞める! そのピアノが人生に必要な存在だったと気がつく~初期衝動~
第3話 ピアニストを目指して奮闘する少年の、挫折と初恋 ~嘘と真実~
第4話 恵まれた環境にいるピアニストも決して順風満帆ではなかった ~迷いのち覚悟~
第5話 なぜピアノは地下鉄に設置されたのか 持ち主の人生は ~出逢い~
第7回ライト文芸大賞にエントリーしています。投票は5/1~です。応援よろしくお願いします。
文字数 126,933
最終更新日 2022.08.31
登録日 2022.07.31
同じ会社に勤める地味子とエリート営業マン。
接点のないはずの二人が、ある出来事をきっかけに一気に近づいて……。両片思いのじれじれ恋物語。
もちろんハッピーエンドです。
リポグラムと呼ばれる特定の文字を入れない手法を用いた、いわゆる文字遊びの作品です。
タイトルのカギカッコ部分が、使用不可の文字です。濁音、半濁音がある場合には、それも使用不可です。
(例;「『とな』ー切れ」の場合には、「と」「ど」「な」が使用不可)
すべての漢字にルビを振っております。本当に特定の文字が使われていないか、探してみてください。
「『あい』を失った女」(https://www.alphapolis.co.jp/novel/572212123/802162130)内に掲載していた、「『とな』ー切れ」「『めも』を捨てる」「『らり』ーの終わり」に加え、新たに三話を書き下ろし、一つの作品として投稿し直しました。文字遊びがお好きな方、「『あい』を失った女」もぜひどうぞ。
※こちらは、小説家になろうにも投稿しております。
※扉絵は管澤捻様に描いて頂きました。
文字数 12,384
最終更新日 2018.06.07
登録日 2018.06.07
碧色(へきいろ)。それは表面は澄んでいながら最奥までは見通すことのできない深い碧。毎日のように級友たちと顔を合わせているにも拘わらず、気心の知れた友達ですら、その心の奥底までは見透かすことができない。でも一瞬だけ、ほんの一瞬だけ、それは深海の底から沸き上がる気泡のように目視できることがある。主人公わたしは電車内で不意に唇を奪われた。それも同じ学校の女生徒に。彼女の名前は瀬名舞子。今日転校してきたばかりの同級生。それ以後、わたしの受験生としての日常は彼女に翻弄されることになる。碧春(へきしゅん)。それはきらめく青春の断片。碧春。それは誰もが抱く永遠の思い出の欠片。
文字数 26,950
最終更新日 2022.07.09
登録日 2022.06.27
文字数 3,312
最終更新日 2024.04.14
登録日 2024.04.09
ある日人間の夫婦に連れて来られた子猫は、旅行に行けるとばっかり思ってましたが、着いた所はペットホテルみたいな所でした。ところがそこは実は…。
そこで一緒になった物知りの老猫は、子猫の事を思い、その事を隠そうとしますが…
文字数 7,496
最終更新日 2018.07.04
登録日 2018.07.04
俺は35歳で|山国雄一《やまくにゆういち》という。奥さんは9つ年下の山国|達子《たつこ》、26歳。結婚6年目。今日は3月3日、ひな祭りの日で、結婚記念日。子どもは1人いて3歳の女の子で年少さん。幼稚園に通っている。達子はとても娘の|凛《りん》を可愛がっている。でも、俺は子どもが嫌いだ。だから、自分の子どもでも可愛いとは思えない。このことは達子には言っていないけれど。できちゃった婚だから責任をとるために結婚しただけだ。達子1人じゃ、凛を育てられないし。経済的にも難しいし。生活保護という手もあるけれど、それは達子は嫌みたいだ。なぜ嫌かと言うと多分、車を持てなくなるからだろう。確かに、この地域は車がないと非常に不便だし、困る。車は俺の普通車と、達子の軽自動車の2台ある。チャイルドシートは達子の車の助手席に設置されている。一応、念のため俺の車にもチャイルドシートは助手席に設置してある。
文字数 7,814
最終更新日 2024.03.29
登録日 2024.03.29
ある夜、精神科外来に通院する二十歳の女性患者が、夜間用のインターホンを鳴らしました。
彼女はその時、重大な決断に迫られていたのです。
「看護師さんは私をよく知っているでしょう?
看護師さんならどう思う?」
精神科の外来看護師が、ある患者さんの人生の課題に向き合った話。
文字数 2,280
最終更新日 2024.03.29
登録日 2024.03.29
時間は有限であり、誰しもが平等に与えられた資源である。
慎重な性格をしている主人公は、将来のために知識や経験を積むことに重きを置いていたが、大学の教授にあっけなく否定されてしまう。
そこで思いついたのが、いかにして効率よく稼ぐか。
世の中は金であり、金さえあれば愛だって買える。
しかし主人公はうまく稼ぐことができない。
そんな中、怪しげな老婆に出会う。
老婆の教えに従って行動するとそこにはまたまた怪しげな店があった。
なんとそこでは、経験を売買できるではないか。
究極の稼ぎ方を知ってしまった主人公は、果たして幸せになることができるのか。
文字数 6,936
最終更新日 2020.08.19
登録日 2020.08.19
文字数 1,584
最終更新日 2022.02.08
登録日 2022.02.08
ぼくは二十七番目のアルファベットになった。
アルファベットのGを粗末に扱ったために、誰にも使われない二十七番目のアルファベットになった少年の話。
※この作品はTwitter(@ojitw)・カクヨム・アルファポリス・小説家になろう・ステキブンゲイ・エブリスタ・ノベルアップ+・Novelism・pixiv等に掲載しています。
文字数 3,707
最終更新日 2021.04.27
登録日 2021.04.27
一話完結のショートストーリーでお手軽に読むことができます。
以前にとある元テロリストのインタビューをもとに書かれた記事を読んだときに思ったことをまとめてみた小説で、私としては個人的にテロリストがテロを行う行動原理のようなものを感じ、それを今回のジャベドという名前の主人公に託してみました。
少し星新一やキノの旅など、短い話でメッセージ性がある話が好きな方はきっと気に入っていただけると思います。
文字数 3,384
最終更新日 2019.06.04
登録日 2019.06.04
「潔癖症」かつ「汚物愛好趣味」のある男には交際相手の女性がいる。彼女は気立ての良い美人と評判だが、男は彼女に一抹の愛情も抱いていなかった。ただ、彼女の汚物を得たいがために交際を続けている。
文字数 9,104
最終更新日 2023.11.15
登録日 2023.11.15
あることがきっかけでEDになってしまった夫、譲治。その夫に献身的に尽くす妻、紗和。ある日譲治は不思議な精神科医門倉と出会い、自分の病気を告白する。「一度クリニックへいらっしゃい。奥さんを連れて」。ところが治療は譲治に対してではなく紗和に対して行われることになった。「奥さんがあなたの病気を治すカギを握っている」と。紗和の治療の度に行われる、妻の「夜伽話」のお陰なのか、譲治は次第に妻の痴態や妻の手で性の機能を回復する。だが、どうしてもフィニッシュできない。妻の中で思いを遂げることができず、「中折れ」を繰り返してしまう。そのうちに妻が他人に抱かれる様を想像すると激しく勃起するようになるものの、妻の紗和が次第に門倉の「性戯」の虜になってゆくのではないかという疑念に苛まれてゆく。そうしてついにEDの原因になったある疑惑にたどりつくのだが・・・。
ノクターンノベルズさんに先行掲載中のものです。よろしくお付き合いください。
文字数 129,396
最終更新日 2021.01.03
登録日 2020.12.15
文字数 2,255
最終更新日 2021.10.10
登録日 2021.10.10
僕は本気だった。そのために付き合っていた彼女にも別れを告げた。
だけど僕が選んだ人は僕を選ばなかった。自分の意志で抱いた夏が僕の中でいつまでも灼けていた。
文字数 16,092
最終更新日 2024.04.13
登録日 2024.04.13
【注意】
昔病み期に執筆した作品です。
内容はとても病んでます。
誤字脱字や文章を少し直しただけで、そのまま載せてます。
文字数 6,411
最終更新日 2021.04.28
登録日 2021.04.22
ゆらユラうつつの獄のたぶん前日談。性的虐待描写あり。
ほんへ:https://usionami.booth.pm/items/4033788
文字数 2,452
最終更新日 2022.09.28
登録日 2022.09.28
主人公の松岡は、とある病院の診療放射線技師として働いていた。ある日、昼食を食べていた松岡は、隣の部屋から自身に関する噂話を耳にしてショックを受けた。噂話の内容は、松岡が堅物で愛や恋愛には興味がなさそうで、童貞ではないかという噂話であった。
確かに松岡は、愛や恋愛については、ごく一般的な男性と比べて興味は無く、童貞についても風俗での経験のみであった為に強く否定出来ないでいた。愛や恋愛についての興味を持たない事に劣等感を抱いた松岡は、ある日に古本屋で愛に関する書籍を探し求め、本から情報を得ようと思っていた。書店に訪れると松岡は、愛の法則という本を見つけ買おうとするも、店主の山辺さんから買おうとしている本は曰く付きの本である事を聞かされる。その後、松岡はその本を読み進めるにつれて、愛に関する情報を得るのだが……。
文字数 22,995
最終更新日 2024.03.20
登録日 2024.03.20
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