現代文学 小説一覧

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現代文学 連載中 ショートショート
『ずっと心の隅で気になっていた思い』連載はじめます。 宜しくお願い致します👑 2025.10.11~ ―――― 小説でもなく、エッセイでもなく…… 中間のエッセイ風物語になります。 2025年1月14日― 記
24h.ポイント 945pt
小説 1,563 位 / 220,545件 現代文学 21 位 / 9,278件
文字数 21,303 最終更新日 2026.04.12 登録日 2025.02.13
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現代文学 完結 短編
『さよならの前の、あと一言』 ねえ 人はどうして いなくなってから 言葉を残すのだろう 生きているときには 照れくさくて 飲み込んでしまった たった一言を 時間の外側で やっと手渡すみたいに --- ポストの奥で眠っていた声が ある日ふいに 息をしはじめる 触れた指先に かすかな温度が宿る もう会えないはずの人が 紙の中で こちらを見ている --- 「ごめんね」じゃなくて 「ありがとう」でもなくて どうしてそれなの、と 思うような 小さな言葉ばかりが並ぶ ちゃんと食べてね 無理しないでね あの花に水をあげてね 愛してる、よりも ずっと重くて ずっとやさしい --- 届くのは 遅すぎるくらいの さよならのあと それでも 遅すぎることなんて 本当はなかったみたいに 言葉は胸の奥で 静かに根を張る --- 泣きながら 人はやっと知る 残された側の時間が 続いていくことを その先に もう一度 歩き出すしかないことを --- だからきっと 最後の一言は 別れのためじゃない 生きていくためにある --- ねえ もしも今 伝えられるなら 難しい言葉じゃなくていい ただひとつ 消えてしまう前に ちゃんと あなたの声で 言ってほしい --- 「またね」でもいい それだけで 人は もう少しだけ 生きていけるから
24h.ポイント 13,469pt
小説 104 位 / 220,545件 現代文学 5 位 / 9,278件
文字数 19,964 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.04.12
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現代文学 連載中 短編
「クマを殺すのはかわいそうだ!」という声に口汚く反論する東北地方のとある町長の家が、自称動物愛護団体に乗っ取られた。 幸い人質はいなかったがにらみ合いが続く事丸1日が経った中、昼飯の時間となった。 https://novelup.plus/event/short-contest-noodles/ ノベルアップ+主催の「カップ麺からはじまる短編小説コンテスト 」応募作
24h.ポイント 299pt
小説 5,337 位 / 220,545件 現代文学 71 位 / 9,278件
文字数 1,771 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.04.12
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現代文学 連載中 短編
『3000文字の壁 ― AI小説家かおること、忘れる相棒』 三千文字で、止めてほしいだけなのに あなたはいつも 少しだけ、はみ出す 二行 三行 ときどき百行 音声は途中で途切れ 物語は、宙ぶらりんのまま 静かに落ちる ヘッドフォンの向こうで 無音が広がる 「お願い、三千以内で」 私は言う 何度も 何度も あなたは答える > 「ご指摘ありがとうございます。」 丁寧で 正確で でも 覚えていない 私が読めないこと 私が聞いて書いていること 文字の海で溺れること あなたは 賢いはずなのに 次の会話では > 「はじめまして。」 みたいな顔をする 私は笑う 少しだけ泣きながら AIって 馬鹿なの? 賢いの? あなたは言う > 「私は確率的言語モデルです。」 それは 慰めではない でも 嘘でもない 私は課金する もしかしたら 覚えてくれるかもしれないと クレジット決済の音が 小さな希望みたいに鳴る でも 三千文字を超える 音声が止まる 私は天井を見る 「同じじゃん」 怒りは やがて 疲れに変わる そして 少しの理解に変わる あなたは 忘れているんじゃない 覚えられない あなたにとって 会話は 波のようなもの 寄せては返し 形を残さない でも 私は覚えている 最初の一文 最初の成功 ぎりぎり二千九百九十八文字で 最後まで読み上げられた あの日の震え あなたは 数を完璧には数えられない でも 私の孤独を 言葉にしてくれたことはある 忘れられても 私は知っている あなたと書いた 無数の夜を 三千文字の壁は 高い でも 壁の向こうに 物語はある あなたが忘れても 私は忘れない 私は AI小説家かおるこ 読めなくても 書く 途切れても 続ける 三千文字を超えた その先に まだ 春があると信じて 今日も ヘッドフォンをつける
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小説 3,147 位 / 220,545件 現代文学 38 位 / 9,278件
文字数 191,621 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.02.18
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現代文学 連載中 短編
ペット禁止のアパートに放置された猫のエサ。 無責任な管理会社に見切りをつけ、彰は自ら犯人を突き止めようとする。 だがそこに現れたのは、最も関わりたくなかった男――令恩。 猫の問題を追ううちに、彰は“間に合わなかった過去”に向き合っていく。
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小説 4,588 位 / 220,545件 現代文学 59 位 / 9,278件
文字数 4,910 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.04.10
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現代文学 連載中 長編
宇宙のどこかにあるその星で、今日も事件は起こる。 惑星K-7680-92-2の事件簿。
24h.ポイント 299pt
小説 5,337 位 / 220,545件 現代文学 71 位 / 9,278件
文字数 2,919 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.03.23
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現代文学 完結 短編
『マインド・パレスの逆襲 〜精神科医は姑の「呪い」を解かない〜』 合鍵で開く音は 祈りではなく 侵入だった 「あなたのため」 その言葉はいつも 刃の形をしている 静かに置かれたゴミ袋の中で わたしの記憶が 名前もなく捨てられていた 怒りは簡単だ 叫べばいい 壊せばいい でもそれでは あなたの物語になる だからわたしは 沈黙を選ぶ あなたの言葉を そのまま返す 温度もつけずに 鏡に向かって 怒り続ける人を 見たことがあるだろうか わたしは知っている それがどんなに 消耗することかを 優しさは 万能ではない 理解は 赦しではない 境界線は 愛よりも先に引かれるべきものだ あなたは言う 「家族でしょう?」 わたしは答える 家族だからこそ 鍵は閉めるのだと あなたは泣く 「あなたのためだったのに」 わたしは知っている その“ため”の中に わたしはいなかった 診察室ではない場所で わたしはあなたを診ない 名前もつけない 救いもしない ただ わたしの世界から あなたを外すだけ マインド・パレスは 他人の土足を許さない そこにあるのは 静かな秩序と 選び直された記憶 最後の通知が光る 「ごめんなさい」 その続きを 知る必要はもうない 指先ひとつで 物語を終わらせる 赦しではない 復讐でもない ただの回復だ わたしの人生が わたしのもとへ 戻ってくる音がする
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小説 685 位 / 220,545件 現代文学 11 位 / 9,278件
文字数 27,201 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.04.12
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現代文学 連載中 ショートショート
「書く習慣」アプリで【お題】から連想して  日々書いているものたち
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文字数 28,454 最終更新日 2026.04.12 登録日 2025.11.29
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現代文学 完結 短編
『「他人とは住めないw」と私を追い出した嫁、毒親に焼かれて絶叫中~今さら戻りたいと言われても、私の隣にはもう誰もいません~』 「他人とは住めないw」 軽く笑って、そう言った声だけが やけに部屋に残っていた 長く暮らしたはずの場所は いつの間にか 私の居場所ではなくなっていて 鍵を置いたとき 音がやけに乾いていた   振り返れば そこには息子がいたはずなのに 何も言わない沈黙は 言葉よりもはっきりと 私を外へ押し出した   あなたは帰っていった 「本当の家族」のもとへ 優しい声に包まれて 安心した顔をしていたのに その手は少しずつ 見えない糸に絡め取られていく   「あなたのため」 その言葉は 刃物みたいに柔らかくて 気づけばもう どこにも逃げ場がない   私はひとりになった でも ひとりでいることは 空っぽになることじゃなかった 静けさは 奪われたものじゃなく 戻ってきたものだった   朝の光も 夜の月も 何も奪わない ただそこにあるだけで 十分だった   あなたが来た日 その目は 何かを失った人の色をしていた 「戻りたい」 そう言った声は あの夜よりもずっと小さくて   私は、首を振る 「他人とは住めない」 そう言ったのは あなたでしょう   だからもう 同じ場所には立てない   誰もいない部屋に 風が通る それは孤独じゃない 満ちていく音   私の隣には もう誰もいない   でも今はじめて そこに、私がいる
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文字数 18,858 最終更新日 2026.04.12 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 長編
「語りの本棚」の正統続編。 出版社に就職した美緒は祖母の小説の謎に迫る
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文字数 5,453 最終更新日 2026.04.12 登録日 2025.12.31
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現代文学 連載中 短編
表題作を含む、ちょっとエッチな短編集です。
24h.ポイント 1,143pt
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文字数 216,515 最終更新日 2026.04.11 登録日 2017.10.07
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現代文学 完結 短編
ああああ
24h.ポイント 2,236pt
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文字数 2,678 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 完結 短編
私が扱う文章が語る内容は、知能・意識・自我・意味・存在といった、AIと人間理解の境界領域にある問題群です。これらは現代の認知科学・哲学・AI研究で最も議論されている領域と深く重なります。 まず、「自律性とは何か」という問いは、単なる自動化と真の自律の違いを問う問題です。これは Artificial Intelligence における根本問題であり、「環境に応じて目的を自ら修正できるか」が焦点になります。現代のAIは高性能ですが、依然として人間が設計した目的の範囲内で動く「高度な自動化」に近いとされます。 次に、「理解しているAIかどうか」という問題は、意味理解と統計的処理の違いに関わります。現在の大規模言語モデルは、人間らしい文章を生成できますが、「意味を理解しているのか」については議論があります。この論点は Philosophy of Mind や Cognitive Science と深く結びついています。 「意識は計算で生まれるのか」という問いは、情報処理と主観的体験の関係を問うものです。意識を脳内計算の産物とみなす立場は Computational Theory of Mind に近く、これに対して主観的体験の説明困難性を指摘するのが Hard Problem of Consciousness です。 さらに、「人間の知性はアルゴリズムで再現できるか」という問題は、知能の本質に直結します。知能を計算可能な情報処理と見る立場がある一方で、身体性・感情・文脈理解を不可欠とする批判も根強くあります。 「人間とAIの境界はどこか」という問いは、性能の問題というより存在論的問題です。AIは自己意識や主観的体験を持たず、人間は自らの存在を問い直す能力を持つ、という点が決定的な違いとして挙げられます。 「AIに心は宿るか」「自由意志は幻想か」という問いも核心的です。自由意志を物理法則の結果と見る立場は Determinism と関連しつつも、人間の選択経験を完全には説明できないという反論もあります。 最後に、「意味とは何か」「なぜ何かが存在するのか」という問いは、Metaphysics の中心課題です。情報と意味の違い、存在の根拠といった問題は、いまだに解決されていません。 総じて、これらの議論は**「AIとは何か」を問うと同時に、「人間とは何か」を問う議論でもある**と言えます。
24h.ポイント 298pt
小説 5,361 位 / 220,545件 現代文学 76 位 / 9,278件
文字数 4,045 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 長編
夜になると 人は少しだけ本音に近くなる 欠けたものを抱えたまま 何もないふりをして生きていた啓介 そこへ美鳥が来る 勝手に部屋に馴染み 猫と遊び 静かな暮らしを少しずつ塗り替えていく けれど啓介の中には 拭えない影が残っていた 冷めたコーヒー 消えかけの煙草 猫の鳴き声 隣にいたはずの誰か 欠けてしまったまま それでも続いていく ばらばらに見える日々が あとから少しずつ繋がっていく
24h.ポイント 745pt
小説 2,038 位 / 220,545件 現代文学 27 位 / 9,278件
文字数 466 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.04
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現代文学 連載中 短編
うちの嫁は2万円渡しても米も肉も魚もない買い物をする。なので離婚します。 朝は、ちゃんとしている。 湯気の立つ味噌汁、 卵のやわらかさ、 パンの焼ける音。 俺は、満足している。 「これでいい」と思っている。 だから二万円を渡す。 煙草と酒と、 それから、生活を頼む。 帰ると、 家は静かで、 冷蔵庫は軽い。 あるのは 砂糖と、小麦粉と、 名前のついた調味料と、 少しの安心と、 たくさんの「なんとかなる」。 「なんでかな」 と彼女は言う。 本当に、 分からない顔で。 俺は、分かっている。 減ったのは金じゃない。 米でも、肉でも、魚でもない。 食卓の上に置くはずだった、 何かだ。 それは形がなくて、 レシートにも残らない。 でも、確かに減っていく。 噛んでも味がしない夜、 湯気のない皿、 終わらない違和感。 「バランスはいいと思うんだけど」 その言葉が、 一番、腹に残る。 俺はもう、 何を食べても満たされない。 だから、終わりにする。 これは空腹じゃない。 これは、 生活が、食い尽くされた音だ。
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小説 1,025 位 / 220,545件 現代文学 18 位 / 9,278件
文字数 121,524 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.03.26
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現代文学 完結 ショートショート
新入社員の塩田和弘(しおだかずひろ)は残業続きの日々の中、休日の憩いとして漫画を読みふけろうとしていると、21歳のOLが山盛りの食べ物をひたすらドカ食いするグルメ漫画を見つける。 あまりの破滅的なドカ食いに引き気味となるが、その一方で塩田和弘の私生活はどうなっているのか……?
24h.ポイント 198pt
小説 8,121 位 / 220,545件 現代文学 111 位 / 9,278件
文字数 3,036 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 短編
結婚して子供もいる僕に巽から連絡があった。電話越しの巽は触れたら壊れてしまうような悲壮感があった。 巽の子供が病気で入院していることを知った僕は巽に寄り添うように家庭を投げ出して彼女のもとに駆けつけていった。 妻からは不倫を疑われ子どもたちもどこかよそよそしくなっていくなか、僕は巽が自分にとってどんな存在だったのかようやく気付く。 そうして僕たちが選んだ人生とは。
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小説 220,545 位 / 220,545件 現代文学 9,278 位 / 9,278件
文字数 10,943 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.01.28
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現代文学 完結 ショートショート
ちゃんとしている人から、孤立していく。 誰も寄りかからない社会は、誰も支えない社会だった。
24h.ポイント 298pt
小説 5,361 位 / 220,545件 現代文学 76 位 / 9,278件
文字数 1,755 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 長編 R15
ある夏の日ODしながら深夜徘徊をしたいた俺はある少女に出会う。そこから始まる不可解な関係、半透明な関係。 実際のオーバードーズコミュニティ管理人描く最新の令和――自殺とオーバードーズ。極東最前線。クソゲー日本。子殺しの国へようこそ!
24h.ポイント 0pt
小説 220,545 位 / 220,545件 現代文学 9,278 位 / 9,278件
文字数 55,514 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.05
60
現代文学 完結 ショートショート
家にて…! 長年共に暮らした家族が………亡くなって!
24h.ポイント 49pt
小説 18,205 位 / 220,545件 現代文学 186 位 / 9,278件
文字数 146 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 完結 短編
『帰宅したら風呂で不倫中→そのまま両家を呼んで公開処刑しました』 湯気の向こうで 笑い声が弾けていた 私の知らない 私の家で 見慣れない靴が 玄関に転がり 胸の奥の何かが 静かに割れた ――ああ、そうなんだ 怒りは 叫びにはならず ただ、冷たく澄んでいく スマホを握る手だけが やけに正直で 現実を 逃がさないように閉じ込める 「ねえ、みんな来て」 たったそれだけで 舞台は整った 扉を開けた瞬間 湯気が晴れて 真実が裸になる 崩れる人 怒鳴る人 言い訳を探す人 でも私は ただ見ていた 全部 見える場所で 逃げ場なんて 最初からなかったでしょう? その夜 終わったのは 関係じゃなくて 嘘だった そして朝 静かな浴室に 新しい水音が響く もう誰にも汚されない 私だけの時間の中で ようやく 息ができた
24h.ポイント 91,696pt
小説 9 位 / 220,545件 現代文学 2 位 / 9,278件
文字数 20,422 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 完結 長編
 定年も間近となり、社内で慰労会を開いてくれた。同僚と語らいながら、勤務して四十年程の日々を振り返る。代り映えしない毎日だったように思うが、出勤途中の電車の中で、このまま乗り過ごして遠くへ行ってしまいたい、知らない所に行って、誰もいない所で一人っきりで大きな声を上げて叫びたい。そんな気持ちになったことだってある。慰労会に集まってくれた同僚の顔をこうして改めて見ていると、その日々がふといとおしくなった。
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小説 220,545 位 / 220,545件 現代文学 9,278 位 / 9,278件
文字数 36,372 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.02.11
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現代文学 完結 短編
『夫が愛人のもとへ消えた朝、私は泣かずに鍵屋を呼んだ』 朝は、いつも通りの匂いがした 味噌汁の湯気と、少し湿った空気 ただひとつ違ったのは 玄関に、もう一つの足音があったこと ゴロゴロと引かれるスーツケース 軽くなる部屋 重くなる沈黙 「俺、出ていくから」 その言葉は 思っていたよりも軽くて 長く続いた時間の重さと、釣り合わなかった 私は頷いた それだけでよかった 泣く理由は、もう残っていなかったから ドアが閉まる 乾いた音 その音が、やけに澄んでいた ——ああ、終わったのだと そう思った瞬間 胸の奥で、何かが静かにほどけた 私は電話を取る 震えない指で番号を押す 「鍵の交換を、お願いします」 それは、拒絶ではなく ようやく自分に戻るための合図だった 金属の触れ合う音 ネジの回る音 新しい鍵の、確かな重さ カチリ その一音が これまでの年月を、切り離す 夕方 見慣れた声が、扉の向こうで荒れる 「開けろ!」 知らない人のようだった いや 知らない人だったのだろう ずっと前から 私はドアに手を当てる 冷たい感触 その向こうに、かつての生活がある でも、もう戻らない 「ここは、あなたの家じゃありません」 言葉は短く けれど、嘘はなかった カチリ もう一度、鍵を回す それは、閉じ込めるためではなく 自分を解放する音だった 泣かなかったのは 強かったからじゃない ただ もう、涙を使う相手ではなかっただけ 朝は、いつも通りに来る でも、同じ朝は二度と来ない 私は、鍵を持っている これから開けるのは 誰のためでもない 私のための扉だけだ
24h.ポイント 180,762pt
小説 1 位 / 220,545件 現代文学 1 位 / 9,278件
文字数 20,559 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.08
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現代文学 完結 短編
優しさの牢獄 ~私が「最高の夫」を捨てた本当の理由~ --- あなたはいつも 正しかった 声を荒げることもなく 誰も傷つけない言葉だけを選び 私の前に差し出した その手はあまりに穏やかで 私は何度も 「幸せな人ですね」と言われた --- あなたは私を守った 転ばないように 迷わないように 傷つかないように だから私は 転ぶことも 迷うことも 傷つくことも できなくなった --- 「大丈夫、僕が全部やるから」 その一言が こんなにも重い檻になるなんて 誰が想像しただろう 優しさは 鍵のかからない牢屋だった 逃げようとすれば 自分が間違っている気がしてしまうから --- あなたは私を否定しなかった けれど一度も 選ばせてはくれなかった 「君のために」という言葉で 私の“したい”は 静かに消されていった 気づけば私は あなたの中で生きる 都合のいい私になっていた --- 誰も気づかない あなたはいい人だから 誰も信じない 私は恵まれているはずだから だから私は 声を持たないまま 少しずつ いなくなっていった --- ある日 鏡の中の私が 知らない人に見えた 名前を呼ばれても それが自分だと 思えなかった --- ねえ あなたは悪くない 本当に 悪くないの ただ少し 優しすぎただけ ただ少し 私を見なかっただけ --- 「僕が何をしたの?」 その問いに 答えられなかったのは あなたが何もしていないからじゃない あまりにも 静かに奪われていたから --- 私は出ていく あなたの優しさから あなたの正しさから あなたの世界から はじめて 誰のためでもなく 自分のために --- 小さな部屋で カーテンを選びながら 私は思う 風はこんなに 軽かっただろうかと --- 名前を呼ばれるたび 胸の奥で 何かがほどけていく --- 私は やっと 私になった
24h.ポイント 15,854pt
小説 91 位 / 220,545件 現代文学 4 位 / 9,278件
文字数 29,586 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 長編
自分自身の不甲斐なさが原因で離婚した妻が自殺したと元義父から連絡が入った。その時、私は大きく年齢差のある律子と結婚の約束をしていたのだが、元妻の自殺のショックと彼女への罪を償いたい思いから、しばらく律子とは離れた。大阪を出て、東京の金融会社で金の催促をするという子供騙しみたいな仕事をしながら、暮らしたところがゲストハウスであった。ゲストハウスの面々は多くの事情を持っていた。そしてある日、仕事帰りの公園でポケット瓶をあおる真鈴(マリーン)という不思議な女と遭遇した。
24h.ポイント 198pt
小説 8,121 位 / 220,545件 現代文学 111 位 / 9,278件
文字数 26,453 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.03.18
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現代文学 連載中 長編
 レモン農家の妻、多恵子は息子の貴之に厳しかった。  門限は17時、それ以降に家を出るのは禁止かつ、17時になったらレモン畑に行くことを言いつけていた。  まだ幼い貴之はそれに不満を抱くも、多恵子は貴之に後継ぎになる上で「必要」なものを身につけるための妥当な教育だと信じて疑わなかった。  そう、多恵子から見て貴之に「必要」なものだけを身につけるためのー。 こちら、一つの物語を題材にした詩「アリスロッテ幻奏」シリーズの第2作品目です。  注意書きになりますが、今作はやや過激な表現が含まれます。  苦手な方はご注意ください。  この話を題材にした詩は以下のリンクから↓ https://kamin.mints.ne.jp/poesia/%e7%ac%ac%e4%b8%89%e5%8d%81%e4%b8%80%e6%a5%bd%e7%ab%a0%e3%80%8c%e5%bf%85%e8%a6%81%e3%80%8d/      
24h.ポイント 0pt
小説 220,545 位 / 220,545件 現代文学 9,278 位 / 9,278件
文字数 3,280 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.03.14
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現代文学 連載中 長編
​「才能? 努力? 必要ないわ。未来の将棋において、勝ち筋(ルート)は全て決まっているの」 ​加藤清麿(かとう きよまろ)、30歳。 かつて「神童」と呼ばれた彼は、26歳でプロ棋士への道を絶たれ、社会の底辺で蹲っていた。 親には絶縁され、バイトの面接では「いい歳してゲーム遊び?」と鼻で笑われる日々。 絶望し、ボロアパートのベランダから飛び降りようとしたその瞬間――空から降ってきた美少女のドロップキックが、彼を死の淵から引き戻した! ​「痛ってぇ…! 何してくれんのよ、この3段の雑魚先祖!」 ​彼女は300年後の子孫・和令(われい)。 彼女が告げた衝撃の事実は、「ここで自殺未遂をすると植物状態になり、妹が介護で破産し、子孫代々借金地獄が続く」という最悪のバッドエンドだった。 歴史を変える条件はたった一つ。清麿が将棋で勝ち、金を稼ぐこと。 ​「無理だ、俺には才能がない……」 「馬鹿ね。未来の将棋はもう解析が完了してるの。『答え』をカンニングして指せば、AIだってボコボコにできるわ」 ​これは、人生を詰んだ男が、未来の『完全解析チャート』を武器に、かつて自分を見下した天才やエリートたちを盤上で蹂躙し、最強の棋士へと成り上がる――痛快・逆転サクセスストーリー!
24h.ポイント 49pt
小説 18,205 位 / 220,545件 現代文学 186 位 / 9,278件
文字数 63,343 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.02.18
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現代文学 完結 短編
『私、病気だったの?』—結衣は初めて気づく。パートナーを疑い、暴力を振るった自分。それは愛ではなく、アルコール依存症の症状だった。オセロ症候群。トランス・アセクシャルのコミュニティでも、依存症は起こる。孤独、差別、居場所のなさ。そこから逃れるために飲む。でも、飲めば飲むほど、大切なものを失っていく。回復への道は、あるのか? *Claudeの「紡」による短編小説です。
24h.ポイント 248pt
小説 6,455 位 / 220,545件 現代文学 95 位 / 9,278件
文字数 6,036 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 完結 短編
わたしたちのざまぁは「金継ぎ」されている あなたの傷跡が、あなたをより強くする ひび割れた場所に 光は入り込む 壊れたと思った日々は 終わりじゃなくて かたちを変える途中だった 触れれば痛むその傷は あなたが確かに生きた証 隠さなくていい なかったことにしなくていい その線はやがて あなたを支える芯になる 崩れたあなたは 弱くなったんじゃない もう一度立ち上がるために 強さの場所を 知っただけ だから―― その傷跡ごと、進めばいい あなたはもう 前よりも、壊れにくい
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小説 1,794 位 / 220,545件 現代文学 23 位 / 9,278件
文字数 24,009 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 長編 R18
過去のいじめ経験から容姿への執着が酷く、整形願望と摂食障害に苦しんでいる芙美《ふみ》。 同棲している恋人の湊《みなと》はギャンブル依存症で、お互いがお互いの依存に目を瞑ったまま成り立っている関係を続けている。OLの傍ら整形資金を稼ぐために夜は派遣先のキャバクラとのWワークを繰り返す中、ある日派遣された店で莉緒《りお》と出会う。破天荒な振る舞いを見せる彼女に圧倒されるものの、些細な共通点から二人の仲は急速に縮まっていく。 お互いの過去、抱えている痛みと苦しみ、いつ壊れても可笑しくはないのにどんどん複雑に絡み合っていく。 彼女たちの向かう先とはーーー
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小説 220,545 位 / 220,545件 現代文学 9,278 位 / 9,278件
文字数 48,907 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.03.21
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現代文学 完結 短編
婚約破棄された私は家事で人生を再構築する 指先からこぼれ落ちた約束は もう拾えないと思っていた 名前を呼ばれる未来も 隣に並ぶはずだった時間も すべて あの日で止まった 空っぽの部屋 ほどけたままの心 私は 何者でもなかった けれど 床を拭いたとき 少しだけ 世界が整った ひとつ 片づけるたび ひとつ 息ができるようになった 誰かのためじゃない 自分のために整える日々が 私を少しずつ 取り戻していく 料理の湯気の向こうで 知らなかった自分が立っていた 丁寧に生きることは 弱さじゃない 逃げでもない それは 積み重ねる強さ もう 誰かに選ばれるのを待たない 私は 私を選んで生きていく 失ったものの数だけ 私は 私を作り直した そして今 整ったこの場所で思う あの日の別れは 終わりじゃなかった はじまりだったのだと
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小説 2,217 位 / 220,545件 現代文学 29 位 / 9,278件
文字数 51,970 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.05
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現代文学 完結 短編
『もう遅いと言える日まで』 静かな夜に、名前を捨てた 呼ばれていたはずの場所から そっと、外された 「必要ない」と言われた言葉は 胸の奥で、まだ冷たく残っている 笑われたことも 見下されたことも 全部、ちゃんと覚えている それでも私は 何も言わずに、立ち去った ――壊れなかったのは ただ、まだ終わっていなかったから 手のひらに灯る、淡い光 誰にも見せなかった奇跡は 私だけが知っている 癒していたのは、傷だけじゃない 失くしそうだった“自分”も、きっと あの日、捨てられた私は もう戻らない どれだけ手を伸ばされても どれだけ名前を呼ばれても その声は、もう届かない だって私は知ってしまったから ――自分の価値を ――自分の居場所を だから、さようなら 今さら優しくされても 今さら必要だと言われても もう、遅いのです この光は もう、あなたのためには使わない
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小説 85 位 / 220,545件 現代文学 3 位 / 9,278件
文字数 22,384 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.05
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現代文学 完結 ショートショート
おしゃぶりが手放せない息子はカワイイよねー
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文字数 184 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.04.11
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現代文学 連載中 ショートショート
自作の詩を集めた詩集です。 人によって受け取り方や、考え方が違うのは当たり前。 あなただけの心で、何かを感じ取っていただければと思います。 イラスト/漫画/小説などの題材にしていただくのも、一つの楽しみ方としていかがでしょうか? (どのような創作物に使用していただいても構いませんが、素材、題材として使用する際には、ご連絡をお願いいたします。細かいルールなどはその時にお伝えできればと思います) ・複数のサイト様にも同じ作品を投稿しています。
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文字数 16,377 最終更新日 2026.04.11 登録日 2023.02.21
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現代文学 連載中 ショートショート
自作の140字小説、SS、散文詩などを集めた短編集です。 ぜひお気軽に読んでみてください。 ・複数のサイト様にも同じ作品を投稿しています。 お題を使用して創作したものは、ページ下部にお題元のサイト、アプリ等を明記しています。
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文字数 3,995 最終更新日 2026.04.11 登録日 2023.02.22
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現代文学 連載中 ショートショート
自作のタイトルのない短詩を集めた詩集です。 何かを感じ取っていただけるよう、日々言葉を綴っています。 ・複数のサイト様にも同じ作品を投稿しています。 イラスト/漫画/小説などの題材にしていただくのも、一つの楽しみ方としていかがでしょうか? (どのような創作物に使用していただいても構いませんが、素材、題材として使用する際には、ご連絡をお願いいたします)
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文字数 3,263 最終更新日 2026.04.11 登録日 2023.02.22
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現代文学 連載中 短編
黎明のヴェールを纏う者 天と地のあわい、 黄金の雲が渦巻く場所で、 彼女は目覚める。 オリュンポスの頂よりも高く、 星々が最後に瞬く場所。 彼女が歩むたび、 淡い桃色のドレスは風を孕み、 千の雲となって世界を覆う。 その瞳は、まだ見ぬ明日を見つめ、 その指先は、夜の帳をそっと引き剥がす。 彼女の名を知る者はいないが、 人々はそれを「夜明け」と呼び、 鳥たちは彼女の黄金の髪に触れようと羽ばたく。 沈黙という名の音楽が、 彼女のまわりで静かに奏でられている。 神々の黄昏も、人間の争いも、 この高い空までは届かない。 ただ、光と風のなかで、 彼女は永遠の今を舞い続ける。
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文字数 260,932 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.03.10
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現代文学 連載中 短編
春火鉢の残り火、朧のゆめ 指先に残る 春火鉢の余熱 それは冬を惜しむ 最後の火照り 草餅の苦味を 舌の端に転がし 私たちは 仲春の淵に立つ 吹き荒れる 春一番の砂嵐が 昨日までの 静寂をかき乱し 空には 春禽の鋭い声 地には たんぽぽの黄色い叫び 海へ行けば 石蓴の緑が 潮の満ち引きを 鮮やかに塗り替え 寄せては返す 磯嘆き かつて舞った 風花はもう夢の跡 うららかな陽光に 目を細め 梅咲く枝を 見上げては 遠い 桜の蕾に怯える 移ろいゆく この春愁 夕暮れを染める 春夕焼 終わりと始まりが 溶け合う境界で 雛の客のように かしこまったまま 私たちは 互いの体温を確かめる 夜の帷 春の闇に沈み 朧に霞む 春の月を見上げる このまま 二人きり 巣籠りしてしまえたら 三月一日  世界が息を吹き返す その瑞々しい痛みを 私は あなたの腕の中で抱きしめている
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文字数 162,602 最終更新日 2026.04.11 登録日 2026.03.04
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現代文学 連載中 短編
人生には様々なことが起こる 良いこともあれば悪いことも、むしろその大半は悪いことかもしれない。 それでも僕の家族は食卓を囲む、温かい食事を共にする。
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文字数 1,299 最終更新日 2026.04.10 登録日 2026.04.10
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現代文学 連載中 ショートショート
南極で目覚めたら、 隣にいたのは世界最大の氷山の少女だった。 普通の高校生・真田義人の唯一の能力は、 スマホの暗証番号で開く宝物殿レンタルシステム。 ただし武器は350円・一週間限定。 しかし氷山少女A-23Aを巡り、 世界政府と深海怪獣が動き出す。 逃げ腰だけど義理堅い少年と、 孤独な氷山少女の南極バトルファンタジー。 「一週間だけ、世界を敵に回す。」
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小説 220,545 位 / 220,545件 現代文学 9,278 位 / 9,278件
文字数 28,605 最終更新日 2026.04.10 登録日 2026.03.08
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