小説一覧
自分が読んでいたラノベの隣国の第三公主だった翠蘭(スイラン)として生まれ変わった翠(ミドリ)
中華風ファンタジーのその小説では翠蘭は兄の妃である主人公をいじめる小姑であり、悪役令嬢のように断罪エンドを迎える運命だった。
翠蘭はその運命から逃れるために、隣国へ逃亡する。
そこで酔っ払いに絡まれる、長身の女性春鈴(シュンリン)を助け出す。
しかしその春鈴は、この国の皇帝・春蕾(チュンレイ)だった。
春蕾は、先帝である兄が崩御したため城から抜け出していたのだ。
自分が即位する代わりに、翠蘭を皇后にすると言い出す春蕾。
全力拒否すればするほど、春蕾の溺愛は強くなりーー
文字数 6,598
最終更新日 2023.07.31
登録日 2023.07.27
君が好みに合わせないからだよ。だから僕は悪くないよね?
婚約解消したいと伝えた。だってこんな地味で格下の相手は嫌だ。将来有望な伯爵家の跡取りで見た目だって女性にモテるんだから。つれて回るのに恥ずかしい女なんて冗談じゃない。せめてかしずいて気分良くしてくれるなら我慢できるのにそんなことも出来ないバカ女。だから彼女の手紙はいつも見ずに捨ててた。大したこと書いてないから別にいいよね。僕が結婚したいんじゃないんだし。望んだのはそっちだよね。言うこと聞かないと婚約解消しちゃうよ?
※スカッとはしないかなぁ。性格クズは死ぬ間際もクズかな……(読み返してこういう感想でした)
※だらだら番外編書いてます。
※番外編はちょっとじれじれと可愛いイチャイチャ雰囲気にまとまりました。
文字数 25,152
最終更新日 2023.10.27
登録日 2023.08.20
とある村にある森に、世界最強の大英雄が村人として生活していた。 そこにある双子の姉妹がやってきて弟子入りを志願する!
主人公は姉妹、大英雄です。
学生なので投稿ペースは一応20時を目安に毎日投稿する予定ですが確実ではありません。
本編は完結しましたが、お気に入り登録者200人で公開する話が残ってます。
次回作は公開しているので、そちらも是非。
誤字・誤用等があったらお知らせ下さい。
初心者なので訂正することが多くなります。
気軽に感想・アドバイスを頂けると有難いです。
文字数 458,857
最終更新日 2018.03.29
登録日 2017.05.16
世界を管理する女神は困っていた。邪神が異世界から魂を呼んで一人の娘に受肉させ、更には厄介な強力な魅了の力を与えたからである。
魅了の力を与えられた娘は国の中枢を担う王太子や貴族令息達を次々と篭絡していった。
女神は勇者の祖母になるべき運命である、王太子の婚約者である令嬢に加護を与えて抵抗するも――魅了の力は強く、令嬢は断罪されてしまう。更に悪い事に、彼女は魂の死を迎えてしまった。
本来ならあるべき婚姻が結ばれなければ、未来の勇者が生まれなくなってしまう。女神はやむなく邪神と同じ手段を取る事にした。即ち、異世界からの魂を呼び、その令嬢に受肉させる事を。
文字数 4,914
最終更新日 2020.10.14
登録日 2020.09.22
愛する人の背中を押してこの世を去った元公爵令嬢は、なぜか前世の記憶を持ったまま違う世界に生まれ変わった。
心機一転、明るく平民生活を満喫していたレイチェルの元に、傲慢な貴族の男があらわれる。
「娘の身代わりとして、白豚王子に嫁いでこい」
言うことを聞かなければ両親を傷つけると脅され、仕方なくレイチェルは言いなりに。
太っていて、吃音持ちで、おまけにふるまいが最悪。
通称”白豚王子”と呼ばれるダミアンだったが、会ってみると意外な一面が見えてきて――
「あなたができそこないじゃないって、わたくしが証明してあげますわ!」
*「小説家になろう」12/13~15の総合・日間で1位を頂きました。皆様本当にありがとうございます。
*『広報部出身の悪役令嬢~』と少しだけ世界観が繋がっていますが、未読でも全く問題ないです。
*ちょっとだけ夜っぽい表現出てきますが全年齢向けです。R15は念のため。
文字数 24,766
最終更新日 2021.12.19
登録日 2021.12.17
「ぼっ僕は、そっそなたとのこここ婚約を、はっはっ破棄しゅるっ!」
「そんなビビリ上がってどもりまくった野郎が何言ったって通りゃしねぇッつんだよ!」
「ひぃっ!?ごごごごめんなさいぃ!」
今日も今日とて皇太子アウレーリオが婚約者のコスタンツァに婚約破棄を仕掛け、そして敢えなく撃退されている。
皇太子はこの、口もガラも悪い婚約者が怖くて仕方ない。政略のためだと分かってはいても、怖いものは怖いのだ。
だが怖くて逆らえないせいで、睨まれ凄まれてしまうとすぐにヘタレて謝ってしまうのだ。
「これで、皇太子殿下の113連敗ですね」
「勝てないのになぜか人気になったどこぞの馬みたいですな」
それを見守る皇太子の護衛騎士と婚約者の専属侍女も呆れ気味。離れているのをいいことに、ボソボソと小声で“勝てない競走馬”に例えたりなんかしていた。
だがそんなある日、皇太子がついに婚約破棄を完遂するための“最終奥義”を伴って現れた。
皇太子の秘策とは?
その時婚約者の取った行動とは?
それによってもたらされた、意外すぎる結末とは?
実況の護衛騎士トゥーリオさんと解説の専属侍女エコーさんは、その全てを見ていた⸺!
◆久々にきちんと設定のある短編連載をお送りします。とはいえ2月に書き始めて一旦ボツにしていたもので、完成まで約9ヶ月かかった難産作品(爆)。一応形にはしましたが、ちょっと詰め込み過ぎな気もします(笑)。
◆作者の投稿作は特に断りなき場合、基本的に同一の世界観に基づいています。どの作品も独立しているのでそれぞれ単品でもお楽しみ頂けますが、合わせて読めば二倍楽しいです。多分。
◆全5話、約18000字。毎日1話ずつ更新します。
◆この作品は小説家になろうでも公開します。
文字数 17,214
最終更新日 2022.12.05
登録日 2022.12.01
高校の入学式。いつも要領のいいα性のナオキは、整った容姿の男子生徒に意識を奪われた。恐らく彼もα性なのだろう。
男子も女子も熱い眼差しを彼に注いだり、自分たちにファンクラブができたりするけれど、彼の一番になりたい。
(旧タイトル『アルファのはずの彼は、オメガみたいな匂いがする』です。)全4話です。
文字数 9,416
最終更新日 2023.03.30
登録日 2023.03.27
『間違ってないですか?』の続編。
https://www.alphapolis.co.jp/novel/825350246/815771369
《【共通タグ:間違って】にしました。検索に使って下さい。》
いたぶりたい攻め と 自己肯定感の低い受け
これってハッピーへ向かうの?
向かいます!
R18はタイトルの後ろに※をつけます。
流血は無いですが、スカ系表現が微量あり。
なんでもありの人向けでお願いします。
(全14話+後話をぼちぼち投稿。)
【注:投稿時、“連載中”になります。ご了承下さいませ。】
◆ 『間違ってないですか?』を読んで頂いてありがとうございます。もう少し挑戦してみようかと、続き書いてみました。よろしくお願いします。◆
文字数 150,263
最終更新日 2023.11.16
登録日 2023.10.01
過去の恋愛から自分の顔がコンプレックスの地域課の警察官・石川静(いしかわ しずか)はひったくり犯に襲われていた医者の花村天嗣(はなむら あまつぐ)を助ける。するとその場で『一目惚れした』と花村から告白され、大激怒。こっぴどく振った。しかし自身の住む官舎の耐震性が問題になり、新しい官舎が出来るまでの間、花村の大豪邸で花村と二人で同棲することになってしまう。
最初は反発していた静だが、生活力のない花村の世話を焼いたり、 真面目な仕事ぶりを見るうちに花村に惹かれていく。しかし『一目惚れ』という言葉が気になり、素直に受け止められず・・・。
文字数 37,384
最終更新日 2023.11.08
登録日 2023.10.31
以前投稿した「ガマズミ」のおまけ小説です。
本編をお読みいただいてないと、かなり分かりにくいです。
本編の執筆状況を完結にしてしまったので、今後もおまけ小説を載せる際は、こちらに載せます。
おまけ①→本編のアフターストーリー後の話で、日高とヒロインがペットプレイをする話です。
ハロウィンSS→キョンシーのコスプレをした日高が、ヒロインに命令させえっちをする話です。
おまけ②→本編のアフターストーリー後の話で、弓川さん(@yumikawa_2)が描いてくださったひよこパーカー姿の日高と、ウィンクができない日高のイラスト元に書いたSSです。挿絵は弓川さんが描いてくださった日高です。
日高とヒロインがひたすらえっちしてる話です。
注意点
・SM要素アリです。
・ヒロインを精神的に傷つける描写があります。
文字数 51,676
最終更新日 2020.12.11
登録日 2020.08.22
男運が悪い女顔大学生が山に死体を埋めに行ったら人外に魅入られてしまう話
人外×人間
※受けが振られる描写があります。
※微妙に倫理観が無いです
完結後も読んでくださる人が居て、嬉しく思っています。
短いですが新しい話を加えました。
これからも完結後のおまけ的なものを書くかもしれません
文字数 12,505
最終更新日 2021.04.10
登録日 2021.03.02
私は仕事はバリバリこなせる、キャリアウーマンでも、毎日ひとりでの寂しさを
紛らすのと性的な欲求を満たす為に自慰に明け暮れる日々!
そんな中で、隣の借家でひとり暮らす独身の無職の男性が気になり!
文字数 717
最終更新日 2021.08.24
登録日 2021.08.24
貴族学院の卒業式を終えて卒業記念パーティーに出席していたミリアは婚約者のヒューベルから婚約破棄を突き付けられるのでした。そこに新しい婚約者のアウラまで現れてミリアは大ショックを受けるのでした。さらにヒューベルとアウラはそれだけでは飽き足らずにミリアを地下牢に放り込もうとするのでした。
文字数 11,454
最終更新日 2022.07.23
登録日 2022.07.23
リリム王国辺境伯エインズワース伯爵家の長女、ユーニス・エインズワース。伯爵令嬢であるはずなのに、生活は使用人以下で、まともに育てられたことはない。それでも心優しく強かに育った彼女は、ある日、隣国との国境である森で二人の怪我をした男性を見つけて……?※不定期更新です。
文字数 54,492
最終更新日 2023.07.28
登録日 2023.07.06
元貴族令嬢のアメリアは、ドーチェスター伯爵に婚約破棄され、辺境の地で使用人のジェイコブとともに穏やかな暮らしを送っていた。しかしそんな日々のさなか、突然伯爵から復縁を迫る手紙が送られてきて――?
今更何を言われたって、私は今の暮らしを気に入っているんです。戻る気なんかさらさらありません!
※一日一話更新、5話ほどで完結予定
文字数 7,059
最終更新日 2023.07.22
登録日 2023.07.18
侯爵令嬢エフィーシアは五才のとき、前世の記憶を思い出した。世界を救った聖女だったという記憶だ。前世は前世、今世は今世で、割りきって生きようと決めたある日、エフィーシアに婚約者ができる。
けれど、彼は、エフィーシアが前世で振られたセドリックに姿がそっくりで──。
※間違えて消してしまったので、再投稿です。
文字数 5,398
最終更新日 2019.04.18
登録日 2019.04.17
信頼できる幼馴染な執事に心を寄せてるだけのお話。
小説家になろう様でも投稿しています。
文字数 1,289
最終更新日 2021.04.09
登録日 2021.04.09
「・・お前、その程度でアメリアを脅せたのか? ある意味凄いな」
「勇者」
追いかけ回された家庭教師アメリアと愉快な三兄弟のその後の様子を少しばかり
ーーーーーー
完全な後日談なので、本編をお読み頂いた後でなければ意味不明な内容かも
(-.-;)y-~~~
文字数 4,955
最終更新日 2021.06.28
登録日 2021.06.25
聖女の私ミレッサは、アールド国を聖女の力で平和にしていた。
それなのに国王は、平和なのは私が人々を生贄に力をつけているからと罪を捏造する。
公爵令嬢リノスを新しい聖女にしたいようで、私は孤島送りとなってしまう。
島から出られない呪いを受けてから、転移魔法で私は孤島に飛ばさていた。
その後――孤島で新しい生活を楽しんでいると、アールド国の惨状を知る。
私の罪が捏造だと判明して国王は苦しんでいるようだけど、戻る気はなかった。
文字数 16,288
最終更新日 2022.02.04
登録日 2022.01.15
公爵令嬢フレデリカは、許嫁の王子の浮気現場を目撃する。
しかし王子の女遊びも学園卒業までの間のこと。おおらかな心で許していた。
しかし、王子はなんと聖女を召喚し、更にフレデリカを邪悪な魔女に仕立て上げて婚約破棄する。そしてフレデリカは学園を追放された。
それから半年。
フレデリカを追いかけてきた学園の同窓生と再会し、色々吹っ切れて、悪役として逆襲することにした。
文字数 9,566
最終更新日 2022.03.17
登録日 2022.03.17
主人公・日高 春樹は好きな乙女ゲーのコンセプトカフェの帰りにゲーム内のキャラに襲われ、少女によってトラックへと投げ込まれる――――という異常事態に巻き込まれ、挙句の果てに少女に「アルカ・スパイトフルとして生きて下さい」と。ゲームに似ている世界へと転生させられる。
ちょっと待って、その名前悪役キャラで最後死ぬキャラじゃないですか!!??それになぜ俺がそんな理不尽な目に合わないといけないんだ・・・!!ええっ!
あっ!推しが可愛いーーーー!!と、理不尽に心の中で愚痴りながらも必死に、のんびりと気軽に過ごすストーリ(になるはず)です。
多分左右固定
主人公の推し(アフェク)×主人公(春樹)
その他cpは未定の部分がありますが少し匂わせで悪役であったアルカ(受)あるかと思います。
作者が雑食の為、地雷原が分かっていない事が多いです。
文字数 43,931
最終更新日 2024.04.10
登録日 2021.12.15
警察官とヤクザ。相容れないはずなのに、二人は惹かれ合う――。
警察官の堤政樹は、クリスマスの朝に腹部を刺されて倒れている久保田月郎を発見する。久保田は関西のヤクザ柏原組の組長付きの男であり、堤とは知り合いと呼べる間柄だった。このまま放置するわけにはいかないと、月郎を連れ帰る堤だったが――。
「ヤクザなイケメンに飼われてます!」の続編となる外伝小説。
本編完結後、「幕間 クリスマス2021」の直後の時系列です。
※本作品は反社会的勢力を肯定するものではありません。
暴力的な描写、残酷な表現があります。
リバーシブルカップリングです。
モブによるレイプ表現があります。
文字数 101,099
最終更新日 2022.07.25
登録日 2022.05.16
☆R15→R18 変更しました
☆33話頃から変な方言を喋るキャラが出てきます。実際とは使用方法の違う喋りかと思われますが、どうか広い心でお読みいただければと。
よろしくお願いします。
☆本編完結
しがない男爵令嬢だったフレリアには日本で暮らした前世の記憶がある。
平民から男爵の隠し子だったことが判明し、引き取られたことから、もしかして乙女ゲームのヒロインだったりして…なんて思っていたけれど、残念ながらどの話にも自分の名前のヒロインは居なかった。
けれど学園の入学式、自分からは名乗らない他称王子から自分がR18ゲームの主人公だと明かされ迫られる。
それからもろもろあって、辺境最強の騎士とその騎士の持ち物である最強の剣の精霊から求愛されることになってしまった。
フレリアの運命は、いかに!
文字数 60,514
最終更新日 2023.01.09
登録日 2022.12.04
「好きです!私を貴方のお嫁さんにしてください!」
「悪いが君の想いに応えてやれない」
何度目になるでしょうか。こうしてヴァン様に告白するのは。そして、何度目でしょうか。こうしてヴァン様に断られるのは····でも!好きなのです!大好きなのです!
ですが、私が英雄の血族であるが故に、ヴァン様は私の手をとってはくれないのですね。英雄の血族の私に剣を持たなくて良いと唯一言ってくれたヴァン様。
しかし、隣国との戦、数々の魔物の襲来。そして、王都の壊滅。未来は絶望へと繋がっていくのです。
私は貴方が生きる未来の為ならば、喜んで剣を取りましょう。例え私が貴方に剣を向けることになったとしても。
*内容に不快感を感じられましたら、そのまま閉じることをお勧めします。
*1話1万文字前後となっております。
*題名を「裏切りの英雄」から変更しました。
*作者の目は節穴のため誤字脱字は存在します。
*小説家になろう様にも投稿しております。
文字数 141,021
最終更新日 2022.11.03
登録日 2022.09.25
商家の娘メロー・アチソンは妖精のように可愛らしい娘だった。しかしメローと伯爵令息との婚約は破棄されてしまった。伯爵家の経営が立ち直ったら商人など用済みというわけだ。メローを娘のように孫のように思っていた男達の復讐が始まる。実は商家の娘らしくしたたかなメローの選択は?
文字数 5,368
最終更新日 2023.12.16
登録日 2023.12.10
私は理解できずに頭が真っ白になってたいた。
「お父様、もうこれ以上は……」
「そんな男の事など放っておけ!」
私の言葉も耳に入らないのか父は怒りを露わにする。
今までに見た事の無い父の姿に私は恐怖してしまっていた。
「我が家の恥さらしめ! 貴様の様な者が次期当主であるはずがない!」
そんな父の言葉にお母様が泣きながら訴える様に口を開く。
「……あなた、これは余りにも酷いですわ」
「お前は黙っておれ!」
怒鳴る父の言葉にお母様は体を震わせる。
(私のせいだ。私がもっとしっかりしていればこんな……)
自分の力の無さに私は唇を噛んだ。
(私が悪役令嬢として振舞えばこんな事にはならなかったのに)
自分の心の弱さに後悔していた。
そんな時、父が私の方を向きながら口を開く。
「お前がこの家の顔に泥を塗ったのだぞ!」
「お父様、そんな言い方は……」
母の助けにも耳を貸さず父の言葉は続く。
「お前はもう公爵家のご子息に嫁ぐ資格は無い」
父の言葉は深く私の心に突き刺さった。
「そんな! どうしてですか!」
私は父に向かって叫ぶが、父は私を睨みつける。
「お前は公爵家のご子息にふさわしくないと分かったからだ」
そんな父の態度に私は涙を流した。
(こんな事になるなんて……)
後悔しても遅かった。
「お前の処遇については追って連絡する」
それだけ言い残して父は部屋を出て行ってしまった。
「待って下さいお父様!」
私の声にも耳を貸さず父は出て行ってしまったのだ。「そんな……私どうすれば……」
私は一人泣き崩れた。
(私が悪いんだ。お父様に認めてもらえる様にもっと頑張るべきだったんだ)
後悔しても遅かった。
(折角、公爵家のご子息と婚約が整って幸せになれるはずだったのに……)
今までの人生を振り返ると涙が止まらなかった。
それから数日間、私は部屋に閉じこもり続けた。
食事も喉を通る事は無く衰弱していくばかりだった。
そんな私を見かねてお母様が優しく私の背中をさすってくれたのだ。
「ごめんね、リリア。こんな酷い目に遭わせてしまって」
「お母様は悪くないです……」
お母様だって辛いはずなのに私を気遣ってくれたのだ。
そんな時に扉がノックされる。
「リリア様、お久しぶりでございます」
扉の先にいたのはマリアだった。
「どうしてここに?」
私の疑問に答える様にマリアは話を続ける。
「公爵様の計らいでリリア様がお食事を取りに来ていないとお聞きしましたので私がお食事をお運びしに来たのです」
(公爵家のご子息が?)
私が考えているとマリアは私に話し続けた。
「公爵様からリリア様のお気持ちを第一に考えろとご命令を受けましたので……それで、どうなさいますか?」
文字数 2,008
最終更新日 2023.12.28
登録日 2023.12.28