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大衆娯楽 完結 ショートショート
ささやかな暮らしのなかに、そっと咲く、心の灯火を。 この短編集は、特別な事件も、大きな奇跡も起きません。 それでも、ページをめくるたびに、どこか心の奥がじんわりと温まる ――そんな、小さな物語たちが詰まっています。 登場するのは、日常のどこにでもいそうな人たち。 学校、商店街、古い団地、喫茶店、祖父と孫の関係…… ふとしたすれ違いや気づき、届かなかった言葉が、静かに、やさしく、誰かの心に触れていきます。 「気づかれない想い」「言葉にしづらい気持ち」「習慣に紛れてしまう優しさ」 それらを、丁寧な筆致と静かなまなざしですくい取り、物語へと昇華しています。 すべての話に共通するのは、“あたたかさ”ではなく、“あたたかくなっていく”過程。 読み終えたあとには、まるで湯気のように、胸の奥で何かがふわっと立ち上ってくるはずです。 疲れた心の隙間に寄り添いたいとき。 そっと誰かのやさしさにふれたいとき。 この物語集は、そんな夜に、そっと灯る小さな明かりになるでしょう。
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文字数 27,812 最終更新日 2025.07.02 登録日 2025.06.22
ライト文芸 連載中 長編 R15
僕は人間が嫌いだ。でも、好きでそうなったわけじゃない。 両親は僕を虐待した。僕はその時まで、いや、そうなってもしばらくは、両親の愛を信じていた。 でも、それは収まるどころかエスカレートしていった。その頃から、僕の右目が不調をきたし始めた。 だがそれも長く続かず、両親は逮捕され、僕は施設に入れられた。 僕は両親から愛されていなかった。 施設の人達は優しかったのだろう。でも、僕の右目にはそう映らなかった。 だから僕は、人を信じられなくなってしまった。信じることに恐怖してしまったのだ。 誰か、それが嘘でもいい。僕の目を、騙し続けてくれるような人は…
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文字数 25,066 最終更新日 2025.05.16 登録日 2025.05.10
ライト文芸 完結 短編
数か月に渡る雨期と呼ばれる時期を前に、必要なものを調達に行く準備を始める蓮。普段は通らないけもの道を選ぶのには彼なりの理由があった。それはその時にしか見られない景色を見るため…だったのだが、今年は何かが違っている。 雨期が近くなった頃、いつもとは違う予感に促されて出発を早めた蓮の前に、最近よく店に来る悪ガキからの『お守り』が届く。それは昔、一度だけ見たことのある貴重な青い羽根。その羽根は、かつて自由気ままな放浪者であるひ―じいちゃんが自慢げに話してくれた『導きの青い羽根』だった。蓮は受け取ったお守りを荷物に忍ばせ旅に出た。 予想通り早めの雨期を告げるかのように降り出した雨を避けるため、雨宿りに選んだ大木の下で不思議な光を見つけた。まるで光の中へと誘うように青い羽根が連を導く。 大木の亀裂に吸い込まれ意識を失った蓮がたどり着いた先で、更に不思議な出来事が待ち受けていた。 自分とそっくりな頬に傷のある男と妖しい二人の男たちとの出逢いによって、蓮は衝撃的な騒動に巻き込まれることになる。 遠い昔に封印されたはずの邪悪な妖力を持つ漆黒の九尾が復活を遂げ、襲い掛かってくる。彼らは力を合わせ、再び穏やかな場所を取り戻すため死闘を繰り広げる。 尊敬する放浪者であるひーじいちゃんと、天狐、空狐と共に、漆黒の九尾を封印することができるだろうか…ボロボロになりながらも諦めずに戦い続け、やっとの思いで追い詰めた。 すべてを終え、迎えた安息の時間の中で蓮は、眠っている間にみんなと過ごした時間を忘れ、元の世界へと戻されてしまった。 ふと我に返り、不意に空を仰いで月を眺めていると不思議な光景と遭遇し、蓮は忘れていた時間を思い出した。そして森の中で見つけたわずかなこもれびの中で、大切な存在たちとの再会を果たす。 お互いに存在するべき場所が違っていても、失うことのない絆を手に入れた彼らは互いを認識しつつ、あと少しの境界を越えられない。そんなもどかしさを感じながらも、いつの日にか必ず再会することを強く願い、与えられた自らの時間を生き抜いていこうと誓い合った。 青い羽根によって導かれ、重なり合った彼らの時間はほんのわずかだったのかもしれないけれど、きっと何よりも尊く、何よりもあたたかいものだったはずだ。 もしかしたら彼らが共に過ごした大切な時間は、いつまでもどこかで語り継がれていくのかもしれない…
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文字数 25,195 最終更新日 2025.04.25 登録日 2025.04.25
青春 完結 短編
秋月雄偉はオタクである。 70年代アニメと特撮のみを深く愛する、ディープでブサイクな小太りのオタクである。 女の子には全く縁はないが、それなりに幸せであった。 それがオタクだからである。 さらに、同好の士はどこにでもいるものだ。 クセのあるメンバーばかりが集う「倶楽部七拾年」。 コマ撮りやブルーバック合成の世界を堪能する毎日だったか、そんな彼にも人生の転機が訪れる。 教室に咲く高嶺の花、凪原あきらが急に70年代お姫様カットにして急接近してきたのだ。 どうする? どうする? 仲間を取るか、彼女を取るか。 秋月雄偉、人生最後になるかもしれない、最初の選択は……。 (ライトノベル作法研究所様と内容が重複します)
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登録日 2016.04.01
ライト文芸 完結 短編
いつも「普通」に馴染めずに生きてきた未知の日常は 気を張ってばかりの毎日 人の気持ちに敏感で傷つきやすい そんなある日 職場で出会ったのは 少し人と歩調がずれている男性 2人は最初こそ お互いの距離感に戸惑いながらも 小さな言葉やまなざしを重ねて少しずつ心を通わせていく   無理に合わせず 無理に踏み込まず  不器用な会話 思いがけない優しさ そして ぎこちなく でも どこか心地よい  会話が得意なわけでもない2人が 伝えることの難しさと大切さに気づきながら 少しずつ重ねる時間の中で見つけていく “心地よい距離感” そっと手を差し伸べるような優しさが 彼女の世界を そして彼の心を ゆっくり変えていく――
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文字数 14,310 最終更新日 2026.01.20 登録日 2025.08.04
青春 連載中 短編
俺には自信がなかった。透明人間のように、誰の目にも留まらない高校生活。 生物室の水槽の前で出会った早川さんが問いかける。「金魚と鳥、どちらが幸せだと思う?」外の世界を知らない金魚と、空を知っている鳥。彼女は言った。「中井くんは鳥だと思うよ」 しかし早川さんは突然、学校を去った。妊娠。相手は誰なのか。真実が明らかになるとき、俺は何もできない自分を呪う。 大学生になっても何も変わらなかった。教育実習で出会った渡瀬という生徒。虚無的な彼女の目は、どこか俺に似ていた。DMが始まり、距離が近づき、そして——。 水槽の外に出たつもりだった。でも俺は、もっと深い水の中に沈んでいくだけだった。息ができない。もう、引き返せない。
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文字数 35,881 最終更新日 2025.12.15 登録日 2025.12.15
ライト文芸 完結 短編
世の中には、「父親になること」が当たり前のように語られる。 家族を守り、子どもを愛し、立派に振る舞う存在――それが理想とされている。 だがもし、自分がその“理想の父親”になれなかったとしたら? 本作は、「父になれない」と苦しみ続けた一人の男、山下徹の物語である。 結婚を機に妻の実家での同居生活を始め、二人の娘を育てながら働く徹。 周囲から見れば、どこにでもいる普通の父親。 だがその内側では、誰にも言えない葛藤と孤独が静かに積み重なっていた。 子育てが苦しい。 家族を愛しているのに、心がついていかない。 理想の父親像に追いつけない自分に、嫌悪と罪悪感を抱き続ける日々。 それでも徹は、働き、耐え、笑い、「良い父親」を演じ続ける。 誰にも弱音を吐けないまま、心は少しずつ壊れていく。 やがて訪れる限界。 怒り、不安、絶望、そして――死。 すべてを終わらせようとしたその夜、彼を引き止めたのは、ほんの些細な「家族の声」だった。 本作は、ただの感動物語ではない。 理想と現実の間で引き裂かれ、何度も壊れかけながら、それでも生きることを選び続けた男の、あまりにもリアルな記録である。 「父親とは何か」 「家族とは何か」 そして、「自分とは何者なのか」 その問いに、明確な答えは提示されない。 だが読み終えたとき、きっとあなたの中にも、静かな変化が訪れるだろう。 完璧でなくていい。 強くなくていい。 それでも人は、誰かにとってかけがえのない存在になれる。 この物語は、苦しみを抱えながら生きるすべての人へ贈る、 不器用で、それでも確かな「再生」の物語である。 ――あなたはきっと、この男を他人事だとは思えない。
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文字数 54,275 最終更新日 2024.05.01 登録日 2024.04.08
ライト文芸 完結 ショートショート
「その夜、俺は“ちゃんと生きる”のをやめた。」 全話書き換え完了! 眠れない夜は、誰にでもある。 けれど、その夜が――人生を変えてしまうことがあると、あなたは知っているだろうか。 三十歳を目前に控えた男、佐藤正樹。 ラーメン屋での過酷な労働、理不尽な叱責、積み重なる失敗。 気がつけば彼は、自分の人生を“やり過ごすだけのもの”にしていた。 何も望まず、何も選ばず、ただ今日を終わらせるために生きる日々。 そんなある夏の夜、彼は眠れずに部屋を飛び出す。 行き先のない散歩。 意味のない時間。 ――そのはずだった。 だが、真夜中の街で出会ったのは、“どこかおかしな人たち”だった。 常識を軽々と踏み越え、自分の欲に忠実に生きる男。 心に嘘をつくなと、乱暴に真実を叩きつけてくる女。 日常を“戦場”と呼び、狂気じみた熱で仕事に没頭する店員。 彼らは皆、どこか壊れている。 けれど同時に、誰よりも“自分の人生を生きている”。 その異質な出会いは、正樹の心に小さな火を灯していく。 ずっと押し殺してきた本音。 ずっと見ないふりをしてきた違和感。 ずっと諦めていた“自分自身”。 ――お前は、本当にそれでいいのか? 問いかけるのは、他人ではない。 彼自身の心だった。 そして迎える、決定的な朝。 恐怖に縛られていた男が、初めて“自分の意思”で選択をする瞬間。 それは決して、正しくも美しくもない。 誰かに褒められるような行動でもない。 それでも彼は、確かに一歩を踏み出す。 誰のためでもない。 評価のためでもない。 ただ、“自分の人生”を取り戻すために。 これは、特別な才能を持たない男が、 ほんの一晩で“生き方”を変えていく物語。 そしてきっと、読み終えたとき、あなたも気づくはずだ。 人生は、いつだって変えられる。 それは大きな決断じゃなくてもいい。 たった一度、“自分の心に従う”だけでいいのだと。 ――さあ、真夜中へ出よう。 少しだけ変な人たちが、あなたを待っている。
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文字数 15,131 最終更新日 2025.05.04 登録日 2025.04.30
ライト文芸 連載中 長編
・完結済み(2024/10/12)。また書きたくなったら、番外編として投稿するかも ・第4回、第5回ライト文芸大賞にて奨励賞をいただきました!!✌︎('ω'✌︎ )✌︎('ω'✌︎ ) 〈あらすじ〉  〈心の落とし物〉はありませんか?  どこかに失くした物、ずっと探している人、過去の後悔、忘れていた夢。  あなたは忘れているつもりでも、心があなたの代わりに探し続けているかもしれません……。  喫茶店LAMP(ランプ)の店長、添野由良(そえのゆら)は、人の未練が具現化した幻〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉と、それを探す生き霊〈探し人(さがしびと)〉に気づきやすい体質。  ある夏の日、由良は店の前を何度も通る男性に目を止め、声をかける。男性は数年前に移転した古本屋を探していて……。  懐かしくも切ない、過去の未練に魅せられる。 〈主人公と作中用語〉 ・添野由良(そえのゆら)  洋燈町にある喫茶店LAMP(ランプ)の店長。〈心の落とし物〉や〈探し人〉に気づきやすい体質。 ・〈心の落とし物(こころのおとしもの)〉  人の未練が具現化した幻。あるいは、未練そのもの。 ・〈探し人(さがしびと)〉  〈心の落とし物〉を探す生き霊で、落とし主。当人に代わって、〈心の落とし物〉を探している。 ・〈未練溜まり(みれんだまり)〉  忘れられた〈心の落とし物〉が行き着く場所。 ・〈分け御霊(わけみたま)〉  生者の後悔や未練が物に宿り、具現化した者。込められた念が強ければ強いほど、人のように自由意志を持つ。いわゆる付喪神に近い。
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文字数 519,375 最終更新日 2024.10.13 登録日 2020.07.31
ライト文芸 連載中 短編
人の強い想いは、ときにこの世に留まり、怪異として姿を現す。 それは呪いでも霊でもなく、行き場を失った「念い」だ。 街には、そんな念いを扱う者たちがいる。 通称「晴らし屋」。 彼らは怪異を無理に祓わない。 消すのではなく、その想いがどこへ向かうべきだったのかを探し、見届ける。 赤い雨の日に現れる噂、 忘れられた場所に残る声。 都市伝説や怪談として語られる存在の裏には、 必ず、誰かの感情が置き去りにされている。 本作は、一話完結の連作形式。 章ごとに異なる怪異と向き合い、 それぞれ違う“救い方”が選ばれていく。 正解は一つではない。 すべてを断ち切ることが、救いになるとは限らないからだ。 これは、怪異を倒す物語ではない。 行き場を失った想いの、その先を描く物語。 その念いは、晴らされるのか。 それとも、ただ見送られるのか。
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文字数 25,676 最終更新日 2026.02.01 登録日 2026.01.15
ライト文芸 完結 短編
銀の髪を夜風に揺らし、赤い瞳で足元を見つめる小さな女がいる。 年齢不詳、身長は子どもほど。けれどこの街では、彼女が二百年を生きる魔女だと囁かれていた。 彼女は夜の路地に落ちた恋を拾う。 告げられなかった想い。 届かなかった手紙。 忘れられない約束。 死んでしまった人へ向けた、行き場のない好き。 誰にも見えないそれらを、彼女だけは見つけることができる。 ガラス片のようにきらめく恋を、白い指先でそっと摘み上げ、小さな瓶へ閉じ込めるのだ。 「あなたが明日、少しだけ前を向けるように」 そう言う時だけ、彼女の声は驚くほどやさしい。 普段の彼女は無口で、愛想もなく、感情すら薄い。 まるで人の心になど興味がないような顔をしている。 けれど誰よりも、失くした恋の重さを知っている。 瓶が割れれば、その恋は最初からなかったことになる。 だから彼女は、誰より慎重に瓶を抱く。 かつて自分も、ひとつの恋を拾えなかったまま。
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文字数 4,920 最終更新日 2026.04.13 登録日 2026.04.13
ライト文芸 完結 ショートショート
自殺願望がある引きこもり不登校の少女が周りに唆されて修学旅行に来た。 けれど、修学旅行は彼女にとっては苦痛でしかなく、どこにも逃げ場がない彼女は浴場で自殺を試みようとする。 しかし、邪魔が入った。 邪魔をしたのは、なんと男の子だった――― ※※ 推理小説と同じで、模倣はしないでください。 百合シチュエーションにしようと思いましたが、ボーイミーツガールにしてみました。御都合主義ですけども。 引きこもりや自殺願望を変えるのはなかなか難しかったり…… ポジティブに変わるきっかけは現実には簡単に転がっておらず、このお話は御都合主義ですが、生きていないと始まらないし、外との関わりが必要かもしれません。 (もちろん、自分だけで満たされて完結しているので自分だけの世界に籠るのもいいのかも) 言いたいことは、読んだ人みんなに幸あれ。
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文字数 1,727 最終更新日 2022.04.27 登録日 2022.04.27
ライト文芸 完結 短編
時は明治・大正時代をモチーフにした日本。 物語の主役は十九歳梅子。 今日は両親が設けてくれたお見合いの日。 お見合いの席から見える遠くの丘では風に揺られて桜が散っていた。 あの桜の木は梅子にとって思い出の桜。 ―――あの馬鹿はどこで何をしているでしょうか。 ※※ 一万問字以内。 多くの人に気軽に読んでもらうため、文量を制限しました。 そのため、説明が足りないような部分が御都合主義に感じうる部分もあり、 読み応えないと思う方もいるかと思いますが、和風な恋愛と言葉遊びをお楽しみいただければ嬉しいです。 明治大正時代としてのステレオな考えと物語としての斬新な考えが入り混じっております。
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文字数 9,636 最終更新日 2022.04.16 登録日 2022.04.10
現代文学 完結 ショートショート
【作者便り:私はどこにいるのだろうか。そうかと、それをふと感じられた瞬間】
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文字数 142 最終更新日 2026.03.31 登録日 2026.03.31
ライト文芸 完結 ショートショート
 おれは親方に育てられ、今では立派な綱渡りの名人だ。だが、集客を望む親方の要求はますます厳しくなる。綱の上でトンボを切れだの、高下駄履いてやれだの、どこから連れて来たのか女曲芸師と心中の道行きをやれだの。逃げ出す決心をした。だが最後の舞台で、おれは大失敗をやらかしてしまうが………。短編集(10)
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文字数 4,843 最終更新日 2025.04.19 登録日 2025.04.15
ライト文芸 完結 長編 R15
 秋の涼しさが冬の寒々しさに変わろうとしている中、友達のいない私は一人、近所の公園に来ていた。学校からは歩いて通える距離なので、どこかのお店に寄り道するには遠回りしなければならない。でも、今日はすぐ家に帰りたい気分にはなれず、通り道に近いこの公園に寄った。そこしか、行く当てがなかったからだ。  でもそこで、中年と言うには若く、成人したてと言うには歳を取っている男性と知り合うことになった。  その男性は話を聞く限り、社会不適合者で指名手配された逃亡犯のはずなのに、何故か別居しているお父さんを思い起こしてしまう。そんな雰囲気を醸し出している人だった。  本当なら見知らぬ男性が女子高生に話しかけた時点で通報するべきなのに、私はこの犯罪者に色々と愚痴ってしまった。  そのことをきっかけに、私と彼の奇妙で珍しい関係が始まった。年齢や性別を超えた友情があるのかは分からない。恋愛感情があるかどうかすらも怪しい。  けど、言葉が通じて気が合っている以上、私は彼と一緒の時間を過ごすのだろう。  ……その出会いがまさか、隠された過去から今でも続いている報復行為に繋がるとは、夢にも思わなかったけれどね。
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文字数 110,945 最終更新日 2022.03.31 登録日 2022.02.01
ライト文芸 連載中 長編 R15
 バー『Alter』の雇われ店長兼バーテンダー、抽冬淳は紆余曲折な人生を経てすでに三十代。どこぞの地方都市にある廃ビルの地下フロアで、今日も今日とてシェイカーを振る……わけではなかった。趣味の家庭菜園で育てた収穫物でお通しを作り置きしては、ある意味同業の常連客を相手取る日々。変わったことと言えば、当時まともに交流していなかった中学のクラスメイト達が、常連として通うようになったこと位だろう。  別に同窓会等で再会し、旧交を温めた結果とかでは断じてない。単に副業の都合で、偶々顔を合わせただけに過ぎない。だからこそ、淳をはじめとした常連達は思う。 『社会の裏側も、存外狭い』  と。  雇われ店長兼バーテンダーこと抽冬は、オーナーである『―――』の受付担当だった。おまけに『バーの利益は求めていない』からと、腕の方は期待されていない。  なのでこの話は、世界で唯一『バーテン』の蔑称で呼ばれても不自然ではない男と、常連をはじめとした周囲の人間達が駄弁るだけの物語である。 『この物語はフィクションであり、登場する人物・団体・名称等は架空であり、実在するものとは一切関係ありません。また、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
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文字数 44,359 最終更新日 2023.06.01 登録日 2023.04.28
ライト文芸 連載中 長編 R15
それは、世界が封じた“何かだった”人はまた、過ちを繰り返すのか かつて人類は、空を制し、海を制し、星へと手を伸ばそうとしていた。 だがその繁栄は、ある“存在”によって終わりを迎える。 人の内に潜む欲望と恐怖を増幅させ、文明を自壊へと導く未知の力。 人類はそれを封じた。 世界から切り離された、地図に存在しない孤島に。 そして時は現代。 卒業旅行の帰り、慎吾と幼なじみの美和を乗せた飛行機は、突如として謎の霧に包まれ、消息を絶つ。 次に彼らが目を覚ました場所は、記録にも記憶にも存在しない島だった。 奇妙なほど高い生存率。 砂浜に刻まれた巨大な足跡。 夜になると光り、どこからともなく“呼びかけてくる塔”。 そして、美和だけに聞こえる“声”。 「――来て」 島は、偶然辿り着く場所ではなかった。 そこは、封印された“何か”を守るための檻。 そして同時に、人間を“選ぶ”場所だった。 生き残った二十人の中で、誰が信用できるのか。 誰が狂い、誰が消えていくのか。 元軍人、医師、科学者、投資家―― 極限状態の中で剥き出しになる本性。 対立する「生き延びるための合理」と「守るための意志」。 やがて明らかになる真実。 島に封じられているのは、怪物ではない。 それは人間そのものだった。 封印は崩れかけている。 このままでは、世界は再び滅びる。 脱出か、封印の維持か。 誰かが“犠牲”にならなければならない。 その選択を迫られたとき、慎吾は決断する。 守るべきは、世界か。 それとも幼なじみか。 これは、ただのサバイバルではない。 人間の本質と向き合う、“選別”の物語。 最後に生き残るのは誰か。 そして、“選ばれる”のは誰なのか。
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登録日 2026.04.17
ライト文芸 完結 短編
明日、夕哉はこの街を立つ。 言えないままの想いを抱えた巴菜は、ただ見送ることしかできない。 昔は、どこへでも付いてきていたのに……。 願いを託した神社で、巴菜は過去へと迷い込む。 それは、離れていく人たちへ向き合うための一夜だった。
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文字数 5,253 最終更新日 2026.04.24 登録日 2026.04.24
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