※大賞ランキングの集計・更新は1日1回(0時)です。また、最初のランキング更新は2日0時になるため、開催直後の24時間については前日の閲覧ポイント順で固定表示となります。
第9回ホラー・ミステリー小説大賞 参加作品
山と海に抱かれた小さな児童養護施設・若葉園。そこには、13歳で最年長となった少女・百瀬凛が暮らしている。幼い園児たちの面倒を見て、朝の鐘を鳴らし、時にゲンコツを落としながらも、誰よりも優しい心で園を支える存在だ。園長・箕輪静香は、そんな凛を「特別」と抱きしめ、深い愛情を注いでいる。
若葉園は、温かく穏やかな日常に満ちているように見える。だが、園の裏手には三つの墓があり、園長は毎朝そこに祈りを捧げる。園児たちもその姿を真似るが、凛だけはアヒルの目覚まし時計を抱いて祈るという、不思議な習慣を持っていた。
そんな園に、新しい職員・結城さえがやってくる。前職の保育園で心をすり減らし、逃げるように辿り着いた若葉園。初日から凛に“知らない人”としてリネン庫に閉じ込められるという洗礼を受けるが、職員たちの温かさに触れ、ここでならやり直せると感じ始める。
しかし、さえはまだ知らない。
この園には、誰も口にしない“秘密”があることを。
凛が抱えるアヒルの意味も、園長が涙を流す理由も、そして——若葉園に眠る「過去」の正体も。
穏やかな日常の奥に、静かに影が揺れていた。
文字数 15,263
最終更新日 2026.03.05
登録日 2026.02.28
僕の恋した彼女は舞台の上で、生きた蛇の生き血を啜る。食べる。
和風ダークファンタジーの短編。
平成の最中。
00年代の初め頃。
僕は祭りで昭和の雰囲気を漂わせた「見世物小屋」へと入る。
そこで生きた蛇を喰らう少女・小雪に恋愛感情を抱く。
聞く処によると、小雪は芸人をしながら風俗嬢として多額の借金の返済に追われているらしい。
僕は小雪に会いたい為に彼女が勤めている風俗店へと向かう。
文字数 6,424
最終更新日 2026.02.28
登録日 2026.02.28
「手品のタネなんてものは大抵の場合、知らない方がいいものさ」
2024年10月、天童家に娘を誘拐した犯人から電話がかかってくる。しかし、天童家の人間には死んでも一度だけ生き返ることができる、先祖伝来の特殊能力が備わっていて……?
【登場人物】
天童 真理雄……大手玩具メーカーに勤務。
天童 綺羅………真理雄の妻。
天童 花…………真理雄と綺羅の娘。
天童 照久………真理雄の父。マジシャン。
天童 寿限無……照久と累次の父。マジシャン。
瀬川 累次………照久の異母兄弟。マジシャン。
青木 桃…………照久と累次のアシスタント。
湖南 棘蔵………誘拐事件専門の私立探偵。
夏目 雷太………刑事。
文字数 44,324
最終更新日 2025.03.27
登録日 2025.02.02
版画家を目指している傀儡駱駝は、中々目がでない。公募に応募しても落選する日々が続く。
そんな彼の唯一の慰めは大阪十三の飲み屋街「卍楼」の一角、「麝香」にふらりと立ち寄り、そこで酒を呑みながら、意中の娘に声をかけられる事だった。 ーー娘は美しい、だがそれでなく清廉で、自分が常に美しく感じる自然の光を人間の肉体が偶然掴んだような、そんな存在だった。
やがて夏の或る日、駱駝は再び公募展で落選する。公募展に出した作品は娘の美しさを自分で作り得る中で最高の作品だったが、無惨にも結果は、彼にとって残酷だった。
傷心の駱駝は、ふらりと肉体を女の身体で慰めようと、風俗街を歩き始めたその初歩で、ホテルから男と出てきた娘をみてしまった。
衝撃が脳天を貫いた駱駝は狂い出すように、地面に突っ伏す。すると音をたてて目前に転がる瓶が見え、やがてそれを手に取った駱駝は何かを創り出しーーやがて十三の闇に消えた。
駱駝は何故、消えたのか。
本作はそんな彼を追う「私」が語る「怪人噺」であり、また「人間」の内面を見つめる作品です。
文字数 10,723
最終更新日 2026.03.03
登録日 2026.01.29
高校生の真白(ましろ)は、義母の連れ子である義兄の義堂(ぎどう)と共に亡き祖父が遺した湖畔の古い屋敷を訪れる。
その家で見つけたのは、屋敷から見える湖と、そこには存在しない洋館と桟橋が描かれた一枚の油絵――、そして絵の片隅には、祖父のサインが刻まれていた。
その日から、真白は夢の中で洋館に通い、美しい青年と会う。やがて真白は現実世界の記憶を失っていく。
部屋から出て来ない真白を心配した義堂は、絵の中に真白の姿を見つけ、自らもその中へ飛び込む。
ふたりが迷い込んだのは、祖父と青年の過去の想い出が閉じ込められた幻想の世界だった。
※表紙画像は、フリー写真素材を使用しています。
文字数 40,858
最終更新日 2025.10.18
登録日 2025.10.15
少年たちが出会ったのは、夏の日の不思議な神社と「オニ」の言い伝え。
アルビノの少年・雪比古と、青い目の少年・桂吾。
二人は村に伝わる怪異の謎に巻き込まれていく。
それは、ひと夏の冒険であり、友情であり——
命をかけて「生きる」ことを選ぶ、少年たちの物語。
※以前公開していた習作を全面的に加筆・改稿した改訂版です。(25/6/7 旧版を非公開にしました)
※暴力に関する描写があります。
※現代では差別用語に相当する表現がありますが、差別、偏見を助長する意図はありません。
※Pixiv、カクヨムにも同作品を掲載しております。
文字数 20,180
最終更新日 2025.05.31
登録日 2025.05.03
とある地方都市にある公立高校。新入生の朝倉咲月は、迷い込んだ図書室で一年先輩の宵宮透哉と出会う。
二年生で通称眠り姫、ならぬ『眠り王子』だという彼は、のんびりした人柄を好かれてはいるものの、図書室の隅っこで寝てばかり。でもそんな宵宮の元には、先輩後輩問わず相談に来る人が多数。しかも中身は何故か、揃いも揃って咲月の苦手な怪談っぽいものばかりだった。
いつもマイペースな宵宮君は、どんな恐ろしげな相談でも、やっぱりのほほんと受け付けてはこう言う。『そんじゃ行ってみよっか。朝倉さん』『嫌ですってばぁ!!!』
万年居眠り常習犯と、そのお目付役。凸凹コンビによる学校の怪談調査録、はじまりはじまり。
文字数 8,479
最終更新日 2025.03.14
登録日 2025.02.25
何でも屋を営む粟島は、とある依頼を受け山に入った。そこで珍妙な生き物に襲われ、マシロと名乗る男に助けられる。
後日あらためて山に登った粟島は、依頼を達成するべくマシロと共に山中を進む。そこにはたしかに、依頼されたのと同じ特徴を備えた“何か”が跳ねていた。
「あれが……ツチノコ?」
◇ ◆ ◇
因習ホラーのつもりで書き進めていたのに、気付けばジビエ料理を作っていました。
ホラーらしい覆せない理不尽はありますが、友情をトッピングして最後はハッピーエンドです。
*追記
エピローグに関して、人によってはそれこそ蛇足であるとは思います。けれどやはりこの手の交流を描く上では必要であると考えましたので、ここに掲載いたします。最終話で物語本編は完結しておりますので、足は要らないという方は、そこで下山してください。
文字数 56,156
最終更新日 2025.08.01
登録日 2025.02.25
冬の夜気は、武御 雷(たけみ らい)の肺を奥まで凍りつかせるほどに冷たかった。
彼は、激しい鼓動を抑えながら、路地裏の闇を疾走していた。
靴がコンクリートを叩く音。自分の荒い呼吸。そして、視線の先を逃げる男の背中。
こどもの頃に眼鏡屋で眼鏡を作ったとき、カチャカチャとたくさんの度数のレンズを入れ替えて視力を測る独特な眼鏡をかけたことがある。
その正式名称が「検眼枠(けんがんわく)」、あるいは「テストフレーム」であることを雷が知ったのはこの事件がきっかけだった。
検眼枠はあの眼鏡型のフレーム自体であり、横に置いてあったたくさんの度数のレンズが入ったケースを、トライアルレンズセットということも。
目撃情報にあったその犯人らしき人物がその検眼枠をかけていたからだ。
最近では、機械の中に顔を乗せて、ボタン一つでレンズが切り替わる「フォロプター」という大きな機械を使うことも増えているが、実際に歩いてみて見え方に違和感がないか確認するときには、今でもあの「検眼枠」が欠かせないという。
そんな眼鏡をかけて街を歩き、人を殺す人間など、この国にはひとりしかいないだろう。警察はその情報をマスコミには流していなかったからだ。
そいつの衣服は、まるで結婚式の新郎のような真っ白なタキシードだった。
それも目撃情報と一致していた。
だが、つい先ほど奪われたであろう誰かの命……その鮮血によって、白いタキシードはどす黒く塗り潰されていた。
被害者はおそらく北斗七星にまつわる名を持つ女性だろう。
『星喰いの凶星(ステラ・ディヴォアラー)』
この数ヶ月、小さな地方都市を恐怖のどん底に陥れている連続殺人鬼はそう呼ばれていた。
北斗七星にまつわる名を持つ女性ばかりを、儀式のように屠っていたからだ。
文字数 86,481
最終更新日 2026.03.06
登録日 2026.01.19
木嶋アオは大学2年生の帰国子女。20歳の誕生日を恋人にお祝いしてもらって帰宅すると、父と家政婦の不倫に取り乱す母の姿がそこにあった。その時、突然起きたタワマン火災。アオは慌てて避難した先で、恋人と親友の裏切りを目撃してしまう。親友と恋人からはバカにするような言葉を掛けられ絶望する中、火元の最上階から飛び降りた男の正体に衝撃を受けた。彼はアオが密かに憧れを抱いていた「社長」だった。地獄のような光景に呆然としていたら、母が不倫相手に襲いかかろうとしていた。アオは咄嗟に赤子を抱いていた不倫相手を守り、母にアイスピックで刺されてしまった。意識が遠のくと、アオは日本に帰国した1年ほど前に回帰していた。彼女は自分を裏切った者への復讐と憧れの人を守ることを心に誓った。
文字数 75,669
最終更新日 2025.10.21
登録日 2025.10.21
「すべては、君のために」
高校生の水嶋史郎は優等生を演じていたが、幼なじみの柿崎笑香に異常な執着を抱いていた。クラスメイトに笑香との交際の橋渡しを依頼され、あたためていた計画を実行する。
「離れる日が来るくらいなら、嫌われてもいい、縛りつける」
それは八年前に起こったある事件がきっかけだった。
2022.5.2本編完結。番外編を不定期更新。
性描写場面には※がついています。
文字数 310,073
最終更新日 2022.07.06
登録日 2022.02.22
ツインホテル事件以降、御神達は暫し平穏の時を過ごしていた。
しかし、ある日の放課後、ファミレスで食事をしていた御神達に南野浩平という大学生が御神の元を訪ねてきた。
主催者Xから南野に届いたのは殺人ダウト、通称「MD」の招待状。南野は自分の代わりに御神にMDの参加を依頼してきたのだ。
MDの参加プレイヤーは八人でプレイヤー全員は主催者X側が用意した自分自身のこれまでの人生に関する質問項目24個に事前に回答し、ゲーム最中に質問をプレイヤーがその中から一つ選び、八人全員が回答を発表しなければならない。
MDは一週間おきに合計三回行われ一ゲームに付き、質問は八回で各プレイヤーが順番に必ず一回ずつ質問を選ぶ。
プレイヤーは一回のゲームに付き、必ず嘘を二回付かなければならず、嘘の回答をしたプレイヤーをその任意に嘘を付いたプレイヤーも含め、プレイヤー同士が任意に「ダウト宣言」をし、その者を探り合うゲーム。
ライフポイントは予めプレイヤー全員に3ポイント配布され、プレイヤー同士は回答を読み合い、仮に嘘を見破ったら、ライフポイントが加算され、嘘を見破られたプレイヤーはライフポイントが減算され、プレイイヤー八人が騙した、騙されたで合計24ポイントの奪い合いだ。
ゲーム終了の時点でプレイヤーが持っているライフポイントが一番高い者が優勝、ゲーム最中やゲーム終了時点でライフポイントが0になった時点で、そのプレイヤーは敗者となり、プレイヤー八人の中に潜んでいる「フクマデン」によって殺害される。
御神は南野の要求を受け入れ、代わりにID名、「DAI」で参加する事になり、後日、第一回目のMDが開催された。
果たして、御神はMDを無事潜り抜けられるのだろうか?
MDの敗者は殺されるのだろうか?
フクマデンの正体を見破る事は出来るのだろうか?
最後まで騙されるストーリー展開―「伏魔殿の闇」
文字数 139,756
最終更新日 2023.08.30
登録日 2023.08.17
ゲイ×ホラーミステリー。ゲイの作家による、ホラー色強めのミステリー、又は、ミステリー要素を存分に含んだホラー。イエス・キリストの十二使徒に擬えた連続殺人事件。容疑者として浮上する謎の人物"TAMTAM"。
”TAMTAM"とは誰なのか? また五年前に起きた、七つの罪源にまつわる、七つの罪源連続殺人事件。
現在と過去。二つの連続殺人事件が絡みあう。
田村晃平と山﨑光平。二人の刑事が見えない殺人鬼"TAMTAM"を追う!
宗教色強めのゲイミステリー。
前代未聞! 十二人もの殺害を企てる"TAMTAM"の計画は完遂されるのか。
R15、18の指定は致しませんが、若干の性描写と殺害描写があります。ご了承くださいませ。
文字数 176,419
最終更新日 2023.02.13
登録日 2023.02.01
俺が乗っていた電車が人身事故で止まってしまった。足止めを食らった駅で、電車の先頭を見に行くと、事故犠牲者の肉片が連結器に残っている。
それをスマホで撮影した俺は、足止めを食らった腹いせに『なんちゅうことさらすんじゃ! わしゃ急いでるんじゃぞ! 自殺するなら余所で死ねや! ボケ!』とツイッターに投稿した。
ところがしばらくすると、俺のツイッターに……
『ボケとは失礼な。私は自殺などしていません。踏切の途中で、車椅子が立ち往生してしまったのです』
まるで犠牲者本人みたいな返信があった。
どうせ誰かのイタズラだろうと思っていたのだが……
文字数 7,774
最終更新日 2023.03.14
登録日 2023.02.26
『カ』【A】
ゴミの中に転がる亡骸。
彼は犯人を見つけ出すと心に誓う。
注)殺人事件ではありません、コメディです。
某アニメ・漫画と全くもって関係ありませんのでご理解ください。
えっ、似ている? ごめんなさい。( ̄ヘ ̄;)
文字数 1,315
最終更新日 2026.01.18
登録日 2026.01.18
真実(こたえ)は胸元にある。彼の「手」は救済か、変態か。
久我奏太は、触れたモノの過去を読み取る「サイコメトリー」という特殊能力を持つミステリー作家だ。
しかし、その能力の起動条件は、彼自身の人生を破壊した最大の「呪い」である。―――女性の「胸を揉み込む」こと。
過去に真実を暴こうとして「変態」の烙印を押され、社会の軽蔑の眼差しに耐えきれず隠遁生活を送っていた奏太。だが、一人の狂信的なミステリー愛好家が仕掛けた命懸けのゲームにより、彼は再び、その禁断の「手」を使うことを余儀なくされる。
「気持ち悪い」「触らないで」――。
蔑まれ、嫌悪されながらも、彼は胸を揉む。それは、愛する者を救いたいという純粋な願いと、人として最も唾棄される行為の間に引き裂かれる、孤独な探偵の物語。
これは、変態の汚名と引き換えに、究極の真実を読み解く、呪われた名探偵の物語である。
文字数 24,934
最終更新日 2026.01.06
登録日 2025.12.27
女性の胸に触れて情動を読むサイコメトリーの「呪い」を持つ探偵・久我奏太は、相棒であり冷徹な演出家であるユウキに促され、孤島の劇場で起きたトップ女優マキ(Eカップ)の転落死事件の解決を依頼される。
久我は、プロデューサーのヨウコ(Fカップ)が興行の成功を最優先する冷徹な支配者であること、見習いのシオリ(Cカップ)が主役への野心を持つこと、そして彼が恋焦がれる人気女優アカリ(Dカップ)の肉体が「情動の痕跡がない絶対的な虚無」であるという異変を、カウンセリングと称した儀式で読み取る。
深夜、マキが睡眠薬とすり替えられた向精神薬の影響で階段から転落死するという事故を装った殺人が発生する。
文字数 35,156
最終更新日 2025.12.18
登録日 2025.12.09
友人からの借金取り立てを苦にして、遍路を装い四国まで逃亡した沖野真一。竹林に囲まれた小鞠地区に迷い込んだ彼は、人食い虎の噂を聞き、怪物を退治する力を自分は持っていると嘘をつく。なぜか嘘を信用され、虎退治を任されることになり……。
文字数 140,541
最終更新日 2024.03.24
登録日 2024.02.29
二十七歳男性の私は、ベアトリーチェを追い求めている。次々に目の前に現れる不可解な現象や、甦る過去に翻弄され、立ち止まることを余儀なくされながらも、私は歩き続ける。
文字数 86,002
最終更新日 2021.03.22
登録日 2021.02.28