「一枚」の検索結果
全体で548件見つかりました。
ただ一枚の盾に。のヒロイン、ハミィの昔話。
幼なじみと冒険者になり、その身に呪いを受け男の体になってしまう過去の物語。
昔にこんな事があったんだぐらいで読んで下さい。
文字数 6,748
最終更新日 2018.10.30
登録日 2018.10.30
マッチングアプリに届いた,一枚の写真。
顔は写っていない。
それでも私は,手首の形だけで,あの人だとわかった。
三年前に別れた元彼が,別人として私の前に現れた。
丁寧な敬語,静かな笑い方,「言葉で知り合いたい」という言葉。
記憶の中の彼は,もっと衝動的で,身勝手で,残酷だった。
この人は,本当に変わったのか。
それとも,最初から私を知った上で,近づいてきたのか。
スマートフォンの冷たい液晶,バーの奥に響く除湿機の音,グラスを持つ手首に浮かぶ青い血管。
五感に刻まれた記憶と,画面の中の「誠実な彼」の乖離が,少しずつ,静かに,真実の輪郭を浮かび上がらせていく。
再会の物語ではない。
二人の間の,静かな心理戦の記録。
文字数 5,776
最終更新日 2026.04.02
登録日 2026.03.29
登録日 2015.03.07
拍手が好きだ。自分に向けられたことは、一度もないけれど。
高校三年の三谷波瑠は、ピアニストを目指す幼なじみのコンクール書類を整え、小説家志望の後輩の原稿に感想を書き、進路に悩む下級生の推薦状を練る。
放課後活動支援部、通称ゆめ部のたった一人の部員。
誰かの夢を裏方で整えることが、波瑠の放課後のすべてだった。
高三の二学期、転入生の瀬戸内廻がゆめ部にやってくる。なんでもそこそこできるのに、なんにも本気になれないという廻は、ある放課後、波瑠に尋ねた。
「お前は、何がしたいの」
波瑠は答えられなかった。その問いの形をした穴が、ずっと前から胸の真ん中に空いていたことに、気づいてしまったから。
幼なじみのピアノの才能は、遠い舞台の上でますます輝いていく。後輩の小説は、波瑠の知らないところで誰かの心を動かし始めている。みんなが前に進む。でも、波瑠だけが客席に座ったままでいる。
支えているつもりだった。でも本当は、自分自身と向き合うことから、ずっと目を逸らしていただけなのかもしれない。
夢を追って家族を置いていった父。才能を信じることをやめた母。十六年間閉ざされていた書斎の奥に眠る、一枚の絵。
すべてが繋がったとき、波瑠の足元が揺れる。
海が見える丘の上の高校で過ごす、最後の半年間。
夢を持てない少女が、夢を持てないまま、自分の足で立ちあがるまでの物語。
あの日、コンクール会場の暗い客席で流した涙の意味を、波瑠はまだ知らない。
文字数 21,013
最終更新日 2026.05.08
登録日 2026.04.09
お代は金貨一枚。救うのは、絶望に染まった英雄の胃袋。」
都会の片隅にあるコンビニ『イレブン・セブン・ヘブン』。 この店には、誰にも言えない秘密がある。 深夜3時から33分間だけ、自動ドアの先が「異世界」と繋がってしまうのだ。
訪れるのは、呪いに侵された聖騎士や、魔力が枯渇した魔女。 彼らにとって、現代のコンビニ飯は――
「ポカリスエット」は、あらゆる呪いを浄化する伝説の聖水。 「とろ〜り卵のオムライス」は、死の淵から呼び戻す黄金の回復薬。これは、やる気のない深夜バイトの青年が、無自覚に異世界の英雄たちを救い、いつの間にか「伝説の聖者」として崇められていく物語。
文字数 15,747
最終更新日 2026.02.08
登録日 2026.02.07
遥か昔、世界は「大褪色(だいたいしょく)」と呼ばれる災厄に見舞われた。
空は灰色に染まり、大地は色を失い、人々の心から「創造の輝き」がゆっくりと削ぎ落とされていった。今や世界のほとんどの地域は、感情すら希薄な無彩の荒野と化している。
人々が唯一頼りにしているのは、「エクリエール」——古代の芸術家たちが生み出した、色と感情を宿す結晶体だ。エクリエールは周囲に色と生命の輝きをわずかに取り戻す力を持つが、時間とともに力を失い、「灰化(かいか)」していく。
主人公・リオ・アルカン(17歳)は、辺境の小さな芸術聖域で育った若き「彩筆師(さいひっし)」の見習い。
彼は生まれつき「心象視力」という特殊な才能を持ち、目に見えない感情や記憶を色と形に変換できる。しかしその代償として、自分の感情を絵に描き出すたびに、心の一部を失ってしまう体質だった。
ある日、聖域を守っていた最大のエクリエールが突然灰化を始め、聖域は半年以内に完全に無彩の荒野に飲み込まれる危機に陥る。
管理局から派遣された冷徹な女性彩筆師・セレナ・ヴォワールは、聖域のエクリエールを強制回収するために現れる。
彼女が語った衝撃の真実——
「大褪色はまだ終わっていない。今も世界の中心『虚白の尖塔』で進行し続けている」。
リオは聖域を救うため、セレナと共に大陸横断の旅に出る。
道中、彼らは以下のものと出会う:
色を捨てて「無感情」を美徳とする異端の教団
エクリエールを独占し、支配体制を築く芸術貴族
自ら目を潰して「灰色の美」を追求する狂気の画家
失われた「原初の色彩」を求めてさまよう古代芸術家の残留思念
リオが筆を振るうたび、灰色の世界に色が戻り、花が咲き、風が歌い、人々の表情が豊かになっていく。
しかしそのたびに、彼自身の感情も激しく蘇り、抑えきれない「創造の衝動」が暴走を始める。
世界を救うために必要な「究極の芸術」とは何か。
そして、最後にリオが描く一枚の絵は、希望の色彩か、それとも全てを飲み込む虚白か——。
文字数 8,131
最終更新日 2026.05.25
登録日 2026.05.25
「俺は日本一早く春を見てきた男だ」
三十二年間、全国を飛び回り続けた営業部長の口癖だった。九州で桜が開く前に商談を終え、北海道で桜が咲く頃には次の得意先へ。桜前線の先頭を、ずっと走ってきたつもりだった。
定年退職パーティのスライドに映し出されたのは、表彰でも感謝状でもなかった。彼が出張に出るたびに、部下たちが密かに開いていた——三十二年分の花見の記録だった。
笑い話のつもりで用意されたそのスライドが、男に初めて気づかせる。先頭を走り続けた自分は、ずっと桜を見ていなかったのだと。
最後の一枚に書いてあった言葉が、静かに胸に刺さる。
文字数 886
最終更新日 2026.05.05
登録日 2026.05.05
社内で共有される情報には、重さがある。
それを、誰が判断するのか。
営業部の早川は、雑務をこなしながら、
人の距離と言葉の扱われ方を見ている。
ある日、会議室に一枚の紙が置かれる。
声は荒立たず、正しさも語られない。
判断だけが、業務として並んでいく。
軽く扱われたのは、情報か。
それとも、人か。
三話完結の会社小説。
文字数 3,953
最終更新日 2026.06.24
登録日 2026.06.22
放課後、降り出した雨の中、
彼女は教室に傘を忘れて帰った。
何気なく拾ったその傘と、ポケットにしまっていた一枚の紙切れ。
「たまには、名前で呼んでほしいな」
追いかける坂道、言葉にできない想い。
雨は止まないまま、夕焼けに変わっていく――。
文字数 2,972
最終更新日 2025.06.01
登録日 2025.06.01
本が好きな16歳の少女・金城なずなは、
図書館で見つけた一枚のメモをきっかけに、
無口な図書委員・影山透と“秘密”を解くことになる。
文字数 3,758
最終更新日 2025.12.28
登録日 2025.12.28
小学5年生の夏休み。秋也は古い蔵で見つけた一枚の地図を手に、4人の仲間たちと「宝探し」の冒険に出発します。しかし、秋也には仲間にも言えない、ある「秘密」がありました。
険しい山道で出会った不思議な少年・ハルに導かれ、困難を乗り越えて辿り着いた山頂。そこで彼らが見つけたのは、想像していた金銀財宝よりも、ずっと温かくて大切な「ほんとうのたからもの」でした。
友情と別れ、そして時を超えた約束が交差する、ひと夏の感動の物語。
文字数 7,882
最終更新日 2026.05.10
登録日 2026.05.10