「土地」の検索結果
全体で1,149件見つかりました。
三十一歳の会社員・相良直人のもとへ、ある夜、一通のメールが届く。
件名は「相良直人様 葬儀のお知らせ」。
指定された山中の神社で彼を待っていたのは、喪服の参列者、自分の遺影、そして棺に横たわる“自分自身”だった。
棺から飛び出した高校生の巫女・朝霧澪は、直人を助けるどころか、迷わず彼の影へ短刀を突き立てる。
その瞬間、境内の重力が九十度傾き、石灯籠も雨粒も人間も空へ落ち始めた。
直人は澪の手をつかみ、世界を止めるほど強大な重力能力《重縁》に目覚める。
だが、この力は万能ではない。
使うほど身体を壊し、名も由来も分からない妖怪には作用しない。
妖怪を倒しても、土地に残った苦しみ、途絶えた祭り、人間の執着を解かなければ、怪異は別の姿で蘇る。
直人は妖怪の真名を見抜く澪と組み、救済、封印、討伐、共存の中から、毎回一つの答えを選ばなければならない。
二人を追う黒服の秘密組織。怪異を利用する巨大企業。
人々を一つの魂へまとめようとする宗教団体。
非常権限を狙う大物政治家。
そして国に隠れて開発され、人間の自由意思こそ災害の原因だと結論した禁断のAI。
刑事、財閥令嬢、同僚、研究者、政治家志望の青年。
何の役にも立たないように見える寺の老住職と、口の悪い駄菓子屋の老婆。
最初は疑い、利用し、敵対した者たちが、喪失と選択を経て仲間になっていく。
敵同士も、より大きな災厄の前では手を組み、目的を果たせば再び牙をむく。
守る者と監視する者として出会った直人と澪も、能力や定められた役割ではなく、相手の自由を尊重できる関係へ少しずつ変わっていく。
神も、妖怪も、人間も、AIも、苦しみから逃れようとして次の苦しみを生み出す。
これは妖怪を倒す物語ではない。
誰か一人へ世界の重さを押しつける仕組みを終わらせるため、異なる者たちが何度でも関係を結び直す、現代百鬼夜行の群像怪異譚。
文字数 280,406
最終更新日 2026.07.23
登録日 2026.07.13
(生きる意味って何だ?)
矤上 透真【やがみ とうま】
22歳。
透真は漠然とした不安と、社会生活に対する恐怖感を心に抱えていた。
衝動的な挑戦と逃走を繰り返し、ついにお金もプライドも尽きた中、不動産を所有していた叔父の情けである土地のある住居に引っ越すことになった。
そこは自由の国、アメリカ。
衝動的にまた突拍子もなく、英語が得意でもないのに、透真は自身の何かを変えたくて、自由の国に旅立った。
案の定、うまくいかない事に焦り始めた生活を送っていた時、偶然、日本語を話せる少女に出会う。
アメリカ育ちの綺麗な彼女は、どこか人懐っこさが感じられて、とびっきりの明るい笑顔を透真に向けながら、ハッキリした物言いで、こう言った。
「おにーさん、日本人なんだ?」
「ちょうど良かった、私をおにーさんの家に泊めてくれない?」
──彼女と出会い、灰色の世界が変わり始める。
続きは本編で!
文字数 41,996
最終更新日 2024.02.12
登録日 2024.02.12
ある日、主人公である永戸祐也は自身の学年ごと異世界の王宮へと召喚された。
召喚された生徒たちの多くは勇者の力を授かり、世界のため魔族との戦いに備えて訓練を受けることになる。しかし、幼馴染や親友たちが勇者として期待される中、祐也だけは勇者ではなかった。祐也には勇者の力の代わりにユニークスキルであった。だがその力は大器晩成型であり、初めのうちは勇者たちの力に比べて見劣りするものだった。魔法の適性も多くはなく、祐也は勇者たちの中で自分の立ち位置に悩むことになる。
それでも、異世界への憧れは消えなかった。
王城の外には、未知の街があり、冒険者がいて、魔物がいて、まだ見ぬ土地が広がっている。そして祐也は、自分の力がこの世界で何を意味するのかを知らないまま、やがて王城の外へ歩み出す。ただの冒険のつもりだった旅は、やがて剣と魔法の世界の常識を揺るがす動乱へとつながっていく。
勇者になれなかった少年は、兵器を手に、剣と魔法の世界で自分の道を切り開く。
※注意
作者は現在修行中です。文章の質や更新頻度に揺れがあるかもしれませんが、温かい目で見ていただけるとうれしいです。
また、執筆補助としてAI大先生に相談することがありますが、物語の設定・展開・キャラクターは基本的に作者自身が考えたものです。AI大先生は主に表現の調整や構成相談に使用しています。
本作はフィクションです。
実在の歴史上の人物、団体、軍隊、実際の戦争、政治的思想を肯定・賛美・批判する意図はありません。作中に登場する旧軍風の名称や演出は、あくまで主人公たちの設定および作風上のものです。
作中には戦争の凄惨さ、自己犠牲、生命の喪失など、重い描写が含まれる場合があります。苦手な方はご注意ください。
小説家になろうでも投稿する予定(未定)です
文字数 14,923
最終更新日 2025.05.26
登録日 2023.05.10
カイと言う少年を中心にその仲間たちが、いずれドラゴン達の王となるボッチのドラゴンと仲間になり、様々な土地での冒険を通して伝説を築き、それぞれがやるべきことを見つけ冒険者を引退するまでの物語です。
文字数 8,230
最終更新日 2019.06.02
登録日 2019.06.01
~あらすじ~
炎の力を使える青年、リ・リュウキは記憶を失っていた。
見知らぬ山を歩いていると、人ひとり分ほどの大きな氷を発見する。その中には──なんと少女が悲しそうな顔をして凍りついていたのだ。
美しい少女に、リュウキは心を奪われそうになる。
炎の力をリュウキが放出し、氷の封印が解かれると、驚くことに彼女はまだ生きていた。
謎の少女は、どういうわけか、ハクという化け物の白虎と共生していた。
なぜ氷になっていたのかリュウキが問うと、彼女も記憶がなく分からないのだという。しかし名は覚えていて、彼女はソン・ヤエと名乗った。そして唯一、闇の記憶だけは残っており、彼女は好きでもない男に毎夜乱暴されたことによって負った心の傷が刻まれているのだという。
記憶の一部が失われている共通点があるとして、リュウキはヤエたちと共に過去を取り戻すため行動を共にしようと申し出る。
最初は戸惑っていたようだが、ヤエは渋々承諾。それから一行は山を下るために歩き始めた。
だがこの時である。突然、ハクの姿がなくなってしまったのだ。大切な友の姿が見当たらず、ヤエが取り乱していると──二人の前に謎の男が現れた。
男はどういうわけか何かの事情を知っているようで、二人にこう言い残す。
「ハクに会いたいのならば、満月の夜までに西国最西端にある『シュキ城』へ向かえ」
「記憶を取り戻すためには、意識の奥底に現れる『幻想世界』で真実を見つけ出せ」
男の言葉に半信半疑だったリュウキとヤエだが、二人にはなんの手がかりもない。
言われたとおり、シュキ城を目指すことにした。
しかし西の最西端は、化け物を生み出すとされる『幻草』が大量に栽培される土地でもあった……。
化け物や山賊が各地を荒らし、北・東・西の三ヶ国が争っている乱世の時代。
この世に平和は訪れるのだろうか。
二人は過去の記憶を取り戻すことができるのだろうか。
特異能力を持つ彼らの戦いと愛情の物語を描いた、古代中国風ファンタジー。
★2023年1月5日エブリスタ様の「東洋風ファンタジー」特集に掲載されました。ありがとうございます(人´∀`)♪
☆special thanks☆
表紙イラスト・ベアしゅう様
77話挿絵・テン様
文字数 292,464
最終更新日 2023.10.26
登録日 2023.08.30
怪物退治を趣味とする傭兵サージはその最中に謎の美女ミリアに出会う。追いつめた獲物を横取りされたことで小競り合いとなるが、お互いの利害が一致することが判明し、彼女が所属する〝スレイヤー・ギルド〟への勧誘を受け入れる。
だが、傲慢なサージをギルドメンバーに相応しくないと判断した支部長によって、彼は加入試験としてバンパイアの討伐を命じられる。強力な怪物に彼が恐れをなして辞退あるいは逃げ出すと予想してだ。
そんな意図を無視してバンパイア討伐に意気込むサージだが、推薦者で試験の監督官となったミリアにはバンパイアと何かしらの因縁があると判明する。
それぞれの思惑が交差する中、サージ達は諜報要員のローザとリーザの姉妹と合流し、バンパイアが支配する土地に乗り込むのだった・・・。
文字数 106,988
最終更新日 2021.09.26
登録日 2021.08.26
# 雲の駅で待つ少年と刺抜き地蔵の奇跡
## 作品紹介
**「僕は、空の下で待っている。雲の上からの帰り道を知る人を…」**
山奥の「道の駅 雲の上」で偶然出会った、記憶を失くした少年と古びた刺抜き地蔵。
行き場を失くした二人が紡ぐ、一夏の不思議な物語。
都会での挫折から逃げるように旅を続ける青年・陽介は、霧に包まれた山道で迷い込んだ「道の駅 雲の上」で、不思議な少年・空(そら)と出会う。
空は自分が何者なのか、どこから来たのかを覚えていない。ただ、「空の下で誰かを待っている」という強い思いだけを抱えていた。
駅長から聞かされる土地に伝わる「さすらいの刺抜き地蔵」の伝説。苦しむ人々の痛みを抜き取るという不思議な力を持つその地蔵は、いつからか姿を消していたという。
ひょんなことから駅で働くことになった陽介は、空とともに刺抜き地蔵の謎を追うことに。やがて明らかになる、この土地に隠された秘密と少年の正体。
空と地蔵、そして陽介の魂を癒す旅は、予想もしない奇跡へと彼らを導いていく—。
現実と幻想が交錯する山間の「道の駅」を舞台に、失くしたものを取り戻す旅を描いた、心温まるファンタジー短編。
文字数 6,041
最終更新日 2025.03.17
登録日 2025.03.17
デヴィル大陸辺境の地域であるセーレ領。そこを治める辺境貴族の長男であり17歳の少年アローは、毎日を楽しく過ごしていた。
許嫁で幼なじみのリューネ、その妹のレイア、メイドのモエと過ごす日々。
辺境だが貴族の跡取りとして、領地経営を学びながら、リューネとの将来を夢見て頑張っていた。
だが、アローの人生は少しずつ狂い始める。
視察でセーレ領にやって来た大貴族アスモデウスの次期当主。
彼はリューネたちを気に入り、彼女たち3人をアスモデウス領に連れて行く。
アローは彼女たちを取り戻そうとするが、弱小貴族のアローでは無力。
そしてようやく帰ってきたリューネたちは、既に変わっていた。
キレイな服を纏い、化粧をし、宝石を着けたリューネたち。
彼女たちはアローを捨て、大貴族の妃として生きる道を選んだのだ。
しかもアスモデウスはアローに無実の罪を着せ、セーレ領を没収。アローは領土を追い出される。
アローは誰も管理する事のない辺境のマリウス領を宛がわれ、超辺境領主として新たな生活を始めることになってしまう。
だけどマリウス領は、アローの想像もしなかった土地だった。
荒れ果てた地にひっそりと生活する、僅かな人間たち。
そしてアローは赤ん坊を抱えた少女と出会い、変わっていく。
これは、全てを失った領主が、新たに歩き出す物語。
登録日 2024.08.06
娘の3億円の絵を、ただの0円に戻すために。
四十一歳の会社員・神崎慎吾は、ある朝突然、物の「現在価格」と「10年後の価格」が見えるようになった。
缶コーヒー。車。腕時計。そして――株。
何気なく調べた無名企業の株には、
【現在価格:126円】
【10年後の価格:18,740円】
という、とんでもない数字が表示される。
十年後の価値が分かる。
それなら株でも、不動産でも、骨董品でも負けるはずがない。
住宅ローンも、教育費も、老後の心配もなくなる。
この力があれば、家族を幸せにできる。
そう思っていた。
その日の夜までは。
四歳の娘・結衣が描いた、何の変哲もない家族三人の絵。
【現在価格:0円】
そして――
【10年後の価格:300,000,000円】
さらに表示されたのは、信じたくない未来だった。
【価格上昇理由:作者死亡】
【死亡予定日まで:3,652日】
十年後、娘は死ぬ。
そしてその絵は「遺作」として三億円の価値を持つ。
ならば。
俺がやることは決まっている。
未来価格を使って金を稼ぐ。
株を買う。
土地を買う。
企業を動かす。
必要なら億万長者にだってなってやる。
すべては――
娘の三億円の絵を、ただの0円の絵に戻すために。
これは未来の値段が見えるようになった普通の父親が、金と知識と十年間のすべてを使って、娘の運命に抗う物語。
※本作は「」TALES「カクヨム」にも『かばっち』名義で重複投稿しています。
登録日 2026.08.18
少女は、イケニエに選ばれる。その地に豊かさをもたらすが、50年に一度目覚める怪物、あるいは土地神をしずめるための儀式の供物として。
あらがえない死の運命を受け入れていたが、最悪はさらなる最悪によってぬりかえられる。「お前をいただく」儀式の直前なにものかが乱入してきて、少女をさらう。彼の目的は、『世界をほろぼすこと』だという。そのためには儀式が失敗し、土地神を目覚めさせて暴れさせたほうがいいという。そのとおりになってしまい、故郷の国は災害と土地神が暴れたことにより壊滅。
その誘拐犯は、土地神の身体のなかに全知全能の神になれるという伝説のホロウクラウンという秘宝を見つけたと言い出す。そうして彼は土地神と対峙し、この世界を滅ぼすという自らの望みのためクラウンを手にする。
※次回の更新未定のため、ほとんど短編です。
文字数 7,307
最終更新日 2021.08.07
登録日 2021.08.07
「望み通り婚約を破棄してやるよ」
聖女として魔王討伐に出かけ、帰ってきた婚約者であるキュレナに村の青年ルキシオスはそう告げた。
かつてキュレナと共にありたいと勇者パーティの一員に自分も加えて欲しいと頼み込み、無下に断られた彼はいつか勇者を見返してやりたいと、勇者に捨てられた幼なじみの気弱な女の子エルモと共に死に戻りで無限に修行が出来る賢者のダンジョンに籠もった。
そのおかげで強大な力を手に入れた二人は魔王討伐を終え、凱旋パレードと称し戻ってきた勇者パーティ全員をたたきのめしてしまう。
国の英雄である勇者一行を倒してしまったからにはもう村にはいられない。
ルキシオスとエルモは二人で村を出て新たな新天地を目指し旅を始めたのだった。
鈍感朴念仁なルギーに、エルモの恋心はいつ届くのだろう……。届くよね?
文字数 87,591
最終更新日 2020.04.30
登録日 2020.04.08
ここは甲賀忍者が生誕した土地。
未だに甲賀忍者の血は続いている。その若き末裔の2人の話。
甲賀忍者の本家では、「双子の男児が生まれると、片方は早く逝き、もう片方は生き延びる」と言われている。
家系図にも生誕死亡の日付がハッキリと記されている。
それは何故なのか分からない。
その謎を解くためなのか、分家が本家の家系図欲しさに、ある双子に照準を合わせた。その照準は間違っていなかった。
その双子こそが本家の家系図を持っており、また分家の家系図をも持っているからだ。
謎を解くだけでなく、本家の家系図に自分の名を刻みたいという一心で、分家は本家の末裔を狙う。
長男の一哉は逃げ足が速く中々捕まらない。
次男の翔馬は手の中に居るにも関わらず、自分の域から出てこようとしない。
苛ついた分家の総代は憤慨しすぎたのか脳溢血を起こして死んでしまった。
その後を継いだのは、若き総代となった瑞樹だった。
その瑞樹こそが、分家の総代から翔馬を守っていた張本人だった。
登録日 2022.01.10
ある日、多田羅町から土地神が消えた。
天候不良、自然災害の度重なる発生により作物に影響が出始めた。人口の流出も止まらない。
日照不足は死活問題である。
賢木朱実《さかきあけみ》は神社を営む賢木柊二《さかきしゅうじ》の一人娘だ。幼い頃に母を病死で亡くした。母の遺志を継ぐように、町のためにと巫女として神社で働きながらこの土地の繁栄を願ってきた。
ときどき隣町の神社に舞を奉納するほど、朱実の舞は評判が良かった。
ある日、隣町の神事で舞を奉納したその帰り道。日暮れも迫ったその時刻に、ストーカーに襲われた。
命の危険を感じた朱実は思わず神様に助けを求める。
まさか本当に神様が現れて、その危機から救ってくれるなんて。そしてそのまま神様の住処でおもてなしを受けるなんて思いもしなかった。
長らく不在にしていた土地神が、多田羅町にやってきた。それが朱実を助けた泰然《たいぜん》と名乗る神であり、朱実に求婚をした超本人。
父と母のとの間に起きた事件。
神がいなくなった理由。
「誰か本当のことを教えて!」
神社の存続と五穀豊穣を願う物語。
☆表紙は、なかむ楽様に依頼して描いていただきました。
※小説家になろう、カクヨムにも公開しています。
文字数 134,187
最終更新日 2024.06.06
登録日 2022.04.02
荒れた土地スカラムを建て直しするためにきたマーゴット。みんなが憧れるマーゴットにはある秘密があって…マーゴットがスカラムを改革しながら恋愛したり戦ったりする話。(民達の結婚斡旋所になったりする。)追記1ペルとは日本円で250円のこと。(幼馴染出てくるのあとの方です。)
文字数 8,236
最終更新日 2020.07.26
登録日 2020.06.14
ドラゴンが治める土地、エラルドの王子アルシュの物語。
土地神である鎮守神ポポのドラゴンを怒らせてしまった人族と獣人族は滅亡の危機に立たされたが、人族の王子アルシュと獣人族のウーディの活躍によって救われた。その後、アルシュとウーディと同性結婚をし、レザックという子供を授かり、幸せに暮らしていた。
けれどもアルシュは最近、不穏な視線を感じるようになっていた。また新生活における様々な悩みも尽きない。そんな時、かれの乳兄弟の賢者テオスが旧友の魔法使いに会うために旅に出るという……
※獣人、男子の出産、子育て。何でもありの異世界・冒険ファンタジーBLです。
基本はウーディ×アルシュの溺愛甘々ですが、主人公アルシュ(受け)は旦那以外からも色々されてしまいます。主人公に少しでも優しくない要素があると辛い方にはお勧めできません。
※一部で残/酷なシーンがあります。
※このお話は「俺と貴様とドラゴンのいる世界」の続編ですが、前作を読まなくてもわかるように書いています。
文字数 236,231
最終更新日 2025.06.29
登録日 2024.09.13
2027年、かつて漫画家だった私は、その集大成となる作品の連載を目前としていた。
それは、大きく3つに分けられるシリーズを1つにまとめあげるというもの。
1つ目は、「空白」「鬼火」からなる「悪川シリーズ」と呼ばれる和風ファンタジーシリーズ…このシリーズは、古代や戦国時代の日本をモデルにした架空の土地を舞台に、魔族と人の争いを描き、最終的に人の勝利で終わった…他の2シリーズと比べると短命ではあったが、一番自由に描くことのできた作品だったと思っている。
2つ目は、「ナイト」「キング」「ルーク」という3作品からなるタイムトラベルもの。私は、シリーズ名を名付けていないが、ファンの間では「チェスシリーズ」と呼ばれている。神に抗う人を描いた作品で、雑誌掲載時は、人が神に勝利できる可能性を描いたが、単行本収録時に、この新作のために神に敗れたラストに変更した。
そして、
3つ目は、「GAME」「SAME」「VANE」からなるファンタジーシリーズ…元々、「GAME」「SAME」という作品は「空白」から連なる作品として構想されていて、古代に出現した魔物と神の争いを描くつもりであったが、「鬼火」で魔物との戦いの集結を描いたため、矛盾が生じてしまい、それを補完するために「VANE」を作り上げた。
そのために、いくつかの用語は、「悪川シリーズ」と共通している。神と魔物との戦いは、人と手を結んだ魔物たちに対し、神が手を引くところで終わっている。
そういった繋がりを好意的に思ってくれるファンは、多かったが、私としては、この「VANE」でも埋まることができなかった矛盾をどうしても埋めたかった。
そのために着想を開始したのが、この新連載「ポーン(兵士)」だった。
世界観を繋げるためのアイデアや、矛盾点を解消する方法は既に浮かんでいた…
しかし…しかしだ、肝心の主人公のアイデアが浮かんでいなかった。
この作品では、8作品の主人公全ての主人公と出会う必要があるというのに、どう考えても、これまでの主人公の性格や能力に似通ったものになってしまう。
悩んだ私は、家の裏にある堤防の道を散歩した。
深夜だというのに、慣れた道だからと懐中電灯どころかスマホすら持たずに歩いていた私は、散歩の道中、あるアイデアを思い付いた。
それをメモしようと、スマホを取り出そうとして、やっと自分が何も持たずに家を出た事に気が付いた。
アイデアを忘れる前に帰ろうと走ったのが悪かったらしい。私は、足がもつれてそのまま川へと堕ちてしまった。
気が付くと、私は自分が想像した「ポーン」の世界にいた。
文字数 88,485
最終更新日 2023.03.12
登録日 2022.12.15
オメガバース☆孤高の獣人ロウ(α)と、乳が出る体質を隠し生きて来た少年トカプチ(Ω)の運命の物語。
男なのに乳が出るという特異体質を恥じ、必死に隠して生きてきたトカプチは、初めての発情期間近で己の躰の変化に困惑していた。
そんな時、出会ってしまったのが狼の獣人ロウ。
ロウに攫われるようにやってきた土地で、彼を待っていたものは……
オメガバースも獣人も初挑戦ですが、どうぞよろしくお願いします。
※
fujossy
fujossy.jp/contests/14y
※こちらは【獣人×オメガバース短編小説コンテスト】応募作品の転載になります。更に続編を追加して連載していきます。
文字数 141,929
最終更新日 2021.09.16
登録日 2019.06.18
Fランク冒険者のアンセムは訳あり冒険者である。実は彼の正体はスライム、あの青いプルプルのモンスターなのだ。
変身能力で人間に化けているアンセム、更に前世は日本の引きこもりのおっさんでもあったりする……。
日本でもおっさん、異世界でもおっさんスライムとなってから前世の記憶を取り戻した男は冒険者になったのだ。
これは色々と秘密が多いアラサー冒険者が行く土地、行く土地で様々なハプニングに見舞われながらも解決しながら異世界ライフを楽しむ物語である。
文字数 53,620
最終更新日 2022.09.20
登録日 2022.08.10
兵庫・神戸で出会った、小さな命と家族の12年
愛知県知多半島ののどかなブリーダーの元で生まれた、小さな黒いネザーランドドワーフの男の子。後に「くろのすけ」と名付けられるそのうさぎは、やがて運命的な出会いを果たします。それは、里帰りで知多を訪れていた出口家の母・ききとの出会いでした。小さな体を震わせながらも好奇心いっぱいのくろのすけと、その愛らしさに心を奪われたきき。ペットショップでの一瞬の触れ合いが、新たな家族の始まりを告げます。こうして、くろのすけは遠く離れた兵庫県神戸市にある出口家へ、一員として迎えられることになりました。見知らぬ土地、初めての人間との暮らし。ケージの中で丸くなっていたくろのすけが、少しずつ新しい環境に慣れていく様子が、彼自身の視点から細やかに描かれます。優しくて時に慌てん坊な父・ゆう、愛情深く世話好きな母・きき、やんちゃ盛りの長男・とも(小学3年生)、そして天真爛漫な長女・さの(年中)。それぞれの個性を持つ出口家のメンバーとの触れ合いの中で、くろのすけは「家族」の温かさを知っていきます。
物語は、一章あたり3ページ程度の短いエピソードを積み重ねるショートストーリー形式で進行します。ケージの中でのまどろみ、部屋んぽでの家具の探検、家族の膝の上での安眠、おやつをねだる仕草、時折のトイレの失敗やかじり行為といった日常の「あるある」から、季節ごとの変化(お正月、夏休み、クリスマスなど)や、体調の微妙な変化まで、くろのすけの目に映る世界の全てが愛情深く描写されます。時間の経過と共に、小学3年生だったともが中学生に、年中だったさのが小学生へと成長し、彼らのくろのすけへの接し方や遊び方も変化していきます。思春期を迎えたともが、かつてのように手荒くなくなり優しく撫でるようになったり、さのが読み書きを覚えてくろのすけに話しかけたり。家族それぞれの成長と人生の節目が、くろのすけの「ぴょん生」と並行して描かれることで、物語に深みが増します。
うさぎの平均寿命とされる12年間をかけて、くろのすけが出口家にもたらしたかけがえのない喜び、癒やし、そして家族の絆がいかに深まっていったかが描かれます。元気いっぱいの若かりし頃から、少しずつ動きがゆっくりになり、体調に変化が見られるようになる晩年まで。生あるものの短い「ぴょん生」の輝きと、それが人間に与える影響。最期の瞬間まで家族に愛され、看取られるくろのすけの生涯を通じて、読者は命の尊さ、家族の愛、そして日常の中に存在する小さな幸せを改めて感じることでしょう。愛知県知多で始まり、兵庫県神戸で紡がれる、一匹のうさぎと人間の家族の、温かく、時に切ない、愛に満ちた12年間の記録です。
文字数 142,910
最終更新日 2025.07.05
登録日 2025.06.24