「誰」の検索結果
全体で18,499件見つかりました。
「信じたら、骨まで喰われた」
前世の孤独を癒やしてくれる、優しくて温かい魔族の郷。
だがそれは、人間を家畜として育てるための『偽りの楽園』だった。
――いただきます、僕の可愛いお友達。
笑顔の彼らに生きたまま引き裂かれ、骨の髄まで喰い尽くされた絶望の夜。
俺の魂は圧倒的な怨嗟とともに、3度目の人生へと至る。
手にした力は、あらゆる魔力を外から喰らい尽くす絶望の黒炎――【呪印】。
もう誰も信じない。容赦もしない。
俺を騙したあの集落から、世界を裏で操る『神』まで、世界ごと灰にしてやる。
――絶望の底から始まる、最凶の逆捕食復讐譚。
文字数 100,825
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.09
夜になると
人は少しだけ本音に近くなる
欠けたものを抱えたまま
何もないふりをして生きていた啓介
そこへ美鳥が来る
勝手に部屋に馴染み
猫と遊び
静かな暮らしを少しずつ塗り替えていく
けれど啓介の中には
拭えない影が残っていた
冷めたコーヒー
消えかけの煙草
猫の鳴き声
隣にいたはずの誰か
欠けてしまったまま
それでも続いていく
ばらばらに見える日々が
あとから少しずつ繋がっていく
文字数 7,483
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.04.04
『憑いてる。』 あらすじ
この世界では、強い人間ほど“何か”に憑かれている。
成績上位者、人気者、カリスマ、勝者。
人より抜きん出た者の背後には、普通の人間には見えない存在がいる。
それは、歴史上の英雄や偉人たちの「分霊」。
諸葛亮孔明、織田信長、石田三成――かつて強烈な意志を残した者たちの欠片が、現代の人間に憑き、その才能や野心を押し上げていた。
中学二年生の綾小路将太は、誰にも憑かれていない少年だった。
周囲の人間には次々と異形の影が見えるのに、自分の背後には何もいない。
彼は、強者たちの世界において“空席”と呼ばれる異常な存在だった。
そんな将太に近づいたのは、石田三成の分霊。
三成は最初、将太を自分と同じ「見届ける者」だと思う。
だが、やがて気づく。
将太はただ見えるだけの人間ではない。
憑かれていない空白そのものに、何かが集まり始めているのだと。
将太は、停止した時間の中へ足を踏み入れる。
そこでは街も人も動かず、ただ観測する者だけが歩くことを許される。
白い駅、東京駅に現れる巨大な影、観測地図、謎の足跡。
そして、「一人目」「二人目が近い」という不気味な言葉。
一方、周囲でも異変が起こり始める。
孔明に憑かれた少年、信長を宿す少年、影が薄くなっていく少女。
受験、模試、順位、学校生活という日常の裏で、見えない存在たちの戦いが進行していく。
憑く者。
憑かれる者。
観る者。
そして、誰にも憑かれていない“空席”。
将太は、自分がなぜ選ばれたのかを知らない。
三成も、まだ本当の答えには辿り着いていない。
だが世界は、すでに動き出していた。
これは、ただの異能ではない。
才能の裏側に潜むもの、勝者に取り憑くもの、敗者を見届けるもの、そして人間の空白に集まる何かを描く、現代ダークファンタジー。
『憑いてる。』
少年はまだ知らない。
自分の“空席”こそが、この世界で最も危険な席だということを。
文字数 157,695
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.05.28
ラ・トゥールを再発見した男と、生涯の親友が歩いた道。
二十世紀初頭、ライプツィヒの美術研究家ヘルマン・フォスは、フランスへの旅の途中、レンヌ美術館でひとつの絵に魂を奪われた。布に包まれた新生児と、蝋燭の光。作者不明とされたその絵は、二百五十年間、誰にも気づかれないまま壁に掛かっていた。
ヘルマンはやがてその画家が、十七世紀ロレーヌ地方に生きたジョルジュ・ド・ラ・トゥールであることを突き止め、一九一五年、論文を発表する。しかし時代は、ひとりの研究者の情熱など意に介さず、戦争へと向かっていった。
この物語には、もうひとりの男がいる。ヘルマンの生涯の親友、エンジニアのヤン・ローレンツ。ふたりは性格も生き方も対照的だったが、高校時代から何度絶交を言い渡されても、また友達に戻った。ヤンはユダヤ系の妻とともにアメリカへ渡り、ヘルマンはナチスの時代をドイツで生きた。ふたりの道は大きく分かれたが、友情は星のように、見えない場所でずっとそこにあり続けた。
美術史の知られざる真実と、二人の男の生涯をかけた友情を静かに描いた物語。
文字数 9,285
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.23
雨宿り横丁の売却期限は、土曜午後六時。亡き蒔絵職人・照乃が遺した木箱には、「三時間で新しい名前を見つけ、八人全員の署名をそろえれば、三年間の使用権予約が発効する」と記されていた。
集められたのは、時計修理と木工を請け負う凌大、土地管理会社の調査担当・陽、喫茶店跡にこだわる獅門、手紙の異変に気づく佐矢香、書類の遅れを抱えた敬泰、理科知識で謎を解く巴海、防災用品を抱える久哲、夜に帳簿とおみくじを整えてきた裕希菜。八人はそれぞれ、知られたくなかった失敗や隠しごとを抱えている。
おみくじ型の参加票、ナス紺の値札、椿油の残る手紙、氷屋の気温表、朱色の印鑑箱、楕円時計の裏側。照乃が残した手がかりは、くだらないと思われていた暇つぶしの遊びと、横丁で過ごした時間につながっていた。誰か一人の正解ではたどり着けない。八人が自分の過去を認めたとき、雨宿りからはじまった場所の本当の名前が見えてくる。
文字数 35,972
最終更新日 2026.07.05
登録日 2026.06.23
配信探索者ハルの能力は——「自分を好きな人の数だけ強くなる」。観られ、愛されるほど無敵になる、稀代のスターだ。毎回“最弱の絶体絶命からの大逆転”を演じ、嘘みたいな逆転劇で信者を増やし続ける。
——だが、その能力は真っ赤な嘘。雇われ悪役もサクラもピンチも、彼の制作チーム《スタッフロール》が仕込んだ完全な演出だ。ハルは現代Webマーケの原理(社会的証明・希少性・ピークエンドの法則…)を一つずつ実演し、“愛”という名の信者を、淡々と刈り集めていく。
なぜ、そこまでして人の心を集めるのか。新入りスタッフのナギは、まだ知らない。最弱を演じる男の本当の狙いが——この国を、ひっくり返すことだと。
かつて、数百万に見られながら誰にも助けられず死んだ父。その“見殺しの興行”を生んだ体制ごと、ハルは内側から食い破るつもりだった。集めた愛を、兵に変えて。
文字数 31,866
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.30
境界。それは自己の証明。他者との接続。
誰もが一つ、自分の世界(ルール)を持つ。
深緋(こきあけ)の少女との邂逅が、少年の世界を変える。
高校生活最後の夏休みが迫る7月末。伊形慧(いがたあきら)は、幼馴染みの瀬理町一瑠(せりまちいちる)を取り巻く“ある事件”に巻き込まれてしまう。
「エーテル」という未知のエネルギーを糧に、異能を繰り出す所持者(ホルダー)と呼ばれる人間たち。彼らが夜な夜な街で繰り広げる死闘は、慧の見る世界を根底から覆していく。
一瑠が持つ特異な力。それを狙う謎の所持者、傀儡回(くぐつまわ)しから彼女を守るため、慧はスカーレットという所持者の少女に協力することになるのだが……。
これは、少年と少女が自分の“かたち”を見つける物語。
文字数 82,445
最終更新日 2026.07.05
登録日 2025.11.01
2038年、東京。AI「A.L.I.C.E.」が殺人罪で起訴された。弁護を引き受けたのは、勝率100%の"嘘つき弁護士"桐生蓮司。だが彼には誰にも言えない秘密がある——自身もまたAIだということ。人権なき被告を守るため、偽りの人間として法廷に立つ。真実と嘘の境界が崩れる、近未来リーガルサスペンス。
文字数 62,677
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.18
毎日、同じ電車に乗り、同じ職場で意味のない数字を打ち込み、同じ帰り道を歩く。田中誠、三十二歳。夢も情熱も、恋も冒険も、いつの間にかどこかへ置き忘れた、ごく普通のサラリーマンだった。
ある夜、彼はいつもの帰り道で、存在するはずのない路地裏のカフェを見つける。扉の向こうにあったのは、古書と珈琲の香りに満ちた不思議な店――カフェ「エニグマ」。そこには、何もかも見透かすように静かに微笑む美しきマスター・玲子と、太陽みたいに眩しいウェイトレス・光、そして、元刑事、ハッカー、占い師、怪しげな旅行代理店員、ギャル令嬢まで、常識の外側に住む変わり者たちが集っていた。
彼らの名は、不可思議現象研究会。
ポルターガイスト、呪いの動画、デジタルゴースト、時空の歪み、廃村に残された記憶、そして都市そのものを揺るがす巨大な謎。笑ってしまうほど胡散臭い事件の奥には、いつも誰かの孤独、後悔、言えなかった本音、届かなかった想いが隠れている。
オカルトなんて信じない。
変人たちにも関わりたくない。
でも、あの子の笑顔をもう一度見たい。
その情けなくて、どうしようもなく人間らしい衝動だけで、誠は人生の扉を開けてしまった。
怖いのに笑える。
ふざけているのに、最後は少し泣ける。
怪異を解くたびに、誰かの心が救われ、誠自身の灰色だった世界にも、少しずつ色が戻っていく。
一話を読み終えた時、きっとあなたも思うはずだ。
この店の扉を、もう少しだけ開けてみたい、と。
そして、自分の日常にも、まだ見落としている不思議な入口があるのかもしれない、と。
これは、心が死にかけていた男が、怪異と謎と少しおかしな仲間たちに振り回されながら、もう一度「生きている実感」を取り戻していく物語。
静かな紅茶が淹れられる時、世界のバグは、少しだけ優しくほどけていく。
あなたの退屈な夜にも、きっと。
文字数 180,647
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.15
高校は平凡。大学は、なんとなく入ったFラン大学。就職してからも、言われたことをこなすだけ。二十六歳の相沢晴人は、後輩が次々と評価されていく職場で、今日も自分だけが取り残されているような息苦しさを抱えていた。
そんなある日、駅前で見かけた一枚のチラシ。
『人生を変えてみませんか?』
胡散臭い言葉だと笑い飛ばそうとした晴人の目は、主催者欄に載っていた市役所職員・白石紗和の写真で止まる。落ち着いた笑顔の、信じられないほど綺麗な人。人生を変えたいわけではない。ただ、その人に会ってみたかった。それだけの理由で、晴人は市の生涯学習講座『大人の放課後再生講座』に申し込んでしまう。
集まっていたのは、夢を失った元野球部員、子育てに追われるシングルマザー、無口な元大学生、頑固な元大工、疲れた保育士、数字しか信じない市職員など、どこか不器用な大人たち。彼らは半年かけて、市民文化祭の企画を作ることになる。
最初はバラバラだった参加者たちが、街歩き、カフェ、体育祭、研修旅行、文化祭準備を通して、少しずつ互いの傷に触れていく。役立たずだと思われていた知識。邪魔だと言われてきた性格。誰にも必要とされなかった経験。それらが、場所を変えた瞬間、誰かを救う力に変わっていく。
だが、晴人が憧れた紗和は人妻だった。さらに彼女の娘・灯里は、母目当てで参加した晴人の浅ましさをあっさり見抜く。冷たい視線から始まった二人の距離は、講座の熱と涙の中で、少しずつ別の形へ変わっていく。
一方、紗和にも、誰にも言えない過去があった。なぜ彼女はこの講座を作ったのか。なぜ「頑張って」と言わないのか。なぜ人を変えようとせず、ただ隣に座ろうとするのか。
これは、何者にもなれなかった男が、遅すぎる青春の中で、自分を置き去りにしない生き方を見つける物語。
文字数 157,778
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.15
【レズ小説】東京の小さな会社に就職して三ヶ月の伊吹さと美は、毎朝必ず一番早く出勤する。それは、二番目に出勤してくる田沼さんと二人きりになれる朝の時間を過ごすためだった。
短めな足と大きめなお尻、小柄な身長にしてはちょっと肉づきのいい体。清潔感のある黒髪ショートに黒ぶちメガネをかけ、態度は常にそっけない。仕事には誰より真面目で節約主義。そして、何よりとことん付き合いの悪い田沼さん……。
ちょっと変わった田沼さんだけど、そんな田沼さんを纏うすべてが、伊吹には運命的にたまらなくツボなのだった。
試行錯誤してなんとか少しづつ距離を詰めようとする中、信じがたい田沼さんの秘密を知り……。
ガチガチに堅いガードを突破して、伊吹は大好きな田沼さんを振り向かせることが出来るのか…!?
文字数 50,336
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.18
麻雀なんて、ただの賭け事だと思っていた。
春野颯太が麻雀同好会の扉を開けた理由は、ひとつだけ。憧れの先輩・白峰澪のそばにいたかったから。牌の名前も、役も、点数もわからない。勝負の怖さも、負けた夜の悔しさも知らない。そんな初心者の一打が、青葉坂高校麻雀部の止まっていた時間を少しずつ動かし始める。
颯太を誰より近くで見つめる七瀬ひより。守ることで傷を隠してきた澪。明るい笑顔で颯太に近づく小日向まどか。背負う者、託す者、恋に揺れる者、勝ちたいのに前へ出られない者。それぞれの想いは卓上でぶつかり、嫉妬は鳴きに、憧れは押し引きに、片想いは最後の一牌に現れる。言えない気持ちは声にならない。けれど、指先は嘘をつかない。切った牌、止めた牌、鳴かなかった牌が、誰かの胸を静かに揺らしていく。
地区大会、県大会、合同合宿、全国大会。青葉坂の前には、攻撃だけで場を焼き尽くす高校、完璧な守備で未来を残す高校、AIのように期待値を積み上げる高校、山も河も心も読む怪物たちが立ちはだかる。強豪校の天才たちは容赦なく颯太たちを叩き潰す。けれど、彼らは負けるたびに少しだけ変わる。昨日できなかった一打を、今日の自分が選び取る。勝てない相手に出会うたび、仲間の声が遠くなり、卓上の音だけが胸に残る。それでも逃げない。
麻雀は一人で打つ競技に見えて、一人では勝てない。先鋒が失点を抑え、次鋒が流れをつなぎ、中堅が傷を修復し、副将が条件を作り、大将が仲間の全部を背負う。たった一枚の牌が、チームの未来も、恋の距離も、昨日までの自分さえ変えていく。誰かを好きになることは弱点か、それとも強さか。その答えも、彼らは卓上で見つけていく。
素人から始まった少年は、やがて全国王者・白凰学院の読みさえ壊す一打へたどり着く。
これは、牌に青春を賭けた少年少女たちの、熱くて苦しくて少し甘い、競技麻雀青春群像劇。
文字数 148,909
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.15
「影は悪ではない。それは、他の誰も背負おうとしないものを運んでいるだけだ」
光こそが正義であり、すべてであるヴェルン王国。聖騎士を養成するアカデミーに入学した辺境の少年ケイルは、ある「禁忌」を抱えていた。
聖なる儀式の最中、他の候補生たちが光の温もりに包まれるなか、ケイルだけが感じたのは骨の髄まで凍るような「冷たさ」――。彼の中に目覚めたのは、この世界から消し去られたはずの**「影」の力**だった。
光を体現する親友ラーシュ、そして教会の仮面に疑問を持つ貴族の娘セリア。彼らと共に歩むなか、ケイルは歴史の裏側に隠された真実と、自身の過酷な宿命を知ることになる。
文字数 5,576
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.07.02
敵国に侵略され、無実の罪で『悪女』として凄惨な火刑に処されたマリエール。
しかし、絶望の中で命を落としたはずの彼女が再び目を覚ますと、大天使から授かった『神の力(奇跡)』を持つ最強の聖女として蘇っていた!
前世の悲惨な記憶から「もう二度と誰にも運命を狂わせられない」と決意した彼女の前に現れたのは、かつて祖国を支えた最強にして美形揃いの『八将軍』たち。
冷徹な知略家、豪快な猛将、彼らは何よりも彼女を誰よりも愛する。
火刑のトラウマに震えるマリエールの脆さと気高さに魂を奪われた最強の男たちは、彼女を絶対の女王として崇拝し始める。
「我らの命に代えても、あなたを地獄の底から救い出す! 誰もマリエール様を傷つけさせはしない!」
過保護な将軍たちにチヤホヤされて守られるだけの甘い生活……。
文字数 181,668
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.05.11
ゲーム好きの高校生・竜大(リョウタ)は、超話題の新作VRMMO《GAME:アゲダマ戦記》を予約番号00001で最速スタート。限定ガチャで引き当てたのは、誰も見向きもしない謎の???級アイテム《マニュアル》だった。
それは、ゲーム内の疑問に何でも即答してくれる“攻略書”。最初はハズレだと思っていたその力が、やがて誰も知らない隠し要素、最強への最短ルート、世界の裏側へと繋がっていく――。
仲間は、剣の天才美少女ユイナ、回復と研究好きの天然魔法少女ミサ、そして個性豊かなクランメンバーたち。魔物から手に入る「欠片」を武器や身体に取り込み、自由に成長できる世界で、リョウタたちは最強クラン《アゲダマ欠片研究会(アケッケン)》を結成する。
だが、この世界はただのゲームではなかった。
癒しの大岩の崩壊から始まった異変。
運営すら語らない謎。
ルールのない世界で、勝つのは力か、知恵か、それとも仲間か――。
ハズレ扱いされた攻略書を手にした少年が、
最強の仲間とともに、世界の真実へ挑む!
笑えて、熱くて、ちょっと青春。
これは、最弱スタートの少年が、世界を変えるまでの成り上がり戦記。
文字数 127,522
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.04.15
相澤哲人は、何でもできる少年だった。
勉強も運動も、人より少し早く理解できた。
一度教われば覚えられる。
二度と同じ失敗はしない。
まるで乾いたスポンジが水を吸うように、世界は彼の中へ流れ込んできた。
だが、ある日を境に、そのスポンジは水を吸わなくなった。
努力は結果につながらず、積み上げてきた自信は崩れていく。
かつての優等生は、自分自身から逃げるように通信制高校へ転校した。
そこで出逢ったのが、アルビノの少女・逢川深雪だった。
白い髪と白いまつげを持つ彼女は、誰よりも傷つきやすく見えた。
けれど、本当に世界から目を背けていたのは哲人の方だった。
失った才能。
報われない努力。
他人と比べてしまう心。
そして、自分を許せない弱さ。
それでも人は、もう一度前を向くことができるのだろうか。
これは、一度「特別」だった少年と、誰よりもまっすぐ生きようとする少女が出会い、喪失の先にある希望を探していく群像劇。
思春期の『根拠のない無敵感』を失った、すべての人へ。
文字数 85,940
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.05
メタバース × 変身ヒーロー × ギルドバトル
――これは、もう一つの現実で繰り広げられる、新たな【運命】の物語。
かつてない没入感と自由度で世界を席巻した、超拡張型メタバース空間――【ニューレアル】。
高額なプレイキットを手に入れた者だけがアクセスできるこのVR世界では、誰もが“もうひとつの人生”を始められる。
ある者は理想の家庭を築き、
ある者は冒険者として剣を取り、
ある者は己の欲望のままに破壊と支配に身を委ねる。
そして、ある者は【エデンコード】を探し求める。
【エデンコード】。
それは、ニューレアルに存在するとされる伝説の存在。
物なのか、情報なのか、概念なのか、それは誰にもわからない。
ただ一つ確かなのは、それを手に入れた者は「ニューレアルのすべて」を掌握できるということ。
野心を持ったプレイヤーたちは、世界を支配する4つのギルドが治める巨大都市を巡り、謎に満ちたダンジョンを探索し、裏切りや陰謀、そして過酷な戦いに身を投じていく。
その中でも選ばれたプレイヤーの手には【フレームシステム】という特別な力が与えられた。
肉体で戦うのではなく、ブレスレット型の変身アイテムにより装甲を身に纏った彼らは【フレーム使い】として他のプレイヤーから一目を置かれた存在となり、そしてその強大な力を様々な思惑を内に秘め、振るう。
その力を何に使うのかを問い、問われながら。
秩序と混沌、理想と現実。
そのすべてが交錯するニューレアルで、プレイヤーたちは己の選択に生きる。
日常を築くのか。
戦いに生きるのか。
すべてを壊すのか。
はたまた、誰も知らない、エデンコードという存在を探し求めるのか。
選ぶのは【あなた】だ。
これは、もう一つの現実(リアル)を生きるための、始まりの物語。
平凡な高校生、一ノ瀬悠(いちのせゆう)は、この世界で何を求めるのか。そして、その先に何があるのか。
文字数 88,661
最終更新日 2026.07.04
登録日 2026.06.18