戦国小説一覧

件
天正六年(1578年)三月、織田信長の命を受け、播磨へと乗り込んできた羽柴秀吉に対し、一度は従う姿勢を見せた三木城の別所長治は、突如として反旗を翻した。
しかし、「三木合戦」において、別所長治が待ち望んだ毛利の援軍は姿を遂に見せず、二年近くに及んだ籠城戦の末に別所家は滅び去ることとなる。
野戦でも籠城戦でも織田の軍勢に後れを取り続けた別所であるが、かなわぬまでも織田勢に一矢報いた将がいる。
将の名は、淡河弾正定範。
奇略をもって、生涯不敗とも称される秀吉の弟・羽柴秀長に唯一の黒星をつけた武将として語り継がれる男の一代記。
文字数 14,435
最終更新日 2025.05.28
登録日 2025.05.25
戦国乱世、不屈の魂が未来を掴む!
これは三河の弱小国主から天下人へ、不屈の精神で戦国を駆け抜けた男の壮大な物語。
幾多の戦乱を生き抜き、不屈の精神で三河の弱小国衆から天下統一を成し遂げた男、徳川家康。
本作は家康の幼少期から晩年までを壮大なスケールで描き、戦国時代の激動と一人の男の成長物語を鮮やかに描く。
家康の苦悩、決断、そして成功と失敗。様々な人間ドラマを通して、人生とは何かを問いかける。
今川義元、織田信長、羽柴秀吉、武田信玄――家康の波乱万丈な人生を彩る個性豊かな名将たちも続々と登場。
家康との関わりを通して、彼らの生き様も鮮やかに描かれる。
笑いあり、涙ありの壮大なスケールで描く、単なる英雄譚ではなく、一人の人間として苦悩し、成長していく家康の姿を描いた壮大な歴史小説。
戦国時代の風雲児たちの活躍、人間ドラマ、そして家康の不屈の精神が、読者を戦国時代に誘う。
愛、友情、そして裏切り…戦国時代に渦巻く人間ドラマにも要注目!
歴史ファン必読の感動と興奮が止まらない歴史小説『不屈の葵』
ぜひ、手に取って、戦国時代の熱き息吹を感じてください!
文字数 731,839
最終更新日 2025.05.28
登録日 2024.05.03
一国一城の主オンラインの設定や、構想などを保存しておくための設定集。
未だ本編は始まっていないけれど、本編が始まる前から設定は考えておく必要がある。
設定を考えたなら、それを保存しておく必要がある。
ここはそういう場だ。
文字数 13,029
最終更新日 2025.05.28
登録日 2025.04.02
パラレルワールドの戦国乱世、山本伊三郎は数多の戦場に乱入しては刀一差しに上は着流し下は褌一丁に草履で金目の物と食糧をかっさらって生活していた
山本を見掛ける者達は口揃えて彼を
『無課金プレイヤー(侍)』と呼んだ
文字数 53,647
最終更新日 2025.05.28
登録日 2023.10.13
戦国乱世、稀代の天才・織田信長の血を引きながらも、才なく、志なく、己の信念すらない男、織田信雄。
無気力、だらしなく、威厳すらない、下世話な冗談を飛ばしては家臣たちを困惑させる日々。
そんな彼に呆れつつも、なんやかんやで支え、導く家臣たち。
信雄自身が何もせずとも、彼らの奮闘によって、織田の名は、奇跡的に歴史のうねりに踏みとどまる。
本能寺、伊賀攻め、小牧・長久手――数多の修羅場を“なんか適当”に乗り越えた男の、まさかのサバイバル戦国記。
「歴史が、彼を生かしたのか。彼が、歴史をかわしたのか。」
世にも珍しき“脱・英傑伝”。令和の時代に贈る、ゆるくて図々しい戦国大河、ここに開幕。
※ものすごく脚色してます。
文字数 9,292
最終更新日 2025.05.28
登録日 2025.05.26
刀より強い? 腹が減っては戦はできぬ!
戦国乱世、食に命をかける若武者の兵糧奮闘記、開幕!
血と硝煙の戦国乱世。一大大名家が歴史を変える大いくさを前に、軍全体がかつてない危機に喘いでいた。それは、敵の奇襲でも、寡兵でもない――輸送路の遮断による、避けようのない「飢餓」だった!
武功に血道を上げる武士たちの中で、ひっそりと、だが確かに異彩を放つ若者が一人。伊吹千兵衛。刀の腕は今ひとつだが、「食」の道を探求し、戦場の兵糧に並々ならぬ情熱をかける兵糧奉行補佐だ。絶望的な食糧不足、日に日に失われる兵士たちの士気。この危機に、千兵衛は立ち上がる。
彼の武器は、限られた、乏しい食材から、想像もつかない「いくさ飯」を生み出す驚きの創意工夫!
いつもの硬いだけの干飯は、野草と胡麻を加え、香ばしく焼き上げた「魂を焦がす焼きおにぎり」に。
そして、戦場の重苦しい空気を忘れさせる、兵士たちの「ささやかな甘味」まで――。
『乏しき中にこそ、美味は宿る。これぞ、いくさ飯。』
千兵衛が心を込めて作る一品一品は、単なる食事ではない。
それは、飢えと疲労に倒れかけた兵士たちの失われた力となり、荒んだ心を癒やす温もりとなり、そして明日を信じる希望となるのだ。
彼の地道な、しかし確かな仕事が、戦場の片隅で、確実に戦の行方に影響を与えていく。
読めばきっとお腹が空く、創意工夫あふれる戦国グルメの数々。次にどんな驚きの「いくさ飯」が生まれるのか?
それが兵士たちを、そしてこの大戦をどう動かすのか?
これは、「あの時代の名脇役」が、食という最も人間臭く、最も根源的な力で、乾坤一擲の大戦に挑む物語。
歴史の裏側で紡がれる、もう一つの、心熱くなる戦場ドラマ。
腹ペコを連れて、戦国の陣中へ――いざ、参らん!
文字数 349,943
最終更新日 2025.05.28
登録日 2025.05.08
時は室町時代、京の都は戦の炎に焼かれていた。後に応仁の乱と呼ばれる戦場を名もなき雑兵が鬼神のごとく敵陣を駆け抜けていった。妖刀『鬼導丸』によって。応仁の乱後、鬼導丸はその後行方知れずとなる。
戦国乱世が終結する頃、妖刀『鬼導丸』はふたたび動き出す。
文字数 1,400
最終更新日 2025.05.28
登録日 2025.05.28
西暦1542年、三河国岡崎にて徳川家康が誕生する。
その裏で、密命が下された。「この子に影をつけよ」と――。
“影”とは、名もなき護衛。
表には決して現れず、命を懸けて主を守る存在。
それは徳川将軍十五代を陰から支え続けた、無名一族の記録なき使命だった。
斬り、隠れ、消え、そしてまた次の世代へと忠義は継がれる。
史実に名を刻まぬまま、彼らは日本の歴史そのものを裏から動かしてきたのだ。
これは、竹千代(家康)の誕生とともに始まった、
“徳川の影”と呼ばれる者たちの、血と忠の物語。
影の始まり、それは一人目・影之丞の足跡から――。
文字数 18,991
最終更新日 2025.05.28
登録日 2025.05.18
戦国の世。織田信長の勢力が急速に拡大する中、強大な宗教勢力「石山本願寺」は、その進軍を阻む最大の障壁となっていた。
本願寺の軍略を担うのは、軍師下間頼廉。彼はただ武を競うのではなく、命を大切にしながら戦を導く異色の存在だった。そんな頼廉の前に、忍びである中川希介が現れる。
「貴方様のためなら、私は命を惜しまない」
そう言って忠誠心を見せた希介は、影として頼廉に仕え、命を懸けて彼を護ることを決意する。
しかし、信長は本願寺を正面から攻めるだけではなく、間者を忍ばせ、内部から崩壊させようと動き始めていた。希介は敵の戦略を暴くため、命懸けの潜入を試みるがーー。
燃え盛る戦火の中、2人の誓いは何を護り、何を失うのか。影に生きる忍びと、信念を貫く軍師が織り成す、壮絶な戦国譚。
文字数 42,524
最終更新日 2025.05.27
登録日 2025.05.27
【第8回歴史時代小説大賞奨励賞受賞作品】
戦国の雄武田信玄の次弟にして、“稀代の副将”として、同時代の戦国武将たちはもちろん、後代の歴史家の間でも評価の高い武将、武田典厩信繁。
永禄四年、武田信玄と強敵上杉輝虎とが雌雄を決する“第四次川中島合戦”に於いて討ち死にするはずだった彼は、家臣の必死の奮闘により、その命を拾う。
信繁の生存によって、甲斐武田家と日本が辿るべき歴史の流れは徐々にずれてゆく――。
この作品は、武田信繁というひとりの武将の生存によって、史実とは異なっていく戦国時代を書いた、大河if戦記である。
*ノベルアッププラス・小説家になろうにも、同内容の作品を掲載しております(一部差異あり)。
文字数 658,687
最終更新日 2025.05.27
登録日 2022.05.11
野盗に怯える農村。
頼るは、名を捨て誇りを失った三人の浪人。
その後ろを追うのは、剣も握れぬ十四の少年・宗次郎。
斬れぬ剣、未熟な心、それでも彼は憧れだけで前に立った。
冷めきった浪人たちの心に、少年の無垢な想いが火を灯す。
戦場で問われるのは、技ではない。命と心で斬る覚悟だ。
村のために戦う意味。
誰かを守るために剣を抜く重み。
宗次郎は、三人の侍に“戦うとは何か”を学んでいく。
そして、四人は共に立つ――
斬ることも、生きることも、まだ知らぬ“半人前”として。
これは、少年が侍になるまでの、始まりの剣の記録。
文字数 39,800
最終更新日 2025.05.27
登録日 2025.05.16
鍛治狂い――村瀬宗兵衛と呼ばれるその男は、尾張の片隅に炉を構え、人の依頼ではなく、自らの欲に従って刀を打ち続けていた。時は応仁の乱が終わり、諸国が割れ始める戦国前夜。将軍家は名ばかりとなり、有力大名もまだ確固たる権威を持たぬ混迷の時代。刀の需要は急増していた。
宗兵衛は領主にも侍にも頭を下げず、ただ「良い素材」と「使い手の技量」だけを見て刀を渡した。敵味方を選ばず、報酬にも興味を示さず、「この刀がどれだけ血を吸い、技を受け止めるか」にしか関心がなかった。
腕の立つ剣士ほど宗兵衛の刃を求めた。やがて、彼の刀をめぐって戦が動く。宗兵衛の作は、一度手にすれば離せぬ“業物”となり、持ち主が倒れれば、また別の強者の手に渡る。その刀が戦場を渡り歩くたび、宗兵衛は鍛冶場に戻り、記録帳にだけ言葉を刻む。
「また一振り、近づいた」
究極の一振りを求め、血と鉄を喰らいながら宗兵衛は今日も炉に火を入れる。そこに正義も忠義もない。ただ、斬るための刀だけが存在する。
文字数 19,668
最終更新日 2025.05.26
登録日 2025.05.17
関ヶ原の戦いで西軍に属する武将松田直道の家臣である真鍋勝成は亡き父と主君である直道様のため関ヶ原の地へ向かうこととなった
※この話はフィクションです
投稿主である私の偏った歴史知識がお話に大きく反映されています
主要の登場人物は架空の人物となっておりますが、一部登場人物は実際の人物です
主に勝成目線で展開され、イメージとして勝成が自分で日記をつけていて言葉は現代の口調になっております。
文字数 15,973
最終更新日 2025.05.25
登録日 2025.05.25
天文二十一年、尾張国――
織田信長という若き獅子が、その鋭い牙を静かに、しかし確実に研ぎ澄ませていた。
「尾張のうつけ者」。そう嘲笑された若者は、常識を覆す革新的な思想と、底知れぬ行動力で周囲を驚かせていた。荒削りながらも、彼の手腕には奇妙な説得力があり、家臣や領民を魅了し、徐々に尾張の地を一つにまとめつつあった。そしてその野望は、やがて周辺諸国、さらには歴史そのものを飲み込むかのように膨れ上がろうとしていた。
しかし、信長の影に控えていたのは、彼自身と同じく一風変わった男の存在だった。剣や槍ではなく、知恵と策略を武器とする稀代の軍師。だが、その男は、信長の覇道の礎となるための覚悟を、まだ完全には持ち合わせていなかった。
その名を――東雲宗則という。
史実をベースにした、戦国時代を舞台にした重厚な人間ドラマ
主人公とライバル、二人の軍師の視点から描かれる、戦国乱世の裏側
剣戟アクション、宮廷陰謀、そして切ないロマンスが織りなす、壮大な物語、、、を書けるように頑張ります、、、
文字数 305,014
最終更新日 2025.05.24
登録日 2025.01.26
【江戸っ子半兵衛の遊び日和】
江戸時代を舞台に、商家の番頭・藤沢半兵衛の休日を描いた軽快な時代小説。独身の半兵衛は、粋を気取る江戸っ子として遊びを楽しみつつ、料亭「雪月花」の芸者・お雛に心を寄せる。雨の日に偶然お雛と出会い、彼女を助けるため武士と対峙する半兵衛の勇気と人間味が物語を牽引。友人の清吉や町の目付・長谷川平蔵の助けを借り、半兵衛はお雛の新たな門出を見守り、自身も一歩前進する。雨と共に始まる彼のささやかな恋と成長の物語は、江戸の風情と人情を生き生きと描き出す。
【守り抜いた誇り】
戦国時代の山砦を舞台に、24歳の女性武将・於雪が、五十の兵で五百の敵軍に挑む歴史戦記短編。姫武者と呼ばれる彼女は、雨と敵の油断を武器に、夜の奇襲で糧秣庫を焼き、混乱を誘う作戦を決行。冷静な判断と覚悟で村を守り抜くが、勝利の裏には犠牲と泥臭い現実が。於雪の葛藤と村人たちの笑顔が響き合う、勇気と人間ドラマの物語。
【刀より鋭き心意気】
江戸・深川の茶屋「葉の月」を舞台に、浪人の息子・市吉こと美濃原市之丞が父の仇を追う復讐劇。父を不正で死に追いやった商家の主人・新兵衛に近づくため、市吉は茶屋で働きながら信頼を獲得。帳簿整理を任され、新兵衛の不正の証拠を着実に集める。父の遺言「法で裁け」を守り、刀ではなく知恵で復讐を果たす市之丞の静かな決意と義が光る、緊迫感あふれる時代小説。
文字数 14,687
最終更新日 2025.05.22
登録日 2025.05.20
1615年5月。
徳川家康の天下統一は最終局面に入っていた。
堅固な大坂城を無力化させ、内部崩壊を煽り、ほぼ勝利を手中に入れる……
豊臣家に味方する者はいない。
西国無双と呼ばれた立花宗茂も徳川家康の配下となった。
しかし、ほんの少しの違いにより戦局は全く違うものとなっていくのであった。
全5話……と思ってましたが、終わりそうにないので10話ほどになりそうなので、マルチバース豊臣家と別に連載することにしました。
文字数 28,959
最終更新日 2025.05.20
登録日 2025.01.04
高校2年生の相場源太は暴走した車によって突如として人生に終止符を打たれた、はずだった。
再び目覚めた時、源太はあの桶狭間の戦いで有名な今川義元に転生していた―
これは現代っ子の高校生が突き進む戦国物語。
史実に沿って進みますが、作者の創作なので架空の人物や設定が入っております。
不定期更新です。
SFとなっていますが、歴史物です。
小説家になろうでも掲載しています。
文字数 161,608
最終更新日 2025.05.20
登録日 2024.09.15
天正四年。
播磨国美嚢郡三木。
別所吉親、波夫妻は、領民の信頼と一族の誇りを胸に立ち上がった。
三木の地を舞台に戦場を駆ける夫妻。
立ちはだかる敵は後の天下人、羽柴秀吉。
思惑と意地とが衝突する三木合戦が、ここに始まりを告げる。
文字数 101,253
最終更新日 2025.05.19
登録日 2025.05.01
戦国の世、武力だけでなく「美」と「和」の象徴として武将たちが競い合った茶の湯。その静謐な世界の裏には、権力と名誉、そして人の心を揺さぶる謎が潜んでいた――。
物語の舞台は、三河の名将・松平信綱の屋敷で開かれる大茶会。主人公・藤原宗則は、若き茶人として名器「霧隠の壺」を目利きするために招かれる。淡い青磁に霞がたなびくその壺は、ただの茶器ではなく、「戦を呼ぶ茶器」として数々の伝説と血塗られた歴史を背負っていた。
茶会の最中、壺が忽然と姿を消す。家老・清正の冷静な采配、謎の客の不可解な言葉、そして老僧・玄徳が残す「壺が失われれば、戦が訪れる」という一句。静かに進む茶会の陰で、権力闘争と人の思惑が交錯し、宗則は事件の真相と茶の湯の本質に迫っていく。
やがて宗則は、壺を巡る過去の争いや、名器に寄せられた人々の執着が新たな戦の火種となることを知る。壺を見つけて主君の威信を守るか、それとも壺という呪縛を断ち切るか――。宗則は苦悩の末、茶の湯の本質を信じ、壺を自らの手で灰に帰すという決断を下す。
名器を失った松平家は、動揺と不安に包まれるが、信綱は宗則の覚悟を受け入れ、家中に新たな和の風が吹き始める。老僧・玄徳や謎の客は、宗則の選択を「真の茶人の証」と認め、戦国の闇を切り裂く新たな時代の幕開けを予感させる。
そして物語は、数年後の静かな茶室へと移る。宗則は過去の事件を回顧しつつ、茶の湯の本質――それは器でも権威でもなく、人と人を繋ぐ心であることに気づく。再び現れた玄徳は「お前はすでに答えを知っている」と語り、宗則は新たな茶の道を歩み始める。
『霧隠の壺』は、戦国の混迷と美の世界を背景に、名器を巡る謎と人の心の葛藤、そして茶の湯の本質を問う歴史文学である。静かな茶席の中に潜む激動と、最後に訪れる静寂の余韻――。
読後、あなたも「茶の湯とは何か?」を静かに問い直したくなるだろう。
文字数 10,624
最終更新日 2025.05.19
登録日 2025.05.19
【月影に散る】
幕末の京を舞台に、剣豪・高瀬左門の復讐と再生を描く人間譚。師の仇を討つため五年の歳月を費やした左門は、宿敵を倒した瞬間、心に虚しさだけが残る。復讐の先に見えたのは、剣の本質を問い直す旅だった。幼なじみの琴乃の献身的な支え、同門の俊介との再会、そして師が遺した「人を生かす剣」の教えを通し、左門は殺戮の因縁から脱し、守る者の道へと歩み出す。宿敵の息子との邂逅や自らの過ちと向き合う過程で、剣に込める意味が「憎しみ」から「慈しみ」へと昇華していく――。
【女中お鈴の密書】
寛政期の江戸城大奥を舞台にした女密偵の暗躍を描く時代小説。表向きは下働き女中ながら、将軍側近・松平定信の命を受け謀反の芽を摘む「お鈴」の二重生活と葛藤を、緊迫の潜入劇と人間ドラマで綴る。
【小判の恩返し】
「自分が受けた恩を、いつか誰かに返せますか?」
飢饉の雪原で交わされた小さな善意が、時を超えて実る様は、現代の読者にも「人を信じる勇気」を与える。江戸の厳しい世情の中に光る、希望の物語。
【守り抜いた誇り】
戦国時代の山砦を舞台に、24歳の女性武将・於雪が、五十の兵で五百の敵軍に挑む歴史戦記短編。姫武者と呼ばれる彼女は、雨と敵の油断を武器に、夜の奇襲で糧秣庫を焼き、混乱を誘う作戦を決行。冷静な判断と覚悟で村を守り抜くが、勝利の裏には犠牲と泥臭い現実が。於雪の葛藤と村人たちの笑顔が響き合う、勇気と人間ドラマの物語。
【刀より鋭き心意気】
江戸・深川の茶屋「葉の月」を舞台に、浪人の息子・市吉こと美濃原市之丞が父の仇を追う復讐劇。父を不正で死に追いやった商家の主人・新兵衛に近づくため、市吉は茶屋で働きながら信頼を獲得。帳簿整理を任され、新兵衛の不正の証拠を着実に集める。父の遺言「法で裁け」を守り、刀ではなく知恵で復讐を果たす市之丞の静かな決意と義が光る、緊迫感あふれる時代小説。
文字数 12,063
最終更新日 2025.05.18
登録日 2025.05.16
浅井家の配下である脇坂家は、永禄11年に勃発した観音寺合戦に、織田・浅井連合軍の一隊として参戦する。この戦を何とか生き延びた安治は、浅井家を見限り、織田方につくことを決めた。そんな折、羽柴秀吉が人を集めているという話を聞きつけ、早速、秀吉の元に向かい、秀吉から温かく迎えられる。
こうして、秀吉の家臣となった安治は、幾多の困難を乗り越えて、ついには淡路三万石の大名にまで出世する。
しかし、秀吉亡き後、石田三成と徳川家康の対立が決定的となった。秀吉からの恩に報い、石田方につくか、秀吉子飼いの武将が従った徳川方につくか、安治は決断を迫られることになる。
文字数 48,488
最終更新日 2025.05.17
登録日 2024.10.20
戦乱の火が日本を包む戦国の末期。
若き武将・真田柊馬は、織田の命により戦の最前線を駆けていた。
ある日、負傷した兵を救うために立ち寄った城下町で、一人の町娘・椿と出会う。
彼女は市井の茶店で働きながらも、人を寄せ付けぬ静けさと、鋭い観察眼を持っていた。
やがて二人の間に芽生える想い。けれど椿には、人には言えぬ過去と使命があった。
椿はかつて、敵国に育てられた間者――敵将の命を受け、真田家に近づいていたのだ。
真実を知った柊馬は、武将としての誇りと、男としての愛との間で揺れる。
椿は彼に手をかけるべきか、それともこの想いに従うべきか――。
互いを想うほどに、戦は激しさを増し、宿命の刃はふたりに迫る。
それでもなお、椿は信じた。
「あなたのそばに咲く椿でありたい」と。
戦の果てに残るのは、勝利か、それとも――愛か。
文字数 15,879
最終更新日 2025.05.15
登録日 2025.05.15
家康がもっと早く江戸幕府を開けなかったのか?・・・今の科学知識では常識の技術を、当時の工業技術で再現させつつ、無理やり検証してみたいと思います。
文字数 1,081
最終更新日 2025.05.14
登録日 2025.05.14
桜舞う美しい国、大宮。この大宮を統治する御三宮家の一つ「天宮家」に生まれた天宮兼清は、愛する家族と尊敬する恩師のいるこの大宮を愛する素直で活発な少年であった。しかし、ある日の夜、御三宮家の屋敷を反乱の火が襲った。兼清は命からがら都を脱出するも、最愛の両親を乱で亡くしてしまう。兼清は愛する人を突然襲った敵を必ず討つと決意する。
これは、悲劇の少年がその身分を隠して仇敵に立ち向かい、国中の兵の心を震わせる英雄となるまでの彼の人生を描いた物語。
文字数 18,724
最終更新日 2025.05.13
登録日 2025.05.10
妻木煕子(ツマキヒロコ)は親が決めた許嫁明智十兵衛(後の光秀)と10年ぶりに会い、目を疑う。
子供の時、自分よりかなり年上であった筈の従兄(十兵衛)の容姿は、10年前と同じであった。
見た目は自分と同じぐらいの歳に見えるのである。
過去の思い出を思い出しながら会話をするが、何処か嚙み合わない。
ヒロコの中に一つの疑惑が生まれる。今自分の前にいる男は、自分が知っている十兵衛なのか?
十兵衛に知られない様に、彼の行動を監視し、調べる中で彼女は驚きの真実を知る。
真実を知った上で、彼女が取った行動、決断で二人の人生が動き出す。
若き日の明智光秀とその妻煕子との馴れ初めからはじまり、二人三脚で戦乱の世を駆け巡る。
天下の裏切り者明智光秀と徐福伝説、八百比丘尼の伝説を繋ぐ物語。
文字数 336,102
最終更新日 2025.05.12
登録日 2024.06.07
鬼ヶ島にて──犬、猿、雉の犠牲もありながら、死闘の末に鬼退治を果たした桃太郎。
故郷の村に帰還した英雄は、やがて一人の娘を授かった──その名は桃姫。
桃姫が10歳を迎えた祭りの夜──突如として鬼の軍勢が村を襲撃した。
軍勢を率いるのは、かつて討伐された鬼ヶ島首領の息子──温羅巌鬼(うらがんき)。
村は瞬く間に蹂躙された──家々に火が放たれ、人々は血の海に沈み、桃太郎も巌鬼との戦いでその命を落とした。
「──桃太郎の娘よ、生きて地獄を味わうがよい──」
両親を殺され、燃える村にただ一人残された桃姫に対して巌鬼はそう言い放つと、軍勢と共に鬼ヶ島に引き上げた。
「──地獄では……生きていけない──」
絶望した桃姫は、涙を流しながら己の喉元に刃を突き立てた──その時、一人の麗人が桃姫の前に姿を現した。
美しい銀髪を月の光に輝かせた彼女は、震える桃姫の手を優しく握って、静かにほほ笑んだ。
「──私の名は、雉猿狗(ちえこ)。御館様との約束を果たすため、ただいま天界より現世に顕現いたしました──」
呆然とする桃姫に向けて、雉猿狗は天照大御神を思わせる慈悲深くも力強い眼差しで告げた。
「──桃姫様。あなた様が強い女性に育つその日まで、私があなた様を必ずや護り抜きます──」
かくして、桃太郎の血を受け継ぐ少女〈桃姫〉と三獣の化身〈雉猿狗〉の日ノ本を巡る鬼退治の旅路が幕を開けるのであった──。
《桃姫シリーズ 全五幕》
【第一幕 乱心】
一夜にしてすべてを失った10歳の桃姫は、故郷の花咲村に別れを告げて、お供の雉猿狗と共に鬼退治の旅に出る。
【第二幕 斬心】
日ノ本を巡る旅路。出会いと別れを繰り返し、奥州・伊達領に辿り着いた桃姫は、16歳の女武者へと華々しい成長を遂げる。
【第三幕 覚心】
17歳の桃姫は、己の体に流れる桃太郎の血の力に目覚め、闇に堕ちた関ヶ原の戦場を救い清めるための決戦に身を投じる。
【第四幕 伝心】
悪徳陰陽師・道満と晴明、そして明智光秀の千年天下の野望を打ち砕くため、19歳になった桃姫は最後の鬼退治へと向かう。
【桃姫BLACK】
時は流れ──桃姫様の伝説から500年後の2099年。復讐の黒鬼と化した足立の姉妹が、滅びゆく日本の未来を斬りひらく。
文字数 600,173
最終更新日 2025.05.10
登録日 2024.10.25
もし本当に明日という日があるのなら、俺はここで死ぬわけにはいかない!
織田信長の姿としてぼんやりと記憶にあるのは、中学の時の教科書に記載されていた、掛け軸に描かれた色白でつり目の肖像画がなんとなくだけだ。その姿を思いだそうにも、はっきりと思い出せない。俺が最後に見た信長は、確か新着ゲーム看板のいかつい髭を生やしたもみあげのやたら勇ましい……。
「えー! 俺が織田信長!?」
この現象をもし異世界転生歴史タイムスリップというのなら、俺は直前に見た本能寺の変勃発の日である六月二日の、その三日前に信長に転生したことになる。
「マジか……」
意識が遠のく。強いめまいに襲われ、その場にバタリと倒れ込んでいた。
文字数 20,514
最終更新日 2025.05.09
登録日 2025.04.29
17世紀と現代のタイ(シャム)が舞台。
17世紀シャムの主人公はアユタヤ王朝で活躍した武将の山田長政。ビルマ軍が領土に侵入したとの知らせが入り、アユタヤ王朝のシャム軍は敵を迎え撃つことを決める。王朝に傭兵として仕える日本人義勇軍にも召集がかけられ、伏兵として戦力を削る任務が与えられる。そのひとりとして戦いに参加していた山田長政は、しんがりを務めた功績から日本人町の頭領に任命される。さらなるスペイン艦隊撃退の成果を上げた長政は、貴族階級のオーククンに任じられ……。
現代タイの主人公は流浪の格闘家の金子亮。亮は不祥事を起こして日本格闘技界を追放され、タイで荒んだ生活を送っていた。そんなときにチャニという謎の男と知り合い、山田長政の埋蔵金の話を聞いていっしょにその埋蔵金を探す旅に出ることにする。そしてその道中で、かつてチャニが所属していた窃盗団ピンクスパイダーの刺客に次々と襲われ……。
二つの時代の物語が交互に進んでいき、山田長政は埋蔵金をどんな目的で、どこに埋めたのか徐々に明らかになっていく。そして、すべてはひとつに収束する。
文字数 261,576
最終更新日 2025.05.08
登録日 2025.05.07
幼い茶々の目に焼きついたのは、炎に包まれた小谷城と、冷酷に微笑む伯父・織田信長の顔だった。
父・浅井長政を裏切り、兄を殺し、すべてを灰に変えた第六天魔王――その手が彼女の人生を奪った瞬間、茶々の心に復讐の種が根を張った。
母・お市の方は最期に囁いた。「生きなさい」と。
その言葉だけを支えに、茶々は憎しみを胸に秘め、少女から女へと成長する。
信長亡き後、その遺志を継ぐ豊臣秀吉に嫁ぐ。
子・秀頼を産み、母となるが、彼女の瞳は決して穏やかにはならない。
秀吉の豪快な笑い声に信長の残響を聞き、愛する我が子の瞳に呪われた血の影を見る。
豊臣家は茶々にとって、秀頼を守るための仮面であり、信長の血を断ち切るための刃だった。
時は流れ、大阪城が最後の舞台となる。
徳川家康の軍勢が迫り、天守を飲み込む炎が再び彼女の前に現れる。
侍女たちの叫びが響き、血が石畳を染める中、茶々は静かに笑う。
「終わりだ、信長。お前の呪いはここで消える」
秀頼の手を握り、炎の中に身を投じるその瞬間、彼女の心は解放を求めたのか、それとも虚無に呑まれたのか?
歴史の闇に埋もれた一人の女が、復讐の果てに見たものは何か。
浅井茶々――少女の純真さ、母の愛、復讐者の執念が交錯する、壮絶な運命の物語。
その結末を知ったとき、あなたはきっと目を離せなくなる。
※注意※
作者・常陸之介寛浩が書籍化している第4回歴史時代小説大賞読者賞受賞作品とは別時系列物語です。
豊臣秀頼の母として天下の頂点に立つ淀にまで成長していく茶々の人生フィクションをお楽しみ下さい。
文字数 13,332
最終更新日 2025.05.08
登録日 2025.05.08
2028年、新幹線で趣味の女装中のサラリーマンの恵(28歳、メグミ)が稲妻に打たれ、1560年の桶狭間に転生!
転生先は今川義元の陣。「なんで信長じゃなく義元なのよー!」と嘆くも、槍を弾く超強化炭素繊維ゴルティックスのキャリーバッグと戦国オタク知識とグーグルマップ暗記の「鳥の目」スキルのチートで義元の「白き女軍師」として信長の奇襲作戦からの脱出をはかる。
信長は霧の戦場を蹂躙中、メグミが落としたユノロクリュックの男ものの黒いスーツを「忍びの装束」と誤解、波乱を呼ぶ!
「テナガザル」のような腕を持つ異才木下藤吉郎、空気を読まない「デクの棒」前田利家も参戦!メグミの「姫のお・ね・が・い♡」が戦場に甘々旋風を巻き起こす! 霧中の桶狭間で、セーラー服のTS軍師が、戦国をコミカルに、時々シリアスに切り開く!U15のお色気あり
文字数 23,007
最終更新日 2025.05.08
登録日 2025.04.26
千葉県富津市、東京湾岸に残る造海城。この城には次のような伝説が伝わっている。
戦国の三英傑が物心つかぬ赤子かまだ生まれてすらいなかった天文二年(1537年)のこと、当時上総国に勢力を誇っていた真里谷家で跡目争いが発生し、敗れた真里谷信隆は造海城に立てこもった。そこへ安房国より里見家の軍勢が押し寄せる。進退窮まった信隆は里見勢に対し、造海城を歌った和歌を百首詠めば城を引き渡そうと申し出た。すると里見勢はたちまち百首の和歌を示してみせたので、信隆は城を引き渡し、相模へ逃走していった……。
率直に言って疑問の多い伝説である。
言われた通り和歌を百首詠んで参りました、城をお引き渡しくだされと頼んだところで素直に応じる者がいるのだろうか。むしろ軍勢の消耗がひどく、正面から攻め取る自信が無くなっているからあんな戯れ言にも飛びついてきたのだろうと勘ぐられれば逆効果であろう。
ではこの伝説、全くの事実無根か?
そうとも筆者には思えない。ここから先は、筆者なりに翻案した物語をご覧いただきたい。
戦国時代前期の南房総で繰り広げられる明日なき戦い。その帰趨やいかに。
文字数 21,609
最終更新日 2025.05.04
登録日 2025.05.04