第14回恋愛小説大賞

第14回恋愛小説大賞

選考概要

前回の応募数を上回り、より規模が大きくなった第14回恋愛小説大賞。全2911作品の中から、一次選考を通過したのは75作品、その後、編集部内で最終選考において大賞候補としたのは、「拝啓お父さま わたし、奴隷騎士を婿にします!」「5年も苦しんだのだから、もうスッキリ幸せになってもいいですよね?」「悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!」「性悪という理由で婚約破棄された嫌われ者の令嬢~心の綺麗な者しか好かれない精霊と友達になる~」「妹の身代わりとされた姉は向かった先で大切にされる」「【完結】嫁いだつもりでしたがメイドに間違われています」「婚約者の地位? そんなものは天才な妹に譲りますので私は平民として自由に生きていきます」「華麗に離縁してみせますわ!」「婚約「解消」ではなく「破棄」ですか? いいでしょう、お受けしますよ?」「婚約者を譲れと言うなら譲ります。私が欲しいのはアナタの婚約者なので。」「私の婚約者は妹と浮気をしている」「王太子妃は離婚したい【本編完結】」「月華宮の虎猫の妃は眠れぬ皇帝の膝の上 ~不本意ながらモフモフ抱き枕を拝命いたします~」の13作品。

これらの候補作の中で、編集部内で最も高い評価を集めた「華麗に離縁してみせますわ!」を大賞に選出、大賞に次いで高評価を得た「拝啓お父さま わたし、奴隷騎士を婿にします!」「王太子妃は離婚したい【本編完結】」の2作品を優秀賞に選出した。さらに「私の婚約者は妹と浮気をしている」をエタニティ賞、「月華宮の虎猫の妃は眠れぬ皇帝の膝の上 ~不本意ながらモフモフ抱き枕を拝命いたします~」をテーマ別賞として中華・後宮ラブ賞、「悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!」「婚約者の地位? そんなものは天才な妹に譲りますので私は平民として自由に生きていきます」「婚約者を譲れと言うなら譲ります。私が欲しいのはアナタの婚約者なので。」を特別賞とした。
また、最終選考に残ったものの、惜しくも授賞に至らなかった作品、ならびに一次選考通過作品を奨励賞とした。

「華麗に離縁してみせますわ!」は、政略結婚相手である夫に嫌われたヒロインが、自由を求め離婚に向けて奮闘する物語。したたかでたくましいヒロインがとにかく魅力的で、そんなヒロインにだんだんと惹かれていくヒーローの様子も微笑ましかった。後半で存在感を増すヒロインの父親も巧みに描かれており、小説としての完成度の高い作品だった。

「拝啓お父さま わたし、奴隷騎士を婿にします!」は、初恋の人と添い遂げるべく奔走するヒロインと、呪いを受けて奴隷落ちしたヒーローの恋愛ファンタジー。ヒロインの、ヒーローへの一途な想いがいじらしく、二人の関係性や心情の変化が非常に丁寧に描かれていた。

「王太子妃は離婚したい【本編完結】」は、初恋の王太子に嫁いだものの、悪女と勘違いされ邪険にされてしまうヒロインの奮闘記。硬めの文章に合う、読み応えのある作品で、ヒロインの真の姿を知った傲慢な王太子が心を入れ替えてからの展開は、読者の想像を大きく超えるものだった。

「私の婚約者は妹と浮気をしている」は、ヒロインが婚約者と自分の妹の浮気現場を目撃したことから始まる恋物語。ヒーローがかつての教え子という、程よい背徳感のある設定に加え、流行のざまぁ要素を上手く取り入れた、人気も納得の作品だった。

「月華宮の虎猫の妃は眠れぬ皇帝の膝の上 ~不本意ながらモフモフ抱き枕を拝命いたします~」は、月夜に白虎の姿となってしまうヒロインと、不眠症に悩むヒーローの、後宮ラブファンタジー。ヒロインの勝気さと初心さのバランスが良く、この先の展開が楽しみな作品だった。

「悪役令嬢の次は、召喚獣だなんて聞いていません!」は、悪役令嬢として転生したヒロインが、さらに同じく日本人の転生者に召喚されるという、非常に個性的な作品。WEBで人気の設定を盛り込みつつ、よく練られた構成が見事だった。

「婚約者の地位? そんなものは天才な妹に譲りますので私は平民として自由に生きていきます」は、優秀な妹と比べられ続けてきたヒロインが、家を飛び出して平民の暮らしを楽しむファンタジー。チートではなく努力型のヒロインを思わず応援したくなる作品だった。

「婚約者を譲れと言うなら譲ります。私が欲しいのはアナタの婚約者なので。」は、姉のものをなんでも欲しがる妹に、互いの婚約者を交換するよう仕向けたヒロインと、交換されたヒーローの両片想いを描いた作品。次々と問題を起こす妹にハラハラさせられ、この先どうなっていくのか、続きが読みたくなる作品だった。

ここであげた候補作のほかにも、出版の可能性を感じる作品が数多くあった。編集部で検討し、個別にオファー、あるいは出版化への挑戦を打診していきたい。

開催概要はこちら
応募総数 2,911作品 開催期間 2021年02月01日〜末日

編集部より

とにかく主人公のローザが素敵な作品でした。何でもできてしまうローザが、次に何をして夫を驚かすのかが気になり、一気に読み進めてしまいます。ローザと父親が絆を取り戻すシーンでは思わずほろりとさせられました。


編集部より

ポイント最上位作品として、“読者賞”に決定いたしました。レオンハルトと、彼のひたむきな愛で徐々に前向きになっていくレイフィアが幸せに結ばれていく様が、素敵に描かれていました。トレンドの設定、テンポの良い展開で、読者からの高い人気が頷ける作品でした。


編集部より

初恋の相手を一途に想い続けるシェリルと奴隷落ちした赤獅子レオルドのやり取りが可愛らしい作品でした。距離を縮めていく二人の様子が丁寧に描かれており、どうなっていくのだろうかと、どんどん先を読み進められます。


編集部より

ヒーローとヒロインの恋愛攻防戦になるかと思いきや、予想外のラスト展開は非常に楽しめました。いわゆるざまぁ展開だけでなく、登場人物たちの成長あり、涙ありで、非常に読み応えのある作品でした。


編集部より

元教え子との恋愛という設定が、ほどよく背徳感があり目を引きました。読者に共感されやすい等身大のヒロインに、一途なヒーローと、キャラクターも魅力的です。最近流行りのざまぁ要素もあり、人気があるのも頷けます。


編集部より

メインの二人はもちろん、武闘派な侍女や書庫の主である老師、側近の双子といったキャラクター達も魅力的だと思います。凛花と皇帝がこれからどう心を通わせていくのか、今後の展開がとても楽しみです。


編集部より

転生したヒロインがさらに転生者に召喚されるという設定がユニークで、冒頭から引きつけられました。とてもよく練られた世界観や魅力的なキャラクターが巧みな文章で描かれており、物語に引き込まれました。


編集部より

友人たちとの交流に喜ぶドロシーは可愛らしく、努力によって身につけた強い治癒魔法で人々を助けていく姿に好感が持てました。今後、レオとの関係がどうなっていくのか、妹は何を考えているのか、先の展開もとても楽しみです。


編集部より

妹との交換婚約によって想い人同士が結ばれたかと思いきや、簡単には幸せに向かわないストーリー構成が巧みです。欲しがりの妹が次は一体何をしてくるのか、続きが気になり、どんどん物語に引き込まれました。

※受賞作については大賞ランキングの最終順位を追記しております。

奨励賞

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