「郵便」の検索結果
全体で141件見つかりました。
豪雪地帯に一人住む老婦人・志乃は、家族との絶縁以来、心を凍らせ、静かな死を待つような日々を過ごしていた。彼女の元を毎日訪れる若き郵便局員・誠司は、彼女の冷ややかな本音を知る由もなく、懸命に明るく接する。ある日、誠司が届けた一通の手紙は、長年音信不通だった息子からのものだった。そこには、新しく生まれた孫の写真と、春になったら会いに行きたいという言葉が記されていた。
手紙を読み、外に出た志乃は、誠司が踏み固めた雪の足跡を辿る。指先で触れた溶けかけの雪の、冷たくもどこか生温かい感触が、彼女の中に沈殿していた過去の悔恨と孤独を揺さぶる。志乃は、春がもたらす再生の予感に戸惑いながらも、凍りついた自らの心を泥濘(ぬかるみ)と共に溶かしていくことを、静かに受け入れ始める。不格好で、けれど確かな春への歩みを予感させるヒューマンドラマ。
文字数 2,219
最終更新日 2026.03.11
登録日 2026.03.11
幼い頃に両親を亡くし、さらには叔母をも病で失った美由紀は、
唯一の家族だった姉・紗季と必死に生きてきた。
流浪、ホームレス生活、孤独――
それでも二人だけの絆だけは途切れなかった。
しかし、大人になってようやく掴んだ「普通の生活」は、
姉の突然の病で再び崩れ落ちる。
抗がん剤で髪が抜け落ちていく姉を見て、
美由紀は人生で初めて“誰かのために坊主になる”決意をする。
バリカンの音、ケープに落ちる髪、
丸く露わになっていく頭皮。
その瞬間から、坊主頭は「姉とつながる形見」になった。
やがて姉は亡くなり、
美由紀は深い喪失と虚無に沈む。
食事も取れず、世界は音を失った。
そんなある日――
姉が生前に残した“未来郵便”が届く。
「いい人、案外いるかもよ?」
その言葉をきっかけに出会ったのが、
ITエンジニアの響だった。
響は、美由紀の坊主頭を
「綺麗だ」とまっすぐ言い、
触れることも、撫でることも、
決して遠慮しなかった。
ジョリ……ジョリ……
その指先の音は、
失われた日々を満たし直し、
心の奥底の傷を静かに癒していく。
過去も痛みも、坊主頭も、全部含めて
「美由紀がほしい」と言ってくれた男と、
姉の願いに背中を押された女。
孤独を越えて、
愛が撫でていく音を聞きながら、
ふたりは未来へ歩き出す。
これは――
喪失と再生、愛と触覚、そして坊主頭がつないだ“第二の人生”の物語。
文字数 58,816
最終更新日 2026.01.16
登録日 2025.12.21
婚約解消に落ち込むユリアは、『宛名なし』で物語を郵便馬車で送ることにするのですが、思いがけない返事が来て……。
ほのぼのストーリーです。短編、1話完結します。
文字数 3,132
最終更新日 2023.02.20
登録日 2023.02.20
異世界〖シルヴァース〗この世界には5つのギルドが存在する。
その内の1つ、冒険者ギルドでSSランクに最も近い最強の男と呼ばれる冒険者がいた。
その冒険者はパーティーを組まずにソロでありながら、ドラゴンなどの災害モンスター討伐依頼を次々にこなしていく。
そんなある日、男のもとに実家の父から1通の手紙が届いた。その手紙の内容がきっかけで、男は大陸中を驚かすある決心をするのであった・・・。
文字数 12,106
最終更新日 2021.10.17
登録日 2021.10.10
梅雨の湿気が染み込む六月、編集者の三崎麻子は浜田市の古いマンションに引っ越してきた。都会の喧騒を離れ、静かな環境で仕事に集中したいという思いからだった。家賃の安さに不審を感じながらも、海が見える最上階の一室に決めた。
引っ越し初日、階段を上がる途中で麻子は違和感を覚えた。三階と四階の間の踊り場が、どこか不自然に広く感じたのだ。蛍光灯の明かりも他の階より暗く、壁には黒ずんだシミが浮かんでいた。
その夜から、異変は始まった。深夜、誰かが階段を上る足音が聞こえる。しかし、ドアスコープから覗いても人影はない。翌朝、郵便受けに一枚の古びた写真が投函されていた。階段の踊り場で撮られたそれは、白いワンピース姿の女性が写っているものの、顔の部分だけが黒く染みたように潰れていた。
不安を感じた麻子は、管理人の山岸に尋ねてみた。しかし彼は「心配することはない」と言うだけで、それ以上の説明を避けた。その態度に不信感を抱いた麻子は、地域の古老を訪ねることにした。
そこで麻子は、二十年前にこのマンションで起きた連続失踪事件のことを知る。若い女性が次々と姿を消し、最後に発見されたのは階段の踊り場で の事故死だった女性の遺体だけだった。しかし、その死因には不可解な点が多かったという。
その後も麻子のもとには古い写真が届き続けた。写真に写る女性たちの表情は徐々に歪み、恐怖に満ちていった。ある夜、麻子は階段を上がる黒い人影を目撃する。追いかけると、それは不自然に広い踊り場へと消えていった。
壁を調べると、そこには隠された扉があった。扉の向こうには小さな祭壇があり、失踪した女性たちの写真が祀られていた。その奥には、山岸管理人の若かりし日の写真と、白いワンピースが保管されていた。
真相は、二十年前の山岸による連続殺人事件だった。彼は若い女性たちを踊り場の隠し部屋に誘い込み、儀式めいた行為の末に殺害していたのだ。最後の犠牲者となるはずだった女性との格闘の末、彼女は事故死として処理された。その後、山岸は管理人として潜伏し、新たな獲物を待ち続けていた。
麻子が真相に気づいた時、背後から忍び寄る気配があった。振り返ると、山岸が白いワンピースを手に立っていた。しかし、その瞬間、階段の影から複数の黒い人影が現れ、山岸に襲いかかった。それは、犠牲となった女性たちの怨念だった。
翌日、山岸の遺体が踊り場で発見された。事故死として処理されたが、その表情は深い恐怖に歪んでいたという。
それから一年後、マンションには新しい住人が引っ越してきた。階段の踊り場に立つと、今でも誰かの気配を感じることがあるという。それは、過去の悲劇を見守る者たちの存在なのかもしれない。
文字数 16,591
最終更新日 2025.02.08
登録日 2025.02.06
●注釈
※この作品は『夢現新星譚』の第一部【Ⅰ】夢と現の星間郵便の第69話で夢羽が話す、前日譚となります。
この作品から読み始めても楽しめますし、次に本編を読み始めても問題ありません。
●あらすじ
3つの世界を維持するために、今日もたくさんの食事をしている創造神のソラ。
そのソラの元に、血塗れの服を着た中年の男、クロードが来訪する。
「僕の名はクロード。盗賊団に襲われ……妻は今も……今も……」
ソラは世界には希望があると伝えるべく、夢の世界の街を案内するが、
「僕は……人の世を終わらせます。この腐敗した世界に、もはや救いなどありません」
と言い、クロードは街の方へと姿を消した。
神々の怠惰、人々の苦しみ、そして新たな脅威。
夢と現の星間郵便の前日譚のソラの物語。ここに開幕。
※この作品は旧作である『夢と現の星間郵便シリーズ』の設定を引き継いだフルリメイク作品です。
この小説は、カクヨムとアルファポリスとpixivにも掲載しています。
この小説は、実在するものを使っておりますが、全てフィクションです。
文字数 37,003
最終更新日 2024.12.29
登録日 2024.12.09
この物語「不気味な郵便」は、一人暮らしの男性、山田を主人公にしたホラー短編です。彼は毎日同じ時間に郵便受けをチェックする習慣を持っていますが、ある日、差出人不明の奇妙な封筒を受け取ります。封筒の中には、彼のアパートの玄関や部屋の中を撮影した不気味な写真が入っていました。
その後も毎日、彼の生活を盗撮した写真が届き、彼は不安と恐怖に陥ります。ついには、彼の部屋の鍵と「次はお前だ」というメッセージが書かれた紙が封筒に入っており、恐怖は頂点に達します。物語の最後、山田は背後に何者かの気配を感じ、悲鳴を上げますが、その声は二度と聞かれることはありません。翌日、別の住人が同じ郵便受けを開け、そこには山田の姿が写った写真が残されていました。
この物語は、静かに迫り来る恐怖と、見えない存在によって追い詰められる恐怖感を描いています。
文字数 824
最終更新日 2024.08.13
登録日 2024.08.13
阪神淡路大震災から30年経ちました。
その当時の事を知らない世代も増えてきたと聞き、その当時の私の実体験を書きました。
神戸市民ではありませんが、神戸から離れた場所に住んでいる一人の郵便局員の地震時の体験談です。
文字数 2,219
最終更新日 2025.01.19
登録日 2025.01.19
広告代理店で働くOL、あかりの平凡な日常は、ある日を境に静かな恐怖に侵食され始める。「誰かに見られている」という拭えない感覚、背後から聞こえる不気味な足音、そして郵便受けに投函された、行動を監視する者からのメッセージ。
親友は「仕事のストレス」だと笑うが、ストーカーの影は日に日に色濃くなっていく。地下鉄で向けられる粘つくような視線、会社のデスクに置かれた謎の贈り物、そして夜道で、ついにストーカー本人と対峙してしまう。
警察も頼りにならない中、あかりは自ら犯人を突き止めようと決意するが、それは彼女をさらなる恐怖の深淵へと引きずり込んでいく。日常に潜む悪意が、彼女の心を少しずつ、しかし確実に蝕んでいくサイコ・スリラー。
文字数 5,337
最終更新日 2025.12.27
登録日 2025.12.23
——『収納』という、ただバッグに物をたくさん入れられるだけの外れスキル。
冒険者になることを夢見ていたカイル・ファルグレッドは落胆し、冒険者になることを諦めた。
しかし、ある日ゴブリンに襲われたカイルは、無意識に自身の『収納』スキルを覚醒させる。
パンチや蹴りの衝撃、剣撃や魔法、はたまたドラゴンなど、この世のありとあらゆるものを【アイテムボックス】へ『収納』することができるようになる。
そこから郵便屋を辞めて冒険者へと転向し、もはや外れスキルどころかブッ壊れスキルとなった『収納(亜空間)』を駆使して、仲間と共に最強冒険者を目指していく。
文字数 17,218
最終更新日 2018.10.28
登録日 2018.10.20
大学進学を機に、一人暮らしを始めた「俺」は、古いが静かなアパートで新生活を始める。
隣人の姿は見たことがないが、夜になると聞こえるテレビやシャワーの音に、確かに“生活の気配”を感じていた。
だがある日、ポストに溜まった郵便物に気づいたことをきっかけに、全てが崩れ始める。
「302号室?……そこ、誰も住んでないよ」
──じゃあ、俺が毎晩聞いていた“生活音”は、誰のものだったのか?
あなたの隣にも、誰かが“住んでる”気配はありませんか?
聞こえるはずのない音、そこにいるはずのない存在。
何気ない日常のすぐ隣に潜む、静かで確かな“異常”を描く、背筋が凍る短編ホラー。
文字数 627
最終更新日 2025.06.01
登録日 2025.06.01
ヒューマンドラマ×ホラー×ミステリー×サスペンス×BL×ファンタジー×恋愛…等々、揃えております。
好きなお題を召し上がれ
【1st】10/20-10/26
1.夜明け×傘 ⏩恋愛×シリアス
2 夢×残骸 ⏩ミステリー×ホラー
3 廃駅×少年 ⏩ファンタジー×ホラー
4 雨宿り×嘘 ⏩恋愛×シリアス
5 終電×花束 ⏩恋愛×コメディ
【2nd】10/27-11/2
6 真夜中×郵便ポスト ⏩ホラー×童話
7 氷の音×手のひら ⏩BL×キュン
8 灯台×約束 ⏩ホラー×サスペンス
9 ビニール傘×秘密 ⏩ホラー×社会人
10 夏服×扇風機 ⏩BL?×推し活
【3nd】11/3-11/9
全てのお題を使用 ⏩ファンタジー×ミステリー
11 夕暮れ×自転車
12 古本屋×香
13 駅前×ネオン
14 雨粒×ガラスのコップ
15 海岸×木の枝
【4nd】11/10-11/16
全てのお題を使用 ⏩ホラー×ミステリー
16 古い橋×靴音
17 夜空×花火
18 路地裏×猫
19 カフェ×他人
20 公園×落ち葉
【5th】11/17-11/23
全てのお題を使用 ⏩BL×シリアス
21 踏切×風
22 古い倉庫×光の差し込み
23 夜道×水たまり
24 駅×忘れ物
25 屋上×プランター
【6th】11/24-11/30
全てのお題を使用 ⏩サスペンスホラー×ファンタジー
26 商店街×猫の鳴き声
27 近道×落書き
28 本棚×埃
29 時計×針
30 橋×靴紐
【7rd】12/1-12/7
全てのお題を使用 ⏩絵本風×切ない
31 トースター×サボテン
32 傘×ピラミッド
33 コーヒー×カメレオン
34 ネクタイ×雷
35 電球×泡
【マイルール】
①お題の順番は厳守。
②1ページ(約1000字まで)に収める。
③全てのお題を使用する場合、必ずページ毎にお題を振り分ける。詰め込みNG。
また、②の条件は除外可。
※左側がお題、右側はストーリー傾向になります。
(ヒューマンドラマは必須の為、非表記)
※微グロ、胸糞、あります。
文字数 51,078
最終更新日 2025.12.28
登録日 2025.11.09
ポスト頭の郵便屋さんと普通の女の子が手紙のやり取りをする話。
生真面目な人外男と女子生徒が不器用な交流をしてる一コマ。
※pixiv、ソナーズ、小説家になろうでも掲載。
文字数 2,289
最終更新日 2022.07.06
登録日 2022.07.06
田舎町・常磐町の郵便局員である広人は、古びた局舎の地下室で大正時代の未配達手紙を発見する。差出人も宛先も霧散したそれらの手紙には、戦争、別れ、秘めた恋――町の忘れられた歴史が刻まれていた。広人は「過去の配達人」として、百年の時を超えて手紙を届ける旅へ。一通一通が明かす人間ドラマと、町を揺るがす戦前の謎。全ての想いが交差する時、常磐町の真実が動き出す。
文字数 2,757
最終更新日 2025.02.20
登録日 2025.02.20
もうすぐ三十二歳になる、1K一人暮らしの会社員トウコ。
リモートワークで気ままな生活を送る彼女の元に、網戸を引っ掻く白猫が訪れる。
「うちの網戸に、何の恨みが……」
毎度毎度、網戸を引っ掻くその白猫は小さな紙切れを携えていた。
これは、気まぐれから始まった、白猫の紡ぐ小さな出会いのストーリー
一話完結の短編です
文字数 8,628
最終更新日 2021.08.25
登録日 2021.08.25
大正六年。第一世界大戰下の日本。モダンな服装が好きで、銃声に色を感じ、銃に心躍る一風変わった一面を持つお転婆な元子爵令嬢、納冨(なんど)瑠唯子(るいこ)。男に紛れ郵便逓送員を勤める傍ら、難事件を解決する私立探偵でもあった。いつの日か、罠に嵌められて爵位を失い、失意のうちに自死してしまった父の無念を晴らす、そう心に決めて彼女は依頼を引き受ける。
新たな依頼は、戰没者遺族への弔慰金を狙う連続強盗殺人事件。金を奪った後、女や子どもまで銃殺する非道な犯行に目撃情報はなく、警察は立ち往生。
「警察は組織犯罪を疑っているそうで」
依頼内容を彼女に伝え、そう締めくくった元執事に彼女は言った。
「相変わらず、警察はズレてますわね」
「お嬢様には、もう目星が?」
「そこまでは。でも、絲口はありましてよ」
愛銃を手に、今日も闇に潜む悪意を瑠璃色に染める。
――この銃声。堪りませんわ。
文字数 64,816
最終更新日 2025.05.30
登録日 2025.05.18
梗概
三十歳を前にして、人生の岐路に立たされるような感慨を覚えるようになった、典型的なモラトリアム青年の西条慎二。その姿勢は退屈な毎日として、日常の瑣末な事柄に手前勝手な期待をする日々という具体化をもって現れていた。そんなある晩、いつもと同じように仕事から帰り、恒例の一日分溜まった郵便受けのチラシのチェックを、家に入る前に行う西条。その中に普段は見慣れないチラシが紛れ込んでいた。それは、西条の地元にある公園が、マンション建設のため廃園になるので、街の景観を守るため、その建設の反対をアピールするチラシであった。そして、マンション建設反対運動を促すそのチラシに、西条の中学時代の同級生である、服部優子という名と連絡先が、運動の代表として書かれてあった。その名前に西条は気に懸かる事があり、半ば戯れに、半ば胸に期する思いを抱きながら、会う約束をかこつける。反対運動に賛成するという体で。
文字数 14,700
最終更新日 2019.07.25
登録日 2019.07.25
六十二円の郵便ハガキに故人の名前、食べたい物を書いてポストに投函すると、後日日時と場所が指定された招待状が届く。
招待状を受け取った者にしか訪れることのできない、一度だけその人と食事ができるという幻の完全予約制の屋台があるという。
逢えない人に会いたい時
逢えない人ともう一度だけでも会いたい時
河原に蜃気楼のように現れる、故人と残された者を繋ぐ完全予約制の「よみじや」という屋台があるという。
文字数 149,002
最終更新日 2019.11.18
登録日 2018.07.13