優しい世界 小説一覧
1
この物語は、とある公爵夫人の“再生”の記録である。
夫の浮気に腐らず、自分のため、そして周りのために前を向き続けた結果、
気づけば新しい愛に目覚めていた——そんなお話。
公爵夫人アリアは、政略結婚で結ばれた夫・ルドルフの帰還を待ちわびていた。
けれど彼は、敗戦国の平民女性を連れて戻ってきて……?
意味不明な夫、横柄な愛人、そして一つの“推測”から始まる逆転劇。
公爵夫人の反撃と挑戦の記録を、どうぞお楽しみください。
※文芸寄りで、展開がゆっくりです
※本作は全てフィクションであり、実在の人物や団体とは一切関係ありません。
文字数 68,147
最終更新日 2025.12.14
登録日 2025.11.16
2
その日、魔法学園女子寮に新しい寮母さんが就任しました、彼女は二人の養女を連れており、学園講師と共に女子寮を訪れます、その日からかしましい新たな女子寮の日常が紡がれ始めました。
文字数 6,489,302
最終更新日 2025.12.14
登録日 2022.01.25
3
ここは、喫茶店『小道』
柔らかい灯りが、小さく点いて、今日も静かに営業中。
笑顔の素敵な女性店主と、角のある少女が暮らす、
ごく普通の――でもちょっとだけ特別なお店。
お客はあまり来ないけれど、いつでも二人があたたかく迎えてくれる場所。
二人の創るおだやかな時間が、ゆっくりと流れる、そんなお店。
当店のメニューは、どこからお読みいただいてもお楽しみいただけます。
静かな時間と、少しの温もりが必要な方が、いらっしゃれば、ご一緒にいかがですか?
……何せ、客のこない喫茶店ですから、席はいつでも空いております。
読むアロマ
あなたの大切な時間に、コーヒーを添えて。
ようこそ、喫茶店『小道』へ。
(※以前の作品を、現在ブラッシュアップ中です)
文字数 119,490
最終更新日 2025.12.12
登録日 2018.01.27
4
【全16話+@:水5:20/20:40更新】
他人の悪夢に触れてしまう血を引く第二皇子ルクス・ノクターンは、現実に灯をともす鐘楼守の令嬢エレナ・ドーンと政略婚約する。夢と現実の境が崩れかける夜、彼女は「あなたの帰る場所になる」と手を取り、彼ははじめて“脆さを許される恋”を選ぶ。
登場人物
❇︎ルクス・ノクターン
完璧・冷徹・礼節。その内側で、他者の悲嘆に引きずられやすい繊細さ。夢の中では無防備。
幼い頃、連続夢介入で昏睡を繰り返し命の縁を踏む。「助けたい」願いと「呑まれる」恐怖のはざまで揺れている。
❇︎エレナ・ドーン
穏やかで実務家。現実に強い。
鐘楼守の一族の令嬢。暁の鐘(モーニングベル)と薬草茶で人を“目醒め”へ導く。
こんな人におすすめ
❇︎しっとり叙情・静かな熱の令嬢ロマンスが好き
❇︎スローバーン/相互に支え合う恋/丁寧な心理描写
❇︎勇者の討伐ではなく、日々の作法で世界を少し良くする物語
文字数 32,520
最終更新日 2025.12.10
登録日 2025.11.12
5
ツルバ村の役場で働く少女・リーナ。 まだ十七歳の新米役人だけれど、村の人たちの頼みごとには誰よりも親身。 そんな彼女の相棒は、一冊の小さくて不思議なノート。 ページをめくると、ふわりと青い文字が浮かぶ。 〈草過剰〉〈笑顔不足〉……。 ノートが示す“過不足”を手がかりに、 止まった水車を直し、売れないパンを救い、まぶしすぎる夜を鎮めていく。 けれど、リーナ自身にも足りないものがあって……。 「あなたも休息不足」
今日もノートは、やさしく彼女を見守っている。 のどかで少し不器用な人々が織りなす、ツルバ村の日常。 ほんの少し笑えて、心があたたかくなる小さなお仕事の物語。
文字数 44,945
最終更新日 2025.12.05
登録日 2025.10.20
6
7
8
「悪役令嬢」として断罪される未来を知ってしまったマティルド。破滅を回避し、今度こそ大切な人たちを守りたい――その一心で、前世のパティシエ知識を活かし、領地の片隅でお菓子作りを始める。最初は戸惑っていた領民たちも、マティルドの作る優しくて美味しいお菓子と、彼女のひたむきな想いに心を開いていく。村娘フローラとの友情、領地管理官アルトとの信頼、そして領民たちの笑顔。お菓子を通じて深まる絆が、寂れた領地に温かい変化をもたらしていく。これは、ほろ苦い運命に立ち向かう令嬢が、甘いお菓子で人々の心を繋ぎ、愛されるヒーローになるまでの、心温まるスローライフ・ファンタジー。
文字数 139,770
最終更新日 2025.11.17
登録日 2025.05.05
9
文字数 2,337
最終更新日 2025.11.13
登録日 2025.11.13
10
王都を追い出された公爵令嬢・ソフィアがたどり着いたのは、
ボロで埃だらけの、誰も使わない辺境の別荘。
けれど、そこで出会ったのは――
大きな体でちょっと不器用な辺境伯。
そして、人懐こい白猫と、村の子どもたち。
あたたかい紅茶と、焼きたてのパン。
猫じゃらしに全力な筋肉兄たち。
やがて、騒がしくも優しい日々が、ソフィアの心を少しずつ溶かしていく。
文字数 56,307
最終更新日 2025.11.03
登録日 2025.10.23
11
12
何でも人並みにできる反面、得意なものがない器用貧乏な駆け出し冒険者のアデュリリア。
資金が尽きかけていたところで同郷のバルトと再会し、二人はギルドからの紹介で薬草採取へ向かうことになる。
番外編は説明書きがありますので、一読をお願いします。
『たくさんのキスをして』と登場人物が被っておりますが、地名や仕事の行き先の繋がりがある以外は関連ありません。
上記はR15指定としています。
文字数 390,638
最終更新日 2025.10.17
登録日 2025.05.15
13
【完結済:全11話】
王都ノクターナに、零時から四時だけ現れる喫茶〈夢喫茶ムーンミルク〉がある。
バリスタ魔女ルルは、ラテアートで“今夜の夢”を描き、一口で眠りをやさしく整える。そこへ現れたのは、結論から話す諜報卿ネブライ。情報を引き出すため「しゃべりやすい夢」を所望するが、ルルはきっぱりと断る――「売るのは“しゃべり”じゃなく“朝”です」。
やがて街に“眠りの浅瀬(夢網)”が広がり、眠りを商品にする企み=夢税が明らかに。二人は月匙と星砂の“耳”で嘘を漉し、**《二人で見る夢》**の可愛い魔法で“渡し切る朝”を装置に学習させる。公開の広場で鐘が一打鳴るとき、面目は紙ではなく“朝”に整えられていく――。
可愛いラテアート(舟/糸電話/猫)、もふもふ月兎ミル、そして「休むことは働くこと」。やさしくて心に効く異世界ファンタジー、じれ甘の沼にどうぞ。
文字数 31,738
最終更新日 2025.10.05
登録日 2025.10.05
14
「お前のスキルは、腹の足しにもならない」
――その一言で、僕は全てを失った。
僕のスキル【種子生成】は、食料になる実を結ばない。農家の三男として生まれた僕に居場所はなく、たった一人、荒野へと追放された。
絶望の果てにたどり着いたのは、灼熱の太陽が支配する砂漠の国「サハラン」。そこは、枯れた大地に人々が喘ぎ、わずかな水さえも命綱となる場所だった。だが、その光景が僕の心に小さな光を灯す。
――前世で培った植物学の知識と、この“役立たず”の力でなら、あるいは。
これは、誰にも必要とされなかった僕が、砂の大地を緑の楽園へと変え、民を深く愛する孤独な王子ファリドと運命的に出会い、かけがえのない自分の居場所と愛を見つけ出す物語。
乾いた心に潤いをもたらす、優しくも力強い奇跡の物語を、あなたへ。
文字数 14,229
最終更新日 2025.10.01
登録日 2025.10.01
15
剣士のラディウス・ハイマーは、聖騎士クレッド・オレオール率いるパーティーの一員だ。
彼は自分の血液を媒介に魔術を使う鮮血魔術の使い手だった。
ある日、宿屋に泊まった際、別の部屋でクレッドたちが話している内容を偶然聞いてしまったラディウスは、チームから離れることを決心する。
しかし、ラディウスを助けてくれたのはクレッドたちだった。
特異な魔術のせいで酷い扱いをしてくる家から救ってくれた恩返しをするために、ラディウスは単独行動をしながら彼らの手助けになることを探していくことになる。
これは仲間想いなのに言葉足らずなせいで、誤解を招いてしまう聖騎士クレッドと、鮮血魔術を持っているにも関わらず受け入れてくれたチームに恩返しがしたいラディウス、彼らの選択を見守りラディウスが再び戻って来ることを願うチームメンバー達の冒険の物語。
———————
鮮血魔術を使用するということで、流血描写が頻繁に入るのでR-15指定をしています。
2025/09/27 今までに公開していた話を少し改稿しました!
文字数 22,494
最終更新日 2025.10.01
登録日 2023.04.21
16
これは、希望を失った世界で出会った、二つの魂の物語。
過労の果てに命を落とし、異世界の若き領主アキラとして生まれ変わった男。
彼に与えられたのは、無限の可能性を秘めた土地と、規格外の魔力。しかし、彼の心には前世で満たされなかった「誰かを幸せにしたい」という切なる願いが宿っていた。
一方、人間に裏切られ、心を固く閉ざした猫獣人の青年カイ。
美しい銀の髪、空色の瞳に宿るのは、何者にも屈しない孤高の光。彼は奴隷の檻の中から、ただじっと自らの運命を見つめていた。
寂れた市場の隅での、運命的な出会い。
「君を奴隷にするつもりはない」
アキラのその言葉は、凍てついたカイの心に、小さな波紋を投げかける。
これは、ただのシンデレラストーリーではない。
見返りを求めない不器用な優しさが、少しずつ心の氷を溶かしていく過程。
共に困難に立ち向かう中で育まれる、確かな信頼と絆。
そして、やがて芽生える、どうしようもなく切なくて温かい恋心。
領主と元奴隷。立場も種族も違う二人が、互いを唯一無二の存在として求め合うようになるまでを、繊細な筆致で丁寧に描き出す。
もし、あなたが日々に疲れ、温もりを求めているのなら。
この物語の最後のページを閉じる頃、きっとあなたの心にも、優しい光が灯っているはずだ。
文字数 31,335
最終更新日 2025.09.24
登録日 2025.09.24
17
18
19
いつも「普通」に馴染めずに生きてきた未知の日常は 気を張ってばかりの毎日
人の気持ちに敏感で傷つきやすい
そんなある日 職場で出会ったのは 少し人と歩調がずれている男性
2人は最初こそ お互いの距離感に戸惑いながらも 小さな言葉やまなざしを重ねて少しずつ心を通わせていく
無理に合わせず 無理に踏み込まず
不器用な会話 思いがけない優しさ そして ぎこちなく でも どこか心地よい
会話が得意なわけでもない2人が 伝えることの難しさと大切さに気づきながら
少しずつ重ねる時間の中で見つけていく “心地よい距離感”
そっと手を差し伸べるような優しさが 彼女の世界を そして彼の心を ゆっくり変えていく――
文字数 14,567
最終更新日 2025.08.06
登録日 2025.08.04
21
ブラック企業で過労死した俺が異世界エルドラで授かったのは『動物親和EX』という一見地味なスキルだった。
日銭を稼ぐので精一杯の不遇な日々を送っていたある日、森で傷ついた謎の白い生き物「フェン」と出会う。
フェンは言葉を話し、実は強力な力を持つ聖霊獣だったのだ!
フェンの驚異的な素材発見能力や戦闘補助のおかげで、俺の生活は一変。
美味しいものを食べ、新しい家に住み、絆を深めていく二人。
しかし、フェンの力を悪用しようとする者たちも現れる。フェンを守り、より深い絆を結ぶため、二人は聖霊獣との正式な『契約の儀式』を行うことができるという「守り人の一族」を探す旅に出る。
最強もふもふとの心温まる異世界冒険譚、ここに開幕!
文字数 191,243
最終更新日 2025.07.26
登録日 2025.06.05
22
激務で燃え尽きたOL・青山瑞季は「地下の墓場」と呼ばれる資料室へ左遷された。目標はただ一つ――定時ダッシュ。ところがそこには、昭和に会社へ骨を埋め、そのまま幽霊になって残業を続ける元モーレツ社員・佐野さんが棲みついていた!
几帳面すぎる幽霊先輩に振り回されながらも、瑞季は古い議事録や写真に眠る“会社の忘れ物”を次々発掘。創立イベントで使う人情味あふれる写真探し、経理部ベテランの心残りになっていた帳簿ミスの真相解明、花形部署の後輩が抱える大型案件の行き詰まり――資料室に持ち込まれる社員たちの悩みを、幽霊の社畜知識と令和流タイパ術で鮮やかに解決していく。
仕事=数字と効率と思っていた瑞季は、佐野さんとの共同作業を通じて「時間と心を守る働き方」を学び、かたや佐野さんも“休むこと”と“人に頼ること”の価値を少しずつ理解していく。
これは、思いがけない場所で見つける、優しくて不思議な、お仕事再生の物語。
文字数 34,754
最終更新日 2025.07.15
登録日 2025.06.30
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24
舞台は通常の時間軸から、色々なパワーによってねじ曲げられ、切り離された世界。のんびりとしたオメガの少年、麦穂と規格外に優秀なしっかり者のアルファの青年、陽一郎が出会い、即、婚約をする。「君に自由な世界をプレゼントするよ」っと言った、その言葉通り新しい世界を作り上げてしまい、始まった2人の幸せな、ゆったり、まったりした物語です。なお、妄想のファンタジーです。実際の人物や、団体などなど、いっさい関係ありません。誰かを傷つける意図も決して、断じて、ありません。愛に溢れた世界を、頭のネジを2、3本緩めて、ぼんやりお楽しみ下さい。
文字数 69,972
最終更新日 2025.06.20
登録日 2025.06.11
25
26
元・戦士のゼクは、町の外れでぬいぐるみ専門の仕立て屋を営んでいる。
言葉少なで無愛想、でもその手が縫うぬいぐるみと服は、どれも心を包み込むように優しい。
ある日、冒険者ギルドで受付見習いをしている少女・ココが、忘れ物のぬいぐるみを届けにやってきた。
それがきっかけで、週に一度だけ、彼女はゼクの店を手伝うようになる。
ふわふわした笑顔でぬいぐるみに話しかけるココ。
無口な仕立て屋と、明るくやさしい受付嬢の距離は、針と糸のように、少しずつ繋がっていく。
これは、ぬいぐるみと日常と、
恋にだけは不器用な男の、ちいさな物語。
ふんわりとした関係性や、癒し系の恋がお好きな方に届きますように。
よければ、感想などもいただけるととても励みになります。
文字数 15,692
最終更新日 2025.06.03
登録日 2025.05.11
27
司書のコーネル・サンダーは、頭に本を落とした衝撃で、普段は意識下の奥に潜む二つの別人格、【レオン】と【リアナ】が出て来ようとする。
彼らはコーネルの命を脅かす脳腫瘍と深く関わっており、彼らが表に出る時間は限られていた。
愛するマリカとの絆を深めたいレオンと、女性としての一日を心ゆくまで体験したいリアナ。
限られた時間の中で、彼らはコーネルの体と時間を借り、それぞれの願いを叶えようとする。
文字数 23,434
最終更新日 2025.06.02
登録日 2025.06.01
28
植物好きの青年が不治の病を得て若くして亡くなり、気付けば異世界に転生していた。
かつて管理者が住んでいた森の奥の小さなロッジで15歳くらいの体で目覚めた樹希(いつき)は、前世の知識と森の精霊達の協力で森の木々や花の世話をしながら一人暮らしを満喫していくのだが・・・。
※主人公総受けではありません。
精霊達は単なる家族・友人・保護者的な位置づけです。お互いがそういう認識です。
基本的にほのぼのした話になると思います。
息抜きです。不定期更新。
※タグには入れてませんが、女性もいます。
魔法や魔法薬で同性同士でも子供が出来るというふんわり設定。
※10万字いっても終わらないので、一応、長編に切り替えます。
お付き合い下さいませ。
文字数 177,790
最終更新日 2025.05.24
登録日 2023.06.03
29
アーランド王国の元王女、ミッシェルは海より深い青い瞳と麦色が混ざった金色の髪を持つ、ふくよかで明るい性格の女性だ。
ミッシェルはあることが理由で、自ら王位継承権を破棄し王家の籍から離れ、王国の端にあるモラック領の領主となり新たな生活を始める。
モラック領のお隣は竜の国「マヤバダル」であり、国境を守る門番たちとも仲良くなったり、領民たちから慕われ、様々な食べ物を贈られたり、領民の7歳の少年に求婚されたりして、和気あいあいと楽しいスローライフを、幼馴染のラリックと愛する妹のアリスと手紙のやりとりをしながら過ごしていた。
モラック領の領主になってから半年で6キロ太り、妹の結婚式までは痩せなきゃ…とケーキを食べながらお茶をしていると──王都から予期せぬ来客が訪れて……?
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なんちゃってファンタジーなので竜とか王家とか設定はふんわりです。
優しい世界を目指して書いてます。
悪者はいません。
他サイトでも公開しています。
文字数 14,846
最終更新日 2025.05.14
登録日 2025.05.08
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婚約者のために仮面をつけて、自他ともに認める理想の王子に成り切っていたはずなのに──
婚約破棄と冤罪の末にすべてを失った泣き虫で臆病な侯爵家の令息、フェリクス・リタウェル。
追放同然で屋敷を追われた彼を保護してくれたのは、ぽっちゃり優しい辺境伯家の令嬢アーチェ・ロシェットだった。
「泣きたいときは泣いていいのよ」
優しくて、穏やかで、どこか抜けていて。それでいて、誰よりも真っ直ぐな彼女に出会って、フェリクスの止まっていた時間がゆっくりと動き出す。
心の傷を隠して生きてきた少年と、彼を包みこむ令嬢の、
“保護”から始まる癒しの同居生活──
泣き虫令息の再生と、二人の恋の行方は……?
文字数 51,191
最終更新日 2025.04.20
登録日 2025.04.20
34
ローズ通りの小さな花屋で暮らす少女・フィリーヌ。
血のつながりはなくても、町の人たちと笑い合う日々が、彼女にとっての大切な家族だった。
彼女の花かごには、いつも小さな花束がいくつか入っている。
パン屋さんにはミモザ、仕立て屋さんにはヒナギク…
それぞれの花に、ひとことだけ手書きのメッセージを添えて。
言葉を持たない花が、町の人の心にふれて、やさしさがすこしずつ広がっていく。
けれど、ある日ひとりの紳士が、フィリーヌの胸元の“銀のスプーン”に目を留めたとき
運命は、静かに動き出す。
これは、小さな花束と、少女のまごころがつむぐ“見えない手紙”の物語。
文字数 8,012
最終更新日 2025.04.11
登録日 2025.03.30
35
両親を亡くし、ひとりぼっちになった12歳の少女リゼット。
パン屋を営んでいた家は閉ざされ、村からパンの香りも、人々の笑顔も消えてしまう。
そんなある夜、夢に現れた祖母から“星の小麦”という不思議な種を託されたリゼットは、星空に願いをかけながら小さな畑を耕し始める。
風や雨に悩まされながらも、彼女の真っ直ぐな想いはやがて村の人々の心を動かし、かまどに再び火が灯される。
焼き上がったのは、星の焼き目が浮かぶ奇跡のパン。
香りとともに、忘れかけていた温もりが村に広がっていく——。
希望とやさしさが繋がっていく、星降る夜のハートフルファンタジー。
文字数 11,782
最終更新日 2025.03.25
登録日 2025.03.22
36
マンションの隣の部屋から女性の悲鳴と男性の怒鳴り声が聞こえた。
主人公 時田宗利(ときたむねとし)の判断は早かった。迷わず訪問し時間を稼ぎ、確証が取れた段階で警察に通報。DV男を現行犯でとっちめることに成功した。
ちっぽけな勇気と小心者が持つ単なる親切心でやった宗利は日常に戻る。
しかし、しばらくして宗利は見覚えのある女性が部屋の前にしゃがみ込んでいる姿を発見した。
その女性はDVを受けていたあの時の隣人だった。
「頼れる人がいないんです……私と一緒に暮らしてくれませんか?」
これはDVから女性を守ったことで始まる新たな恋物語。
文字数 19,556
最終更新日 2024.12.22
登録日 2024.12.22
37
文字数 20,596
最終更新日 2024.10.01
登録日 2023.10.22
38
帝国大学へ魔法学を学びに来た日本の留学生、赤羽利子は大学の収蔵庫で未知の結界を解いてしまう。眩い光に包み込まれた後、恐る恐る目を開けると彼女の目の前には信じられない光景が広がっていた。突如として中世風の軍隊に囲まれてしまった利子は、相手が人間だと分かって傷つけないように逃げ出すことに・・・
赤羽利子には秘密があった。彼女は高校時代に先祖がえりを起こした大妖怪(魔族)だったのだ。生態系の上位に立つ彼女にとって正当防衛のハードルは高く、人間を傷つける事は重罪となる。果たして、利子は罪を犯さず元の世界に戻れるのだろうか?
一方
故郷の帝国大学を訪れた元ロイヤルガードのリュクスは、確保するべき人物が事故で異世界に転移したことを知る。
突如現れた死者の国との戦争は世界各地に飛び火し、泥沼の世界大戦となっていた。両国が互いに大量破壊兵器を準備する中、世界の危機を回避し、世界を救うため、彼は魔族の創った箱庭へ決死のダイブを行うのだった。
文字数 39,294
最終更新日 2024.07.31
登録日 2023.09.25
39
代々医師の家系で育った宮野蓮は、受験と親からのプレッシャーに耐えられず、ストレスから目の機能が低下し見えなくなってしまう。
目には包帯を巻かれ、外を遮断された世界にいた蓮の前に現れたのは「かずと先生」だった。
爽やかな声と暖かな気持ちで接してくれる彼に惹かれていく。勇気を出して告白した蓮だが、彼と気持ちが通じ合うことはなかった。
彼が残してくれたものを胸に秘め、蓮は大学生になった。偶然にも駅前でかずとらしき声を聞き、蓮は追いかけていく。かずとは蓮の顔を見るや驚き、目が見える人との差を突きつけられた。
うまく話せない蓮は帰り道、かずとへ文化祭の誘いをする。「必ず行くよ」とあの頃と変わらない優しさを向けるかずとに、振られた過去を引きずりながら想いを募らせていく。
色のある世界で紡いでいく、小さな暖かい恋──。
文字数 88,101
最終更新日 2023.11.04
登録日 2023.05.21
40
少年二人の懐かしく優しい夏の日々。ヤクザの組長の息子、琥太郎は行き倒れの欧之丞を拾った。「なんで、ぼくの後追いするん?」琥太郎は、懐いてくる欧之丞に戸惑いながらも仲良くなる。だが、欧之丞は母親から虐待されていた。「こんな可愛い欧之丞をいじめるとか、どういうことやねん」琥太郎は欧之丞を大事にしようと決意した。明治・大正を舞台にした少年二人の友情物語。※時系列としては『女學生のお嬢さまはヤクザに溺愛され、困惑しています』→本作→『没落令嬢は今宵も甘く調教される』の順になります。『女學生…』の組長とヒロインの結婚後と、『没落令嬢…』の恋人との出会いに至るまでの内容です。
文字数 148,517
最終更新日 2023.08.24
登録日 2020.05.24