「光」の検索結果
全体で8,934件見つかりました。
……助けを求める声。頼りない響き。
胸元には、正義のあげた真っ赤なペットボトル。少女は、それをとても大事そうに抱えている。
華奢な肩が小刻みに震えている。
漆黒の双眸が儚げに揺れていた。
我知らず、身体が勝手に動いていた。
正義は少女の許へと引き返していた。
着ていたブルゾンを脱ぎ、震える小さな肩に掛けてやる。
その時、少女と目が合った。
「名前は?」
またもや、勝手に口が訊ねていた。
少女の顔に笑みが広がる。
「……麻理亜」
──ま・り・あ。
およそ、吸血鬼には似つかわしくない。
けれど、目の前の少女には似合うと思った。
真っ赤な唇から零れ三つの音は、合わせると聖母様と同じ響きを持っていた。
(──以上、本文より抜粋)
(現在、本作品は「アルファポリス」と「小説家になろう」にて掲載しています。)
文字数 59,192
最終更新日 2018.11.22
登録日 2018.11.04
私、子規堂七海。婚約者であった氷織颯霞に婚約破棄されたので、新しい婚約者と結婚することにしました。
────鬼。
それは人の血肉を喰らい、陽光を誰よりも嫌う者。この世界には、主に3つの世界が共存して存在していた。
その鬼を倒す者は、昔から異能者と呼ばれ、誰よりも尊ばれてきた。異能者の家系には限りがあり、異能を持たない人間は多かった。
炎、水、風、岩、大地、氷。
異能には、それぞれ種類があった。
そしてそれらの異能者の中で最もトップに君臨する王者達が、子規堂家長女、子規堂七海、氷織家当主、氷織颯霞だった。
「お初にお目にかかります。子規堂七海と申します」
ここは、明治時代の日本───。
有名な名家の長女である、この国で最も位の高いお嬢様、子規堂七海は、国内最高の軍隊を率いる隊長、氷織颯霞の第一婚約者となった。
二人はお見合いの日、お互いがお互いに良い婚約者を演じた。心の中では望んでいない婚約。
政略結婚だったのだ。
しかし七海には、誰にも知られていないもう一つの裏の顔、そして、"秘密"を持っていた───。
文字数 23,086
最終更新日 2024.02.16
登録日 2023.08.30
そこにある列強は、もはや列強ではなかった。大日本帝国という王道国家のみが覇権国など鼻で笑う王道を敷く形で存在し、多くの白人種はその罪を問われ、この世から放逐された。
いわゆる、「日月神判」である。
結果的にドイツ第三帝国やイタリア王国といった諸同盟国家――すなわち枢軸国欧州本部――の全てが、大日本帝国が戦勝国となる前に降伏してしまったから起きたことであるが、それは結果的に大日本帝国による平和――それはすなわち読者世界における偽りの差別撤廃ではなく、人種等の差別が本当に存在しない世界といえた――へ、すなわち白人種を断罪して世界を作り直す、否、世界を作り始める作業を完遂するために必須の条件であったと言える。
そして、大日本帝国はその作業を、決して覇権国などという驕慢な概念ではなく、王道を敷き、楽園を作り、五族協和の理念の元、本当に金城湯池をこの世に出現させるための、すなわち義務として行った。無論、その最大の障害は白人種と、それを支援していた亜細亜の裏切り者共であったが、それはもはや亡い。
人類史最大の総決算が終結した今、大日本帝国を筆頭国家とした金城湯池の遊星は遂に、その端緒に立った。
本日は、その「総決算」を大日本帝国が如何にして完遂し、諸民族に平和を振る舞ったかを記述したいと思う。
城闕崇華研究所所長
文字数 113,984
最終更新日 2026.02.22
登録日 2023.10.13
登録日 2020.02.23
ー静かな事件は始まりの日ー
些細なきっかけでペアを組むことになった二人。
半年が過ぎた頃には「新旧ペア」の名前だけが独り歩きする程だった。
そんな中、「新旧ペア」しか知らない、静かな事件が起こる――。
文字数 4,387
最終更新日 2023.07.26
登録日 2023.07.26
愛らしい美少女の恋人に、自分の知らない裏の姿があったなら。
一学期も終わりに近づいた高校生活。
小林良介は物静かで天然な小柄な彼女と他人が羨むような日々を送っていた。少なくとも彼本人は本気でそう思っていたのだ。
夏休みも目前に、これからの恋人との甘い生活の手始めに夏祭りにデートへと出かける。
屋台に花火とありきたりだが幸せな時間を過ごす良介。
その最中、トイレに行きたいと一人離れる恋人にこんな待ち時間も恋人の特権と余裕を見せるも、いつまでも帰ってこない事にしびれを切らして探しに行く。
やがて人込みの離れた林の中へと足を踏み入れて行くが、そこで受け入れがたい光景を目にする。
見知らぬ男と唇を重ねる恋人。
思わず逃げ出す良介は、絶望感に苦しむ。
幸せが反転して傷心する彼は、幼い頃に離れ離れになった少女と偶然にも再開。恋人、だと思っていた人物とは正反対に明るいその少女――山司彩美との久しぶりの会話に癒しを感じた良介は、過去の恋愛を吹っ切る決意を固める。
果たして良介は、新しい恋を掴む事が出来るのか?
そして、不貞の恋人――晴空ちかりの本性とは?
当作品はカクヨム様でも掲載しております。
文字数 58,623
最終更新日 2023.11.04
登録日 2023.11.02
人生とは不思議なことの連続です。ニューヨークに語学留学している日本人の青年がフィレンツェで美しい薬剤師に出会うなんて。しかも、それがパンの歴史につながっているなんて。本当に不思議としか言いようがありません。
でも、もしかしたら、二人を引き合わせたのは古のメソポタミアの若い女性かもしれません。彼女が野生の麦の穂を手に取らなければ、青年と薬剤師が出会うことはなかったかもしれないからです。
✧ ✧
古のメソポタミアとエジプト、
中世のフィレンツェ、
現代のフィレンツェとニューヨーク、
すべての糸が繋がりながらエピローグへと向かっていきます。
文字数 115,008
最終更新日 2024.12.27
登録日 2024.12.09
現代。人間の五感を完璧に再現するVR技術が確立された世界。
数多のゲームの中でも、数千億の星々がひしめく広大な銀河を舞台にした『コモスタクト』は、圧倒的なクオリティから「神ゲー」と称され、世界的な大人気を博していた。
青年・北見拓人もまた、自らの未来を切り拓くため、一人の開拓者としてその銀河へとダイブする。
仲間と出会い、絆を深め、未知の世界の謎に挑む拓人。しかし、彼らが挑んでいたのは、単なる“ゲームのプログラム”などではなかった――。
ウラニア星系外縁に突如として浮上した、既存の物理法則をあざ笑う未知の宇宙軍艦。
それは、ゲーム内の国家『アストレオン』を「我が主」と呼び、世界の均衡を冷酷に破壊し始める。
人類の超技術(オーバーテクノロジー)、そして深淵に潜む“未知の異常存在(SSP)”の影。
娯楽のはずだった宇宙の戦場は、やがて現実の理すらも巻き込む、国家規模の生存を賭けた巨大な激震へと変貌していく。
困難の果てに、拓人が手にするのは栄光か、それとも――。
銀河の覇道を突き進む、新時代のSF・VRファンタジー、ここに開幕。
文字数 68,454
最終更新日 2026.06.09
登録日 2026.05.26
一ノ瀬明香(いちのせめいか)は普通の女子高生である! 彼女を異世界に召喚したのは精霊のラミネである! 明香は世界を救う聖女として異世界の地で戦う……はずだったのだが?
精霊の力により聖女として目覚めることになった明香であったが、なんと彼女が『変身』した姿は麗しき伝説の聖女とはかけ離れた、銀色の鎧に包まれた光の戦士だったのだ!
そう……彼女は根っからのヒーローオタクだったのだ!
レッツ異世界ヒーローライフ! 聖着せよソウルメイカー!
文字数 19,113
最終更新日 2020.06.15
登録日 2020.06.15
木下周(きのした あまね)は音楽が大好きな二十五歳のOL。翌日に控えたライブを楽しみに眠ったはずが、気がついたら幻想的に光る泉の傍、子供の姿でうたっていた。
そこは、神のいる世界。
美しさがなによりも重要で、神のための芸術が魔法になる世界だった。
周はレインとして生活しながら、日本へ帰る方法、それを知っているであろう神に会うための魔法を探すことを決意する。
しかし、そんな彼女の前に幾度となく立ちはだかるのは、価値観の違いだ。常識も、習慣も、生きるのに必要な力すら違った。
大好きな音楽だけを頼りに、レインは少しずつその壁を乗り越え、世界のことを知ってゆく。
帰るためなら少しくらい頑張れると、得意の笑顔を張り付けながら。
やがて辿り着いた、神へと続く道。
そこで彼女が目にしたものとは。
……わたしは知っている。平凡な人間にできることなど、なにもないと。それでも――。
◇
これは、異世界からやってきた少女レインと、彼女がもたらしたマクニオス〈神のいる場所〉最盛期、その幕開けの時代を描いた物語。
文字数 118,771
最終更新日 2022.10.30
登録日 2022.08.16
8年前、突如目の前に現れた光を放つ宇宙人らしき相手に「何でも一つ願い事を叶えてあげる。」と言われて「空を飛べるようになりたい!」という願い事を叶えてもらった空飛一郎(ソラ・ヒイロ)。願い事を叶えてもらってから5年後に突如として現れた人を襲う怪物から日本を守るヒーローになるまでのお話。
文字数 213,581
最終更新日 2024.08.05
登録日 2024.07.02
幼馴染の彩花に完全に犬扱いされている陽太。パシリも荷物持ちも当たり前の日々。でも彩花が他の男と笑うと、胸がザワザワする。これって、もしかして――? 気づいてしまった恋心と、すれ違う二人の想い。不器用な高校生の甘酸っぱいラブコメディ。
文字数 9,978
最終更新日 2026.01.25
登録日 2026.01.25
『やさぐれ坊主、京を創る ――炎の都に賭けた煩悩仏』のあらすじです(約1180字)。
あらすじ
天正十年六月二日、本能寺の変。
明智光秀の謀反により、織田信忠が二条御所で自刃を覚悟するなか、四十三歳の坊主・前田孫十郎(後の玄以)は、信忠の嫡男・三法師を抱えて炎の京を脱出する。「私はまだ死にとうない」――煩悩まみれの坊主が、たった一人で天下人の孫を守る決死行。
逃げた先の大原で、孫十郎は野盗に襲われたところを、薪を運ぶ女衆「大原女」の頭領・葵に救われる。前歯の欠けた笑顔の葵は、孫十郎にこう言った。「桃源郷、頼んだで」――この一言が、孫十郎の生涯を決定づけた。
清洲会議を経て織田家を継いだのは、孫十郎が長らく「なぜ信長公はあの粗野な男を」と訝っていた羽柴秀吉。しかし秀吉から「ブレーンになれ」と請われた孫十郎は、京の都を桃源郷に造り変える夢に賭けた。
風流踊り、関白相論、聚楽第、お土居、寺町、北野大茶湯――孫十郎、いま玄以は、心の中で毒づきながらも、表情ひとつ変えず、京を造り変えていく。途中、高野山では木食応其上人と運命的に出会い、空海の幻視を見て「大威徳明王の化身」とまで呼ばれる。葵もまた、玄以を守るため伊賀で忍びの修業を積み、くの一の頭領「青葵組」を率いるようになっていた。
しかし、絶頂の裏で、悲劇が始まる。
恩師・古渓宗陳の配流。茶聖・千利休の切腹。関白・豊臣秀次の高野山追放と自刃。聚楽第の破却。朝鮮出兵による民の疲弊。秀吉は権力に取り憑かれ、衆生救済の理想を捨て、暴君と化していく。
そして文禄五年閏七月、京畿を襲った未曾有の大地震。伏見城の天守は崩れ落ち、玄以が応其と心血を注いで建立した方広寺の大仏は、無残に砕け散った。慈悲の御顔に苦悶を浮かべる仏に、秀吉は冷酷に矢を放つ。
「役立たずめ。さっさと片づけよ」
すべてを失い、絶望の炎に飛び込もうとした玄以を、命を懸けて救ったのは、葵だった。「諦めんといてえなあ」――最後の言葉を残して、葵は前歯の欠けた笑顔のまま、息絶える。
四年後、関ヶ原。
玄以は前線に向かわず、ひそかに徳川と通じ、大坂城の留守を預かるのみで動かなかった。豊臣のためでなく、京のために。
「立派な城も、いずれは朽ち果てよう。曼荼羅は、心の中にあるのやも知れへん」
戦国の終焉を見届けた一人の坊主が、煩悩に泣き、笑い、駆け抜けた魂の物語。
ダイナミックに、神秘的に、そして時にコミカルに――歴史の表舞台で輝かなかった「都市の設計者」前田玄以の知られざる生涯を、現代の読者へ。
文字数 42,671
最終更新日 2026.05.09
登録日 2026.05.09
一夜の宴を終え、暁の賀茂川を戻る途中。
芦屋川 朝光は、川面に揺れる金の色を見つける。
それは、見たこともない髪と青い瞳を持つ少女だった。
異国の言葉をまくしたてるその姿に、供の者たちは「禍の言」と怯える。
けれど朝光は笑う。
妖であれば、呼べばよい。
都に怪異あらば最後に呼ばれる男――
夜にのみ歩く陰陽師、御影 時継を。
金の迷い子と影の男。
これは、夜の縁に立つ物語。
※本作は平安時代をモチーフとしたフィクションです。史実とは異なります。
文字数 22,839
最終更新日 2026.04.17
登録日 2026.02.21