「こか」の検索結果
全体で6,441件見つかりました。
『殺し屋、JKになる。〜伝説の暗殺者、普通の青春が難しすぎて詰む〜』
幼い頃から裏社会で育ち、数々の修羅場を潜り抜けてきた伝説の暗殺者・蓮見零。
感情を殺し、ただ任務を遂行するだけの日々を送っていた彼女が抱いた、たった一つの「密かな願い」。それは――。
「私も、普通の女の子みたいに学校に行ってみたい」
組織の元教官を監視役に、正体を隠して高校へ潜入(入学)した零。しかし、彼女の「普通」はどこかズレていた!
• 自己紹介は「狙撃と潜入が得意です(射撃ゲームとかくれんぼと誤認)」
• 購買のパン争奪戦では、暗殺技術「縮地」で伝説のスピードスターに。
• 背後に立ったクラスメイトを反射的に制圧し、なぜか「熱烈なハグ」と勘違いされ……。
本人はいつでも命懸け。けれど周囲からは空回り!
世話焼きギャルに勘違い男子、さらには彼女をライバル視するお嬢様まで巻き込んで、零の日常はいつだって弾丸が飛び交うような大騒動。
果たして彼女は、卒業までに「殺し屋」以外の道を見つけることができるのか?
世間知らずな最強少女が贈る、痛快・学園サバイバルコメディ!
文字数 60,196
最終更新日 2026.05.05
登録日 2026.02.08
占い師の弥生は、恋人の和茂と親友の葵(ひとみ)を引き合わせる。破天荒な葵と、どこか抜けた和茂はすぐに打ち解け、三人の夜は賑やかに過ぎていく。だが弥生の胸の奥には、自分が抱える“病気”と、和茂を失うかもしれない不安が静かに広がっていた。
和茂の思わぬ事故をきっかけに、弥生の心の不安はさらに揺れ動く。和茂の無神経な言葉に傷つき、感情を爆発させてしまう弥生。そんなとき、七年前ロサンゼルスで出会った年下の青年・隼人から突然の連絡が届く。
過去と現在、そして限られた未来の中で、弥生の止まっていた運命の歯車が再び動き始める。
文字数 23,697
最終更新日 2020.04.30
登録日 2020.04.22
幼い頃から、織田信人はいつも近くにいた。
家が近く、自然と言葉を交わし、気づけば隣にいるのが当たり前になっていた幼なじみ。
優しくて、まっすぐで、ときどき無神経なくらい正直な信人に、出光千愛は何度も心を揺らされてきた。
大人になるにつれて、その想いは少しずつ恋へと変わっていく。
それなのに、好きになればなるほど、胸の奥に小さな痛みが走る。
なぜか素直になれない。
なぜか心のどこかで、彼を許せないような気持ちが生まれてしまう。
子どもの頃は気づかなかった。
親同士は会えば会釈をするのに、どこかよそよそしく、微妙に気まずい空気をまとっていたことを――。
そしてある日、千愛は家の奥にしまわれていた古い記録を見つける。
そこに眠っていたのは、出光家が長い年月のあいだ隠し続けてきた、ある過去だった。
好きなのに、許せない。
許せないのに、離れられない。
幼なじみとして始まった二人の恋は、やがて家に刻まれた歴史と、親世代の叶わなかった想いまでも巻き込みながら、静かに運命を変えていく――。
文字数 21,717
最終更新日 2026.04.06
登録日 2026.03.26
南 奏(みなみ かなで)、25歳。
生徒や同僚からのアプローチが絶えない美貌の音楽教師だが、彼女の心には「ピアノ」しかない。恋愛には目もくれず、プロのピアニストになる夢を叶えるため、来る日も来る日も鍵盤に向かうストイックな日々を送っていた。
次のコンクールを目前に控えたある日。奏は夕暮れの音楽室で一人、居残り練習をしていた。彼女が弾いていたのはベートーヴェンの名曲『月光』。自らの魂を削るように紡ぎ出されるその音色は、誰もいないはずの音楽室の空気を震わせ、ある「奇跡」を呼び起こす。
ふと背後に気配を感じて振り返ると、そこにはボサボサの白髪に、ヨレヨレのフロックコートを着た時代錯誤な男が立っていた。しかもその顔は、壁に掛けられていたはずの「ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェン」の肖像画と瓜二つ。いや、肖像画のフレームはもぬけの殻になっていたのだ。
「見事な演奏であった。……そして、あまりにも、美しい」
奏の澄んだ音色とひたむきな姿に惹かれ、なんと楽聖ベートーヴェン本人が肖像画から実体化してしまったのである。しかし、そんな事態を受け入れられない奏は、「不審者!?」と防犯ブザーを構えて大パニック。「待て!俺は怪しい者ではない!ルートヴィヒ・ヴァン・ベートーヴェンだ!」と必死に釈明する彼との、最悪でコミカルな出会いから物語は幕を開ける。
行く当てのない彼を放っておけず、渋々自分のアパートに居候させることになった奏。そこから始まるのは、伝説の天才音楽家との奇妙な同居生活だった。現代の「全自動お風呂」に感動して湯船に引きこもったり、朝は「コーヒー豆をぴったり60粒」数えて淹れさせたり、お掃除ロボットを敵とみなして戦い始めたり。彼のマイペースぶりと奇行の数々に、奏は毎日頭を抱えるハメになる。
しかし、ひとたび彼がピアノの前に座れば空気は一変する。奏がずっと壁を感じていた「綺麗に弾くこと」の限界。それを打ち破ったのは、彼が鍵盤に叩きつけた、魂を燃やすような圧倒的な「情熱と絶望」の音色だった。
気難しくてワガママな天才。けれど、誰よりも純粋に音楽を愛する不器用で真っ直ぐな彼に触れるうち、奏のピアノは劇的な進化を遂げていく。そして同時に、ただの「変な居候」への想いが、少しずつ特別なものへと変わっていくのだった。
数百年の時空を超えて交わった、二人の不器用な旋律。果たして奏はコンクールで夢を掴むことができるのか?そして、現代日本で「本気の恋」を知ったベートーヴェンが下す決断とは――。
音楽の神様に愛された気難しい天才と、ピアノ一筋な美人教師が奏でる、極上のクラシック・ラブコメディ!
文字数 68,963
最終更新日 2026.04.30
登録日 2026.03.20
夜の帳が下りた、東京の片隅。喧騒からは少し離れた、古いレンガ造りの建物の横に、23歳の木山タカオは立っていた。彼の隣には、小さなアンプと、開けられたギターケース。その中には、数枚の小銭と、手書きの「木山タカオ - 届く歌を求めて」というサイン。
タカオは、いつものように、どこか物憂げな表情でアコースティックギターの弦を爪弾く。彼の歌声は、夢と現実に折り合いをつけられない自分自身の、中途半端な焦りをそのまま映し出していた。
冷たい夜風が、彼のデニムジャケットの襟を揺らす。タカオは、いつか古典の授業で聞いた、その儚い歌を思い浮かべた。
“花の色は うつりにけりな いたづらに……”
その一首が、彼自身の、色褪せていく日々と重なった。タカオは、自然と、その歌に自分だけの、少し寂しげなメロディーを乗せ始める。
“Hana no iro wa, utsurinikerina, itazurani……”
彼の指が、弦の上を滑る。歌声は、彼自身の心から、夜の空気へと溶け出していく。
その時だ。
演奏の途中、ひとりの女性が立ち止まる。
タカオは、彼女を見た瞬間、時間が止まったかのような錯覚に陥った。
黒髪。白い肌。しかし、何よりも彼を硬直させたのは、彼女が纏っているものだった。
現代の服ではない。それは、何重にも重ねられた、豪華絢爛な絹の衣――十二単(じゅうにひとえ)。紅、紫、金、緑……。夜の街灯の下で、その鮮やかな色彩は、まるでそこだけが平安時代の宮廷であるかのように、異様な存在感を放っていた。
彼女の瞳には、千年の時を超えて語り継がれてきたような、深い哀しみが宿っている。
タカオは、驚きと混乱でギターを弾く手が止まりそうになったが、歌を止めることはできなかった。
彼女は、じっとタカオを見つめている。彼女の瞳は、タカオの歌声の奥にある、彼自身の魂を見つめているようだった。
そして、彼女は静かに、しかし、その場の空気を一瞬にして変えるような声で、呟いた。
「……わが歌……」
その瞬間、タカオの指が完全に止まった。
千年の時を越えて、小野小町が現代に現れた。彼女自身の詠んだ歌が、“音”として、目の前の若者の声で蘇ったのだ。十二単の豪華な色彩が、夜の東京の街角で、静かに、そして圧倒的な違和感を持って、二人の運命の出会いを告げていた。
文字数 40,820
最終更新日 2026.04.09
登録日 2026.03.19
広告会社の編集部に席を置いて約二十年。順調にキャリアを積み重ねてきたはずの上羽洋二郎(うえばようじろう)は、突然総務部総務課へ異動となった。いわゆる、島流しだ。その理由はわからない。異動先には総務部総務課歴三十年近くの戸倉重蔵(とくらじゅうぞう)が優しく迎え入れてくれた。西・渡辺・川瀬といった訳あり総務課先輩メンバーたちも、異動組。デザイン部の期待のホープ久島今日子(くしまきょうこ)も入社2年にして、なぜか総務課に異動。訳ありばかりのヒトクセありメンバーたち。そんな新しい同僚に囲まれての歓迎会は、恒例の「総務課昼メシ」。会社でサムギョプサルという破天荒な昼メシに、面食らう上羽。この物語は、総務部総務課メンバーたちによる、昼休み時間に繰り広げる昼メシがテーマ。そこからサラリーマンとしての生き方・考え方が変わっていく上羽。そんな物語です。
※この作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
文字数 9,800
最終更新日 2026.01.22
登録日 2026.01.22
ささやかな暮らしのなかに、そっと咲く、心の灯火を。
この短編集は、特別な事件も、大きな奇跡も起きません。
それでも、ページをめくるたびに、どこか心の奥がじんわりと温まる
――そんな、小さな物語たちが詰まっています。
登場するのは、日常のどこにでもいそうな人たち。
学校、商店街、古い団地、喫茶店、祖父と孫の関係……
ふとしたすれ違いや気づき、届かなかった言葉が、静かに、やさしく、誰かの心に触れていきます。
「気づかれない想い」「言葉にしづらい気持ち」「習慣に紛れてしまう優しさ」
それらを、丁寧な筆致と静かなまなざしですくい取り、物語へと昇華しています。
すべての話に共通するのは、“あたたかさ”ではなく、“あたたかくなっていく”過程。
読み終えたあとには、まるで湯気のように、胸の奥で何かがふわっと立ち上ってくるはずです。
疲れた心の隙間に寄り添いたいとき。
そっと誰かのやさしさにふれたいとき。
この物語集は、そんな夜に、そっと灯る小さな明かりになるでしょう。
文字数 27,812
最終更新日 2025.07.02
登録日 2025.06.22
数か月に渡る雨期と呼ばれる時期を前に、必要なものを調達に行く準備を始める蓮。普段は通らないけもの道を選ぶのには彼なりの理由があった。それはその時にしか見られない景色を見るため…だったのだが、今年は何かが違っている。
雨期が近くなった頃、いつもとは違う予感に促されて出発を早めた蓮の前に、最近よく店に来る悪ガキからの『お守り』が届く。それは昔、一度だけ見たことのある貴重な青い羽根。その羽根は、かつて自由気ままな放浪者であるひ―じいちゃんが自慢げに話してくれた『導きの青い羽根』だった。蓮は受け取ったお守りを荷物に忍ばせ旅に出た。
予想通り早めの雨期を告げるかのように降り出した雨を避けるため、雨宿りに選んだ大木の下で不思議な光を見つけた。まるで光の中へと誘うように青い羽根が連を導く。
大木の亀裂に吸い込まれ意識を失った蓮がたどり着いた先で、更に不思議な出来事が待ち受けていた。
自分とそっくりな頬に傷のある男と妖しい二人の男たちとの出逢いによって、蓮は衝撃的な騒動に巻き込まれることになる。
遠い昔に封印されたはずの邪悪な妖力を持つ漆黒の九尾が復活を遂げ、襲い掛かってくる。彼らは力を合わせ、再び穏やかな場所を取り戻すため死闘を繰り広げる。
尊敬する放浪者であるひーじいちゃんと、天狐、空狐と共に、漆黒の九尾を封印することができるだろうか…ボロボロになりながらも諦めずに戦い続け、やっとの思いで追い詰めた。
すべてを終え、迎えた安息の時間の中で蓮は、眠っている間にみんなと過ごした時間を忘れ、元の世界へと戻されてしまった。
ふと我に返り、不意に空を仰いで月を眺めていると不思議な光景と遭遇し、蓮は忘れていた時間を思い出した。そして森の中で見つけたわずかなこもれびの中で、大切な存在たちとの再会を果たす。
お互いに存在するべき場所が違っていても、失うことのない絆を手に入れた彼らは互いを認識しつつ、あと少しの境界を越えられない。そんなもどかしさを感じながらも、いつの日にか必ず再会することを強く願い、与えられた自らの時間を生き抜いていこうと誓い合った。
青い羽根によって導かれ、重なり合った彼らの時間はほんのわずかだったのかもしれないけれど、きっと何よりも尊く、何よりもあたたかいものだったはずだ。
もしかしたら彼らが共に過ごした大切な時間は、いつまでもどこかで語り継がれていくのかもしれない…
文字数 25,195
最終更新日 2025.04.25
登録日 2025.04.25
高木奈緒、30歳。
彼女は、ただの喫茶店マスターではない。
無類のお茶好きが高じて起業し、今や「1000 break(サウザンド・ブレイク)」を本店に、計10店舗のカフェを展開する若き女性経営者。
その手腕は鋭く、淹れる一杯は人の心をほどく。さらに、誰もが思わず振り返るほどの美貌まで持ち合わせていた。
けれど、その20代のすべてをお茶と仕事に捧げてきた奈緒に、恋愛経験は一度もない。
彼女にとって人生とは、「至高の一杯」で客を笑顔にすること――ただそれだけだった。
そんな奈緒には、社長となった今でも欠かさず続けている日課がある。
それは、自らの原点である本店「1000 break」の店先を、毎朝自分の手で掃き清めること。
その日も、いつものように箒を動かしていた。
朝の澄んだ空気の中、静かに店前を整えていた奈緒の前に、ひとりの青年が現れる。
現代の街並みにはまるでそぐわない、薄茶色の着物姿。
ふらつくような足取りでこちらへ近づいてきたその青年は、奈緒の目の前でかすれた声を絞り出した。
「な、何か……飲み物を……」
今にも倒れそうな様子に、奈緒は息をのむ。
ただごとではないと察し、すぐに彼を店の中へ招き入れた。
こだわりの内装が施された静かな店内。
奈緒が彼の前にそっと差し出したのは、よく冷えた一杯の麦茶だった。
18歳だというその青年は、差し出されたグラスを両手で受け取ると、喉の渇きを癒やすように一気に飲み干した。
琥珀色の液体が体の奥まで染み渡っていく。ようやく人心地ついたのか、彼は大きく息を吐き、少しだけ表情を和らげた。
奈緒はその様子を見届けてから、静かに尋ねる。
「……お名前を、聞いてもいいですか?」
すると青年は背筋をすっと伸ばし、まっすぐ奈緒を見つめた。
その目には、年若さに似合わぬ凛とした光が宿っている。
「私は、田中与四郎です」
その名を聞いた瞬間、奈緒の全身を衝撃が貫いた。
一般の人間なら、どこか古風な名前だと受け流したかもしれない。
だが、お茶をこよなく愛し、お茶の世界に人生を捧げてきた彼女が、その名を知らないはずがなかった。
――田中与四郎。
それは後に“茶聖・千利休”となる人物が、若き日に名乗っていた幼名そのものだった。
なぜ、戦国の世を生きるはずの若き利休が、現代の喫茶店に現れたのか。
お茶に人生を捧げ、恋を知らぬまま30歳を迎えた美しき女性社長。
そして、のちに天下一の茶人となる18歳の青年。
本来なら交わるはずのなかった二人の時間は、「1000 break」で差し出された一杯の麦茶をきっかけに、静かに、けれど確かに動き始める。
これは、お茶に魅せられた二人が時を超えて出会い、やがて若き日の千利休が、年上の美しき喫茶店主・奈緒に恋をしていく――
そんな数奇で不器用な恋の、ほんの幕開けの物語。
文字数 22,960
最終更新日 2026.04.09
登録日 2026.04.03
俺の平穏を壊す、最悪の部活。
奈良ヒロ(ナラ・ヒロ)は孤独を愛し、「青春」をただのエネルギーの無駄遣いだと断言する少年。完璧な「ぼっち生活」を計画していた彼の日常は、サド気味な教師・静子(シズコ)によって無残に打ち砕かれる。強制的に入部させられたのは、謎に包まれた「異分子部」。
そこで彼を待ち受けていたのは、氷の女王「アリサ」、騒がしい「ユナ」、そして内気な少年「タクミ」という、どこか壊れた面々だった。
果たしてヒロは平穏な日々を取り戻せるのか? それとも彼の学園生活は、修復不可能なほど「崩壊」してしまうのか――?
文字数 47,276
最終更新日 2026.05.01
登録日 2026.04.02
いつも「普通」に馴染めずに生きてきた未知の日常は 気を張ってばかりの毎日
人の気持ちに敏感で傷つきやすい
そんなある日 職場で出会ったのは 少し人と歩調がずれている男性
2人は最初こそ お互いの距離感に戸惑いながらも 小さな言葉やまなざしを重ねて少しずつ心を通わせていく
無理に合わせず 無理に踏み込まず
不器用な会話 思いがけない優しさ そして ぎこちなく でも どこか心地よい
会話が得意なわけでもない2人が 伝えることの難しさと大切さに気づきながら
少しずつ重ねる時間の中で見つけていく “心地よい距離感”
そっと手を差し伸べるような優しさが 彼女の世界を そして彼の心を ゆっくり変えていく――
文字数 14,310
最終更新日 2026.01.20
登録日 2025.08.04
高校の合格発表がされた途端、鈴鹿(すずか)の母はそこかしこにハートマークを飛ばして出ていった。
以来、行方不明の母。
母との関係がぎくしゃくしている分、独りのんびりと過ごす鈴鹿だが――。
ある日。
玄関前にででんと荷物が置かれていた。送り状を見てみれば、母からの荷物。
なのに、どういうわけか。
箱の中から出てきたのは日本人なのか外国人なのかよくわからない、男。
しかも男の主張するところによれば「人型愛玩熊、家事機能搭載字引付き」らしい。
人型熊ロボットと言い張る男は惟純(いすみ)と名乗るが、熊と言いきったのに惟純の耳は熊耳ではなく猫耳で……。
しかも惟純は、箱という名の四次元ポケットもどきから鈴鹿の家の鍵を出し、勝手に家にあがってしまう。
鈴鹿とは絶妙の距離感を保つ惟純。
そんな彼の態度につられるようにして、鈴鹿は、ここのところ身の回りが物騒であることを話してしまう。
青春は岐点の軌跡。
進路を選択しなければならない場面の連続だ。
独りで過ごすはずだった春にひとつの分岐点にぶつかった、鈴鹿。
中学校の卒業まであと少し。
なんだかんだで惟純との同居がスタートした――
文字数 35,509
最終更新日 2019.07.20
登録日 2019.04.09
俺には自信がなかった。透明人間のように、誰の目にも留まらない高校生活。
生物室の水槽の前で出会った早川さんが問いかける。「金魚と鳥、どちらが幸せだと思う?」外の世界を知らない金魚と、空を知っている鳥。彼女は言った。「中井くんは鳥だと思うよ」
しかし早川さんは突然、学校を去った。妊娠。相手は誰なのか。真実が明らかになるとき、俺は何もできない自分を呪う。
大学生になっても何も変わらなかった。教育実習で出会った渡瀬という生徒。虚無的な彼女の目は、どこか俺に似ていた。DMが始まり、距離が近づき、そして——。
水槽の外に出たつもりだった。でも俺は、もっと深い水の中に沈んでいくだけだった。息ができない。もう、引き返せない。
文字数 35,881
最終更新日 2025.12.15
登録日 2025.12.15
「その夜、俺は“ちゃんと生きる”のをやめた。」 全話書き換え完了!
眠れない夜は、誰にでもある。
けれど、その夜が――人生を変えてしまうことがあると、あなたは知っているだろうか。
三十歳を目前に控えた男、佐藤正樹。
ラーメン屋での過酷な労働、理不尽な叱責、積み重なる失敗。
気がつけば彼は、自分の人生を“やり過ごすだけのもの”にしていた。
何も望まず、何も選ばず、ただ今日を終わらせるために生きる日々。
そんなある夏の夜、彼は眠れずに部屋を飛び出す。
行き先のない散歩。
意味のない時間。
――そのはずだった。
だが、真夜中の街で出会ったのは、“どこかおかしな人たち”だった。
常識を軽々と踏み越え、自分の欲に忠実に生きる男。
心に嘘をつくなと、乱暴に真実を叩きつけてくる女。
日常を“戦場”と呼び、狂気じみた熱で仕事に没頭する店員。
彼らは皆、どこか壊れている。
けれど同時に、誰よりも“自分の人生を生きている”。
その異質な出会いは、正樹の心に小さな火を灯していく。
ずっと押し殺してきた本音。
ずっと見ないふりをしてきた違和感。
ずっと諦めていた“自分自身”。
――お前は、本当にそれでいいのか?
問いかけるのは、他人ではない。
彼自身の心だった。
そして迎える、決定的な朝。
恐怖に縛られていた男が、初めて“自分の意思”で選択をする瞬間。
それは決して、正しくも美しくもない。
誰かに褒められるような行動でもない。
それでも彼は、確かに一歩を踏み出す。
誰のためでもない。
評価のためでもない。
ただ、“自分の人生”を取り戻すために。
これは、特別な才能を持たない男が、
ほんの一晩で“生き方”を変えていく物語。
そしてきっと、読み終えたとき、あなたも気づくはずだ。
人生は、いつだって変えられる。
それは大きな決断じゃなくてもいい。
たった一度、“自分の心に従う”だけでいいのだと。
――さあ、真夜中へ出よう。
少しだけ変な人たちが、あなたを待っている。
文字数 15,131
最終更新日 2025.05.04
登録日 2025.04.30
この物語は実在する"ある曲"の世界観を
自分なりに解釈して綴ったものです。
~思い出せてよかった…
もし君と出会わなければ
自分の気持ちに気づかないまま
時の波に流されていただろう~
ごくごく平凡なネガティブ男子、小林巽は
自身がフラれた女子、山本亜弓の親友
野中純玲と少しずつ距離が縮まるも
もう高校卒業の日はすぐそこまで来ていた。
例えば時間と距離が二人を隔てようとも
気づくこと、待つことさえ出来れば
その壁は容易く超えられるのだろうか?
幾つかの偶然が運命の糸のように絡まった時
次第に二人の想いはひとつになってゆく。
"気になる" から"好きかも?" へ
"好きかも?"から "好き"へと。
もどかしくもどこかほんわりした
二人の物語の行方は?
文字数 37,365
最終更新日 2022.09.21
登録日 2022.07.30
25歳を迎えた橘沙耶は、人生の停滞を振り払うように、思い切って長く伸ばした髪を切る決意をする。
落ちていく髪の束、露わになる首筋――そこから始まった変化は、偶然再会した旧友との約束へとつながり、やがて仕事や家族との関わり、そして未来の選択に影響していく。
「25」という数字は、ただの記号ではなく、彼女にとって節目を示す目印となって現れる。
髪を切る静かな音、ケープに積もる黒い雪、二十五階から見下ろす街の灯り――そのすべてが、人生の岐路を照らす。
切り離すことでしか見えない未来を描く、断髪と再生の物語。
文字数 10,236
最終更新日 2026.03.01
登録日 2026.02.22
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも
・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ )
〈あらすじ〉
〈心の落とし物〉はありませんか?
どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。
あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。
喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。
ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。
懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。
〈主人公と作中用語〉
・添野由良(そえのゆら)
洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。
・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉
人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。
・〈探し人(さがしびと)〉
〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。
・〈未練溜まり(みれんだまり)〉
忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。
・〈分け御霊(わけみたま)〉
生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。
文字数 519,375
最終更新日 2024.10.13
登録日 2020.07.31
