現代文学 すれ違い 小説一覧

17件
1

思い出にならなかった

結婚してからも、悠生は優しかった。 だけど、少しずつ増えていく違和感。 肌身離さなくなったスマホ。 時々外される結婚指輪。 そして、蘇る過去の記憶。 探偵に依頼して知ったのは、 悠生が会っていた相手が、“結婚したいと思うほど愛していた元恋人”だということだった。 病気になった元恋人。 彼女を放っておけなかった夫。 その関係を「裏切りではない」と言い切れない妻。 過去は、終わったふりをしていただけだった。 「無意味な指輪」 「仄暗い満足感」 「願いは叶う」 三人の視点から描かれる、 静かに壊れていく関係の物語。
2

[R15]ゆでたまごは半熟、パンはハード系、そしてスープは熱々で。

 五木一世(いつきいっせい)三十二才は、新婚二年目の営業マン。  職場結婚した妻とはいつも一緒に食事をし、記念日を祝い、土日のどちらかは共に外出をしている。  仕事も順調。  順風満帆である。  はずだったが、マッチングアプリを使い、出会ったセフレとの関係をもう半年の間続けていた。  妻への裏切りにはしかし、一世にも思うところがあり、いずれは清算するつもりだった。  けれどその自己正当化はセフレの思惑や妻の勘付きによって、脆くも崩れ去り――。
3

あわいの隣

重なったように見えて、 どこにも触れていなかった。 呼ばれなかった音、 選ばれなかった輪郭、 覚えのない風が吹いていた。 消えていくのではなく、 最初から映っていなかったものたち。 ただ、そのあとに残った かたちだけが── 意味のないまま、沈んでいく。
4

スモークキャットは懐かない?

 清酒正秀、二十六歳。仕事も順調、年上恋人ともラブラブの良い関係。幸せか不幸かと聞かれたら間違いなく幸せいっぱいの生活。  何も悩む事はない生活のはずだが、言葉にならない苛立ちと不安を抱えていた。  一見平穏な清酒正秀の生活をかき乱すのは、灰色の猫と、猫のような女性? 本編は完結しています。 【私はコレで煙草を辞めました?】と【相方募集中】と同じ世界が舞台の物語。そちらを知らなくても全く問題ないですが、読むとより楽しめるかも知れません。  他の二作品よりも三年ほど前の時代から始まる物語。 小説家なろうでも公開しています。
5

ピエロの仮面

私が今、手に持っている仮面《マスク》。これは、かつて友人だった男から託されたものだ。仮面には涙を流しながら笑う、ピエロのペイントが施されている。普通、直接肌に施す化粧《メイク》が、なぜ仮面《マスク》に施されているのか。その疑問に答えるには、この仮面の元の所有者の事を少し語らなければならない。
6

夏の夜のジュリエット

想いはすれ違い、夜空へと消えていく。 どんでん返しがあります。 この作品はエブリスタ、小説家になろうにも掲載しています。
7

これは、さよならのつもりだった。

あの夏の終わり、気づけば私たちは、並んで歩かなくなっていた。 理由はわからない。 ただ、いつのまにか図書室で隣に座ることも、帰り道に言葉を交わすこともなくなった。 それでも、何かが戻ってくるのを、私はどこかで待っていた。 けれど、戻らなかった。 だから私は、手紙を書くことにした。 友達をやめるつもりで――それが、最後になると思って。 けれど、彼の机には、私の名前が書かれた封筒が入っていた。 すれ違っていた気持ちが、封筒の中で少しずつ言葉になっていく。 これは、“終わらせるため”に書いた手紙が、ふたりの間にもう一度灯した、静かな物語。
8

変わり果てた恋人

互いに見限る恋人たちの話。前編は彼氏目線、後半は彼女目線。あわせてお楽しみください。補足までご覧いただけますと幸いです。
9

コーヒーと本の相性

コーヒーと本っておしゃれですよね
10

愛せなかったわたしと、愛されたくなかった彼

ふたりは、たしかにふれていた。 でも、それは「愛しているから」ではなかった。 ――愛さないでほしかった。 それなのに、彼女は愛してしまった。 これは、 ほんとうの気持ちが伝わらない、ふたりの物語。
11

少し冷たい朝の音

言葉の少ない朝に、ほんの少しだけ重なる音。 わずかなやさしさが、そっと寄り添う。
12

月の声が見えなくて

冴木吾朗の妻・瑠那は目が見えないハープ奏者だ。彼女は最近よく「月が聞こえる」と言うが、吾朗にはそれが理解できない。演奏会が近づき、徐々に二人は険悪となり、遂には家に戻ってこなくなった。 これはある夫婦の、お互いを理解しようとする気持ちのすれ違いと愛を描いたヒューマンドラマ。
13

ぬしに会わねば真の闇

富山県八尾町で伝承される、民謡行事『風のおわら盆』。 三味線、太鼓、胡弓、尺八、そして長唄。 男衆は法被(はっぴ)。女衆は浴衣。 男女ともに、三日月型の編み笠を目深に被り、 顔を隠して町の小路を、踊りながら練りまわる。 一年で、三日限りの恋をする。
14

帰郷の意味

国際的に活躍する建築家・山本拓也は、15年ぶりに故郷へ戻る。父親の訃報を受け取り、気が進まないながらも帰郷した彼を待っていたのは、自分が知らなかった父の真実だった。口数が少なく、息子の夢を理解しないと思われていた父が、実は密かに息子の成功を見守り、誇りに思っていたことを知る。父の最後のメッセージと、彼が残した特別な贈り物が、拓也の人生に新たな方向性をもたらす物語。家族、誤解、和解、そして真の「帰郷」の意味を問いかける、心に染み入る短編小説。
15

読切短編 五月の桜は、誰も見ていない

東京に来て十年。四月になるたびに職場で飛び交う「桜前線」の話を、俺は少しだけ苛立ちながら聞いていた。 俺の地元、札幌の桜が咲くのは五月だ。本州の花見が終わり、誰もが桜を忘れた頃に、北の木々はようやく動き始める。そしてその季節になると、決まって思い出す顔があった。 幼馴染みの麻衣。彼女の誕生日は五月三日で、毎年その頃に桜が満開になった。 今年、初めて五月に帰った。理由はうまく説明できない。ただ気づいたら、航空券を調べていた。 待ち合わせの公園で、俺は手紙を書いた。書き出しだけ、すぐに決まった。 「本州では誰も桜の話をしなくなった頃に、あなたのことを思い出していた」 彼女は来た。そして俺は、手紙を渡さなかった。
16

二発の運命

 生まれた日を死ぬ日にした。  五十代に差し掛かった主人公のタカシは、認知症の父親を見舞うために病院を訪れていた。  だがしかし父親には子供と認識されず、向かいのベッドで一年ほど入院生活を送る坂根というおじいさんに、孫と間違われ話しかけられる。  どうせ間違いにも気づくまい、と話に付き合うことを決めたタカシは、その老人の話に耳を傾けつつも面会時間の終了までには……と、ある計画を実行する機会をうかがっていた。  そのポケットに、二発の弾丸をたずさえて――。
17

短編集「めおと」

何となくちぐはぐだけど、実は分かり合えていたり、うまくいっているようなのに、落とし穴があったり。 そんな夫婦たちの、比較的平和なお話だけを短編集としてまとめました。
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