「時間」の検索結果
全体で9,194件見つかりました。
幼稚園までずっと一緒だった幼馴染のモーガン玲央と柚木遙。
離れ離れになってから何年もの時を経て、高校で再会した俺たちは、まるで止まっていた時間が動き出すように、再び互いを意識し始める。
昔と変わらない笑顔。
けれど、昔とは違う胸の高鳴り。
幼馴染だったはずの相手に恋をしていた。
やがて想いを伝え合い、恋人になった二人は、同じバンドのメンバーとして夢を追いかけることになる。
いつかステージの上で輝くこと。
そして、その先にある未来も二人で歩いていくこと。
環境が変わっても、変わらないものが一つだけある。
――これから先も、ずっとお前の隣にいたい。
幼馴染から始まった二人の恋と、音楽と、未来を描く青春BLストーリー。
※は性的描写あり
文字数 17,252
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.09.14
現代版『クリスマス・キャロル』
――冷酷な男は、地獄の底で「優しさの価値」に気づくのか。
他人の人生を切り捨てても、心は少しも痛まない。
36歳にして外資系広告代理店の取締役営業局長に上り詰めた宮浩介。AIによる合理化を掲げ、大規模なリストラを断行した彼は、その決断によってかつての上司・松江を死へと追いやった。それでも浩介は、一度も悔いなかった。
そんな浩介の右腕として、冷酷さに反発しながらも仕え続けてきた奥田正臣。ある大雨の夜、二人を乗せた車が高速道路で事故を起こす。奥田は即死し、浩介は意識不明の重体となった。
死後、魂となった奥田が目にしたのは、悲しみに沈む婚約者・菜々子と、家族たちの姿だった。愛する人々への想いを胸に、彼の魂は静かに光の世界へと溶けていく。
だが、浩介を待ち受けていたのは、まったく別の世界だった。
灼熱と闘争だけが支配する、逃げ場のない漆黒の底。永遠とも思える時間の中で、彼は自らの身をもって、かつて自分が他人に与えてきた痛みと絶望を味わわされる。
「なぜ、自分がこんな目に遭わなければならないのか」
やがて、浩介の中で何かが、ゆっくりと、しかし確実に崩れ始める。
光へと向かう奥田の魂と、闇の底でもがき続ける浩介の魂。
人は、すべてを失って初めて、本当に大切なものに気づくのか。
※本作品はフィクションです。作中に登場する人物・団体・出来事等は、実在するものとは関係ありません。
文字数 114,347
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.09.26
天竺の北部に不遇な環境で産まれた紫眼の子狐と桃眼の子狐。
二匹は様々な経験を通して、学び成長してゆく。ほのぼのと時間が過ぎる中、時には獣たちとの争い。物の怪との戦い。そして大好きな人間とのふれあい。傷つき倒れそれても前へと進んでゆく。楽しく笑い合い。涙を流し胸を痛めることもあった。子狐たちの目的は、ただ楽しく生きること、それだけだった。
これは、二匹の子狐が辿る数奇な運命を描いた物語。
※)作中に一部方言が使用されますが、多くの地域地方が混ざったもので正確なものでは有りません。
動物語だと思って読み流してください。
文字数 18,623
最終更新日 2026.11.08
登録日 2026.11.03
「クヨクヨすんなよ!バカ!」
最愛の娘が遺した最後の魔法球から、そんな怒鳴り声のようなエールが響き、そして静かに光が切れた。
僕の名前はアルヴィス。五百年以上の時を生きる、老いることのない「天人」の魔法使いだ。
かつての僕は、この静かな山奥で誰とも関わらず、ただ時間が過ぎ去るのを待つだけの孤独な怪物だった。永遠に近い時間が続く退屈な人生録。それを変えてくれたのは、七十三年前の土砂降りの雨の日、泥だらけの赤いワンピースを着て僕の前に現れた、十歳の少女だった。
やがて少女は美しい女性へと成長し、僕たちは種族の壁や周囲の反対を乗り越えて夫婦となった。僕の止まった時間の中に、人間の持つ有限で、圧倒的に温かい時間が流れ込んできた。
二人の子供たちの誕生と、魔法の才能ゆえに引き裂かれた長女との十年の断絶。
人間の時間の歯車は残酷で。僕が三十歳の若々しい姿のまま時を止めている傍らで、最愛の妻は白髪を揺らす八十三歳のお婆ちゃんになり、僕の腕の中で静かに息を引き取った。
人間の世界に一人残され、再び訪れた果てしない孤独。けれど、僕の胸の奥は、彼女たちが遺してくれた圧倒的な愛の言葉によって、温かく満たされていた。彼女たちは、僕たち魔法使いの「永遠」に負けないほどに濃密で、美しい人間の時間をきっちりと生き抜いているのだ。
君との愛と思い出は、これから先、何百年、何千年の時が経とうとも、いつも僕のすぐそばにあるから。
「また、きっと出会う。僕の大切な人と」
これは孤独だった不老の魔法使いが、一瞬の命を燃やす人間たちと出会い、見送り、それでも彼らの遺した愛位を胸に抱いて未来へと歩み出す、果てなき人生の記録。
文字数 104,678
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.10.25
【身分差×魂の入れ替わり×脳内同居で運命逆転!】
婚姻式の日に命を落とした王女セルランティア。
次に目覚めた時は見知らぬ粗末な寝台の上で、自分を刺した暗殺者リオフリードの体の中にいた。
「お兄ちゃん! よかった、目が覚めたんだね」
おまけに妹と名乗る少女に兄と認識され、王女は戸惑う。
一方、王女の体で目覚めたリオフリードも、頭の中に響く声に困惑していた。
「ふざけんな! どーして俺が、よりにもよって王女なんかに!」
いきなり正反対の暮らしへ放り込まれた二人。
彼らは反発や戸惑いを乗り越え、互いの孤独や優しさに触れて少しずつ歩み寄っていく。
だが、賑やかな同居生活のすぐ隣には、消えない疑問が横たわっていた。
何故、時間は巻き戻ったのか。
王女の命を狙ったのは、本当に彼だけだったのか。
過酷な運命の中に笑いあり涙あり。
これはふたつの魂の〝やり直し〟の物語。
※本作は中世ウェールズなどの言語や雰囲気にちょこっとだけ影響を受けていますが、内容は完全にフィクション(異世界ファンタジー)です。史実を元にしているわけではありませんので、その点ご注意ください
※※W主人公ですので二人の視点が交互に展開されていきますが、塔側が☽、街側が☀と、エピソードタイトルに記号を付けております
文字数 197,515
最終更新日 2026.11.08
登録日 2026.09.01
☆美しい娘は、5種で1種を形成すると言う「伝説の固有種の末裔」であった。
☆その世界には、まだ神も淫魔も、居なかった。
「中央神ゼビス」との「神界戦争」時に「魔神リーリス」の盾となり、砕け散り、消え去った、ファミル(眷属)達が、居ました。それは消滅後、どこかの世界に、転生して、新たな人生を、送って居ました。しかし転生した先は、空間に飲み込まれる前の、危険な状態である「キューブィ第1世代」のときでした。
「我がファミル達を、救いたい。」魔神は、いつも気に掛けて、居ました。そんなときに「〝原種の魔人″の末裔」である少女を、助けました。意識の戻った彼女に、魔神は、或る交換条件を、持ち掛けました。
その少女は「美しい娘」のように、見えました。しかし娘では、ありませんでした。また彼女は「4匹のケダモノ」を、従えて居ました。しかしそれは、ケダモノでは、ありません。彼女は「5種で1種を形成する。」と言う「ダルタニアの伝説の固有種・キュービアン」だったのです。
少女の名前は「リアンナ」と、言いました。彼女は、その時代に弟を、残しました。彼女は、或る「グルバンの猛毒」により「大脳の一部を損傷」しました。しかしそのときに「魔神リーリス」に、助けられて「大脳の修復治療」を、受けて居ました。
そのときの施術により、ダルタニアの最高位魔法の1つ「タイムリトア(時間遡行)」を、使えるように、なりました。彼女の能力は、規格外であり、数百万年の時を、一気に遡ることが、出来ました。「弟とリーリスのファミルを救え。」リアンナの物語が今、始まりました。
その世界には「淫魔」が、居なかった。「右側神(うそくしん)も、原初の魔神」も、居ませんでした。しかしその世界は、リアンナ達が、住んで居る世界の予兆であり、まるで「雛形のような世界」でした。そしてリアンナが遡行して、現れるのを、待って居たように、各地に「疑似の者達」が多数、出現しました。
「疑似(ぎじ)」とは、淫魔のような者達のことを、言いました。それを、この世界の人々は「スドレス(疑似淫魔)」と呼び、恐れました。そして「右側神の世界」は「終りの日」を、迎えました。(完全版・全36話)☆「第1章(全5作):右側神の離脱編・第5弾(最終回)」
文字数 113,411
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.10.10
【あらすじ】
十年前。
戦いの果てに眠りについた青年、ノエル・ルドベキア。
目を覚ますと、世界は十年の時を刻んでいた。
記憶を失ってしまった彼を待っていたのは、変わり果てた世界と、帰りを信じ続けた仲間たち。
少しずつ蘇る記憶の先に待つ真実とは。
これは失われた記憶を辿り、仲間との約束を胸に、過去と未来を紡ぐ旅の物語。
──────────
【更新日時】
毎週 水曜日 土曜日
時間 20時~21時
──────────
【作者より】
誤字・脱字などがありましたら、感想やコメントで教えていただけると嬉しいです。
より良い作品になるよう修正していきます。
文字数 84,304
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.07.11
**「世界に魔法が生まれても、大学のレポートの締切は変わらなかった。」**
三か月前、世界は一変した。
突如として異世界との境界が開かれ、人類は魔法という新たな力を手に入れた。
街には魔法が溢れ、異界からは魔獣が現れ、人々は未知の力と共存する日常を送り始めていた。
そんな世界で暮らす、ごく普通の大学生――瀬川律(せがわりつ)。
彼には、誰にも真似できない特殊な魔法があった。
固有術式《界尺(かいしゃく)》。
それは、空間の距離を自在に変化させる能力。
ただし、動かせる距離はわずか五十センチ。発動時間は約二秒。
決して最強とは呼べない、不完全な力だった。
それでも律には、強くならなければならない理由があった。
かつて魔法の失敗によって、誰かを傷つけてしまった過去。
もう二度と、同じ後悔を繰り返さないために。
しかし、大学近郊で発生した不可解な「境界異常」をきっかけに、律の平穏な日常は少しずつ崩れ始める。
繰り返される異常現象。
魔法を巡る事件。
そして、その裏で密かに動き始める何者かの思惑。
幼なじみのように寄り添う少女・佐伯澪、冷静沈着な魔法災害対策機関の職員・橘玲奈。
様々な人々との出会いを通じて、律は魔法の本当の意味と向き合っていく。
果たして、境界異常の裏に隠された真実とは?
そして、たった五十センチしか動かせない魔法で、大切な人を守ることはできるのか――。
これは、最強ではない一人の大学生が、仲間とともに未知の世界に立ち向かい、少しずつ成長していく物語。
現代日本×異世界融合×魔法バトル×ミステリー×恋愛。
『開界の魔法使い』第1巻 ―魔法犯罪と境界異常編―
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【読者の皆様へ】
ここまで興味を持っていただき、ありがとうございます!
本作は2日ごとの更新を予定しています!
**多くの方に楽しんでいただき、ご好評をいただけた場合は、第2巻の執筆も考えています!**
また、作品への感想も大歓迎です!
「面白かった!」「続きが気になる!」「このキャラクターが好き!」など、どんな感想でも励みになります。
気に入っていただけましたら、お気に入り登録もしていただけると嬉しいです。
ぜひ、瀬川律たちの物語を最後まで見届けてください!
文字数 112,967
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.10.24
※注意書き※
こちらは著者の小説『ネバーランド ー希死の楽園ー』の番外編集となっております。
本編のネタバレ、および、本編を読まないと意味の分からない内容になっていますので、ご了承ください。
5つの独立した短編を置いています。BL要素は後日談以外少ないです。
内容は以下の通りになります。
①トカゲの夢 全13話 本編中・殺人鬼視点
②ウサギの夢 全9話 本編中・デスゲーム管理人視点
③チェシャキャットの悪夢 全14話 本編後・殺人鬼視点
④家族の時間 全9話 本編前
※本編を読まなくても楽しめますが、この話単体ではバッドエンド風、かつ性的虐待の描写を含みます。
⑤後日談 ~デートの話~ 全13話 本編後 11月13日(金)最終話投稿
文字数 100,518
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.09.21
「啼けよ。金で買われた淫乱なオメガ」
十五年前、自分を捨てて金持ちの元へ嫁いだ初恋の男・瑞籬絢鳥(Ω)。
裏社会を制し巨万の富を築いた玖我黎人(α)は、復讐のために没落寸前の夫から絢鳥を買い叩き、毎週スイートルームで冷酷に抱き潰す。
自ら帯を解き、妖艶に微笑んで金をねだる絢鳥を、黎人は軽蔑していた。
――しかし、すべては哀しい嘘だった。
十五年前も、今も。
絢鳥はただ黎人の未来と命を守るため、一人で悪者になり、夫の凄惨な暴力に耐え続けていただけだったのだ。
「お金なんて欲しくない。……あなたに触れてもらえる時間だけが、僕の生きている理由だから」
激しい暴風雨の夜、殺されかけた絢鳥が命からがら黎人の元へ逃げ込んだ時。
隠し通されてきた全身の痣と、十五年間の残酷な真実が暴かれる――。
後悔に狂い号泣するαと、すべてを諦めていたΩ。
冷酷な復讐劇が、生涯を懸けた狂おしいほどの溺愛へと反転するオメガバース・ドラマ。
文字数 42,482
最終更新日 2026.09.26
登録日 2026.09.09
チェルシー・フェルニナは、一年前に夫を事故で亡くした未亡人。
時間が経っても、悲しい気持ちも、喪失感も埋まることはなかったが、
一年が経つ頃、ようやくちゃんと前を向くことにした。
引っ越しをして、これからの人生を歩もうとしていると、
なぜか契約結婚を持ち掛けられることになるが、
それはチェルシーにはどう考えても受け入れ難いことであった。
文字数 131,576
最終更新日 2025.05.29
登録日 2025.03.14
あらすじ
五年前。
七瀬咲季は、婚約までしていた最愛の人・黒澤隼人に裏切られた。
幸せになることを信じていた。
ずっと一緒にいられると思っていた。
だからこそ、その恋が終わった日から、咲季は心に深い傷を抱えたまま、一人で前を向いて生きてきた。
もう二度と会うことはない。
もう好きになることもない。
そう思っていた――。
そんなある日。
咲季の前に、五年ぶりに隼人が現れる。
「……久しぶり」
その声を聞いた瞬間、忘れたはずの記憶が鮮明によみがえる。
過去に傷つけられたこと。
それでも、まだ消えていなかった想い。
そして、隼人もまた、五年間ずっと後悔を抱えていた。
「もう一度やり直したい」ではなく。
「もう一度、つちゃんと向き合いたい」
二人は少しずつ、止まっていた時間を動かし始める。
けれど、咲季には隼人に伝えていない大きな秘密があった。
それは――五年間、誰にも知られずに守り続けてきた、小さな命の存在。
やがて明らかになる真実は、二人の関係を再び大きく揺らしていく。
愛しているから、許せるのか。
許すことと、もう一度愛することは同じなのか。
一度壊れた信頼を、もう一度築くことはできるのか。
そして二人は気づいていく。
過去に戻ることが、やり直すことではない。
失った五年間を取り戻すこともできない。
だからこそ――。
過去をなかったことにするのではなく。
傷ついたことも、失った時間も、すべて抱えたまま。
「これから」を、自分たちの意思で選んでいく。
これは、一度壊れた恋が元に戻る物語ではない。
五年前とは違う二人が、もう一度出会い直し、
新しい愛を選んでいく物語。
文字数 61,688
最終更新日 2026.10.09
登録日 2026.09.26
誕生日に恋人から容姿を全否定され、傷心のまま雨の中水たまりに足を取られた高身長の女性・日野ひよりは、目を覚ますと異世界の巨大な森にいた。
そこでひよりを救ったのは、2メートルを優に超える大きな身体を持つ冷徹な騎士団長・エドゥアルド。
彼はひよりを「小さく儚い子ども」として勘違いしつつも保護し、騎士団の宿舎へと連れ帰る。
巨人が暮らす異世界では子ども扱いされる175センチのひよりと、ひよりに可愛い物が似合わないという固定概念を当然のように否定するエドゥアルド。
これは、全肯定から始まる優しく甘い恋のお話。
BLを含まない男女の異世界恋愛ものは初めてなので、拙いところもあるかと思いますが楽しんでいただけると嬉しいです。
R18には※つけます。
こちらの作品は投稿時間を定めず更新していきたいと思っています。
(一日に一度は更新します)
文字数 134,921
最終更新日 2026.07.29
登録日 2026.05.19
アルドヘイムルにおいて、グローリーは名誉ではない。それは血の中に刻まれた数字に過ぎない。
魂の髄に埋め込まれた魔力の鼓動、トリケトラが「あなた」が何者であるかを決定づける。だが、ギルドとその無慈悲なレコーディング・プリズムにとって、あなたは伝説ではない。統計上の資産、すなわち「有用性の偏り」に過ぎないのだ。このシステムにおいて、投資と保護を受けられるのは「英雄」の称号を得た者のみであり、それ以外の者にとって、有用性には賞味期限がある。
黄金律はシンプルで残酷だ。20歳になる前に青銅級ランクに到達せよ。さもなくば、切り捨てられる。失敗した者は冒険者へと格下げされる。彼らは声を奪われた政治の駒(ポーン)であり、誰も望まない任務で死ぬ運命にある消耗品だ。自らの死体で、王国の「見えざる礎」を支えるために。
エイナルは、あとわずか9グローリーポイント、そして数ヶ月で、自らの「冬」がその扉を永遠に閉ざそうとしていた。19歳、鉄級ランクが崩れゆく中、彼の闘いは単なる昇格のためではない。システムに抹消され、自らの人生がマナ結晶の中の不活性な数字へと変えられるのを防ぐための闘いなのだ。
時間との戦いの中、エイナルはギルドの論理に抗うアウトキャストたちのグループに加わる。その中には、氷のような眼差しを持つ射手、ライエルがいた。彼女は、その正確な照準以上の何かを隠し持っている。グローンヴィンドルの谷であらゆるポイントを追い求める中、エイナルは疑念を抱く。ライエルが求めているのは公式な栄光ではなく、むしろそこから逃げ続けているのではないか。そして彼女は、レコーディング・プリズムを永遠に停止させうる秘密を抱えているのだ。
だが、影の中にはアノマリー(異常事態)が潜んでいた。――仮面の者。ポイントを求めるのではなく、トリケトラを消滅させ、不透明なガラスの瞳を持つ空っぽの殻を残していく存在。
オーダー(騎士団)が瓦解する中、エイナルは決断を迫られる。 生き残るために機構(システム)が要求する完璧な駒となるか、それとも歴史が闇に葬り去った者たちのリーダーとなるか?
文字数 138,762
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.09.07
チラシの裏を埋めたところで、時間の無駄ではないか。そう思い、一応の区切りをつけて筆を置いた
そのはずでした。
そもそも、チラシの裏に書くような文章など、書かなくても困らないものです。
生活に支障はなく、誰かに読まれなくても社会は滞りなく回り続けます。
むしろ、それらを書いている時間のほうが無駄だと判断しても、論理的には何の問題もありません。
ところが困ったことに、チラシの裏に書く以外に用途のない駄文は、こちらの都合を一切聞かず、日々勝手に生まれ続けます。
書かないと決めたからといって、思いつきが止まるわけでもなければ、考えが整理されるわけでもない。
結果として、捨てられなかった言葉だけが脳内に堆積し、かえって場所を取る始末です。
結局のところ、有効活用するためには、再びチラシの裏を用意するしかありませんでした。
書いて、並べて、眺めて、どうしようもなければ処分する。
資源ゴミに出す前提で使われる紙と同じように、最初から大した未来を期待しない使い方こそが、駄文にはふさわしいのかもしれません。
このエッセイ集は、思考の再処理場です。
価値があるかどうかは後回しにし、とりあえず回収し、まとめ、必要であれば粉砕します。
前回で懲りたはずなのに、また同じことをしている理由はただ一つ。
チラシの裏が、まだ余っていたからです。
文字数 340,366
最終更新日 2026.11.08
登録日 2026.02.14
約束を破ると、名前から文字がひとつ消える。アルデン帝国では、子どもでも知っている決まりでした。
九文字のうち五文字が消えた北の防壁総督・ライオネル・エルハルト公爵の名前は、聞いても誰の記憶にも残りません。書類に書こうとしても、誰もが間違えてしまいます。
平民出身の三級公証官ビアンカ・ペンウッドは、十一年間、毎日同じ名前を書き続けてきました。昇級課題として渡された「誰も引き受けない公爵の案件」を前に、彼女は消えた名前の跡を読み取り、一度で書き上げてしまいます。
期限は七十二時間。失敗すれば、公爵の名前からもう一文字が消えてしまう。
名前を書く公証官と、名前を失いつつある公爵の、静かな恋と契約の物語です。
※本作は韓国語で執筆した作品を、AIの助けを借りて日本語に翻訳しています。
文字数 53,138
最終更新日 2026.11.08
登録日 2026.10.23
「天才は常に、何かに追われ。何かに貪られ。何かに害される人種だ。
――だから、僕はそんな彼らに自由を与える。」
魔法は、技術になった。
蒸気と歯車が巡る帝国において、
魔法は“誰でも扱えるもの”へと変質し、
人は身分によって種族すら変える。
そんな国を造り出した、齢15歳の皇帝。
彼が最初に作った異端の集まる組織――帝国魔導特務局。またの名を、特務局。
その活動拠点、《黑棺》に集うのは、
何かしらの才を持つが故に、自由を奪われてきた者達。
帝国は彼らに、
物資を、時間を、権限を――無尽蔵に与える。
その対価として、
彼らの力によって発生した副産物の多くは、帝国の為に使われる。
――全ては、二度と失わない為に。
そんな組織に所属する1人、イリス・ヴォルカ。
そんな彼女に与えられたのは、
特務局“外”の組織、暗務局からやってきた新人、ノア・アルヴェルトとの共同任務だった。
合理で動く異質を自覚している異端と、
感情で動く異質を自覚していない異端。
相反する2人の価値観は、
あまりにも違い過ぎるが故に、より洗練された在り方を極めていく。
これは、
隠れた異端と堂々とした異端が、
それぞれの日常・非日常を交差させて前に進む魔導スチームパンク譚。
「……多少の対価が求められたとしても、多少の自由が削られたとしても。
他の不躾な奴らと共に歩むよりも、ここで同類と共に生きる方がまだ、私は幸せだから。」
※4/5~ 毎週日曜、水曜朝6時更新
※5/5~ 毎週月曜、水曜、金曜、日曜朝6時更新
文字数 230,069
最終更新日 2026.11.08
登録日 2026.03.21
「一年、うんと可愛がらせてもらいますでな」
十九歳の透子が嫁いだのは、山あいの村・御山内。
贄嫁として。一年後の秋祭りに、オヤマサマへ捧げられるための嫁だった。
両親を亡くしてから八年、透子はいくつもの家を回ってきた。どこでも親切にされ、どこでも必要とされなかった。だから覚悟はしていた。冷たくされても構わない。物として扱われてもいい。八年ぶりに、自分に使い道ができたのだから——。
けれど、車を降りた透子を待っていたのは、村の全員が腰から折る深い礼だった。
当主の鎮ヶ谷灯真は、彼女の鞄を壊れ物のように土間へ置いた。
膳に出された栗ご飯は、誰にも話したことのない、亡き母の味だった。
大事に、大事にされる。
村の誰ひとり、例外なく。
こんなに幸せでいいのだろうかと思うほど、透子は満たされていく。
——なぜ、私だったのか。
——なぜ、位牌には戒名しかないのか。
——なぜ、村を出る道は、一年中工事中なのか。
答えの手前で、透子はいつも足を止める。もう、この家を疑いたくない。ここが、初めて自分を必要としてくれた場所だから。
そして、残された時間は一年しかない。
「愛してるって、あなたの気持ちですか。それとも、役目ですか」
その問いに、灯真は答えられなかった。
三百年続く因習と、嘘ひとつない溺愛。
その二つが同じものだと知ったとき、透子の一年が動き出す。
和風因習ホラー×溺愛。全110話予定。
文字数 228,818
最終更新日 2026.11.07
登録日 2026.09.05