「らん」の検索結果
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【第17回恋愛小説大賞 奨励賞受賞しました!】
「お母様……」
冷たく薄暗く、不潔で不快な地下の罪人牢で、彼女は独り、亡き母に語りかける。その掌の中には、ひと粒の小さな白い錠剤。
古ぼけた簡易寝台に座り、彼女はそのままゆっくりと、覚悟を決めたように横たわる。
「言いつけを、守ります」
最期にそう呟いて、彼女は震える手で錠剤を口に含み、そのまま飲み下した。
こうして、第二王子ボアネルジェスの婚約者でありカストリア公爵家の次期女公爵でもある公女オフィーリアは、獄中にて自ら命を断った。
そして彼女の死後、その影響はマケダニア王国の王宮内外の至るところで噴出した。
「ええい、公務が回らん!オフィーリアは何をやっている!?」
「殿下は何を仰せか!すでに公女は儚くなられたでしょうが!」
「くっ……、な、ならば蘇生させ」
「あれから何日経つとお思いで!?お気は確かか!」
「何故だ!何故この私が裁かれねばならん!」
「そうよ!お父様も私も何も悪くないわ!悪いのは全部お義姉さまよ!」
「…………申し開きがあるのなら、今ここではなく取り調べと裁判の場で存分に申すがよいわ。⸺連れて行け」
「まっ、待て!話を」
「嫌ぁ〜!」
「今さら何しに戻ってきたかね先々代様。わしらはもう、公女さま以外にお仕えする気も従う気もないんじゃがな?」
「なっ……貴様!領主たる儂の言うことが聞けんと」
「領主だったのは亡くなった女公さまとその娘の公女さまじゃ。あの方らはあんたと違って、わしら領民を第一に考えて下さった。あんたと違ってな!」
「くっ……!」
「なっ、譲位せよだと!?」
「本国の決定にございます。これ以上の混迷は連邦友邦にまで悪影響を与えかねないと。⸺潔く観念なさいませ。さあ、ご署名を」
「おのれ、謀りおったか!」
「…………父上が悪いのですよ。あの時止めてさえいれば、彼女は死なずに済んだのに」
◆人が亡くなる描写、及びベッドシーンがあるのでR15で。生々しい表現は避けています。
◆公女が亡くなってからが本番。なので最初の方、恋愛要素はほぼありません。最後はちゃんとジャンル:恋愛の予定です。
◆ドアマットヒロインを書こうとしたはずが。どうしてこうなった?
◆作中の演出として自死のシーンがありますが、決して推奨し助長するものではありません。早まっちゃう前に然るべき窓口に一言相談を。
◆作者の作品は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。が、他作品とリンクする予定は特にありません。本作単品でお楽しみ頂けます。
◆この作品は小説家になろうでも公開します。話数調整の関係でなろう版がやや先行しています。
◆24/2/17、HOTランキング女性向け1位!?1位は初ですありがとうございます!
文字数 192,780
最終更新日 2024.04.27
登録日 2024.01.30
透き通るような金髪、抜けるような肌、明るく澄んだ青い瞳、薔薇色の唇。
男爵家の庶子・アリスティアは父に引き取られた後 自分が前世でプレイした記憶がある乙女ゲームのヒロイン設定に当てはまる事に気付き、「やばい、王子とか超めんどい」と何とか関わらない方向で生きようとするが、何故か魔法学園入学前に「お城へ行儀見習いにきませんか」と招待が来てしまう。様子見を兼ねてとりあえず行ってみたら攻略対象や悪役令嬢が勢揃い!で 迎えられたもののなんだか異様な雰囲気で…?
もし、ヒロイン転生したと自覚しても「そんな設定いらん」て考えて行動するヒロインだったらどうなるんだろ? という思いつきから書き始めた話です。※今まで更新時間にバラつきがありましたが、12時10分に統一致します。
♗ レジュール・レジェンディア王国譚 起……没落貴族の姫君は愛の言葉を信じない(没姫・アルファポリスのみで連載中)
承……記憶が戻った伯爵令嬢はまだ恋を知らない(キオ恋・アルファポリス・なろうにて完結)
転……ヒロインはゲームの開始を回避したい(ヒロ回・今作。2021年一迅社より発売、2024年2月末をもって販売・配信終了・本ページにて伏線回収まで連載予定)
結……プロット制作中、タイトル未定
同じく投稿中の「記憶が戻った伯爵令嬢はまだ恋を知らない」とクロスオーバーしています。
*2021年4月2日に一迅社ノベルスより書籍化されておりますが、出版社との契約終了に伴い運営に問い合わせ、掲載可とのお返事をいただき掲載しております。掲載期間は未定ですが出版用にかなりカットしたものでなく、前半はほぼムーンライトノベルスにて連載当時のものとなります。直しきれておらず読みにくい部分もあるかと思いますがご留意ください。
→書籍化部分後半〜ムーンライト完結当時のものより一部又は大幅変更したエピソードあり、45話以降は書き直し部分が多いため連投できるまで時間をいただいております。
文字数 160,493
最終更新日 2024.04.29
登録日 2024.03.01
タトゥーアーティストの仕事をしている乱道(らんどう)二十五歳はある日、仕事終わりに突如異世界に召喚されてしまう。
乱道が召喚されし国【エスメラルダ帝国】は聖印に支配された国だった。
「はぁ? 俺が救世主? この模様が聖印だって? イヤイヤイヤイヤ!? これ全てタトゥーですけど!?」
「「「「「えーーーーっ!?」」」」」
タトゥー(偽物)だと分かると、手のひらを返した様に乱道を「役立たず」「ポンコツ」と馬鹿にする帝国の者達。
乱道と一緒に召喚された男は、三体もの召喚獣を召喚した。
皆がその男に夢中で、乱道のことなど偽物だとほったらかし、終いには帝国で最下級とされる下民の紋を入れられる。
最悪の状況の中、乱道を救ったのは右ふくらはぎに描かれた白虎の琥珀。
その容姿はまるで可愛いぬいぐるみ。
『らんどーちゃま、ワレに任せるでち』
二足歩行でテチテチ肉球を鳴らせて歩き、キュルンと瞳を輝かせあざとく乱道を見つめる琥珀。
その姿を見た乱道は……
「オレの琥珀はこんな姿じゃねえ!」
っと絶叫するのだった。
そんな乱道が可愛いもふもふの琥珀や可愛い幼狐と共に伝説の大召喚師と言われるまでのお話。
ーーーーーーーーーーーーーーーーー
文字数 121,774
最終更新日 2024.04.28
登録日 2024.03.15
あれ?
何で私が悪役令嬢に転生してるの?
えっ!
しかも、断罪後に思い出したって、私の人生、すでに終わってるじゃん!
国外追放かぁ。
娼館送りや、公開処刑とかじゃなくて良かったけど、これからどうしよう……。
そう思ってた私の前に精霊達が現れて……。
愛し子って、私が!?
普通はヒロインの役目じゃないの!?
文字数 96,296
最終更新日 2024.02.09
登録日 2024.01.12
上位存在×人間。人外サイコパス美形に、知らん間にド級のやばい執着をされ、懐かれ?苦労させられる苦学生のホラーラブコメです。初期は割と双方向塩対応ぎみ→じれじれ→もだもだ→相互尊重両想い&人外からの執着病みぎみです
現代地球によく似た異世界。里親を転々としてきた苦学生のダリオ・ロータスは、怪異を見ることができるが、関わってろくなことがない人生だった。現在彼は、大学生。時給2000リングにつられて、メイド喫茶のような会員制クラブで働いている。体格の良いダリオは自分でも違和感満載だが、一に金、二に金、とにかく金は大事だという思いから、どうなんだ? と思う自分をあっさり亡き者にしているドライな青年だ。彼は、客のカーター氏から『異次元の門』というマジックアイテム(後に判明)をプレゼントされたことで、異次元から『支配者』と呼ばれる恐ろしい存在と邂逅する。『支配者』は夜のように美しい青年テオドール。ダリオを『花』と呼ぶが……
エブリスタ、フジョッシーにも投稿していましたが、削除してこちらの投稿に変更しました。ムーンにも投稿しています。タイトル迷走中です
※合意のない性行為について、随所に否定的な話となっています。
※大型人外形態の性描写有。攻めが様々な形態になります。
【UI変更のためムーンライトでの更新を停止し、アルファポリスでのみ更新予定です】
文字数 654,009
最終更新日 2024.04.21
登録日 2021.10.01
彩香はずっと、容姿が優れている幼なじみの佳奈に、好きな人を奪われ続けてきた。親にすら愛されなかった彩香を、はじめて愛してくれた真二でさえ、佳奈に奪われてしまう。
──こうなることがわかっていれば、はじめから好きになんてならなかったのに。
人間不信になった彩香は、それきり誰と恋することなく、人生を終える。
彩香だった前世をふっと思い出したのは、フェリシアが十二歳になったとき。
ここがかつてプレイした乙女ゲームの世界で、自身がヒロインを虐める悪役令嬢だと認識したフェリシア。五人の攻略対象者にとことん憎まれ、婚約者のクライブ王子にいずれ婚約破棄される運命だと悟ったフェリシアは、一人で生きていく力を身につけようとする。けれど、予想外にも優しくされ、愚かにも、クライブに徐々に惹かれていく。
ヒロインを虐めなければ、このままクライブと幸せになる未来があるのではないか。そんな馬鹿な期待を抱きはじめた中、迎えた王立学園の入学式の日。
特待生の証である、黒い制服を身に包んだヒロイン。振り返った黒髪の女性。
その顔は。
「……佳奈?」
呟いた声は、驚くほど掠れていた。
凍り付いたように固まる。足が地面に張り付き、動けなくなる。
「……な、んで」
驚愕の声はフェリシアではなく、なんとクライブのものだった。
クライブの緑の瞳が、真っ直ぐに、ヒロイン──佳奈に注がれる。
「……い、いや」
無意識に吐露し、クライブに手を伸ばす。クライブはその手をするりとかわし、佳奈に向かって走っていった。
(……また、佳奈に奪われる)
ヒロインに、なにもかも奪われる。その覚悟はしていた。でも、よりによって佳奈に──なんて。
フェリシアは伸ばした手を引っ込め、だらんと下げた。
文字数 102,250
最終更新日 2024.03.15
登録日 2024.01.26
『拗らせ執着俺様攻め × 無自覚愛され受け』
人々から天界と崇められる「昊穹」から、武神である葉雪(しょうせつ)は追放された
人間界でスローライフを送るはずだったのだが、どうしてか天上人たちは未だ葉雪を放っておいてはくれない
彼らから押し付けられた依頼をこなしている中、葉雪は雲嵐(うんらん)という美しい青年と出会う
その出会いは、千年越しの運命を動かす鍵となった
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中華風BLです
世界観やストーリー性が濃いので、物語にどっぷり浸かりたい人にお勧め
長編です
中華風苦手という方にも、さくっと読んで頂けるように、難解な表現は避けて書いています
お試しに読んで頂けると嬉しいです
(中国の神話をベースに書いていますが、世界観は殆どオリジナルのものです。名称も一部を除き、架空のものとなっています)
※一章までは、ほぼ毎日更新します
※第二章以降は性描写を含みます(R18)
※感想を頂けると泣いて喜びますが、一度巣穴に持ち込んで堪能する性質があるので、お返事は遅めになります。ご了承くださいませ
文字数 94,128
最終更新日 2024.04.27
登録日 2024.03.30
『結婚』
人生の新たな門出の一つ。人はその言葉へ希望を抱く。
結婚式を迎えたエレツィアも同様に、心中に不安はあれど幸せへの期待は膨らんでいた。
貴族同士の政略結婚であったが、微笑を添えてエレツィアへと手を差し出す婚約者に自身の胸が心地よく鼓動するのを感じていたから。
彼の手をとり、夫となるジェレド・フローレンスとエレツィアは誓い合う。
お互いの幸せを約束すると。
「君を幸せにすると誓う」
「私も、貴方を幸せにすると誓います」
抱き合って、口付けを交わす二人の甘く惚けるような時間。
参列した親族達の賛美と祝福の声を聞きながら、エレツィアは幸せになれると……確信を抱いた。
しかし、式の翌日。
淡い希望は、残酷な現実を突きつけられる。
「すまない……エレツィア」
嘆きながら、夫のジェレドが抱いているのは。
彼と同じ深紅の瞳を携えた。名も無き赤子だった。
文字数 127,142
最終更新日 2023.05.26
登録日 2023.04.08
魔力は豊富。しかし、魔力を取り出す魔門眼《アイゲート》が機能していないと診断されたティハ・ウォル。
落ちこぼれの役立たずとして実家から追い出されてしまう。
辺境に移住したティハは、護衛をしてくれた冒険者ホリーにお礼として渡したクッキーに強化付加効果があると指摘される。
ホリーの提案と伝手で、辺境の都市ナフィラで魔法菓子を販売するアイシングクッキー屋をやることにした。
カクヨムに読み直しナッシング書き溜め。
小説家になろう、アルファポリス、BLove、魔法Iらんどにも掲載します。
文字数 11,453
最終更新日 2024.04.28
登録日 2024.04.25
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★2024/2/25〜3/3 男性向けホットランキング1位!
★2024/2/25 ファンタジージャンル1位!(24hポイント)
「主人公が俺を殺そうとしてくるがもう遅い。なぜか最強キャラにされていた~」
『醜い豚』
『最低のゴミクズ』
『無能の恥晒し』
18禁ゲーム「ドミナント・タクティクス」のクズ悪役貴族、アルフォンス・フォン・ヴァリエに転生した俺。
優れた魔術師の血統でありながら、アルフォンスは豚のようにデブっており、性格は傲慢かつ怠惰。しかも女の子を痛ぶるのが性癖のゴミクズ。
魔術の鍛錬はまったくしてないから、戦闘でもクソ雑魚であった。
ゲーム序盤で主人公にボコられて、悪事を暴かれて断罪される、ざまぁ対象であった。
プレイヤーをスカッとさせるためだけの存在。
そんな破滅の運命を回避するため、俺はレベルを上げまくって強くなる。
ついでに痩せて、女の子にも優しくなったら……なぜか主人公がキレ始めて。
「主人公は俺なのに……」
「うん。キミが主人公だ」
「お前のせいで原作が壊れた。絶対に許さない。お前を殺す」
「理不尽すぎません?」
原作原理主義の主人公が、俺を殺そうとしてきたのだが。
※ カクヨム様にて、異世界ファンタジージャンル表紙入り。5000スター、10000フォロワーを達成!
文字数 112,538
最終更新日 2024.03.08
登録日 2024.02.23
タイトル通りのアホエロ短編となっております。
闇魔術使いのジェイミーくんが調子に乗ったらメスイキしないと死ぬ呪いにかけられたので、ヤンデレライバルのクライドに抱いてもらうお話です。
R18部分には*をつけています。
___________________
宣伝です。
私の新作『銀狼公爵と愛しの番』がヴィオラ文庫から出ています。
各電子書籍サイトにて配信中です!
文字数 13,600
最終更新日 2024.01.02
登録日 2024.01.02
映像系の専門学校を出ただけの、クリエイターの卵のタマゴにしか過ぎない雄一は、知人の紹介で映像の仕事をもらって、海女の取材に向かいます。
でも、今の海女はウェットスーツを着る時代。昔ながらの装束は観光海女の仕事。リアルを採るか見栄えを採るか。
現地に着いて、どうしようと迷う雄一に、海女組合から1つの提案が…
(文章の中で、日本古来の素潜り漁を扱っている部分がありますが、この話はフィクションであり、実際の内容とは全く違います。 また、この島のモチーフとなった場所の特定を避けるため、地元の人の会話(方言)部分も標準語に近い言葉で表現しています)
(登場人物)
雄一(23歳・男)…海女の取材に島にやって来る。海女の、観光と漁の両面に悩んでいると、組合長から、ある母娘を紹介される
一見、童顔で大人しそうだが、女性経験は(アラサーアラフォー限定で)豊富
15歳から今までのセックス経験で鍛えられた下半身のアレは、かなり大きく硬くて耐久力(長持ち)もある高性能
身長176センチ、体重58キロ、童顔(10代に見られる事が多い)
組合長(40前後・女)…海女組合の長。島の海女を取り仕切る、(たぶん)いい人。雄一の相談に乗ってあげるいい人。ある母娘を紹介する
身長150前後、ぽっちゃり体型
ゆうこ(47歳・女)…さなの継母。本人は海女ではない
身長140後半、体重50半ばのぽっちゃり、(雄一とは30センチ近い身長差があるが、体重はほとんど同じ)
ミディアムとセミロングの中間くらいの黒髪ストレート、Eカップ→脂肪が付き→Fカップの巨乳、無毛(医療脱毛済)、丸顔で笑顔が若く見える(10歳ぐらいは若く見える)
30過ぎの一度目の離婚以降、もう15年以上もセックスをしていない
しかし、しばらく無くなっていた性欲が昨年閉経してから戻ってしまった
さな(11歳・女)…海女の見習いの、そのまた見習いレベルの少女。まだ獲物を売る事も出来ないが、日々、精進している。
身長143センチ、体重38キロ、ゆうこと血縁は無いが、こちらも丸顔で笑顔がかわいい、
円錐形に尖がった胸(乳暈《にゅううん》は直径2センチくらいにふっくらと膨らんでいて、その頂点には米粒くらいの乳首があるはずだが普段は埋まっていて勃起させないと見えない)と少し張り始めた腰には成長の兆しがあるが、股間にはまだ全く毛が生えていない
みさき(小6・女)…さなの同級生で海女になりたくて個人的に練習中。
ゆうこから『すごくかわいい子』だと聞かされていたが、映像の仕事を(たまに)している雄一でも見たことが無い程の美少女。
身長147~148センチ。(今の所の情報では)さなよりも少し発育が早そうである。
文字数 204,089
最終更新日 2023.09.27
登録日 2022.06.18
「俺は旭が童貞で良かったと思ってるよ。このビンビンに膨らんでるピンク色の可愛いの、触るの俺が初めてだろ」
※素直になれない小さな尻穴平凡受けと受けを溺愛している巨チン美形攻めのラブストーリー。
♡喘ぎ、淫語、言葉責め有り。
ハッピーエンドです。
【あらすじ】ウエディングプランナーをしている南山旭は7年間同僚の北尾敦に片思いをしている童貞だ。
容姿端麗で交流範囲も広い敦にはすでに恋人くらい居てもおかしくはないし、恋愛対象に男性が含まれているのかも分からないため、旭はずっと告白せずにいた。
しかし、どんどん好きになっていく気持ちに耐えられなくなり、敦に恋人か気になる人がいるか聞いているのなら、この不毛な恋を諦めてしまおうと決心する。
ところが、酔って目が覚めると裸で寝ている敦が隣で寝ていて…。
※第10回BL小説大賞にエントリーさせていただきました。よろしくお願い致します。
文字数 100,916
最終更新日 2023.02.18
登録日 2022.10.29
「ミーシャ・ラバンティ辺境伯令嬢! お前との婚約は破棄とする! お前のようなオトコ女とは結婚出来ない!」
婚約者のダラオがか弱そうな令嬢を左腕で抱き寄せ、「リセラ、怯えなくていい。私が君を守るからね」と慈しむように見つめたあと、ミーシャを睨みながら学園の大勢の生徒が休憩している広い中央テラスの中で叫んだ。
政略結婚として学園卒業と同時に結婚する予定であった婚約者の暴挙に思わず「はぁ‥」と令嬢らしからぬ返事をしてしまったが、同時に〈あ、これオープニングだ〉と頭にその言葉が浮かんだ。そして流れるように前世の自分は日本という国で、30代の会社勤め、ワーカーホリックで過労死した事を思い出した。そしてここは、私を心配した妹に気分転換に勧められて始めた唯一の乙女ゲームの世界であり、自分はオープニングにだけ登場するモブ令嬢であったとなぜか理解した。
(急に思い出したのに、こんな落ち着いてる自分にびっくりだわ。しかもこの状況でも、あんまりショックじゃない。私、この人の事をあまり好きじゃなかったのね。まぁ、いっか。前世でも結婚願望なかったし。領地に戻ったらお父様に泣きついて、領地の隅にでも住まわせてもらおう。魔物討伐に人手がいるから、手伝いながらひっそりと暮らしていけるよね)
もともと辺境伯領にて家族と共に魔物討伐に明け暮れてたミーシャ。男勝りでか弱さとは無縁だ。前世の記憶が戻った今、ダラオの宣言はありがたい。前世ではなかった魔法を使い、好きに生きてみたいミーシャに、乙女ゲームの登場人物たちがなぜかその後も絡んでくるようになり‥。
(私、オープニングで婚約破棄されるだけのモブなのに!)
初めての投稿です。
よろしくお願いします。
文字数 60,845
最終更新日 2023.12.19
登録日 2023.11.30
ある日、人生負け組の派遣社員の俺が、二日酔いから目が覚めたら、ベッドの隣に絶滅危惧種の金髪黒ギャルが、裸で寝ていた。
彼女居ない歴31年。年齢も31歳の童貞の俺が、何で?
酔った勢いでナンパして、ベッドインしたとしても、金髪黒ギャルなんて、難度高杉君だろ?!
よく見ると、俺の体は、中年だった筈なのに金髪碧眼の美少年に。
しかも、バナナも若返り、真っ白な皮被りに。しかも興奮すると痛くなっちゃう真性な奴になってるし。
意味が分からん。しかも金髪黒ギャルが目覚めると、まさかの碧眼?!
カラコン付けたまま寝たら、目にカビ生えちゃうよ!
とか、思ってたら、正真正銘天然物の碧眼だった。
まさかの、リアル金髪黒ギャルかよ!
ここでようやく俺は、自分が異世界転生した事に気付いたのである。
目の前に居る金髪黒ギャルの人種は、ヤヌーと言う人種らしく、どうやら性に開放的な種族らしい。
寝る時は、素っ裸で寝るのが基本らしいし、他国の男とエッチするのが推奨されてるらしい。
なんて、外国人にとって、理想的な種族!
でもって、俺に対しても、ホント優しいの。金髪黒ギャル最高かよ!
なんでも、『ヤヌーの4つの戒律』というのもあるらしく、一応、説明すると、
1、隣人に優しく、異民族により優しく手を差し出せ。
2、隣人が食事に困ってたら、自分の食事を。寝床に困ってたら、自分の寝床を分け与えよ。
3、右頬を打たれたら、左頬を差し出し、嫌な人を愛し、敵を愛し、迫害する人を愛せよ。
4、そして、この3つの戒律を守る事こそが、サルーに至る道である。
これって、俺の異世界特典?
金髪黒ギャルが、オレに優しい世界?
因みに、サルーとは、ヤヌーの上位版ね。
こんな俺にとって最高で都合が良い世界が、俺が転生した世界。
本当に、天国かよ!
俺って、金髪黒ギャル大好物だったんだよね!
前世では、怖くて話し掛けれなかったけど、この世界の金髪黒ギャルは、みんな俺に優しいのだ。
この話は、童貞だった俺と、俺の彼女になってくれた金髪黒ギャルのエリーとの純愛の話。
そして、ヤヌーとサルーという種族の、知られざる秘密の話である。
文字数 36,180
最終更新日 2024.04.29
登録日 2024.04.26
王妃アイリーンは国王エルファードに離婚を告げられる。
「お前のような醜い女はいらん!今すぐに出て行け!」
しかしアイリーンは追い出していい人物ではなかった。アイリーンが去った国と迎え入れた国の明暗。
完結致しました(2022/06/28完結表記)
GWだから見切り発車した作品ですが、完結まで辿り着きました。
★お礼★
たくさんのご感想、お気に入り登録、しおり等ありがとうございます!
中々、感想にお返事を書くことが出来なくてとても心苦しく思っています(;´Д`)全部読ませていただいており、とても嬉しいです!!内容に反映したりしなかったりあると思います。ありがとうございます~!
文字数 106,715
最終更新日 2022.06.27
登録日 2022.05.04
生まれつきの顔の痣がコンプレックスの後宮妃、蘭月(らんげつ)。
素顔はほぼ別人の地味系女子だが、他の誰にも負けない高い化粧スキルを持っている。
豪商として名を馳せている実家でも、化粧スキルを活かした商品開発で売上を立てていたものの、それを妬んだ兄から「女なのに生意気だ」と言われ、勝手に後宮入りさせられる。
後宮の妃たちからは、顔面詐欺級の化粧と実家の悪名により、完全無欠の美貌を持つ悪女と思われているのだった。
とある宴が終わった夜、寝床を抜け出した先で出会ったのは、幼いもふもふ獅子の瑞獣、白沢(はくたく)。そして、皇帝―漣龍(れんりゅう)だった。
すっぴんを見せたくないのにも関わらず、ぐいぐいと迫ってくる漣龍。
咄嗟に「蘭月付の侍女である」と嘘をつくと、白沢を保護して様子を定期報告するよう頼まれる。
蘭月付の侍女として、後宮妃として、2つの姿での後宮ライフが始まっていく。
素顔がバレないよう、後宮妃としてはひっそり過ごそうと決めたものの、化粧をきっかけに他の妃たちとの距離もだんだんと縮まり、後宮内でも目立つ存在になっていって——?!
すっぴんはひた隠したい化粧姫蘭月と、そんな彼女を自分のものにしたい皇帝の中華後宮恋愛ファンタジー!
文字数 130,023
最終更新日 2024.01.29
登録日 2023.12.31
総合リユースショップ「ブッカーズ」の書籍売り場で働く「私」酒井美史は、恋人の大蔵歴が仕事にばかりのめり込んでいることに、おぼつかなさを感じずにはいられない。私は、おととしの夏、店頭に現れた怪しげな客、歴との馴れそめを語り始める。
元彼と別れたばかりだった私の目は、髭面でがっしりとした若い男性の、意外にも繊細で優美な指先に強く吸い寄せられる。しかし、彼が買い求めたのは、個性的過ぎるタイトルのマニアックな本ばかりだった。数ヶ月後に再会した時、歴は考古学を学ぶ大学院生であると名乗る。その知識を存分に発揮して、一人の少年が求めていた本を探し出し、春のスペシャルイベントへのアドバイスも惜しまなかった彼。「摩訶不思議なお客様」のはずだった歴の存在は、私の中で次第に大きく、確実に膨らんでいった。
文字数 466
最終更新日 2024.04.28
登録日 2024.04.28
「きみは、ぼくという婚約者がいながら、他の男と密会していたね」
夕焼けの真っ赤な光が差し込む人気のない空き教室で、侯爵令息のヘクターは言った。
目の前に立つローナは、何のことかわからないといった風に、首を捻っていた。
「あの、密会って……?」
「はっ。白々しい。それにしても、さすがのぼくも驚いたよ──まさか、婚約者がいる第一王子に言い寄っていたとはね」
ローナの顔色が、明らかにさっと青くなった。
「黙りかい? ひどいなあ。きみはぼくだけじゃなくて、第一王子の婚約者である、あの公爵令嬢様まで悲しませる行為をしたのだよ? 自覚はある?」
しん。
静けさが、あたりを満たす。ヘクターは口角をあげた。が。
「──それほどまでに、あの伯爵令嬢と一緒になりたいのですか?」
続けられたローナの科白に、ヘクターは目を見張った。
「……何のことだ」
「……密会をしていたのは、わたしだけではないということです」
はっ。ヘクターは、鼻で笑った。
「密会と認めたな?」
「……あなたはどうなのです? 認めますか?」
「何のことかわからんな」
「……認めてくださるのなら、婚約解消に応じますよ?」
ふざけるな!
ヘクターは声を荒げ、怒鳴った。
「何が婚約解消だ! ぼくは何もしていない! 悪いのはお前だけだ! それにお前は、この国の第一王子と密会をしていたんだぞ! 王子の婚約者である公爵令嬢の家は、この国でも多大な影響力を及ぼす家系だ。例え不貞行為がなくとも、お前がしたことは重罪だ! それを偉そうに……っっ」
ヘクターはローナの胸ぐらをおもむろに掴んだ。これまで一度だってこんなことをされたことのないローナは、ひっと小さく悲鳴をあげた。
「お前との婚約を破棄する! 慰謝料も、むろんたっぷりと請求させてもらうからな! これを拒絶すれば、みなに全てをばらしてやる!!」
文字数 11,688
最終更新日 2022.09.30
登録日 2022.09.14