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第12回歴史・時代小説大賞 参加作品
舞台は文政年間、八百八町が最も華やいだ時代の江戸。
両国広小路に近い長屋で、貸し物屋(損料屋)『九十九屋(つくもや)』を営む慎蔵(しんぞう)は、江戸のあらゆる階層に生活道具を貸し出し、回収する日々を送っている。
しかし、彼には人知れぬ「裏の顔」があった。回収した古道具の中から「人の執念」が染み付いた品を選び出し、特製の凸凹レンズを組み合わせた「からくり幻燈機」で、その持ち主の歪んだ本性を障子に投影して眺める――。そんな覗き見の悦楽に耽る、倒錯した観察者だったのである。
文字数 20,255
最終更新日 2026.05.20
登録日 2026.05.19
刀子(梗概)
五世紀中頃、ヤマト朝廷による関東への支配が進む中、下毛野国も例外ではなかった。ヤマト朝廷の大王は盟約の印として王女を差し出すよう要求し、下毛野王はその条件を吞もうとした。だが、王女の兄(王子)は断固反対した。実はこの二人は同母兄妹で密通していたのである。王子は妹のヤマト行きを阻止するため、堂々とそのことを公言すると、瞬く間に妹のヤマト行きはご破算となった。同母兄妹で通ずるのを禁忌とする世間の常識からすればそれは当然であった。
破談にはなったものの、王子は自死を迫られ、妹は伊予へ流罪。が、王子は妹を追うべく獄から脱走、自死するべくあてがわれた刀子一本のみを武器として伊予へと走る。苦難の末、王子は伊予へ来たが、逃亡生活で心身が弱り、心の支えでもあった刀子の刃が折れたことで、死する時がきたことを悟る。が、ふと遠方に見えた微かな灯りに、なぜか心が誘われるのだった。
灯りは一軒の住居で、そこには老婆が一人住んでおり、彼女はかつて王子のように同母兄妹で愛し合ったヤマト朝廷の軽大娘皇女の「侍女」であったという。そこで王子は老婆から、皇女とその兄の軽皇子の悲恋の話を聞き、ついには倭において、なぜ同母兄妹の愛が許されぬのかの理由を、さらに昔、ヤマトに存在した同母兄妹で愛し合うパイオニアとも言える兄妹の話からヒントを得るのである。また、老婆の説得力ある話しぶりから、彼女が意外な人物であることを知る。王子はかけがえのない理解者である老婆から励まされ、最愛の妹の元へと向かうが……。
文字数 80,813
最終更新日 2026.05.08
登録日 2026.05.08
西域幻夢奇譚 ―草原のクロニクル― 序
第1部のラストから13年後――王の急死により、西域の要衝・高昌王国は140年の歴史に幕を下ろした。
あの時、蒼(そう)を貫いた一本の矢。そこから明らかになった陰謀は、やがて高昌王国滅亡へと導く。
復讐を誓う阿兎。蒼の最後の願いを叶えようとする女狐。さまざまな思惑が、高昌王国の最後に重なり合う。
歴史×ファンタジー×ミステリー 4月12日より連載開始!
※前作『泡沫の夢』を未読の方でもお楽しみいただけます。
※不定期更新になる可能性があるので、作品フォローで更新通知を受け取れるようにすることをお勧めします。
文字数 11,521
最終更新日 2026.04.17
登録日 2026.04.05
ツンデレのデレがほぼない少年店主とわんこ系従業員兼用心棒兼家来の凸凹コンビが、花街の事件に挑む。
明治初期、東京府は赤坂の花街に、少年が店主の貸本屋がございました。彼には人に見えないモノが視えるという不思議な力がありまして、花街に起きる事件を次々と解決したそうな。
辻斬り事件、貸座敷の連続殺人、そして新選組。事件の裏側には、維新を不服とする侍の存在が見え隠れして、庶民らに広がる「維新の亡霊が出た」との噂――維新後間もない混沌とした東京の町が舞台の、ちょっとホラーテイストな事件に、小生意気な少年店主【朔太郎】と元家来の【三四郎】が挑む。もと新選組の斎藤一も加わって、大波乱の展開に。
*エブリスタで投稿していた小説の推敲作品です。
文字数 132,249
最終更新日 2024.05.21
登録日 2024.03.27
天正四年。
播磨国美嚢郡三木。
別所吉親、波夫妻は、領民の信頼と一族の誇りを胸に立ち上がった。
三木の地を舞台に戦場を駆ける夫妻。
立ちはだかる敵は後の天下人、羽柴秀吉。
思惑と意地とが衝突する三木合戦が、ここに始まりを告げる。
文字数 101,253
最終更新日 2025.05.19
登録日 2025.05.01
室町時代末期。群雄割拠の時代がひたひたと忍び寄り始めた頃。
安芸国吉田荘の領主は心配性の若い殿さまだった。
そんな殿さまの奥方は楽天的で明るい。
これはそんな二人の晩秋の一幕。
文字数 10,268
最終更新日 2019.04.03
登録日 2019.04.03
それは慶長十七年。
世に云う船島の決闘において、巌流小次郎敗れたり――。
しかし小次郎は生きていた。
武蔵の一撃に脳に深刻な損傷を受けた小次郎は、多くの記憶を失った。だがそれなのに、あるいはそれだからこそ、異能ともいえる異常な集中力をも会得した。
現代にいう〝ゾーン〟に自在に入る力を得た小次郎は、武蔵に復讐戦を挑むべく旅立つが、彼を追う謎の剣士たちの姿があった。
果たして彼らの目的とは――?
そして小次郎は、再び武蔵と相まみえることがでるのか。
これは「その後」の小次郎の物語である。
文字数 2,210
最終更新日 2026.05.31
登録日 2026.05.31
【あらすじ】
「私」――矢代幸雄は、知己である松方幸次郎に連れられて、パリ郊外ジヴェルニーのクロード・モネ邸へとおもむく。松方幸次郎は、のちの西洋美術館の元となる、「松方コレクション」にモネの画を加えようと思っていた。
だが、最近のモネは高齢のためか、その描く色もあまり良くないという噂があった。
そしてモネが描くところを見た「私」は、やはりその色が「変」だと感じ、小さな勇気を出して、モネにそれを告げ……。
文字数 6,959
最終更新日 2025.06.30
登録日 2025.06.30
戦国末期から江戸にかけての剣豪、柳生宗矩(やぎゅうむねのり)。彼の活躍を三つ、「三番勝負」ということでお送りします。
【一番 邂逅】
慶長5年10月1日、石田三成、斬首。
その首は三条河原に晒されていた……まるで「捨てられた」かのように。
やがて日が経ち、骨が見えるまでになったその首を弔わんと――あらわれた僧侶が二人。
その二人の僧侶――大徳寺住持・春屋宗園と弟子の宗彭――の前に、立ちふさがる剣士がいた。
柳生宗矩である。
【二番 鶚鷹(みさご)飛ぶ時 ~大坂夏の陣、岡山口の戦い~】
慶長20年5月。大坂の役(大坂の陣)の夏の陣が始まった。将軍家兵法指南役・柳生宗矩は、同じく警固役の「九州の鶚鷹(みさご)」 立花宗茂と共に、将軍・徳川秀忠につき従って岡山口に来ていた。徳川は大軍で、勝ちは見えていた――かのように思えたが、大坂方・大野治房の奮戦により、秀忠とその軍は強襲される。
そしてその隙を――十人の刺客が襲う。
宗矩は剣を抜いた。宗茂と共に。
【三番 ほろ酔い幻想記 ~柳生宗矩(やぎゅうむねのり)の或る正月~】
柳生宗矩は、幕府に逆らった禅僧・沢庵宗彭(たくあんそうほう)を許してもらうよう、徳川家光に歎願状(たんがんじょう)を出していた。
正月、いっこうに返事を寄越さない家光にしびれを切らした宗矩は、単独での謁見に望んだ。
家光は改めて歎願状を読むから、それまで待てと言い、宗矩は平伏して待った。
ところがその耳に、つま先立ちして歩く跫(あしおと)が聞こえ……。
文字数 12,559
最終更新日 2025.06.03
登録日 2025.05.31
【あらすじ】
(第一章 芭蕉 ~旅の始まり~)
天和三年。天和の大火のため、甲斐谷村藩家老・高山繁文を頼って、松尾芭蕉は江戸から甲斐、谷村(やむら)に居を移していた。芭蕉は田舎暮らしに満足していながら、なにかたりないと感じていた。やがて芭蕉は江戸に戻り、かつての知己であった八百屋お七のことを機縁に、惣五郎という人物と出会う。惣五郎と、お七のことを話すうちに、芭蕉はある気づきを得る。その気づきとは、やりたいことがあれば、命懸けでやってみろ、という気づきだった。
(第二章 花が咲くまで初見月。)
松尾芭蕉と共に「おくの細道」の旅に出た曾良。彼は句作に悩んでいた。観念的に詠んでしまう自分の句を変えようと模索していた。芭蕉はそんな彼を見て――句を詠んだ。
(第三章 その言葉に意味を足したい ~蝉吟(せんぎん)~)
松尾芭蕉は、「おくのほそ道」の旅の途中、出羽の立石寺(山寺)に立ち寄った。その時、あまりの蝉の声に、弟子の曾良は苦言を呈す。だが、逆に芭蕉は何も言わず、回想に浸っていた。かつての主君であり友である藤堂良忠のことを。良忠は己を蝉にたとえ、その蝉の如き短い生涯を終えた。以来、蝉の鳴く声に、意味はあるのかという想いを抱く芭蕉。そして己の俳諧の「行き先」を求め、旅に出て、山寺に至り、蝉の声を聞いた芭蕉は――良忠に向けて、一句詠んだ。
【表紙画像】
Morikawa Kyoriku (1656-1715), Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 18,581
最終更新日 2024.06.07
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
(第一章 真新しい靴がステップ ~竜馬、寺田屋にて遭難す~)
慶応2年1月23日(1866年3月9日)深夜2時、坂本竜馬とその護衛の三吉慎蔵は、寺田屋に投宿していたが、そこを伏見奉行の捕り方に襲撃される。
辛くも寺田屋の外へと逃れる竜馬と慎蔵だったが、竜馬が負傷により動けなくなり、慎蔵は決死の覚悟で伏見薩摩藩邸へと走る。
慎蔵は薩摩藩邸の手前まで来たところで、捕り方に追いつかれてしまう。
その時、藩邸から、ひとりの男が歩み出て来た。
中村半次郎という男が。
(第二章 王政復古の大号令、その陰に――)
慶応3年11月15日。中岡慎太郎は近江屋にいた坂本竜馬を訪ね、そこで刺客に襲われた。世にいう近江屋事件である。竜馬は死んでしまったが、慎太郎は2日間、生き延びることができた。それは刺客の過ち(ミステイク)だったかもしれない。なぜなら、慎太郎はその死の前に言葉を遺すことができたから――岩倉具視という、不世出の謀略家に。
(第三章 見上げれば降るかもしれない)
幕末、そして戊辰戦争──東北・北越の諸藩は、維新という荒波に抗うべく、奥羽越列藩同盟を結成。
その同盟の中に、八戸藩という小藩があった。藩主の名は南部信順(なんぶのぶゆき)。薩摩藩主・島津重豪(しまづしげひで)の息子である。
八戸藩南部家は後継ぎに恵まれず、そのため、信順は婿養子として南部家に入った。それゆえに──八戸藩は同盟から敵視されていた。
四方八方が八戸藩を敵視して来るこの難局。信順はどう乗り切るのか。
【表紙画像】
「きまぐれアフター」様より
文字数 20,798
最終更新日 2024.06.07
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
フランス王フィリップ二世は、イングランドとフランスの西半分を支配するプランタジネット朝から、フランスの西半分を獲得しようと画策していた。プランタジネット朝の王妃であるアリエノール・ダキテーヌは、かつて、フィリップの父のルイ七世の王妃だった。アリエノールの生んだリチャード獅子心王を、そしてジョン欠地王相手に謀略をめぐらし、ついにブーヴィーヌの地で決戦を挑み、フィリップは勝利と共に「尊厳王」と称せられるようになる。
【表紙画像および挿絵画像】
オラース・ヴェルネ, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 10,286
最終更新日 2024.06.04
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
天和(てんな)三年。江戸。「はせを」という五分刈りの中年の男がいた。彼は、青物を売る娘「なな」の訪問を受ける。「なな」は天和の大火で見かけた、庄之介という侍が気になっていた。庄之介は吉祥寺の栴檀林(せんだんりん)というところで学ぶ身であり、おいそれと声をかけることはできない。そこで「はせを」は一計を案じ、「なな」に文(ふみ)を書かせて、それを庄之介に渡すという手段に出る。しかし庄之介は立身出世を目論んでおり、学問の邪魔と文を破り捨てる。怒った「なな」は栴檀林に火をつけるが……。
文字数 10,916
最終更新日 2024.06.03
登録日 2024.05.31
【あらすじ】
今は昔、戦国の世の物語――
父・北条氏綱の死により、北条家の家督を継いだ北条新九郎氏康は、かつてない危機に直面していた。
領国の南、駿河・河東(駿河東部地方)では海道一の弓取り・今川義元と、甲斐の虎・武田晴信の連合軍が侵略を開始し、領国の北、武蔵・河越城は関東管領・山内上杉憲政と、扇谷上杉朝定の「両上杉」の率いる八万の関東諸侯同盟軍に包囲されていた。
関東管領の山内上杉と、扇谷上杉という関東の足利幕府の名門の「双つの杉」を倒す夢を祖父の代から受け継いだ、相模の獅子・北条新九郎氏康の奮戦がはじまる。
文字数 215,176
最終更新日 2023.06.26
登録日 2023.05.17
【あらすじ】
幕末のある日、調子に乗り過ぎた岩倉具視は(主に公武合体とか和宮降嫁とか)、洛外へと追放される。
切歯扼腕するも、岩倉の家族は着々と岩倉村に住居を手に入れ、それを岩倉の幽居=「ねぐら」とする。
岩倉は宮中から追われたことを根に持ち……否、悶々とする日々を送り、気晴らしに謡曲を吟じる毎日であった。
ある日、岩倉の子どもたちが、岩倉に魚を供するため(岩倉の好物なので)、川へと釣りへ行く。
そこから――ある浪士との邂逅から、岩倉の幽棲――幽居暮らしが変わっていく。
【表紙画像】
「ぐったりにゃんこのホームページ」様より
文字数 7,245
最終更新日 2023.06.23
登録日 2023.06.19
【あらすじ】
文政三年。歌舞伎役者、三代目・坂東三津五郎(ばんどうみつごろう)は悩んでいた。演目「玉兎(たまうさぎ)」にて、兎、爺、婆、狸の四役の演じ分けをしなければならないからだ。二代目・坂東三津五郎に相談すると「――黒き鏡だ」という答えが返って来た。
思い余って「根岸のご隠居」こと絵師・酒井抱一(さかいほういつ)のいる根岸・雨華庵(うかあん)へと赴く。
幕府名門・酒井家出身の抱一との洒脱で含蓄のある会話から、三津五郎は「黒き鏡」の意味に思い当たり、「玉兎」の舞台へ向かう。
酒井抱一が観るその舞台にて、三代目・坂東三津五郎は「玉兎」を演じられるのか――。
【登場人物】
三代目・坂東三津五郎:歌舞伎役者。父の初代・坂東三津五郎の死の際に幼かったため、父の弟子が二代目・坂東三津五郎となるが、成長して三代目を襲名。その演技は、江戸随一と評判が高い。日本舞踊五大流派のひとつ「坂東流」の祖でもある。
酒井抱一:絵師。江戸幕府の名門・酒井家の出身。しかし世継ぎとなることはできず、出家して隠居する。出家前から芸術に志し、特に絵画に熱中し、出家後は江戸郊外・根岸に雨華庵という庵を結び、巨匠・尾形光琳の遺された作品から大いに学ぶ。のち、江戸琳派という、光琳の流れをくむ絵の流派の祖となる。
※文中の歌は、二代目・桜田治助の作詞によるものです。
【表紙画像】
初代歌川豐國 / Toyokuni Utagawa I, Public domain, ウィキメディア・コモンズ経由で
文字数 4,579
最終更新日 2023.05.31
登録日 2023.05.29
|下克上《げこくじょう》は、日本史に於ける下位の者が上位の者を政治的・軍事的に打倒して
身分秩序(上下関係)を侵し、権力を奪取する行為を指す言葉である。
有史以来、確実に下剋上と言える事例も多々存在する。例えば斎藤道三の美濃の国盗りは、典型的な下剋上の例である。しかしこの下克上は、旧・守護|土岐氏《ときし》の家臣たちの反感を招き、後に嫡男・義龍と敵対した際に、殆どの家臣が義龍の側につくという結果を招いた。
戦国時代の下剋上の最大の成功例は、織田信長によるものである。
信長は主君の下尾張守護代・織田信友を討滅し、続いて自ら擁立した尾張守護・斯波義銀を追放し、更には将軍・足利義昭も追放して、事実上その地位を奪っている。だが、信長自身も最後は下剋上で討たれ、そうした信長の姿勢は皮肉にも家臣の豊臣秀吉に継承されたのである。
ただし、下剋上が遍く日本列島全域に存在していた訳ではなく、東北地方は「下剋上のない社会」と言われるように地域偏差が存在したのも事実である。
実際に文禄・慶長の役のため肥前国名護屋城に駐留した陸奥国の戦国大名、南部信直は上方の武士から下剋上についてレクチャーを受けているのだ。
しかし、この風潮は徳川家康の下克上によって終止符を打たれた。
この小説は史実に基づく下克上を美濃国道三、尾張国信長、関白秀吉、そして関ヶ原の覇者家康までの長きにわたる戦国乱世の物語である。
現代もなお、斎藤道三を偲ぶ祭りがある。
『道三まつり』である。
現代に至ると、岐阜のまちづくりの基礎を成した道三の遺徳を偲び、昭和47年(1972年)から岐阜市にて毎年4月上旬に道三まつりが開催されている。
私は道三という人物像に触れ、歴史の重みを感じたのであった。
文字数 30,099
最終更新日 2026.05.04
登録日 2026.05.01
サクッと1分で読める、バカバカしいお笑いを一席。
三題噺「天下無双」「ダンス」「布団」
上記のテーマで、ショートショートを書いてみました。
文字数 1,090
最終更新日 2026.05.01
登録日 2026.05.01
時代劇といっても、あくまでも架空のおはなし。
小遣い稼ぎで、盗人や身元不明の死体の似顔絵を描いている浮世絵師。
ある日、出会ったのっぺらぼうの娘に懐かれて、一緒に暮らし始める。
その娘が、のっぺらぼうの特技を生かして、捕り物の手伝いをするおはなしです。
文字数 4,108
最終更新日 2026.05.01
登録日 2026.05.01
室町幕府三代将軍足利義満は観阿弥の勧進猿楽で鬼夜叉と出会う。美貌と天賦の才に惹かれた義満は、観阿弥の思惑通り鬼夜叉に新しい芸能を大成させることを約束する代わりに、観阿弥にある条件をのませた。
義満は南北朝合一、守護大名の衰退を画策し、花の御所に幕府を構え、朝廷にまでその権勢を伸ばす。
一方、鬼夜叉は二条良基の薫陶を受けて教養知識を身に付け、ライバルとなる増阿弥と競い、観阿弥の友犬王の導きを得て、能楽の大成に向け邁進する。
義満の策謀によって衰退した南朝再興を目指す葉室次郎は、有力守護大名大内義弘と手を組み鎌倉公方を巻き込んで、義満に敵対し命を狙う。
守護大名の力を削ぎ、金閣を造成し、朝廷にまで権勢を伸ばし日本の頂点に立とうとする義満。その義満の野望を阻もうとする葉室次郎の願いは届くのか。鬼夜叉は果たして能楽を大成出来るのか。
世阿弥の前半生を描く。
文字数 86,205
最終更新日 2024.05.27
登録日 2024.05.01
籤(くじ)引きで第五代将軍となった足利義教の恐怖政治が続く。日本初の土民蜂起と言われる「正長の土一揆」が起こるなど社会不安が広がる中、猿楽能の大成を目差す世阿弥にも大きな波が押し寄せる。
将軍義教の贔屓する世阿弥の甥元重に奥義を伝授し観世大夫とするよう強要されるが、これを断ったため御所への出入り・演能は禁じられ、長男元雅は楽職を罷免される。
元雅は葉室次郎を頼り大和越智へ。天河弁財天に能を奉納祈願し「越智観世」として活躍の場を広げようとする。一方、世阿弥自身は佐渡に配流されてしまうが、世阿弥を支えたのは猿楽能だった。
「万人恐怖」の政治を行う将軍義教に逆らう守護大名、大和越智一族、比叡山延暦寺、鎌倉公方の戦いの決着は? 世阿弥、元雅、元重の運命は? 都に現れた女猿楽とは? 混迷の渦に巻き込まれながら、果たして猿楽能の大成は成るのか?
世阿弥の後半生を描く。
文字数 89,685
最終更新日 2024.06.25
登録日 2024.06.01
飢饉、重税、拷問――。
江戸初期、島原の地は、松倉勝家の苛烈な圧政のもと、地獄と化していた。
かつて武士として生き、関ヶ原で全てを失った男、有馬新十郎。
今は寒村で妹を守りながら、百姓同然の暮らしを送っていた。
だが、理不尽な年貢取り立てが、ついに彼の怒りに火をつける。
「神などいない。だが、旗はいる――」
絶望の中で人々が縋ったのは、“神の子”と呼ばれる美しき少年、天草四郎時貞。
奇跡を起こす神童。民を魅了するカリスマ。
だが新十郎だけは知っていた。
その奇跡が、人の手で作られた希望だということを。
神を信じた民。
神を演じた少年。
そして、神を造った男たち。
これは、祈りでは救われなかった時代に、
飢えた民が命を賭して立ち上がった、島原の乱の裏側を描く、
壮絶なる反逆の戦記。
文字数 69,556
最終更新日 2026.05.18
登録日 2026.04.12