夜小説一覧
文字数 14,261
最終更新日 2021.05.19
登録日 2019.07.09
……助けを求める声。頼りない響き。
胸元には、正義のあげた真っ赤なペットボトル。少女は、それをとても大事そうに抱えている。
華奢な肩が小刻みに震えている。
漆黒の双眸が儚げに揺れていた。
我知らず、身体が勝手に動いていた。
正義は少女の許へと引き返していた。
着ていたブルゾンを脱ぎ、震える小さな肩に掛けてやる。
その時、少女と目が合った。
「名前は?」
またもや、勝手に口が訊ねていた。
少女の顔に笑みが広がる。
「……麻理亜」
──ま・り・あ。
およそ、吸血鬼には似つかわしくない。
けれど、目の前の少女には似合うと思った。
真っ赤な唇から零れ三つの音は、合わせると聖母様と同じ響きを持っていた。
(──以上、本文より抜粋)
(現在、本作品は「アルファポリス」と「小説家になろう」にて掲載しています。)
文字数 59,192
最終更新日 2018.11.22
登録日 2018.11.04
文字数 5,816
最終更新日 2021.09.22
登録日 2021.09.22
その曲は、彼が彼女のことを想って書いた、
彼女と二人で弾くための曲だった。
僕はその曲を、彼と二人で毎日のように練習した。
それが、彼女の最後の願いだったから。
文字数 1,837
最終更新日 2022.04.17
登録日 2022.04.17
ある日、羊飼いは天使を見つけた。天使を辞めさせられるため、羊の悪魔になる予定だという天使だが、悩み事があった。
「羊の悪魔になったのなら……黒い羊になるっていうんだ! 僕は白くてふわふわの羊になりたかったのに!」
※他サイトでも公開しています。
文字数 2,400
最終更新日 2022.04.14
登録日 2022.04.14
満月の綺麗な夜に起きた奇妙な出会い。
男の言葉がもたらす混乱と衝撃を通じ、主人公は自身の感情と向き合い、成長への一歩を踏み出すのだった。
文字数 887
最終更新日 2023.06.17
登録日 2023.06.17
サラリーマンの俺は飲み会の帰りに、酔いを覚ますために夜の公園に寄った。
そこで俺は出会ってしまったのだ。
いや、見つかってしまったのだ。
そこの公園に住まう、夜の性物に……
文字数 1,961
最終更新日 2022.02.08
登録日 2022.01.27
文字数 3,518
最終更新日 2023.01.06
登録日 2023.01.06
文字数 2,352
最終更新日 2023.10.25
登録日 2023.10.25